中国文化大学国際フォーラムへの池田先生のメッセージ 2018年3月3日

中国文化大学国際フォーラムへの池田先生のメッセージ 2018年3月3日

中国思想に脈打つ共生の智慧に学べ
「大同」の大地に立てば「小異」も豊穣をもたらす

 一、私たちが敬愛してやまない、貴・中国文化大学の創立者・張其昀博士は、「人類の思想はすべてに努力して前進することを求めるものである」(張其昀著『中華五千年史 孔子と現代』岡田武彦監訳・文言社)と宣言されました。
 この張博士の励ましにお応えする意味からも、「平和・文化・教育」をテーマに掲げた今回のフォーラムが、人類の希望の前進を、さらに加速する契機となりゆくことを、私は心から願っております。
 一、「平和・文化・教育」という命題に思いを致すとき、よみがえる語らいがあります。1974年、当時のソ連を初訪問して、コスイギン首相と会見した折のことです。
 鋭い眼光で「あなたの根本的なイデオロギーは何ですか?」と尋ねる首相に、私は即答しました。「平和主義であり、文化主義であり、教育主義です。その根底は人間主義です」と。
 深くうなずかれて「その思想を私たちソ連も実現すべきであると思います」と応じてくださった首相の顔を、懐かしく思い出します。
 「平和・文化・教育」という、人類普遍の善性の次元を志向するならば、国家も、体制も、民族も、宗教も、文明さえも超えて、世界市民の対話を広げ、友情を結び、新たな価値を創造することができる。ここに、私の生涯を貫く大確信があります。
 一、ここで、私たちは今再び、張其昀博士が「中国古代のもっとも卓越した学説」(同)と述べられた、『礼記』礼運篇の「大同思想」を思い起こしたいと思うのであります。それは、自己と他者の差異へのこだわりを乗り越え、排他や対立を大きく見下ろして、互いに助け合い、平和の世界を創りゆかんとする潮流の源となってきました。
 「大同」――この中国思想に脈打つおおらかな共生の智慧は、「生命の尊厳」という最も深く広い共通の大地を示唆してくれております。この生命の大地に立脚するならば、互いの「小異」は対立をもたらすものではなく、尊重し合い、学び合って、豊かさをもたらすものとなりましょう。
 その豊饒な大地からは、多彩な「文化」の宝樹が林立します。そこに、「教育」という赫々たる太陽の慈光を注いでいく時に、青年の創造性の花園は生き生きと広がるに違いありません。そして、ここにこそ、「人類大同」という世界平和を推進する活力が湧き出ずるのではないでしょうか。

青年の開かれた心を

 一、昨年、「核兵器禁止条約」が国連で採択され、尽力してきたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞しました。私たちSGIも、ICANが発足した2007年から国際パートナーとして共に活動を進めてきました。その原動力となったのも、平和を願う青年たちの連帯であります。
 核兵器の廃絶に挑戦を続ける「常に若々しいアプローチ」の源泉は、どこにあるか。
 ICANのベアトリス・フィン事務局長は、青年たちが、さまざまな差異や違いを持ちながらも、「新しいアイデアをもたらし、新たな方法や技術に対して開かれた心を持っている」ことを強調されていました。
 この世界の青年の「開かれた心」を大切にして、その計り知れない創造力が伸びやかに発揮できるよう、心を砕き手を打っていくのが、私たちの責務でありましょう。
 一、そこで、私は仏法で説かれる「主師親の三徳」という視点から、「平和・文化・教育」の指標を実践的に捉えていきたいと思うのであります。

責任感・智慧・慈悲

 この点については、インド文化国際アカデミーの理事長で、世界的な哲学者として名高いロケッシュ・チャンドラ博士との対談集(『東洋の哲学を語る』第三文明社)でも語り合いました。
 もとより封建的な道徳の範疇などではなくして、人類が規範としていくべき徳目として明かされております。敷衍して申し上げるならば――
 「主の徳」とは「人々の生命を守る」力であり、「平和」への責任感であります。
 「師の徳」とは「人々を幸福へ導く」力であり、「教育」の智慧であります。
 「親の徳」とは「人々を育み慈しむ」力であり、「文化」の慈悲であります。
 この「責任感」と「智慧」と「慈悲」を兼ね備えた最高の人格が仏であり、この三徳を体現して社会で行動しゆくことが、仏法で説かれる菩薩の実像なのであります。それは、アメリカのコロンビア大学での講演でも申し上げた通り、21世紀の世界市民の条件にも合致しております。
 さらに、仏法では、「主師親の三徳」を、それぞれ、わかりやすく「柱」「眼目」「大船」に譬えております。
 それを踏まえ、私は、世界192カ国・地域の創価の青年たちに「地球民族の平和の柱たれ!」「生命尊厳の哲理の眼目たれ!」「人道勝利の栄光の大船たれ!」との指標を贈りました。
 その先頭に立つのが、私が信頼してやまない台湾SGIの青年たちであります。今回の台湾東部地震に際して、尊き救援に尽力してきたことも伺っております。
 一、ともあれ、混迷を深め、分断や対立の危機に直面する世界の希望は、青年の連帯であります。
 若き世界市民スクラムのさらなる拡大を願って、私自身、一生涯、「平和・文化・教育」の具体的な交流の道を開いていく決心であります。
 不屈の信念の大詩人・白楽天は友情を詠い上げました。「賢に交わって 方に汲汲たり、直を友として 毎に偲偲たり(互いに賢者として交わって正に熱心に相手を学び、心の正直な友としていつも互いにはげましあった)」(岡村繁著『新釈漢文大系99 白氏文集3』明治書院、現代表記に改めた)と。
 この詩さながらに、尊敬する張理事長をはじめ、先生方と結んできた、英知と誠実の友情を、私は次の世代へ伝え託していきたいと念願しております。
 結びに、ご参加くださった皆さま方のますますのご健勝、さらに、貴・中国文化大学をはじめ各大学の無窮の発展と栄光、そして、愛する台湾の限りない安穏とご繁栄を心よりお祈り申し上げます。謝謝!(中国語で「ありがとうございました!」)(大拍手)

〈座談会 師弟誓願の大行進〉21 「3・16」60周年 さあ!「世界青年部総会」へ ㊥ 広布の主体者に後継のバトンが 2018年3月1

〈座談会 師弟誓願の大行進〉21 「3・16」60周年 さあ!「世界青年部総会」へ ㊥ 広布の主体者に後継のバトンが 2018年3月1日

不撓不屈の信念で希望の対話を
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
千尋総東京女子部長
鈴木中部青年部長
中川北陸女子部長
野上信越青年部長
アメリカ青年部の歌「正義の師子の誓い」の合唱(2月4日、本部幹部会で)。師弟の心あふれる、この美しき歌声こそ、広宣流布の新時代の象徴。さあ、皆で手を携え、世界青年部総会へ!

 中川 後継の月・3月。11日の「世界青年部総会」まで、10日となりました。

 原田 今月は、4日から10日を「励まし週間」とし、壮年・婦人部も、総会の大成功のため、結集や拡大の応援に今まで以上に総力を挙げていきます。

 永石 先日、学生部が1000を超える弘教を達成したと伺いました。女子部も、本部幹部会を大勝利で飾った関西で、3000を超える弘教を成し遂げているそうですね。

 原田 男子部でも、1万人の大学校生を輩出し、さらに弘教も3万に迫る勢いで進んでいると聞きました。池田先生は先日も、“折伏の行をなす人は御本仏の代理である。ゆえに、御本仏に感応して偉大な生命力を涌出して、いかなる困難にも打ち勝ち、その顔は生き生きとし、色心は元気に満ち、計り知れない大功徳を受ける”との戸田先生の指導を教えてくださいました。

 千尋 連日、拡大の喜びが広がる中、青年部の体験談集『RUN IT!』(第三文明社)が好評です。先日は、書籍の週間売り上げランキングで9位となり、朝のテレビの情報番組でも報じられました。

 鈴木 職業も境遇も違う青年が信心を根本に、課題に立ち向かう赤裸々な体験に感動が広がっているのですね。早速、『RUN IT!』を通じて、折伏が実ったという話もあります。

 原田 中部では、温かな激励で立ち上がった男子部大学校1期生が、熱い決意のままに、弘教を結実させたエピソードが数多くあるそうですね。自身の思いや体験を、生き生きと語る姿にこそ共感は広がります。

 鈴木 愛知のあるメンバーは長い間、自宅に引きこもっていました。その後、先輩たちの励ましにより、少しずつ仕事ができるようになりました。今回も温かな激励を受け、男子部大学校に入校。10年ぶりにスーツを購入しました。さらに、人生初の仏法対話にも挑み、友人に懸命に信心のことを語りました。その熱意を受けた友人が決意を固め、入会したのです。

日々の前進の糧に

 野上 信越は、先生が小説『新・人間革命』の執筆を開始された地である長野・軽井沢があります。本年は、執筆開始25周年であり、完結の年でもあります。この重要な時に、信越青年部は、誰よりも『新・人間革命』を心肝に染めて、戦い抜こうと決意。長野では創価信濃大学校、新潟では創価源流大学校・源流部活を開催し、日常的に研さんに励んでいます。

 原田 先生は今、全精魂を込めて『新・人間革命』を綴ってくださっています。広布の師匠である先生に呼吸を合わせ、戦っていく中に、一切の勝利を開く鍵があります。日々の前進の糧としていきましょう。

 野上 はい。その中、長野のある部長は、昨年11月に友人を折伏。信心の力を実感した、その友人は早速、折伏に励み、見事に成就し、晴れて男子部大学校1期生ともなりました。

 原田 「信越師弟誓願の日」の淵源となる2008年8月、先生は「信越は、青年革命の模範となっていただきたい」と呼び掛けられました。その原点から10年となる今こそ、師の期待に応える時ですね。

 中川 北陸・富山では、厚生労働省の指定難病である脊髄小脳変性症と闘いながら、拡大に取り組む女子地区リーダーの奮闘が感動を呼んでいます。妹さんも同じ病ですが、“比較的、病状が安定している自分が、一家の宿命転換のために走り抜こう!”と決意し、対話に励む姿は、多くの方の胸を打っています。

 永石 勇気をもって、拡大に挑戦する女子部の皆さんこそ、時代を変える希望の存在ですね。先生は「師弟栄光のバトン――それは『われ広宣流布の主体者なり』との闘争の中で受け継がれる」と言われました。使命の青春を朗らかに進みゆく中に、「師弟の大道」があるのだと思います。

 中川 石川でも、韓国留学中に出会ったSGIの友の求道心に触れ、帰国後、地域広布の先頭を駆ける部長がいます。彼女は今、2人の友を入会決意に導き、対話を続けています。

 千尋 総東京の女子部も、喜び勇んで拡大に挑戦しています。現在、東京(23区)では、本部平均で3を超える拡大を達成。第2総東京の女子部では、ハッピーカフェ・プラスと称して、仏法対話の場に、体験などを語る婦人部の方や女子部員らが同席する運動を展開。中でも、白蓮グループの“班パーティー”には多くの友人が参加し、その温かな雰囲気に感動して、入会を決意される方が相次いでいます。

 永石 まさに先生が、「不撓不屈の信念で、一人また一人と語り抜く中に、新しい拡大の道が必ず開かれる。世界は仏法を求めている。今こそ、大情熱で希望の対話を!」と指導されている通りですね。

 千尋 人材の拡大において、山梨では、本年のロマン総会に支部平均で2人に迫る“新しい力”が参加。東京・足立総区では、本部平均で10人を超える華陽リーダーを輩出しています。

 鈴木 中部では現在、壮年・婦人部も、総会への参加を呼び掛ける訪問・激励に歩いてくださっています。ある本部では、「励まし推進表」を作成し、「誰が」「いつ」「誰を」励ましたかを明確にしています。また、勤務時間が不規則なメンバーが多い地域の男子部の部長は、聖教の配達員の方と一緒に、家庭訪問に歩いています。

 原田 世界青年部総会は、60万人の池田門下の青年が同時に集う、広布史に残る後継の儀式です。御書に「我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」(232ページ)と仰せです。「広布の誓願」こそが、日蓮仏法の魂です。誓いの炎を赤々と燃やしながら、一人でも多くのメンバーが参加できるよう、最後まで結集に走り抜いていきましょう。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉20 「3・16」60周年 さあ!「世界青年部総会」へ ㊤ 広布拡大こそ後継の証し 2018年2月26日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉20 「3・16」60周年 さあ!「世界青年部総会」へ ㊤ 広布拡大こそ後継の証し 2018年2月26日

育成は「一人」への励ましから
〈出席者〉
原田会長
竹岡青年部長
落合関西青年部長
甲斐北海道青年部長
畝中国女子部長
飛鷹四国女子部長
信仰の喜びを胸に、仏縁の拡大に励むインドの同志。今、世界の青年部が「3・16」を目指し、それぞれの使命の天地で対話を繰り広げている(昨年1月、ニューデリーで)

 竹岡 今回から各方面の青年部のリーダーと、3月11日に行われる「世界青年部総会」に向けて奮闘するメンバーの活躍を語り合っていきたいと思います。

 原田 今、日本だけでなくSGIの各国青年部の活躍の報告も毎日のように届きます。池田先生も「世界同時の3・16『師弟共戦の誓いの会座』となるに違いない」と大きな期待を寄せてくださっています。まさに広布史に永遠に刻まれる大行事といえるでしょう。

 竹岡 今回の総会は、厳然と広布の指揮を執られている池田先生のもと、世界の池田門下が崩れざる後継の誓願を固める式典です。先生の闘争によって世界広布の基盤が完成したことを、世界の青年部の姿を通じて証明していきたいと決意しております。

勝利の実証を示す

 落合 青年部総会に向けて、「勝利の結果で先生にお応えしたい!」と各部が拡大に取り組んでいます。

 原田 「3・16」とは、弟子が「広布拡大の証し」で荘厳する日です。青年部の皆さんが、勝利の実証を示すことが「広布のバトンの継承」にほかなりません。

 落合 一人でも多くのメンバーが後継の陣列に加わることができるよう、壮年・婦人部の方々と連携を密に、結集にも全力を挙げています。兵庫男子部では全部員と「会う」ことに執念を燃やし、訪問・激励を開始。先生のご指導を記したカードを一人一人に届けながら、新たな人材のスクラムを大きく広げています。

 竹岡 まさに、先生が「人材を『育てる』とは、『会う』ことです。草の根を分けるように、会いに行くことです」と指導されている通りの実践ですね。

 落合 大阪のある圏男子部長は、仕事で壁にぶつかる中、「自分が変わらなければ何も変わらない」と折伏を決意。先日、この1年間で5世帯目となる折伏を成就しました。自身が折伏したメンバーが男子部大学校に入校するなど、全ての部から大学校生を輩出。職場の状況も少しずつ好転しています。

 甲斐 北海道でも「新しい人材」の輩出に全力で取り組んでいます。その結果、男子部大学校1期生は、昨年の創価班・牙城会大学校生の3倍に迫るメンバーが入校しました。

 原田 御書に「今まで生きて有りつるは此の事にあはん為なりけり」(1451ページ)とあります。今この時に、後継の青年部として戦う使命は大きい。新たに立ち上がったメンバーを皆で励ましていきましょう。

 甲斐 大学校生は「リーダーと一緒に週1回以上の訪問・激励」に挑戦しています。その中で、新入会の大学校生が「次の会合はいつですか?」「一緒に家庭訪問に行ってください」と活動に積極的になるなど着実に人材が育っています。

 原田 共に祈り、共に行動することは、人材育成の要諦です。そして、「広布の主体者」としての自覚が、メンバーの成長に直結します。実践に根差した、人材育成の模範です。

 甲斐 5年前に入会した、ある男子部部長は未入会の母親に対話を重ねていました。「成長した姿で信心を伝えよう」と仕事でも事業所の売り上げを伸ばすなど実証を示す中、今月、晴れて母親が入会。広大な地域で奔走する部長の姿を通し、部の活動者は3倍になり、大学校生を2人輩出することもできました。

“婦女一体”が結実

 畝 中国の女子部でもロマン総会を軸に、たくさんの新たな人材が生まれました。島根のある部では、昨年のロマン総会の参加者がリーダーのみでした。その悔しさをバネに部長が婦人部の方々と共に訪問・激励に走り、今年のロマン総会には9人が参加。しかも、その大半が新しいメンバーでした。この成功が信心の確信となり、部長は総会に向け、さらなる決意で激励に当たっています。

 飛鷹 女子部のメンバーは婦人部の皆さまと共に活動する中で、日々、「一人を大切にする」学会精神を教えていただいています。

 畝 広島のある圏女子部長は女子部の集いに友人と共に参加。友人は明るい雰囲気に感動し、「もっと創価学会のことが知りたい」と6月の任用試験も受験することになりました。女子部のありのままの姿を見てもらうことが、友に共感を広げていると実感します。

 飛鷹 私たちも、全ての女子部員に励ましが行きわたるよう婦人部の皆さまと一人一人への訪問・激励を丁寧に重ねています。その結果、四国では2年連続で白蓮グループの新規メンバーが増加するなど、着実な人材拡大につなげることができました。
 
 畝 “婦女一体”の励ましで、麗しい華陽姉妹のスクラムが大きく広がっています。

 飛鷹 徳島のある県女子部長は率先の弘教を実らせることができました。県としては、白蓮グループの新規メンバーが6人誕生。青年部総会に向けても、婦人部の方々が、かわいらしいイラスト入りの“招待状”を作ってくださるなど力を入れていただき、すでに目標を上回る参加の約束がとれています。

 原田 池田先生は「今、各地で人材の大城が輝きを増しているのも、尊き地域の父母や先輩たちの激励があればこそと、私には痛いほどわかる」と語られています。

 竹岡 壮年・婦人部の皆さまからの大応援に青年部一同、心から感謝いたします。世界青年部総会では各国語版の「誓いの青年よ」やオリジナルソングを大合唱します。さらに“後継の宣言”を行い、結びに全世界の青年と心一つに勤行・唱題を行います。国内1200会館、海外の中継会場も合わせて「全ての会場が師弟直結の本会場」との思いで結集にも全力を注いでまいります。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 3・5「壮年部結成記念日」 勝利の総仕上げの道を 2018年2月25日

池田大作先生 四季の励まし〉 3・5「壮年部結成記念日」 勝利の総仕上げの道を 2018年2月25日

 
 

 創価学会が、
 諸難ありとも、微動だにせず、
 大発展を遂げてきたのは、
 「黄金柱」たる壮年が、
 いずこの地にも
 雄々しく屹立しているからである。
 いかなる社会と人生の
 烈風が吹き荒れようとも、
 歯を食いしばって厳然と、
 創価の城を支えてくれた
 尊き父たちのことを、
 どうして忘れられようか。
  
 人生経験の豊富な壮年部は、
 友のさまざまな悩みにも、
 奥行きのある指導ができる。
 皆の気がつかない
 心の機微を捉えた配慮もできる。
 地域に、
 信頼できる壮年部がいれば、
 皆が安心である。
 どうか円熟と
 包容力、安心感の紳士として、
 生き生きと、心豊かに
 活躍していただきたい。
  
 創価の王者に恐れはない。
 逡巡もない。
 気取りもなければ、
 威張りもない。
 ありのままの人間味で、
 庶民と共に、庶民のために、
 毀誉褒貶など
 豪快に笑い飛ばして戦う。
 現実社会の只中で、
 法華経の兵法を掲げて
 大闘争を続ける。
 そして後継の宝の若人を慈しみ、
 自分以上の大人材へと
 育てゆくのだ。
  
 広宣流布に生き抜き、
 戦い抜いた師弟には、
 三世永遠の成仏が決定している。
 どこまでも「師弟の道」を
 真っ直ぐに歩み通すことこそ、
 人間として究極の
 「勝利の総仕上げの道」なのだ。

 陽光に映える新緑の芝生。その中を、一本の小道がどこまでも延びていく――1981年(昭和56年)5月、池田大作先生がモスクワで撮影した。
 ロシアの文豪トルストイはつづった。「この世における使命を完うせんがために、われわれの仕事を明日に繰り延べる事なく、あらゆる瞬間において、自己の全力を傾注して生きなければならない」(原久一郎訳『人生の道』岩波書店
 「壮年部結成記念日」の3月5日は、数字を反対に置くと5月3日、「創価学会の日」「創価学会母の日」。壮年部は、青年部と婦人部を全力で支えゆく広布の黄金柱である。壮年部の真剣な行動から、広布の道は開かれる。3月の「世界青年部総会」へ、黄金柱の本領発揮の時は今だ!

〈池田先生と共に 新時代を進む〉26 2018年2月16日

〈池田先生と共に 新時代を進む〉26 2018年2月16日

大願へ! 大きく立ち上がれ
 

 記録的な豪雪の福井、石川、富山をはじめ新潟、そして東北、北海道など各地の友の無事安穏を日々、祈っております。
 特に、聖教新聞の配達をしてくださる尊き無冠の友の皆さまのご苦労はいかばかりか。
 どうか、絶対に無理をされず、くれぐれも安全最優先でお願いします。大切な大切な皆さまとご家族に、私も一生懸命、題目を送っております。
 ― ◇ ― 
 御本仏・日蓮大聖人の御聖誕の日を、男女青年部を先頭に地涌の拡大の息吹の中で迎えることができた。
 同じく2月を誕生月とする戸田先生は、よく「文段」の「我等、妙法の力用に依って即蓮祖大聖人と顕るるなり」の一節を拝し、言われた。
 「この御本尊と大聖人と自分とが区別がないと信じ、感謝を込めて誓願の題目を唱えてごらん! 
 そこに、大宇宙のリズムと我がリズムが調和して、偉大な生命力が涌現してくるんだよ」
 妙法を唱え、広布に走る命には、どれほどの力と智慧が漲るか。今この瞬間から、赫々たる希望の太陽が昇る。いかなる試練の冬も変毒為薬して、必ず歓喜の春を勝ち開いていくことができるのだ。
 ― ◇ ― 
 戸田先生の生誕の日(11日)には、師恩を偲び、総本部の恩師記念会館で勤行・唱題した。
 師は直弟子に託された。
 ――人類の幸福と平和の実現こそ、仏法の本義である。ゆえに私に代わって、君は世界に征け! 全世界に妙法を弘め、地涌の菩薩を呼び出せ! と。
 以来、60星霜――。
 会館には、不二の同志と共に、世界の都市から頂いた800の名誉市民称号の記録が留められていた。
 戸田先生がご覧になられたら、どんなに喜ばれるでしょうと、妻が微笑んだ。
 全て、わが師に捧げる栄誉である。そして創価家族に贈られた信頼の宝冠にほかならない。仏法の因果の理法に照らし、この福徳は子々孫々に流れ通うことを確信していただきたい。
 ― ◇ ― 
 戸田先生のお好きだった言葉「大立」を私が記した書も、会館に置かれていた。
 脇書は「わが友乃 決意を 祈りつつ」である。
 大いなる誓願に立つ時、若人の生命は、限りなく大きく、強くなれる。
 わが誉れの後継の青年部よ、大きく立て! 大きく立ち上がれ! 
 そして世界の友と大きくスクラムを組んで、勇気凜々と朗らかに進みゆけ!

〈座談会 師弟誓願の大行進〉19 農漁光部に最大の感謝と最敬礼を 一番苦労した人が一番幸福に 2018年2月15日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉19 農漁光部に最大の感謝と最敬礼を 一番苦労した人が一番幸福に 2018年2月15日

好評の「体験主張大会」を今年も
〈出席者〉
原田会長
落合農漁光部長
奥谷農漁光部女性部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
友人同士で、声を掛け合って参加する地域もあるほど、定着している農漁村ルネサンス体験主張大会(昨年)

 竹岡 本年から「創価新報」では、「動画」の配信がスタートしました。

 奥谷 青年部の機関紙らしい取り組みですね。「映像」には、文字や写真だけでは伝わりにくいことを伝える、分かりやすさとインパクトがあります。

 原田 早速、大きな反響が寄せられています。最新号(2月7日付)では、「3・16」60周年の「世界青年部総会」のための紙面が企画されています。広布後継の青年たちが集う、大事な総会が大成功するよう、壮年・婦人部も、しっかりと応援していきたい。

 伊藤 動画には、60年前の「3・16」の式典の模様が描かれた小説『人間革命』第12巻「後継」の章についての、池田主任副会長へのインタビューが収録されています。

 竹岡 創価新報1面に掲載されている「QRコード」を読み取っていただくと、映像が閲覧できます。会合や懇談などでも、視聴いただければと思います。

「食」は一切の土台

 伊藤 本年は、農漁光部の結成から45周年の佳節を迎えますね。

 原田 「農漁光部の日」の淵源である1977年(昭和52年)2月17日、池田先生は訴えられました。「私たちが、“断じて、国土の宿命を転換するのだ!”と、決然と立ち上がり、地涌の菩薩の底力を発揮していくならば、三世十方の仏菩薩にも勝る力が涌現します」と。農漁光部の皆さまは、この通りに、幾多の試練を勝ち越えてこられました。

 落合 今、農漁業を取り巻く環境も大きく変化しています。特に近年は、ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」が世界的ブームとなり、日本の農林水産物の輸出額は、5年連続で過去最高を更新し、8000億円を超えています。

 奥谷 一方、少子化による後継者不足など課題もあります。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)が、効率化などの面で農漁業を画期的に変え始めてもいます。私たちはスローガンに「希望の新時代は我らの農漁村から!」と掲げていますが、その意義は大きいと実感します。

 原田 先生は言われています。「全ての民衆が平和と幸福を享受するには、『食』を生産する農漁業が一切の土台となります。私たちの生命の営みは、『食』を生産する方々の尊き尽力によってこそ成り立っているからです。この一点において、農漁村にこそ、最大の感謝と最敬礼が捧げられるべきであります。これが、正しき『人間の道』であり、『生命の道』です」

 伊藤 「食には三の徳あり、一には命をつぎ・二にはいろをまし・三には力をそう」(御書1598ページ)との御聖訓を通し、「生命を維持」「健康を増す」「心身の力を盛ん」にする「食」は、まさに「命」であるとも言われています。

 落合 社会の未来、農漁業の行く末を俯瞰した先生の哲学に今、多くの方から共感と称賛の声が寄せられています。農漁光部は、これからも、それぞれの使命の舞台で、創価の旗を堂々と掲げていく決意です。

仏法の偉大さ証明

 竹岡 その中、大きな期待を集めているのが、毎年開かれる「農漁村ルネサンス体験主張大会」ですね。

 落合 参加を楽しみにしている方も大勢います。本年は初めて、沖縄の方も登壇する予定です。2月24日から4月30日まで、「SOKAチャンネルVOD」が利用できる会館等(モバイルSTBは除く)で視聴可能です。来賓や友人を招きながら、各地で開催していただければと思います。

 奥谷 「ヒューマン体験プラザ」としても放映されますので、ぜひ、“仏法セミナー”としても活用してください。昨年は、栃木の102歳の副白ゆり長の方が、83歳の友人を主張大会の放映に誘い、人生初の弘教を実らせることができたとの報告もありました。

 落合 岩手では、「私は、この主張大会に参加し、入会することを改めて決めました。体験を聞き、信心をして題目をあげることにより、祈りがかない、自分の心が磨かれることに感動したからです」と語っていた方もいました。

 奥谷 特に昨年は、千葉女子部の“農ガール”をはじめ、登壇した4人のうち3人が女性であったことも、反響を呼びました。

 原田 農漁光部では、これ以外にも、町や村の単位で「体験主張大会」を開催していますね。信仰の力を生き生きと語る姿に、多くの人が感動し、地域における学会への認識を一変させる集いにもなっています。

 落合 これまで、ルネサンス体験主張大会には、約70人の方が登壇してくださいました。その多くの方が、発表後も数々の実証を示しています。たとえば、昨年、体験を発表した兵庫の稲作農家の井上芳子さんは、51人の友人と、放映に参加しました。

 奥谷 その中で、「近い将来、わが家の“日本一の山田錦”で“日本一のお酒”を造りたいと思います」と語る井上さんの姿に感動した友人から提案があり、早速、日本酒造りがスタートしたそうなんです。さらに、体験に感銘を受けた地域の有力者から懇願され、大勢の前で講演を行うことにもなりました。

 原田 「一番、苦労した人が、一番、幸福に」――これが、農漁光部の皆さまへの先生の思いです。その通りに今、一人一人が、地域の「なくてはならない存在」として輝いています。また、各地の農漁村で、創価の青年たちも活躍しています。先生は常に、大雨や台風などの天候不順に見舞われることなく、豊漁、豊作であることを祈念してくださっています。私たちも、農漁光部のますますの健勝と発展を祈っていきましょう。

〈2月度 男子部「御書活動者会」研さんのために〉 法蓮抄 2018年1月30日

〈2月度 男子部「御書活動者会」研さんのために〉 法蓮抄 2018年1月30日

全ては「一人」の勝利から!
破竹の勢いで「3・16」へ
厚田港から白銀にきらめく日本海を望んで(北海道石狩市)。“一人立つ”創価の源流から人材は澎湃(ほうはい)と

 2月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では、「法蓮抄」を研さん。万人成仏の原理とともに、「一人立つ」精神の重要性を学ぶ。

御文

 地獄の一人・餓鬼の一人・乃至九界の一人を仏になせば一切衆生・皆仏になるべきことはり顕る、譬えば竹の節を一つ破ぬれば余の節亦破るるが如し
 (御書1046ページ)

通解

 地獄界の一人といい、餓鬼界の一人といい、つまりは九界の中の一人を仏にすることによって、一切衆生が皆、仏になることができるという道理が顕れたのである。たとえば、竹の節を一つ割れば、他の節もそれにしたがって割れるようなものである。

背景と大意

 本抄は建治元年(1275年)、曾谷教信が父の十三回忌に当たり、日蓮大聖人への御供養と、諷誦の状(=追善供養の時に読み上げる文)をお送りしたことに対する御返事である。
 本抄を頂いた曾谷教信は、下総国葛飾郡曽谷(千葉県市川市曽谷)の領主であった。富木常忍や大田乗明と共に、大聖人の「竜の口の法難」「佐渡流罪」という最大の法難の渦中にあっても、動揺することなく戦い抜いた。大聖人はその信心をたたえられ、教信を「法蓮上人」と呼ばれている。
 本抄ではまず、法華経の行者を賛嘆する功徳と、釈尊を供養する功徳とを比較され、法華経の行者を供養する功徳が、よりすぐれていることを示される。そして、亡き父の追善のために自我偈を読誦してきた功徳の大きさを、故事を引いて述べられる。
 続いて、法華経は一々の文字が皆、生身の仏である故に、教信の読んだ経文の文字が仏として現れて、慈父の聖霊を助け救うであろうと教えられ、教信の孝養の尊さを称賛される。

解説

 日蓮大聖人は本抄で、法華経こそ、真実の孝養の経典であると教えられている。
 なぜ法華経が、真の孝養の経なのか。それは、法華経だけが一切衆生を成仏に導くことができるからだ。
 法華経以前の爾前経では、地獄界から菩薩界までの九界と仏界が断絶していたため、何度も生まれ変わって修行し続け、九界の迷いの生命を断ち切らなければならないとされていた。
 一方、法華経では「十界互具」が示され、どんな境涯の衆生にも仏界をはじめとする「十界の生命」が等しく具わっていることが明かされた。
 これによって、拝読御文にある「地獄の一人」でも「餓鬼の一人」でも、仏の生命を開くことが可能となった。そして、地獄界や餓鬼界といった九界の一人が成仏することで、万人の成仏が示されると教えられている。
 大聖人は、この道理を、「竹の節を一つ破ぬれば余の節亦破るるが如し」と仰せである。竹は、一つの節が割れれば、他の節も次々と割れていく。同じように、苦しみの人生にある「一人」が、仏法の実践によって幸福になることは、苦悩を背負った全ての人たちに、幸福の道を開くことに通じる。
 だからこそ、目の前の「一人」を励まし、正しい軌道に導いていくことが大切なのである。
 若き池田先生が広布拡大の先頭に立ち、師子奮迅の戦いで拡大の突破口を開いた「二月闘争」においても、先生は最前線の一人一人に光を当て、激励に徹した。
 この先生の励ましによって立ち上がった「一人」が、また「一人」へと信心の歓喜を広げ続けた結果、未曽有の拡大が成し遂げられた。まさに、「真剣の一人」の挑戦から破竹の勢いが生まれ、壁は破られたのだ。
 池田先生は、米国の未来学者ヘイゼル・ヘンダーソン博士と対談した折、創価学会がなぜ世界的な発展を遂げたのか、との質問に対し、「『徹して一人の人を大切にしてきた』からです」と答えた。
 一人の成仏が万人の成仏を開くように、一人の勝利が、一切の勝利を開く。
 「3・16」60周年を記念する「世界青年部総会」に向け、いよいよ“新時代の二月闘争”が始まる。池田門下の男子部は、皆が“一人立つ勇者”となり、どこまでも「一人」への励ましに徹しながら、弘教と人材拡大のうねりを一段と起こそう!