池田大作先生 四季の励まし〉 悩みに負けない生命力を 2019年8月4日

池田大作先生 四季の励まし〉 悩みに負けない生命力を 2019年8月4日

 
 

 人生の目的は何か。
 「勝利者」になること、
 「幸福」になることだ。
 では「幸福」とは何か。
 その中身は「充実」である。
 では「充実」とは何か。
 「苦難」と戦うことだ。
 苦難がなければ充実はない。
 充実がなければ幸福ではない。
 何の苦労もない幸福など、
 どこにもない。

 信心したからといって、
 悩みの「汚泥」が
 なくなるわけではない。
 「悩みに負けない生命力」が出る
 ということだ。
 むしろ、
 悩みをいっぱいもっていくことだ。
 それらの悩みに
 どれだけ挑戦できるかを
 楽しみにできるような
 境涯になることである。

 大いなる境涯の人は幸福である。
 広々とした心で、
 毎日を生きぬいていける。
 強き境涯の人は幸せである。
 苦しみにも負けることなく、
 悠々と一生を楽しんでいける。
 清らかな境涯の人は幸せである。
 その人のまわりには、
 常に爽やかな喜びが広がっていく。

 希望に満ちて、
 自己の課題に
 挑戦している人は強い。
 どんな困難に直面しても、
 希望を失わないことだ。
 希望の火が消えない限り、
 やがて、いかなる闇をも
 燃やし尽くすことができる。
 いのちある限り、希望はあり、
 希望ある限り、道は開ける。
 その強靱な
 “希望の一念”を育む根源の力が、
 信仰なのである。
 信仰こそ“永遠の希望”である。

 夏の暑さの中、凜と咲く蓮の花。その気高い美しさに心が洗われる――本年6月、池田大作先生が都内でカメラに収めた。
 法華経では、白蓮華が泥水の中にあっても美しい花を咲かせるように、末法濁世にあっても、決して世法に染まることのない清らかな「地涌の菩薩」の姿を、「如蓮華在水(蓮華の水に在るが如し)」と譬えている。
 かつて池田先生はつづった。「どんなに厳しい現実の悩みや、人生の宿命に直面しても、白蓮が泥沼の中から尊貴な大輪の花を薫らせていくように、必ず必ず最高無上の幸福の花を咲き誇らせていける」と。私たちも自身の悩みに負けず、幸福の大輪を咲かせていきたい。

セルジペ連邦大学「名誉博士号」授与式での池田先生の謝辞(代読) 2019年8月3日

セルジペ連邦大学「名誉博士号」授与式での池田先生の謝辞(代読) 2019年8月3日

共生の大地に幸福の花、英知の花を
教育こそ勝利を築く力
たゆまぬ「学びの心」が人生を豊かに
ブラジル文学アカデミーアタイデ総裁と語り合う池田先生(1993年2月、リオデジャネイロで)。先生はこれまで4度、ブラジルを訪問し、文化・教育交流を広げてきた

 一、貴セルジペ州が生んだ、偉大なる詩人がおります。ブラジル文学アカデミーの名誉ある先哲で、本年、生誕180周年を迎えたトビアス・バヘットであります。
 大いなる魂の飛翔を謳い上げた詩人の“心の翼”は何であったか。それは「感謝」であります。「感謝の心は永遠不滅の美徳である」と、彼は語りました。
 本日、貴国の最高峰の科学と教育の殿堂・貴セルジペ連邦大学から賜りました栄えある名誉学位を、私は満腔の感謝を込めて拝受させていただきます。
 そして、この誇り高き栄誉を、貴国の模範の良き市民として献身する北東地域をはじめ、ブラジルSGIの宝友、また、貴国からお迎えしている最優秀の留学生の英才をはじめ、世界の創価の青年たちと分かち合わせていただきたいと思っております。
 誠に誠に、ありがとうございました(大拍手)。

自分らしく輝く

 一、ここで、貴大学の栄光の足跡に学びながら、尊敬する先生方とご一緒に、また、わが後継の若人たちと共々に新たな開拓に進みゆく真情を、3点、申し上げたいと思います。
 第一に、「よどみなき成長」の人華の園を、ということであります。
 「よどみなき成長」とは、貴大学の校章にラテン語で掲げられたスローガンに他なりません。そして、その先頭に立って、牽引されているのがアンジェロ・ロベルト・アントニオリ総長であります。
 総長は薬学の世界的な大家であられ、先住民が継承してきた貴重な「薬草」の知恵なども、生き生きと現代に生かされていることを、私は感銘深く伺いました。
 「薬草」といえば、大乗仏典の精髄である法華経には「薬草喩品」という章があります。多様な薬草や薬木は、平等に大地に降り注ぐ慈雨に浴して、それぞれに育っていきます。同じように、人間もまた、生命尊厳の慈悲の哲理に則って、人種や民族、国籍や階層など、あらゆる差異を超えて、一人一人が「人華」という、かけがえのない幸福の花、英知の花、人間性の花を多彩に咲き薫らせていくという共生の世界が示されているのであります。
 この「薬草喩品」の「人華」のビジョンを通しつつ、私は、アフリカの人権の闘士・マンデラ大統領とも、人間教育の持つ平等と尊厳の力を語り合いました。
 若き生命が「よどみなき成長」を遂げて、「人華」を爛漫と咲かせゆくために、何が大切か。
 私は、総長の座右の銘に共鳴を禁じ得ません。それは、「傲慢さは不条理を増長させる。謙虚さは道理と人生の最高潮に導く」という言葉であります。
 傲慢に心を閉ざしてしまえば、成長は止まります。
 どこまでも謙虚な開かれた心で、たゆまず学び合う。そこにこそ、皆が自分らしく生命を開花させ、人々のため、社会のために“良薬”を実らせる花園が広がるのではないでしょうか。

困難に屈するな

 一、第二に申し上げたいのは、「生活の大地」に不屈の勝利劇を、ということであります。
 総長は常々、実験室や教室で行われる学問は、人々の生活を良くするためという目的に向けられるべきであると強調されています。
 その通りに、貴大学は、貴国の北東地域にあって、「知識の発信の源泉」となり、州の発展と人々の生活向上に重要な役割を担ってこられました。
 とともに、総長が何よりの喜びとされているのは、薫陶した教え子たち一人一人のサクセスストーリーを見守ることであります。そして、そのために、「謙虚さ」と併せて「執念」を教え、「常に戦い、絶対にあきらめないこと」を打ち込まれているのであります。
 私が対談したブラジル文学アカデミーアタイデ総裁も力説されていました。
 「教育なしには、人間生活の目的であり、社会の最も堅固な基盤である人格を豊かにすることはできません。教育は、進歩のための第一前提であるのです」と。
 まさしく、人間教育の真剣な打ち合いこそ、人格を鍛え、磨き、高め、生活と社会の大地に不屈の勝利劇を広げゆく原動力でありましょう。
 わが「創価教育」も、創始者であり、平和の信念に殉じた牧口常三郎先生以来、一貫して、いかなる現実の困難にも屈せず、民衆の幸福の価値を創造し、希望と勝利の活路を切り開く人格を育んできました。
 この夏も、通信教育部のスクーリングが、世界から労学一体の尊き向学の友を迎えて行われます。また深く地域から愛され、広く市民の方々から親しまれている伝統の夏季大学講座も有意義に開かれます。
 猛暑の中、健康第一、無事故第一で、楽しく啓発に富む「学は光」の広場となることを、そして、一人一人の新たな勝利劇の出発となるよう、私は創立者として真剣に祈っております。

地球守る人材を

 一、第三に、「持続可能な開発」へ若き世界市民の連帯を、と申し上げたい。
 思えば、「誰も置き去りにしない」と国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、2012年、貴国のリオデジャネイロで開催された会議(リオ+20)で提唱されたものです。
 その源流たる貴国にあって、北東地域の18大学の柱として、貴大学が「持続可能な開発」に素晴らしい貢献を果たすとともに、地球環境と生命を守る人材育成に尽力されていることは、よく伺っております。
 わが創価大学も、国連アカデミック・インパクトの一員として積極果敢に挑戦しております。共生創造理工学科の最先端の取り組みも、海外研修の活発な展開も目を見張ります。
 さらに、あの未曽有の東日本大震災から立ち上がられた東北の方々と連帯する「復興インターンシップ(就業体験)」も、かけがえのない学びとなっております。
 また、ブラジルの「アマゾン創価研究所」でも、自然と人類の共生の心を育む「環境教育」に力を入れていることは、ご存じの通りであります。
 ともあれ、貴国の麗しき詩心の女性コラ・コラリーナは叫びました。「私は人間の連帯を信じる。私は現在の過ちと苦悶は乗り越えられると信じる」と。
 なかんずく何よりも強く、何よりも朗らかな、若き世界市民の連帯を、貴大学と力を合わせ、いやまして築き広げていこうではありませんか!
 今日は、うれしいことに、わが創大の世界市民の連帯の中核と光る貴国の留学生も大勢、列席してくれております。その友と一緒に、大文化人リベイロ博士のブラジル讃歌を宣言し、私の御礼とさせていただきます。
 「最高の人間性を掲げるゆえ最良の文明。地球の最も美しき、そして輝かしき地域にあって、全ての人種と異文化との共生に心を開くゆえ最も寛大な文明――ブラジルよ」と。
 愛する心の母校・セルジペ連邦大学に栄光あれ! 
 愛するブラジルに永遠無窮の隆盛あれ!
 ムイト・オブリガード!(ポルトガル語で「大変に、ありがとうございました!」)(大拍手)

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉58 良質な睡眠、賢明な食生活 健康第一で英気を養う夏に 2019年8月1日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉58 良質な睡眠、賢明な食生活 健康第一で英気を養う夏に 2019年8月1日

「がん検診」は積極的に受診
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
酒井ドクター部長
松岡白樺会書記長
働き盛りの年代、特に女性のがんの割合が高い。早期発見のため、積極的に「がん検診」の受診を(出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」、2013年。グラフは厚生労働省「がん対策推進企業アクション」のHPより)

 原田 梅雨が明け、いよいよ本格的な暑さの到来です。テレビ等でも連日、熱中症対策が呼び掛けられています。この夏も、健康第一の日々を送っていけるよう、ドクター部、白樺会の代表を交え、語り合っていきたいと思います。

 酒井 はい。熱中症予防の第1は「暑さを避ける」ことです。特に、気温が急上昇した日は注意が必要です。日中の外出をできるだけ控え、室内でもエアコンや扇風機を使い、湿度や温度の調整をしましょう。

 松岡 第2は「小まめな水分補給」です。外出時だけでなく、室内でも、気付かないうちに脱水や熱中症になります。目まいや足がつるなどのサインを見逃さず、のどの渇きを感じなくても、小まめに水分・塩分を補給しましょう。

 原田 どのくらい水分を取ったか、自分では分かりづらいものです。そこで、あらかじめ1日に飲む量を決め、飲み切ることが提唱されていますね。

 松岡 目安は、1日1・2リットルといわれます。熱中症は適切な行動で防げます。特に高齢者の方に声を掛けながら、“自分は大丈夫”と過信せず、暑い夏を皆で乗り切っていきましょう。

冷房を上手に活用

 原田 ところで、疲労を回復し、夏バテを防ぐためには、何が大事ですか。

 松岡 まず、気を付けることは「冷房による体の冷やし過ぎ」です。室内と室外とで急激な温度変化を繰り返すと自律神経が乱れ、体調を崩しやすくなります。

 永石 冷房の温度は28度程度が理想と聞きます。もしも、温度調整ができないような場合は、エアコンの風を直接受けないようにしたり、羽織るものを持ち歩いたり、ストレッチをして血の巡りをよくするなど工夫するといいそうですね。

 酒井 「栄養」「睡眠」も重要です。夏は、さっぱりしたものが好まれますが、暑さで疲れやすく、汗でミネラルを失いがちな体には、特に、タンパク質とビタミンB1が必要です。

 松岡 タンパク質が豊富な食材は、肉や魚、卵、大豆製品。ビタミンB1が多く含まれるのは、豚肉、ウナギ、レバー、豆類です。

 酒井 しょうがや大葉などの香味野菜、カレーなどの香辛料を利かせた料理は食欲を増進させてくれ、夏バテ予防に効果的です。

 永石 きゅうりやトマトなどの夏野菜には水分が多く、ほてった体を冷やす働きがありますね。賢明な食生活で、夏を元気に過ごしていきたいと思います。

 原田 では、「良い睡眠」を取るためには、どのような工夫が必要ですか。

 酒井 たとえば、午前0時前の就寝です。特に寝入って最初の3時間は、体を修復してくれる成長ホルモンの分泌が高まるため重要です。良質な睡眠を確保できるよう、タイマーなどを利用し、上手にエアコンなどを活用しましょう。

 原田 寝る1~2時間前の入浴は、良質な睡眠に効果的と聞きます。

 松岡 ぬるめの湯船にゆっくり漬かると副交感神経が優位になり、リラックスして熟睡しやすくなります。さらに、寝る前のストレッチも快眠に有効です。

 永石 寝る直前まで、スマホやテレビを見ているのはよくないといいますね。

 酒井 睡眠へ導くホルモンであるメラトニンの分泌が抑えられますので、控えた方がよいと思います。

 松岡 また、日常的に睡眠が不足していると、1日よく寝ただけでは体調は戻りません。

 酒井 休日の寝だめは、かえって、体内リズムを乱し、不調を来しやすくなります。一方、15分程度の昼寝には効果があります。

 原田 ともあれ、健康のため、自分にあったもの、できそうなものから、まず一つ実践してみることが大切ですね。また、分かっていても、ついやってしまう健康に悪い習慣を、まず一つやめてみる。その一歩が大事ですね。

早期発見で治る病

 永石 最近、働き盛りの若い方、特に女性のがんが目立ちます。中でも、乳がんの話を聞きます。

 酒井 乳がんは早期発見できれば、多くの方が治るといわれます。自分で見つけられる数少ない病気で、60%以上の方がセルフチェック(自己検診)で見つけています。入浴や就寝時に自己検診を行い、少しでも気になることがあれば、病院で相談しましょう。

 松岡 ただ、日本の乳がん検診受診率は40~69歳で34・2%と低いままです。“誕生月に検診を受ける”など、忘れない工夫をしてみるのはどうでしょうか。

 永石 小さいお子さんのいるお母さんが、子どもを預けることができないなどの理由で、自分のことが後回しになり、受診の機会を逃してしまっている場合もあります。行政によっては、一時保育などのサービスが利用できますので、自分自身と家族のため、必ず検診を受けましょう。

 酒井 乳がんだけでなく、子宮頸がん、大腸がん、肺がん、胃がんなどでも、がん検診は有効です。必ず受診してください。

 原田 池田先生は、「健康を維持するためには、平凡なようであっても、細かい点に注意することである。生活の基本を大事にすることである」と言われています。御書に「一日の命は三千界の財にもすぎて候」(986ページ)と仰せです。かけがえのない一日一日を元気に過ごすため、英気を養う夏にしていきたい。

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第10巻 解説編 2019年7月31日

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第10巻 解説編 2019年7月31日

紙上講座 池田主任副会長
〈ポイント〉
聖教新聞の日刊化
②学会精神について
③壮年部結成の意義
アメリカ・ロサンゼルスの街並みを、赤やピンクの花々で飾られた街灯、緑の木々が明るく彩る(1996年6月、池田先生撮影)

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第10巻の「解説編」。池田博正主任副会長の紙上講座とともに、同巻につづられた珠玉の名言を紹介する。次回は、第1巻から第5巻の「番外編㊤」を8月7日付に掲載予定。(第10巻の「基礎資料編」は7月10日付、「名場面編」は17日付、「御書編」は24日付に掲載)

 先日の聖教新聞(7月20日付)に、池田先生が撮影された「創価学会 世界聖教会館」の写真が大きく掲載されました。今秋、同会館は完成します。いよいよ“聖教新時代”の到来です。
 第10巻「言論城」の章に、「広宣流布とは、言論戦である。仏法の真実と学会の正義を訴え、論証し、同志を勇気づける言論なくしては、広布の前進はない」(48ページ)とあります。その言論の武器こそ、聖教新聞です。
 同章には、1965年(昭和40年)7月15日付から始まった聖教の日刊化の経緯が記されています。
 当時、聖教新聞は週3回刊の8ページ建てでした。日刊化は、65年10月からスタートの予定でしたが、伸一は「もう少し、早くできないだろうか」(52ページ)と提案します。「週三回の発行では、もう、学会の前進のスピードに、ついて行けない時代になった」(同ページ)からです。
 「幸風」の章では、メキシコ支部長が、日本から送られてくる聖教新聞を隅から隅まで熟読したことがつづられています。「新航路」の章では、聖教新聞を通して、世界広布に尽くしたいと考え、西ドイツ(当時)に渡った青年のエピソードが紹介されています。
 まさに、聖教新聞は世界広布を推進する活力源ともなっていたのです。
 日刊化へ向け、輸送体制の確立など、問題は山積していました。しかし、伸一のもと、聖教に携わる誰もが、「たとえ自分一人になっても、必ず、日刊化を軌道に乗せるぞ」(66ページ)と決意し、日刊化が実現しました。
 伸一は編集首脳との懇談で、“聖教らしさ”について、①どこまでも、広宣流布のための機関紙②真実の仏法を、よく理解できる新聞③読者に勇気と希望を与える“励ましの便り”――と述べています。機会あるごとに、彼は聖教の進むべき道を示していきました。
 聖教の日刊化と相前後して、世界各地では、各国語の機関紙誌が誕生しています。その機関紙誌を通して、それぞれの国で、学会への誤った認識が改まっていったのです。
 「聖教は、思想と哲学の電源地であり、世界最強の言論城にしていかなければならない」(58ページ)との期待を胸に、さらなる聖教の発展・拡大に努めていきたいと思います。

励ましの智慧

 65年8月の夏季講習会で、伸一は学会精神を同志の胸に深く打ち込むため、全力を注ごうと決意します。
 「『本門の時代』に入り、広宣流布の流れは、社会のあらゆる分野で、仏法の人間主義ともいうべき思想を実現していく、多様多岐にわたる『展開』の時を迎えた」(90ページ)からです。
 学会精神について、「言論城」の章に、「浅きを去って深きに就く、一人立つ『丈夫の心』」「殉難を恐れぬ、『死身弘法』の決意」(同ページ)など、10項目にわたって記されています。
 この精神を伝えるには、「振る舞いのなかにのみある」(91ページ)と、伸一は間断なく行動を続けます。
 「どうすれば、みんなが、喜び勇んで」(38ページ)立ち上がることができるのか――。伸一の、その一念から生まれる励ましの智慧は、さまざまな形となって表れました。
 例えば、「地区幹部の励ましにこそ、『本門の時代』の新しき飛躍の鍵がある」(35ページ)と考え、各地で行われた地区部長会で、可能な限り、参加者全員と握手をしています。
 ところが、彼の手は、次第に赤く腫れ、万年筆を握ることすらできなくなってしまいます。そこで、握手に代わる激励として、記念撮影を開催していきました。撮影を通して、「数十万の同志との魂の絆」(191ページ)が結ばれていったのです。
 本来なら、一人一人の同志と握手を交わし、励ましたいというのが、伸一の思いだったに違いありません。しかし、だからこそ、彼は記念撮影という短時間の出会いの場であっても、「同志の心の暖炉に、永遠なる『誓いの火』を、『歓喜の火』を、『勇気の火』を、断じて、ともさねばならない」(同ページ)と魂の触発に全力を傾けました。それはまさに、「『一瞬』に『永遠』を凝縮しての行動」(15ページ)でした。
 今、私たちは「SOKAチャンネルVOD」で、池田先生のスピーチ映像を視聴することができます。先生のスピーチは、「『一瞬』に『永遠』を凝縮」した励ましにほかなりません。
 こうした数々の師匠の激励を、自身の人間革命の力としていくのか。それとも、過去の指導と捉えるだけで終わるのか。問われているのは、師匠に対する私たちの姿勢です。

人材輩出の力

 「桂冠」の章に、66年(同41年)3月5日の壮年部結成式の場面が描かれています。
 「本門の時代」に入り、「信心即生活の実証を、一人ひとりが現実に示していく時」(384ページ)を迎え、壮年があらゆる分野で力を発揮していくことが、社会に大きく信頼を広げていくために大切であるとして、壮年部が結成されました。
 伸一は結成式で、「永続的な発展のためには、分別のある“保守”の力と、若々しい、勢いのある“革新”の力がかみ合っていくことが肝要」(同ページ)と強調し、「広布推進の強力なエンジンとしての青年の力とともに、豊かな経験や判断力など、総合的な円熟した壮年の力が求められている」(385ページ)と訴えます。
 さらに、「壮年部が立派であるならば、婦人部も、男女青年部も、立派に成長します。壮年のよき励ましは、各部から、大人材を輩出させていく力となります」(同ページ)と、万感の期待を寄せています。
 「壮年部結成記念日」は3月5日ですが、「壮年部の日」は池田先生の入信記念日である8月24日に定められています。
 同章で言及されている通り、牧口先生が、信心を始められたのは57歳。戸田先生が出獄し、広布に一人立たれたのは45歳。いずれも、壮年時代です。
 つまり、8・24「壮年部の日」には、「創価の城を支えゆく、黄金柱」(389ページ)として、三代会長の戦いを模範としていくとの意義が込められているのではないでしょうか。
 伸一は、「壮年部が大きく成長し、堅固な広宣流布の構えができるならば、わが創価学会は永久に盤石です」(390ページ)と語り、結成式の指導を結んでいます。「学会の永遠性の確立」という意味においても、壮年部の使命は限りなく深く、大きいのです。

名言集

●雅量のあるリーダー
 後輩に対しても、自分以上の力をつけさせていける、雅量のあるリーダーでなければならない。それには、まず率先垂範だ。その姿、行動が、真実の触発をもたらしていくことは間違いない。(「言論城」の章、54ページ)

●求道心を強く
 求道心こそ、信心の養分を吸い上げ、自身の成長をもたらす根である。その根が強ければ、必ずや、幸福の花々を咲かせゆく。(「言論城」の章、94ページ)

広宣流布への一念
 “広宣流布”に一念を定めた人は強い。人生の勝利も、成功も、知恵も、活力も、その一念のなかに収まっているからだ。(「幸風」の章、156ページ)

●決意が勝利を生む
 一念は大宇宙を動かす。「因果俱時」であるがゆえに、今の一念に、いっさいの結果は収まっている。口先だけの「決意」などありえない。「決意」には、真剣な祈りがある。ほとばしる気迫がある。懸命な行動がある。そして、必ずや輝ける勝利がある。(「新航路」の章、254ページ)

人間主義の原点
 “一人の友”を、どこまでも大切にし、同苦し、守らんとすることこそ、御本仏・日蓮大聖人の御精神であり、創価の心である。また、そこに、人間主義の原点がある。(「桂冠」の章、324ページ)

 ※『新・人間革命』の本文は、聖教ワイド文庫の最新刷に基づいています。

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉57 「躍進月間」――宝の未来部と共に成長 皆が広布誓った地涌の菩薩 2019年7月29日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉57 「躍進月間」――宝の未来部と共に成長 皆が広布誓った地涌の菩薩 2019年7月29日

家庭で心通う親子の会話を
〈出席者〉
原田会長
山口未来本部長
飛田女性未来本部長
尾身女子副未来部長(女子中等部長兼任)
富田少年部長
未来部の一人一人は学会の宝であり、人類社会の希望――「正義の走者」の晴れ舞台は、全世界に限りなく広がっている(3月、アルゼンチンの未来部研修会)

 富田 「未来部躍進月間」がスタートしました(8月31日まで)。未来部と共に成長する、充実の夏にしていきたいと思います。

 飛田 大変うれしいことに、月間に先立ち、池田先生が未来部のためにつづられたエッセー集が2冊、発刊されました。少年少女部員に贈った『希望の虹――世界の偉人を語る』と、中・高等部員に寄せた『未来の翼――世界が君を待っている』です。

 原田 『未来の翼』では、「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか」(御書1360ページ)との御文を通して、先生が「私たちは、大聖人に直結して、共に広宣流布を誓い合う『地涌の菩薩』です。そして今、世界広布の大いなる飛躍の時を選び、人類の平和と幸福のために共に生まれ出たのです」とつづられています。

 尾身 あらためて未来部メンバー一人一人の計り知れない使命の大きさについて教えていただきました。

 原田 この夏、先生のご期待を胸に、宝の未来部を温かく激励し、全力で育成していきましょう。

 富田 躍進月間では、「創価ファミリー大会」が各地でにぎやかに行われています。

 山口 創価家族が一体となって準備や運営に当たってくださっています。ご尽力いただいている方々に心より感謝を申し上げます。

 尾身 未来部員による合唱の披露や、親子リレー体験発表。司会や、勤行の導師、役員を未来部員が務めるなど、毎年、いろいろな工夫を凝らして開催されています。

 飛田 ファミリー大会は未来部の成長の契機になると同時に、お子さんやお孫さんがすくすくと創価の庭で育っている姿に触れる機会であり、家族の方々にも大きく喜びが広がっています。また、後継のメンバーの頼もしい姿は地域の同志にとっても希望の存在です。

 原田 日本だけでなく、SGI各国を訪れるたびに、それぞれの国の信心の後継者である未来部メンバーの生き生きとした姿に出会います。先生が世界広布の旅路の中でまかれた種が、大きく花開いているのです。

 山口 先日も、アメリカとブラジルの未来部の代表が参加した合同研修会が、アメリ創価大学で開かれました。また、各国で未来部の会合が行われ、聖教新聞にも、連日のようにメンバーの弾ける笑顔が躍っています。

 尾身 日本でも、この夏、代表メンバーが参加し研修会を開催します。皆が、信心の原点、生涯の友情を築いていくことができるよう、有意義な研修会にしてまいります。

わが家の信心継承

 山口 夏休みは、子どもたちが家庭で過ごす時間も増えます。この時期だからこそ、親子で心を通わせる会話を大切にしていきたいですね。

 飛田 将来の夢や、今悩んでいること、学校やクラブでの出来事など、家族という近しい間柄でも、案外知らないものです。思春期のお子さんであればなおさらです。

 原田 普段、仕事や生活に追われ、なかなか家族と向き合う時間をもてない方も多いかと思います。親の方から「子どもとの会話」を心掛けていきましょう。

 飛田 親子の会話が増えると、子育てへの不安も減っていくそうです。会話することで、子どもの見えない部分が減り、心配も少なくなるからです。

 原田 創価の庭にあっては、わが家が、どうして入会したのか、どのような信仰体験を家族が積んできたのか。そういった語り合いが、信心の継承にもつながります。

 尾身 「少年少女きぼう新聞」8月号では、未来部員が家族に、わが家の“広布史”をインタビューして、新聞や絵日記にまとめるという楽しい企画が掲載されています。

 富田 「先生は何十年も、わが家をふくめて、本当にたくさんの人たちをはげましてきたんだなと実感しました」との未来部メンバーの声が印象的でした。

 飛田 今の未来部には、曽祖父母から信心を始めた“学会4世”というメンバーもいます。そのようなメンバーにとって、わが家の信心の歴史が家族の口から語られることで、先生や学会の存在が身近に感じられるようになると思います。

 原田 先生はかつて「親の信心は、必ず子に伝わる。たとえ、時間がかかっても、回り道を重ねても、絶対に伝わる。飾る必要はない。失敗を恐れなくてよい。信念を曲げず、自ら決めた道を朗らかに進む。その親の生き方こそ、子に贈る『最上の宝』なのだ」と指導されました。どうか、ご家族の皆さんは日常の会話の中で、自らの思いを率直な言葉で語っていただきたいと思います。

創大の魅力を体感

 山口 8月3・4日には、創価大学創価女子短期大学で「オープンキャンパス」が行われます。

 富田 「体験授業」や「入試問題 傾向と対策」「歓迎フェスティバル」など、充実した企画がたくさん予定されています。

 山口 現役学生に「なぜ創大を選びましたか」と聞くと、「オープンキャンパスが決め手になった」との回答が多いというのも納得できます。

 原田 創価大学は2014年には文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業に採択されました。現在、年間約700人の留学生を受け入れるなどキャンパスの国際化が進み、21年の創立50周年へ、ますます発展を遂げています。ぜひ、実際に足を運び、充実した教育環境や、学生の熱気を感じていただければと思います。

永遠の5指針

永遠の5指針

何にも崩れぬ幸福境涯を築こう!

学会の「永遠の5指針」
(1)一家和楽の信心
(2)幸福をつかむ信心
(3)難を乗り越える信心
(4)健康長寿の信心
(5)絶対勝利の信心

イメージ 永遠の5指針のイラスト
 
新会員:

創価学会には、信心の目標として「永遠の5指針」があると聞きました。
この指針の淵源を教えてください。

 
先輩:

もともとは、第2代会長戸田城聖先生が1957年(昭和32年)12月、学会の「永遠の3指針」を発表されました。「一家和楽の信心」「各人が幸福をつかむ信心」「難を乗り越える信心」です。

その後、2003年(平成15年)12月、池田先生が新たに2項目を加えられました。それが「健康長寿の信心」「絶対勝利の信心」です。この「5指針」は、師弟の“合作”ともいえます。

 
新会員:

1つ1つについて、詳しく教えて下さい。

 
先輩:

「一家和楽の信心」とは、この仏法が、自分一人だけでなく、一家、一族の繁栄を実現するものである、ということです。「和楽」とは、仲が良く、楽しいことです。
各人が「幸福をつかむ信心」とは、現実社会において、幸福を自らつかみとっていく、との意味があります。幸福とは、人から、また外から与えられるものでは決してありません。
仏法では、すべての人に内在する、最高に輝く仏の生命を自身の祈りと行動で開いていくのです。

 
新会員:

“神頼み”や“他力本願”とは、根本的に異なるのですね。

 
先輩:

そして、「幸福をつかむ」ためには、難を避けて通ることはできません。
この難を乗り越えてこそ、絶対に崩れない幸福を勝ち取ることができるのです。
また、信心をすれば、私たちが幸福になることを妨げようとさまざまな障魔が競い起こってきます。
私たちは、この難と戦うなかで、信心を深めることができます。

 
新会員:

「健康長寿の信心」「絶対勝利の信心」についても教えてください。

 
先輩:

どこまでも健康で、一日一日を充実させながら、しかも一日でも長く生きて無量無辺の価値を創造してほしい、との願いが「健康長寿の信心」との指針に込められています。
最後に、「絶対勝利の信心」ですが、私たちは、不幸、臆病、苦難や宿命に勝利し、幸福を阻もうとする一切の魔性に勝利していかなければなりません。
また、勝利を目指して、常に成長しゆく信心の実践のなかで、自己を錬磨することができます。
この「永遠の5指針」を胸に、世界の同志とともどもに“幸福の直道”を歩んでいきましょう。

 

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信心即生活

今いる場所が仏道修行の舞台

日蓮大聖人
一切は現証には如かず
現実生活において勝利するための信仰

イメージ 信心即生活のイラスト
 
新会員:

仕事や育児・家事など多忙な日々の中で、この信心を“両立”させるための秘訣を教えて下さい。

 
先輩:

今、“両立”という言葉が出ましたが、私たちの仏法において「信心」と「生活」は決して別々のものではありません。まして相反するものでもありません。
学会指導では、「信心即生活」と説きます。

 
新会員:

“信心と生活が一体である”と言われても、すぐにはピンときませんが。

 
先輩:

日々の生活は、私たちの生命活動そのものにほかなりません。
そして、この仏法は、自身の生命を変革し、日常の生活を充実させていくためのものです。
現実において、さまざまな課題にぶつかることがあると思います。
しかし、御本尊への唱題を根本に、自身に内在する仏界の生命を涌現させる。
豊かな境涯を土台として勇んで挑戦していけば、必ず乗り越えられる。
私たちの信心は、現実生活において勝利するための教えなのです。

 
新会員:

宗教というと“現実と遊離したもの”と捉えられがちですが、日蓮仏法は、全く異なるのですね。

 
先輩:

日蓮大聖人は「一切は現証には如かず」(御書1279ページ)と仰せです。
仏法では、「現証」を何よりも重んじます。
「現証」とは、“信仰を実践した結果が、現実のうえで具体的にどう現れたか”ということです。
私たちの人生は、ある意味、さまざまな課題や困難への挑戦の連続です。
それらに勝利するために、真剣に祈って境涯を高める。
勇気と智慧をわきたたせて、自身の努力を最大に開花させていく。
信心の眼から見れば、現実世界での挑戦そのものが、自身の生命を変革させ、なにものにも崩れぬ絶対的幸福境涯を築くための最高の舞台なのです。

 
新会員:

「信心根本」の意味がようやくわかりました。

 
先輩:

池田先生は、次のように教えてくださっています。
「自身の人生、現実の生活と社会を離れて仏法はありえない。
言い方をかえれば、社会における行動や生活実践のなかにのみ、仏法を証明していくことができるのである。
これが大聖人の教えであり、学会の伝統精神でもある」
強盛な祈りを根本に仏界を涌現させ、実社会で勝利していきましょう。

 

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信仰の目的

自身の境涯を広げ友のために尽くす

日蓮大聖人
「一切衆生・南無妙法蓮華経と唱うるより外の遊楽なきなり」生きていること自体が幸福に

イメージ 信仰の目的のイラスト
 
新会員:

私たち創価学会の“信仰の目的”について、あらためて確認したいと思うのですが。

 
先輩:

自らの手で自身の幸福をつかみ取る——ここに私たちの信仰の醍醐味があります。
日蓮大聖人の仏法では、一人一人のなかに「偉大な仏の生命」があると説きます。
その生命を自分の祈りと行動で、現実に現していけるのです。

 
新会員:

「偉大な仏の生命」といわれても、ピンときませんが……。

 
先輩:

あらゆる人のなかに、もともと「素晴らしい生命」「無限の可能性」があります。
仏教では、これを仏性(=仏の性分)と説きます。
日蓮大聖人は、末法の一切衆生を救うために、あらゆる迫害にも屈しませんでした。
慈悲の行動を貫き、人間としての勝利者の姿を示されたのです。
この大聖人と同じ仏の生命は、私たちのなかにもあります。
この仏の生命を自分のなかから引き出していくことで、何ものにも左右されない境涯を確立する。
それが、日蓮大聖人の仏法が目指している「一生成仏」です。

 
新会員:

「仏に成る」といっても、“金ピカの仏様に成る”わけではないのですね。

 
先輩:

そうです。大聖人は、成仏の「成」について、「成は開く義なり」(御書753ページ)と教えてくださっています。自分のなかにある仏の生命を“開く”のです。
この仏の境涯は、現代的な表現をすれば、“何ものにも侵されることのない絶対的な幸福境涯”といえるでしょう。
第2代会長戸田先生は、仏の境涯について「生きていること自体が幸福であるという境涯」とも述べています。

 
新会員:

私たちが日々、御本尊に向かって題目を唱えるのも、自分のなかの「仏の境涯」を引き出すためなのですね。

 
先輩:

唱題によって、自身のなかから力強い「生命力」を引き出していくことができれば、それまで苦しいと感じていた困難や課題も乗り越えることができます。 
法華経を信ずる心強きを名づけて仏界と為す」(日寛上人)という言葉があります。
どこまでも強盛な信心を根本に御本尊に祈っていけば、自分自身が変わります。
それだけでなく、境涯が大きく広がることで、悩める友人のために尽くしていけるようになる。
自らの祈りと行動で“自他ともの幸福を実現していく”ところに、私たちの信仰の目的があるのです。

 

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仏法対話

万人の仏の生命を信ずる最も尊い実践

仏法対話とは
(1)相手の幸福を願っての尊い行動
(2)自他共の生命を躍動させる実践
(3)自身の信心の確信を深める挑戦

イメージ 仏法対話のイラスト
 
新会員:

先日、「対話に挑戦しましょう!」と激励されました。
今回は対話の意義について教えてください。

 
先輩:

大事な質問ですね。そもそも日蓮大聖人の仏法は“対話の宗教”です。
また、対話を重視する宗教は、「開かれた宗教」の証しでもあると思います。

 
新会員:

仏法対話は、仏教の実践のうえで、どういう位置づけになるのですか。

 
先輩:

日蓮大聖人の仏法では、仏道修行の基本として「信」「行」「学」を説きます。
「行」には、「自行」と「化他」の二つがあります。
「自行」とは、自分が法の功徳を受けるための修行です。
具体的には日々の勤行・唱題の実践です。
「化他」とは、他の人の幸せを願ってこの仏法を語っていくことです。

 
新会員:

なるほど。仏法を語っていくことは仏道修行の根幹になるのですね。
しかし、自分には何も語れませんが……。

 
先輩:

難しく考える必要はありません。
“この信仰に巡りあえて、本当によかった”という、自身の感動をそのまま語ればいいのです。
対話は、相手に具わる仏の生命を信じて行う尊い実践です。
何よりも大切なのは、「相手に幸せになってほしい」という一念です。

 
新会員:

相手がすぐに理解してくれるとは思えません。
第一、自分も、最初はよく分かりませんでした(笑い)。

 
先輩:

御書に「随力弘通」(御書1618ページ)という言葉がありますが、どこまでも今の自身の“力に随って”対話していけばいいのです。
“背伸び”をする必要はありません。
対話に励むことは、自身の智慧を磨き、信心の確信を深めることにもなるのです。
すぐに共感を得られなかったとしても、相手の生命には間違いなく幸福になる種が植えられます。
必ず変化が起こります。
“対話をする”こと自体が、このうえなく尊い実践です。
仏法の偉大さ、素晴らしさを自分らしく語り、平和と人道の連帯を広げていきましょう。

 

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難を乗り越える信心

苦難に挑むなかで仏の境涯を築こう!

自身の生命を変革する仏道修行
元品の無明を克服し元品の法性を顕していく
   ∥           ∥
根本の迷い      根本の悟り

イメージ 難を乗り越える信心のイラスト
 
新会員:

学会の「永遠の5指針」の中の、「難を乗り越える信心」とはどういう意味でしょうか。

 
先輩:

信心の目的は、私たち自身がこの一生のうちに何があっても崩れない仏の境涯を得ることです。
そして、自他ともの幸福の人生を築いていくことです。
しかし、一方で、私たちの人生や信仰には、必ず苦難や試練が伴います。
そうした苦難を仏法では「難」といいます。

 
新会員:

“信心をすれば、すべての困難が消えてなくなる”のでしょうか。

 
先輩:

仏法は道理です。“信心している人には難が起きない”というのであれば、自然の道理から外れてしまいます。むしろ、難を乗り越えていく強い生命力や勇気、智慧の開発を教えているのが仏法です。
また、難は、人生に勝利するために必要不可欠な要素であるとも言えます。

 
新会員:

そう言われても、すぐにはピンときませんが……。

 
先輩:

仏道修行」という言葉の通り、信心は、自分が成長するためのものです。
船が前進すれば、必ず波の抵抗を受けるように、この信仰に励んで自身を錬磨しようとすれば、それを妨げようとする難が必ず起こります。難と戦い、乗り越えてこそ、真の成長があります。

 
新会員:

以前、“一人一人の生命に仏の性分、すなわち仏性が具わる”と教わりましたが、今回の話とどのように関連するのでしょうか。

 
先輩:

だれもが自身の生命に「根本的な悟り(元品の法性)」と「根本的な迷い(元品の無明)」の双方を具えています。「迷いの生命」が、成仏を妨げようとして具体的に現れたものが難なのです。
日蓮大聖人の仏法は、最も奥深いところから生命を変革できる教えです。
私たちが唱題し、仏道修行に励んでいけば、自身の「迷いの生命」を封じ込めることができます。
そして、仏と同じ生命を顕していくことができるのです。
信心を根本に難に立ち向かい、乗り越えていくことは、自身の生命を変革する修行そのものです。
さまざまな苦難を乗り越えて仏法を実践していくなかに、成仏があります。
信心ゆえの苦難に出遭ったとしても、決して避けることなく、“必ず信心で乗り越えられる”と確信して、一段と信仰の実践に励んでいく。
この繰り返しのなかでこそ、自身の仏界の働きが力強くなり、仏の境涯がますます開かれていくのです。
いかなる難をも、前進の力に変えて、自他ともの幸福を確立していきましょう。

 

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広布の組織

“自他ともの幸福”目指す実践のため

学会の組織は
(1)「同志」とともに切磋琢磨
(2)自分の個性・特徴が開花
(3)広宣流布を具体的に推進

イメージ 広布の組織のイラスト
 
新会員:

皆さんとともに励む広布の活動は、本当に楽しいですね。
今回は、学会の組織の意義について教えて下さい。

 
先輩:

仏法では、仏道修行に励んでいる人々の集まりのことを「和合僧」と言います。
この「僧」とは、「集団」「集会」「会議」などの意味をもちます。
釈尊は、さまざまな階層の人たちとともに修行に励みました。
また、“善き友をもつこと、善き仲間がいることは、仏道修行のすべてである”と述べています。

 
新会員:

日蓮大聖人も、同じでしょうか。

 
先輩:

大聖人は、「仏性(=仏になる性分、可能性)が、あるといっても、善知識という縁に出会わなければ、その仏性を悟ることも、知ることも、顕すこともできない」(御書574ページ、趣意)と仰せです。
「善知識という縁」とは、私たちにとっては、広宣流布の指導者のもとで、互いに励まし合いながら前進している創価学会以外にありません。

 
新会員:

友人のなかには、“組織”と聞くと、なんとなく“拘束される”といったイメージを抱く人もいますが……。

 
先輩:

世間一般の組織で、個々人を、人格をもたない“歯車”として“拘束”してしまうのは、手段と目的を顛倒させているゆえに起こる弊害です。
人間は、人間関係の中でこそ磨かれます。
ゆえに、人間同士が切磋琢磨する組織が重要なのです。
学会の組織は、どこまでも一人一人の“自他ともの幸福”を実現するために存在します。
すなわち、この仏法によって全人類を幸福にし、世界平和を築くという崇高な目的に向かって進んでいます。
この大目標は、さまざまな役割を担う多くの人々からなる“組織”なしにはなしえません。

 
新会員:

学会に巡りあえた喜びをあらためてかみしめることができました。

 
先輩:

かつて第2代会長戸田城聖先生は、学会の組織について「戸田の命よりも大切な広宣流布の組織」と述べました。
これからもこの“広布の組織”とともに成長し、前進できる喜びを胸に、頑張りましょう。

 

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価値創造の日々を

常に「いよいよ」「さあ、これから」の心で

日蓮大聖人
「極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばず」十年分、百年分に匹敵する一日一日を生き抜こう!

イメージ 価値創造の日々をのイラスト
 
新会員:

創価学会の「創価」とは、どういう意味なのでしょうか。

 
先輩:

創価」という言葉は、「価値創造」という意味です。この言葉は、初代会長牧口常三郎先生と第2代会長戸田城聖先生の師弟の語らいのなかで生まれました。牧口先生は、「最高の価値を創造して最大の幸福を獲得する、それが人生の目的である」と述べています。

自らの意志と努力で価値を生み出した分だけ、人生を彩る喜びや楽しみが増えます。
いわば、人生は、“どれだけの価値を生み出せるのか”という挑戦の連続であるといえるでしょう。

 
新会員:

そうはいっても、「順風満帆な日」ばかりではありませんが……。

 
先輩:

もちろん、人生には苦難や試練が伴います。
しかし、決して「苦労しないことが幸福」なのではありません。
空を自由に飛ぶ飛行機も、翼に「向かい風」を受けることで揚力を得ています。
私たちの人生も同様です。さまざまなカベや困難に立ち向かい、乗り越えることで、自らの生命を錬磨し、何ものにも崩れぬ真の幸福を築くことができるのです。

 
新会員:

たしかに、私の周囲を見回してみても、数多くの学会員が「価値創造の日々」を重ねていくことで確固とした幸福境涯を開いています。

 
先輩:

“価値を生み出す挑戦”に、年齢や環境は関係ありません。
池田先生とも対談した、世界的歴史学者・トインビー博士は、80代になっても、毎朝6時45分に起床。
「ラボレムス(さあ、仕事を続けよう!)」という自らの「座右の銘」のままに働き続けました。
日蓮大聖人の仏法は、「本因妙の仏法」です。
ゆえに、その実践にあっても、過去の結果にとらわれたり、現状に安住したりするのではなく、“今の一念と行動によって未来を主体的に変えていく”という「本因妙の精神」が何よりも大切です。

 
新会員:

問われているのは、今この一瞬一瞬の私たち自身の一念なのですね。

 
先輩:

日蓮大聖人は、門下に対して何度も「いよいよ」と呼びかけられています。
「いよいよ強盛の信力をいたし給へ」(御書1143ページ)
「いよいよ信心をいたさせ給へ」(同1505ページ)
常に「いよいよ」「さあ、これから」と求道心を燃やし、広布の活動に、また、仕事をはじめとする現実の課題に全力で取り組み、一日一日をかけがえのない“価値創造の日々”にしていきましょう!

 

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御書根本

連戦連勝の原動力がここに

「『戦いのなかで学ぶ』というのが、私の日課であった」
「日々、一行でもよい、一節でもよい、御書を拝し、日蓮大聖人の烈々たる大精神に触れることが、青春の勝利への活力となったのである」
「随筆 新・人間革命」から

イメージ 御書根本のイラスト
 
新会員:

会合でよく御書を研鑽しますが、御書について詳しく教えて下さい。

 
先輩:

「御書」とは、日蓮大聖人が執筆された著作のことです。
仏法の法門について述べられた論文、門下への励ましのお手紙(=御消息文)などがあります。
日興上人は、大聖人の著作をすべて「御書と号して」(御書1604ページ)大切にし、各地に散らばっていた御書の収集を図られました。
創価学会による「日蓮大聖人御書全集」の発刊は、昭和27年(1952年)4月28日です。
第二代会長戸田先生が出版願主となり、堀日亨上人に編纂を依頼しました。

 
新会員:

「“勝利の要諦”はすべて御書に収まっている」と教わりましたが、どういう事でしょうか。

 
先輩:

池田先生の指揮で連戦連勝を重ねてきた学会の歴史を振り返れば、明白です。
昭和31年の歴史的な“大阪の戦い“。
勝利の原動力は、若き日の池田先生による御書講義でした。
入会して日の浅い友が、御書の一節一節を心肝に染めて勇躍前進しました。
このことで、“不可能を可能にした”戦いが現実のものとなったのです。
さらに池田先生が、第3代会長に就任した昭和35年5月3日。
この時、「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」(同232ページ)の御文を深く拝しました。
その御聖訓のままに不惜身命の闘争を重ねてきたゆえに、今日の世界広布の時代の到来があります。

 
新会員:

私たちは、どのような心構えで御書を研鑚すればいいでしょうか。

 
先輩:

池田先生は、「随筆 新・人間革命」のなかで、自らの青年時代を振り返りながら次のように述べています。
「『戦いのなかで学ぶ』というのが、私の日課であった」「日々、一行でもよい、一節でもよい、御書を拝し、日蓮大聖人の烈々たる大精神に触れることが、青春の勝利への活力となったのである」
“一切の勝利の源泉がここにある”との深い確信と求道の心をもって、戦いのなかで拝していくことこそ、何よりも大切です。

 
新会員:

御書の一節一節を“自分自身に頂いた”という思いで拝し、カベを打ち破る挑戦をしていきます。

 

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追善回向

自ら広布に励むことで故人に功徳が

追善回向(ついぜんえこう)とは
自分が実践した善行(仏道修行)の功徳を先祖や故人に回し向ける
日蓮大聖人
「南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ」

イメージ 追善回向のイラスト
 
新会員:

「お彼岸」に墓参りをしたり、先祖供養する習慣があります。
「彼岸」について教えて下さい。

 
先輩:

そもそも「彼岸」とは“向こう側の岸”の意味で、“こちら側の岸”を意味する「此岸」との対比で用いられます。
「此岸」は、煩悩の迷いの世界を、そして「彼岸」は、成仏の悟りの境涯を譬えたものです。
また、「彼岸」は、成仏の境涯とともに、「到彼岸」、すなわち、そこに到る「修行」「実践」の意義も含んでいます。

 
新会員:

「追善回向」という言葉もよく耳にしますが、どういう意味なのでしょうか。

 
先輩:

私たちは、勤行の祈念のなかで「先祖代々ならびに会員・友人の諸精霊追善供養のために」と、先祖をはじめ、自分にかかわった故人に対して追善回向を行っています。
「追善回向」とは、“自分が実践した善行(仏道修行)の功徳を、先祖や故人に回し向ける”ことです。
御書には、「南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ」(御書712ページ)とあります。
仏道修行のなかで重ねる真剣な唱題の光が、故人をも包み込んでいくのです。
その意味で、朝晩の勤行における追善の祈りは、「常彼岸」の実践といえるでしょう。

 
新会員:

それは素晴らしいですね。私たちが唱えている題目には、ものすごい力があるんですね。

 
先輩:

そのうえで、学会では、「随方毘尼」の法理(仏法の本義に違わないかぎり、各地域や時代の風習に従うべきであるとする考え方)の上から、春秋の彼岸を一つの機会として、故人への真心からの追善を行っています。
異体同心の友が、会館等に集って、広布の途上で亡くなった同志や、先祖、故人となった友人・知人の幸福を祈念する彼岸勤行法要は、大聖人の御心に適ったものです。

 
新会員:

何よりも大切なのは、“自身の信心”なのですね。

 
先輩:

追善回向の根本は、自分自身が御本尊を信じ、広布に励むことにあります。
故人に追善するとともに、“亡くなった方の分まで、自他ともの幸福を築いていこう”という、一段と強盛な信心に励む決意を固めていきましょう。

 

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行学の二道

大聖人の御心を心肝に染めよう!

【研鑚の意義】
戸田先生
剣豪の修行を思わせるが如きその厳格なる鍛錬は、学会の伝統・名誉ある特徴となっている
池田先生
教学の深化は、信心をさらに深め、自分自身の使命の自覚を促し、広宣流布に生き抜く闘魂を燃え上がらせてくれる

イメージ 行学の二道のイラスト
 
新会員:

教学研鑽の意義について教えて下さい。

 
先輩:

日蓮大聖人は、門下に対して「行学の二道をはげみ候べし」(御書1361ページ)と述べられています。
「行学の二道」の「行」とは、信心の実践です。
「学」とは、日蓮大聖人が著された御書や、日蓮仏法の法理を学んでいくことです。
「学」のない「行」は、明かりも地図も持たずに暗闇のなかを突き進むようなものです。
また、「行」なき「学」では、現実と遊離した観念に終わってしまいます。
「行」と「学」は、いわば車の両輪、鳥の両翼であり、この二つがそろって、信心の正しい実践となります。

 
新会員:

“御書は古文で書かれているので難しい”というイメージがありますが。

 
先輩:

教学の目的は、御本仏である日蓮大聖人の御心を心肝に染めることにあります。
求道心を持って取り組む姿勢が何よりも大切です。
学会の歴史を振り返ってみても、教学を学ぶ意味がよく分かります。
戦時中、軍部政府の弾圧により、初代会長牧口常三郎先生、第2代会長戸田先生は逮捕、投獄されました。

牧口先生は獄中で逝去。
この弾圧の時、学会の多くの幹部も逮捕されましたが、ことごとく信心を捨ててしまいました。
出獄後、壊滅状態だった創価学会の再建に着手した戸田先生は、「教学」を活動の柱に掲げました。
広宣流布を進めるには、一人一人が、御書を心肝に染め、揺るがぬ信心を築く以外にない”という結論に至ったからです。

 
新会員:

“いざ”という時に、信念を貫けるかどうか。私たちにとって大きな教訓になる話ですね。

 
先輩:

大聖人が「行学は信心よりをこるべく候」(御書1361ページ)と仰せのように、「行学の二道の実践」といっても、その根本はどこまでいっても信心です。
池田先生は「教学の深化は、信心をさらに深め、自分自身の使命の自覚を促し、広宣流布に生き抜く闘魂を燃え上がらせてくれるものだ」と綴っています。
自身の人生の勝利のため、また、正しい哲学を持った力あるリーダーへと成長するために、行学の二道に励んでいきましょう。

 

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座談会

仏法の旭日は「座談の語らい」から昇った!!

日蓮大聖人
「この手紙を志のある人々は寄り合って読み、よく理解して心を慰めなさい」

イメージ 座談会のイラスト
 
新会員:

先日の座談会は大変に楽しい語らいでした!釈尊の時代にも「座談会」はあったのでしょうか。

 
先輩:

はい。釈尊は悟りを開いた後、5人の旧友といわば“ひざ詰め”で対話しました。やがて、5人は次々と釈尊に帰依します。こうして、“人類を照らす精神革命の旭日”は「座談会」から昇ったのです!

 
新会員:

なるほど。仏法の広宣流布は座談会からスタートしたということですね。

 
先輩:

その通りです。もちろん、大勢の弟子たちを前に説法したこともありますが、一対一の対話、語らいの場を中心にした、といっていいでしょうね。 
入滅する直前、釈尊は外道の行者・スバッダを帰依させました。
その最後の語らいも、弟子の阿難等を交えた少人数だったと推測されています。

 
新会員:

日蓮大聖人の場合はどうでしたか。

 
先輩:

佐渡流罪という大難の最中に、大聖人は認められています。
「この手紙を志のある人々は寄り合って読み、よく理解して心を慰めなさい」(御書961ページ、通解)同じ佐渡からの御手紙にも、「富木、四条金吾、河野辺……と、おのおの互いに読み、聞かせてさしあげなさい。このような濁世には互いに常に話し合って、ひまなく後世を願うようにしなさい」(同965ページ、趣意)と。
悪世末法だからこそ、悪縁に紛動されないよう、門下が互いに語り合い、励まし合って仏道に精進するよう教えられています。

 
新会員:

今で言えば「座談会」を勧められている、といっても過言ではありませんね。
創価学会でも草創期から、座談会が開かれてきましたね。

 
先輩:

初代会長牧口先生は、ご高齢の身で、友を激励するため、九州の八女に赴かれました。
第2代会長戸田先生も、戦後の学会再建期に座談会を重視され、先生の出席する座談会が広布の本陣でした。
池田先生も「2月闘争」、“まさかが実現”した「大阪の戦い」の時など、座談会を軸に徹底した家庭訪問を行いました。三代会長を先頭に、ひざ詰めの納得の語らいが、広布の原動力でした。
そして今や、「ザダンカイ」は世界の共通語となっています。

 
新会員:

隣の友を交えて「友情の輪」が広がる「座談会」は、地域に開かれた“生命のオアシス”ですね。

 
先輩:

顔が皆違うように、悩みや課題は人それぞれ異なります。
その一人と真正面から向き合い、語り合って、幸せへと転換していく場が座談会です。
これからも楽しく、面白く、にぎやかに開催していきましょう。

価値創造の日々を

価値創造の日々を

常に「いよいよ」「さあ、これから」の心で

日蓮大聖人
「極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばず」十年分、百年分に匹敵する一日一日を生き抜こう!

イメージ 価値創造の日々をのイラスト
 
新会員:

創価学会の「創価」とは、どういう意味なのでしょうか。

 
先輩:

創価」という言葉は、「価値創造」という意味です。この言葉は、初代会長牧口常三郎先生と第2代会長戸田城聖先生の師弟の語らいのなかで生まれました。牧口先生は、「最高の価値を創造して最大の幸福を獲得する、それが人生の目的である」と述べています。

自らの意志と努力で価値を生み出した分だけ、人生を彩る喜びや楽しみが増えます。
いわば、人生は、“どれだけの価値を生み出せるのか”という挑戦の連続であるといえるでしょう。

 
新会員:

そうはいっても、「順風満帆な日」ばかりではありませんが……。

 
先輩:

もちろん、人生には苦難や試練が伴います。
しかし、決して「苦労しないことが幸福」なのではありません。
空を自由に飛ぶ飛行機も、翼に「向かい風」を受けることで揚力を得ています。
私たちの人生も同様です。さまざまなカベや困難に立ち向かい、乗り越えることで、自らの生命を錬磨し、何ものにも崩れぬ真の幸福を築くことができるのです。

 
新会員:

たしかに、私の周囲を見回してみても、数多くの学会員が「価値創造の日々」を重ねていくことで確固とした幸福境涯を開いています。

 
先輩:

“価値を生み出す挑戦”に、年齢や環境は関係ありません。
池田先生とも対談した、世界的歴史学者・トインビー博士は、80代になっても、毎朝6時45分に起床。
「ラボレムス(さあ、仕事を続けよう!)」という自らの「座右の銘」のままに働き続けました。
日蓮大聖人の仏法は、「本因妙の仏法」です。
ゆえに、その実践にあっても、過去の結果にとらわれたり、現状に安住したりするのではなく、“今の一念と行動によって未来を主体的に変えていく”という「本因妙の精神」が何よりも大切です。

 
新会員:

問われているのは、今この一瞬一瞬の私たち自身の一念なのですね。

 
先輩:

日蓮大聖人は、門下に対して何度も「いよいよ」と呼びかけられています。
「いよいよ強盛の信力をいたし給へ」(御書1143ページ)
「いよいよ信心をいたさせ給へ」(同1505ページ)
常に「いよいよ」「さあ、これから」と求道心を燃やし、広布の活動に、また、仕事をはじめとする現実の課題に全力で取り組み、一日一日をかけがえのない“価値創造の日々”にしていきましょう!