〈座談会 栄光の峰をめざして〉47 

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉47 万全な体調管理で賢明な生活 健康勝利の日々を生き生きと 2017年7月20日

熱中症・夏バテ等に要注意
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
酒井ドクター部長
松岡白樺会書記長
山本白樺グループ委員長
列島各地で続く猛暑。健康管理を賢明に(時事)

 永石 本格的な夏を迎えました。体調を崩しがちなこの季節、充実した毎日を送るためにも、健康管理を万全にし、賢明な生活を心掛けたいですね。

 原田 「健康も、日々、『強く祈り』『具体的にこまかな注意をする』――そうすることによって、現実に勝ち取っていけるのです」と、池田先生は語られています。具体的な対策について、ドクター部、白樺会・白樺グループ(女性の看護者の集い)の皆さんに伺いたいと思います。

 永石 全国的に猛暑が続き、気象庁熱中症への注意を呼び掛けていますね。

 酒井 7月は「熱中症予防強化月間」です。近年の夏場の気温上昇による熱中症のリスクは高まるばかりです。残念なことに、熱中症で亡くなられる方は毎年多く、屋内で事故が発生するケースも多数あります。

 松岡 外出時はもちろんですが、室内でも熱中症の恐れがあり、小まめな水分補給や暑さ対策が必要です。日中は外出を控え、朝や夕方の少し涼しくなった時間帯に動くなど、工夫していくことが大切です。

 原田 大事なことです。体調のすぐれない方やご年配の方は、日中の会合等への参加も決して無理をしないようにしたいと思います。友好期間中、未来部の会合等を行う場合も、一番暑い炎天下の時間帯を避けるなど、価値的に工夫し、配慮をお願いいたします。

快適な睡眠環境を

 永石 この時季、熱帯夜で「なかなか寝付けない」「ぐっすり眠れない」など、睡眠不足に悩まれる方も多いですね。

 酒井 夏の不眠は、種々の体調不良の原因になります。エアコンや扇風機等を活用し、快適な睡眠環境を作ることをお勧めします。

 松岡 個人差があるのであくまで目安の一つですが、夏場の睡眠には室温26~28度、湿度50~60%が望ましいといわれています。31度以上は、熱中症の危険温度とされています。暑さを我慢せず、快適な室温・湿度を保つことが大切です。
 
 山本 睡眠の途中でエアコンが切れ、暑くて目が覚めると睡眠の質を下げることがあります。特に熱帯夜には、寝る際にエアコンを「つけたまま」にするのも選択肢の一つかと思います。

 松岡 「エアコンは苦手」「つけたままは避けたい」という方は、寝る時に3~4時間のタイマーを設定する、または起床1時間前ぐらいに切れるように設定することをお勧めします。

 山本 睡眠の最初の3時間には、脳の休息に特に必要な深い睡眠が多く現れます。寝付いてからの3時間を理想的な環境に保つと、質の高い睡眠が得られます。また、体温が上がることで目が覚めるので、朝方には部屋が冷え過ぎないことも大切です。

 松岡 また、扇風機はエアコンに比べて消費電力が小さく、同じ室温でも、秒速1メートルの風が吹くと、体感温度が1度も下がります。

 山本 扇風機は、少し離した場所から首ふり機能を使い、直接体に風を当てず、部屋の壁に向かって当てることをお勧めします。はね返ったその風で室内に自然な空気の流れができ、より快適に過ごすことができます。

 永石 なかなか寝付けない時、「よく寝られますように」「疲れが取れますように」と、お題目を三唱してから、眠りにつかれる方もいますね。

入浴習慣にも効果

 酒井 入浴習慣も大切です。暑いとシャワーで済ませがちですが、湯船で体を温めることが、快適な睡眠にもつながります。

 松岡 体温が下がると自然と眠気が訪れます。お風呂で温まると、その後、体温が下がります。この変化によって、心地よい、深い眠りが得られるのです。

 酒井 入浴後は血液の循環が良くなり、手足から体の内部の熱を放出します。こうして深部体温が下がると眠りやすくなります。

 松岡 ぬるめのお湯(38~40度程度)に10分ほど漬かる、半身浴をするのも効果的です。入浴には、水圧による血流の促進、発汗による免疫機能の向上、リラックス効果によるストレス解消等の利点もあります。

 山本 入浴前後にはコップ1杯の水を取ることも大事です。夏場は睡眠中に500ミリリットルの水分が失われるといわれていますので、就寝前と寝起きにも水分補給することをお勧めします。

バランスよい食事

 永石 「体がだるい」「疲れが取れにくい」など、夏バテに悩む方も多いですね。食欲不振が続き、体調を崩しやすい時季です。

 酒井 水分だけでなく、バランスのよい食事が大切です。特に大事な栄養素の一つが「タンパク質」です。

 山本 良質のタンパク質は疲労回復、持久力・免疫力アップ、気分の安定等の効果があります。特に肉類には、タンパク質の一種、アルブミンの元となる栄養素が多く含まれています。

 酒井 「ビタミン」の摂取も大切です。体の生理機能を調整し、病気の予防や疲労回復にも効果的です。特に、ビタミンB群などは、体内酵素の働きを活性化させ、疲労回復における重要な役割を果たします。

 山本 ビタミンB群は、エネルギーを生み、体を作る、不眠解消といった効果があります。またビタミンCは、免疫力回復、ストレスへの耐性といった効果。そしてビタミンEは、血行改善、冷え性対策に効果があるといわれています。

 酒井 日頃から、バランスの取れた食事、良質の睡眠を心掛けることが大切です。規則正しい生活が「健康の基本」といえます。

 原田 池田先生は「信心しているからこそ、人一倍、健康に留意する。賢明に生きていく。そして、はつらつと人々のため、社会のために働いていく――これが仏法の目的です」と語られています。「健康」になるため、「価値ある人生」のための信心です。私たちは、すがすがしい祈りを根本に、健康勝利の日々を生き生きと進んでいきましょう。