栄光の峰をめざして〉50

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉50 地域・家庭で「信心の継承」を 子どもの成長を信じ祈り抜く 2017年7月31日

親子で“一緒”に日々の実践
〈出席者〉
原田会長
石黒未来本部長
飛田女性未来本部長
竹岡青年部長
黒土副未来部長(中等部長兼任)
山口少女部長
注目を集める、皆が「居たい」「行きたい」会館づくり。三重・北勢圏のファミリー大会では、大人も子どもも一体となって、会館で「信心の楽しい思い出」を刻む

 竹岡 親から子へ、さらには祖父母から孫へ、「信心の継承」の流れを確実に進めるための「創価ファミリー大会」。この取り組みで今、中部方面が注目されています。

 山口 合言葉は「会館で小さい時期に、家族そろって信心の楽しい思い出を」。会館が大好きな子は、学会が大好きな青年に育つに違いないとの考えのもと、子どもにとって、「居たい」「行きたい」「(自分の力を)生かしたい」会館づくりを目指しています。

 飛田 たとえば、三重・北勢圏のファミリー大会では、「会館全体をテーマパークに」を目標として、全15支部が、それぞれ部屋を“作製”することに。

 山口 具体的には、ゲームや物作り体験コーナーの部屋。池田先生が、世界五大陸に広げてきた平和行動を学び、未来部員が、その大陸を象徴する衣装をまとい、研究発表をする部屋などです。皆が楽しく会館に集う姿が印象的です。

 飛田 名古屋北総区でも同様の形で、「未来っ子わくわくフェスタ」を開催。「どうすれば、子どもたちが喜んでくれるか」を皆で真剣に考えたそうです。会合の感動は、未来本部長の皆さんにとっても、大きな自信になり、日々の活動に変化を生みます。

 黒土 以降、同総区では、本部幹部会の中継行事に、子どもが楽しく、大人が安心して、集えるよう工夫をしています。たとえば、絵本や人形などを置いたキッズスペースを用意しています。

 山口 “着任体験”として、未来部員が会合役員となって、来場者を迎える地域もありましたね。

 原田 池田先生は、「楽しい所には人が集まる。苦しい所からは人が去っていく。また、純真な、真剣な人々が集った所では、自分も真剣になって求道の心を起こしていくものである」と言われました。信心継承のための楽しい会館づくりは、未来部育成の新しい形なのかもしれません。

 石黒 こうした地域の特徴の一つが、未来部育成に、「教育本部」が積極的に関わっている点です。後継者の育成において、未来本部が“推進者”、教育本部が“支援者”、ライン組織が“よき理解者”となることで、力が倍加し、大きな効果を生んでいます。

「会合は教育の場」

 原田 「組織」での信心の継承とともに、大切なのが、「家庭」における取り組みです。かつて先生は、その点を、「崇高なる信心の継承」と題し、「随筆」で綴られました。

 竹岡 そこでは大要、3点が記されています。まず、「親は子に『やりなさい』と押しつけるのではなく、『一緒に信心を実践していく』こと」です。

 原田 先生ご自身も、そうでした。できる限り、家族で一緒に勤行をされていました。先生が不在の場合は、奥さまが導師となって、息子さんたちと勤行をされていたのです。「親の背中を見ながら、子は育ち、信心という『志』を受け継いでいく」と記されている通りです。

 飛田 さらに、「会合は教育の場」とも言われています。「会合に参加すること自体が、偉大な仏縁を結んでいるのだ。気づかぬうちに、子の生命の大地には信心の種が芽生えている」のだと。

 石黒 ゆえに、お子さんを連れて、会合に参加する婦人部、ヤング・ミセスの方々の奮闘を、先生は心からたたえられています。

 原田 最後に、「親はどこまでも、子どもの可能性を信じていくべきだ。祈り続けていけばよい。たとえ今は発心していなくとも、立派な『広宣流布の闘士』へ成長する時は、必ず来るからだ。偉大な妙法である。信仰は一生涯のものであり、三世永遠である。大切なのは、信心を持ち抜くことである。大らかな気概に立って、長い目で子どもの成長を祈り抜くことだ」と言われています。

 石黒 わが家の子どもも、そうでした。どこまでも子どもを信じ抜き、祈り抜いていく。何より重要な点であると実感します。

率直な思いを語る

 黒土 本年も、中等部と高等部は、それぞれ夏季研修会を行います。特に高等部は、全国から代表が集い、2泊3日で行います。

 竹岡 池田先生の深い慈愛に包まれながら、同世代で触発し合う研修会は、未来部員が劇的に成長する機会です。

 飛田 例年、到着したばかりの初日は、無表情で下を向いていた子が、帰りには、仲良くなった同世代のメンバーと互いの成長を期して、「また会おう!」と満面の笑みで帰って行く様子を見ていると、未来部員の無限の可能性を感じずにはいられません。

 黒土 地元に戻った未来部員が、大きく成長した様子に驚き、感動の声を寄せる、親や友人、地域の方々からの手紙も毎年、届いています。

 石黒 未来部員は全員が、「法華経の命を継ぐ人」(御書1169ページ)です。全員が、学会創立100周年(2030年)を担い立つ宝の人材です。

 原田 暑い中ですので、自身の健康に配慮していただきながら、未来本部長の皆さまは、この夏もぜひ、家庭訪問などを通じ、一人一人の未来部員に温かな激励を、お願いします。
 思春期ゆえに、話を聞いていないように見える子もいますが、長年、信仰を貫いてきた未来本部長の皆さまが、ストレートな思いで語る「信心への確信」「師匠への感謝」は、確実に心に届いています。
 徹して一人を大切にし、励ましを送り、共に成長する夏にしていきましょう。