〈座談会 師弟誓願の大行進〉8 一人一人が輝く「栄光の年」に 勢いを増す世界広布の前進 2017年12月14日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉8 一人一人が輝く「栄光の年」に 勢いを増す世界広布の前進 2017年12月14日

平和建設の連帯広げるSGI
〈出席者〉
原田会長
池田SGI副会長
笠貫SGI女性部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
師と共に、世界の同志が心を一つにして、地涌の連帯を拡大し、「師弟の凱歌」を末法万年まで轟かせゆこう!(8月、メキシコ市にある世界最大級の個人会館・タナカ栄光会館に集った、メキシコ創価学会の友)

 笠貫 SGI各国の前進は、ますます勢いを増しています。たとえば韓国では、本年の夏までに、1万6000人の青年世代の新会員が誕生しました。

 竹岡 一人一人の新会員に、壮年・婦人部が中心となって「幸福責任者」を明確にし、一緒に「唱題・会合参加・教学研さん」などに取り組んでいるそうですね。何としても、“青年を人材に!”との熱い思いに感動しています。

 笠貫 タイ、シンガポールインドネシア、マレーシアなどの東南アジアでは、「グループ」の活動が活発です。日本の大白蓮華に掲載されている「輝きのグループ学習」のページを翻訳して、小さな単位で何でも語り合っています。

 原田 タイでは、壮年部も「グループ学習」を実践していると聞いています。

 笠貫 御聖訓の通り、世界中で地涌の菩薩が躍り出る時代が到来しています。

一瞬に全力を注ぐ

 原田 本年8月、ペルー、ブラジル、メキシコを訪問しました。ペルーでは、1551年創立の南米最古の名門・国立サンマルコス大学から、池田先生へ「名誉博士号」が授与されました。同大学からは、1981年に「名誉教授」称号も授与されています。

 笠貫 今回の授与は、池田先生の入信70周年の「8・24」を祝賀するかのようでした。“仏教哲学を根幹に、世界平和に貢献する人類の偉大な師匠をたたえたい!”と、推挙の辞に示されていたように、先生の平和闘争を、世界の知性が賛嘆しています。

 原田 世界広布の王者・ブラジルでは、全土250会場を結んで、代表幹部会が開催されました。また、バレンサ大学から、先生に「名誉博士号」が授与されました。さらに、ブラジル創価学園も見事な発展を遂げていました。

 笠貫 メキシコで刻まれた、先生の励ましのドラマにも深く感動しました。81年、先生はメキシコの空港に駆け付けたメンバーの中にいた身重の婦人部員を大激励されます。その後、生まれた子どもたちに、両親は、先生との出会いの様子を語り続けます。さらに毎晩、小説『人間革命』を読み聞かせたそうです。

 原田 やがて、2人の子は、メキシコの男子部長と鼓笛部長に成長。SGI各国の大発展の背景には、こうした先生の一対一の励ましのドラマがあります。

 笠貫 南米は、未来部育成の模範です。昨年、訪れたアルゼンチンでは、全ての会合に、元気な未来部員の姿がありました。ここでは、合唱団の練習の送迎をする両親のための懇談会なども開催され、親子で一緒に成長しています。

 原田 昨年、ブラジルの友が、本部幹部会に参加するため、四国を訪問した折にも、感動的な出会いがありました。ブラジルの未来部長が、居合わせた少年部員に、生前、曽祖母が使っていた形見の念珠を、「池田先生や周りの人を支える人材になってください」と言って託したのです。

 笠貫 この激励に感動した少年部員は猛勉強し、関西創価中学に合格。“未来部長との約束を果たすんだ!”と、夢に向かって、勉強に挑戦しています。

 竹岡 2人の交流は現在も続いていますね。一人の未来部員のために全力を尽くす姿に、SGIの発展の因を見た思いがします。

宗教間対話を推進

 池田 今や世界中で、広布後継の青年が育ち、活躍する時代になりました。

 伊藤 次の世代といえば、池田SGI副会長がロシアを訪問された折には、池田先生が親交を結んだ方の、ご家族との出会いがありましたね。

 池田 ええ。モスクワ大学のレム・ホフロフ元総長の令息であるアレクセイ・ホフロフ副総長、ノーベル文学賞作家のミハイル・ショーロホフ氏の令孫であるアレクサンドル・ショーロホフ下院(国家院)議員と、お会いしてきました。

 伊藤 先生の誠実な人間外交が、今も続く友情へと結びついているのですね。

 池田 ホフロフ副総長に、第3次訪ソが描かれた小説『新・人間革命』の挿絵とロシア語訳を渡すと、「大変に懐かしいです」と喜ばれ、ショーロホフ議員は、「池田先生と祖父の対談は歴史的なことです」と語られました。

 竹岡 モスクワ大学は、ホフロフ、ログノフ、サドーヴニチィと3代の総長との交流が続いていますね。

 池田 ログノフ、サドーヴニチィの両総長と、先生は対談集を発刊されています。今回は、ロシア「国際グローバル研究アカデミー」から、先生への「正会員証」の授与式が、同大学で挙行されました。

 伊藤 また、フィレンツェ市から先生への「名誉市民」称号の授与式に参加するため、イタリアにも行かれましたね。

 竹岡 同市のナルデッラ市長は、「池田博士は、信念の対話によって人々を結び、平和を築いてきました」と述べています。

 池田 先生はこれまで3度、フィレンツェを訪問しています。東京富士美術館所蔵の「日本美術の名宝展」の開催など、文化交流にも尽力されました。さらにSGIの友も、良き市民として活躍してきました。

 原田 イタリアでは、同国の創価学会と共和国政府との間で、インテーサ(宗教協約)が結ばれています。どれほど深い信頼が寄せられていることか。

 伊藤 バチカンでは、ローマ教皇庁の招聘を受け、核兵器のない世界への展望を巡る国際会議に、唯一の仏教団体として、SGIの代表が出席しましたね。

 竹岡 SGIは長年、核兵器廃絶や環境問題などの人類的課題に、多くの人々や団体と協調し、解決への努力を続けてきました。

 池田 会議では、IAEA国際原子力機関)前事務局長のエルバラダイ氏や人権活動家のエスキベル博士など、先生と親交の深い方とも多く会いました。

 竹岡 会議への招聘の陰には、先生の心を継ぎ、「センツァトミカ核兵器はいらない)」運動などを推進してきた、地元イタリア青年部の献身の姿があったとも聞いています。

 原田 今回、ローマ教皇に池田SGI副会長が謁見しました。思えば75年、池田先生と当時の教皇の会見が予定されていました。しかし直前になって、宗門が難色を示し、中止となりました。あれから40年余り。宗教間対話を進め、世界平和に貢献してきたSGIの存在は今、広く社会から注目を集めているのです。

核兵器廃絶のため

 竹岡 先日も、ノルウェーの首都オスロで行われた、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)への「ノーベル平和賞」授賞式に、招聘を受け、SGIの代表が参加しましたね。

 伊藤 SGIが、ICANの国際パートナーとして、核兵器廃絶のための運動に取り組んできたことを評価されたものです。

 原田 本年は戸田先生の原水爆禁止宣言から60年。核兵器は、人類の生存の権利を脅かす絶対悪です。核なき世界の実現へ、市民社会の声を、さらに力強く結集していきましょう。

 笠貫 SGIでは明年のテーマを英訳する際、「栄光」の部分を「Brilliant Achievement」と表記しています。直訳すると、「Brilliant」は「輝かしい」、「Achievement」は「達成」の意味です。一人一人が、自身の誓願を成就する栄えある年こそ、「栄光の年」です。

 原田 御書に「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」(1439ページ)と仰せです。私たちは喜び勇んで、世界広布の航海を進めてまいりましょう。