メッセージ 元初の誓願わが胸に人類の宿命転換へ進め 2018年1月8日

世界広布新時代第30回本部幹部会への池田先生のメッセージ 元初の誓願わが胸に人類の宿命転換へ進め 2018年1月8日

創価の師弟は永遠に不二なり
勇猛精進! 誓い躍り出た使命の国土で
広布の労苦は自らの財産に――1998年9月の本部幹部会でスピーチし、友をたたえる池田先生(東京牧口記念会館で)

 一、地球を結ぶ我ら創価家族の明るくにぎやかな新年の本部幹部会、誠におめでとう!
 年の初めの忙しい中、厳冬の日本へ、燃え上がる求道の魂で勇み集われた、アメリカの皆さん、メキシコの皆さん、ヨーロッパ6カ国の皆さん、タイ・カンボジアの皆さん、韓国の皆さん、そしてブラジルの皆さん、本当にようこそ、おいでくださいました!(大拍手)
 何より、御本仏・日蓮大聖人が「道のとを(遠)きに心ざしのあらわるるにや」(御書1223ページ)と、皆さん方の深き尊き信心の志を讃えておられることでありましょう。
 この功徳は計り知れません。ありがとう! 本当にありがとう!(大拍手)

日々「心の対話」を交わす思いで

 一、きょうは、久方ぶりに東京牧口記念会館での開催となりました。
 創立の父・牧口常三郎先生が若き愛弟子・戸田城聖先生と共に、日蓮仏法を信奉されたのは、ちょうど90年前の1928年(昭和3年)であります。
 それは、法華経の極理である「広宣流布」という地涌の菩薩の「誓願」を、大聖人から、そのまま創価の師弟が受け継ぐ永遠の原点となりました。
 牧口先生の座右の御書には、力強く二重線が引かれ、格別に大切にされていた箇所があります。
 「開目抄」の「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」(同232ページ)から始まる「大誓願」の一節です。
 すなわち、「大願を立てん」。そして、「智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし、我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」(同ページ)と。
 御本仏の大誓願に寸分違わず立ち上がったのが、わが創価学会です。
 大聖人の御在世から一段と末法が進み、経文に説かれる白法隠没・闘諍堅固の様相が深まるなかで、我ら創価の師弟は、勇敢に自行化他の題目を唱え抜き、いかなる大難も「風の前の塵」と吹き飛ばしながら、ただただ広宣流布、また立正安国、そして令法久住の誓願を貫き通してきたのであります。
 何ものにも負けない、この民衆による平和・文化・教育の栄光の大叙事詩を、私は戸田先生の直弟子として、小説『人間革命』全12巻、さらに『新・人間革命』全30巻に書きつづり、いよいよ総仕上げに入っております。全同志の愛読、応援に、感謝は尽きません。
 そして、本日は、一点、ご報告があります。
 それは、今、連載している「勝ち鬨」の章に続いて、最終章を執筆し、タイトルは「誓願」といたします(大拍手)。
 この章では、僭聖増上慢の迫害を勝ち越え、痛快なる「魂の独立」を果たすとともに、SGIが目を見張る大発展を遂げ、世界宗教として地球社会を照らしゆく軌跡と、未来までの展望をとどめていきます。
 世界中のかけがえのない宝の友の一人一人と、日々、心の対話、生命の交流を交わす思いで力の限り執筆を続けますので、引き続き楽しみにしてください(大拍手)。

強く朗らかな人間革命の劇を

 一、ともあれ、地涌の「誓願」に生き抜く人生ほど、強く尊く朗らかな人間革命の劇はありません。何かにすがるのでもない。誰かを頼るのでもない。自分自身が妙法の当体として師匠と共に誓い祈り、動き戦って、一つ一つ大願を成就するのです。自ら誓って躍り出た使命の国土に、楽土を築くのです。
 「誓願」は、仏の生命と一体の智慧と力を湧き出していく勇気の泉です。
 「誓願」は、試練の宿命も使命に変えて勝ち鬨を轟かせる常勝の旗です。
 「誓願」は、あらゆる差異を超えて異体同心の連帯を広げる希望の光です。
 そして距離も時間も超え、「誓願」によって、師弟は永遠に不二なのであります。
 今、「栄光の年」の年頭に当たり、共々に「久遠元初の誓願」に立ち返って、まさしく生まれ変わった大生命力で、全民衆の幸福安穏へ、全世界の平和共生へ、全人類の宿命転換へ、勇猛精進しようではありませんか!
 3月の世界青年部総会を楽しみに見つめつつ、わが後継の宝友に御聖訓を贈ります。「かかる者の弟子檀那とならん人人は宿縁ふかしと思うて日蓮と同じく法華経を弘むべきなり」(同903ページ)と。
 終わりに、全同志の健康長寿と福徳無量の一年を祈り、メッセージとします(大拍手)。

本部幹部会で紹介された「栄光乃城」の書

 「世界広布新時代 栄光の年」の門出となる本部幹部会の席上、池田先生がしたためた「栄光乃城」の書(写真)が紹介された。
 この書が記されたのは、第1次宗門事件の嵐が吹き荒れる最中の1980年(昭和55年)1月。第2総東京の立川文化会館で指揮を執っていた池田先生のもとに、東北・秋田のリーダーが駆け付けた時だった。
 当時、“東の秋田、西の大分”と言われるほど、邪悪な僧らの謀略に苦しめ抜かれた地で、血涙を流しながら奮闘してきた同志である。先生は、その友に渾身の激励を。そして目の前で筆を執り、一文字また一文字、したためて贈ったのがこの書であった。
 まことの「栄光」とは、いかなる試練の風雪も恐れない「不屈の勇気」の異名である。先生が、この書に託された創価の「師子王の心」を一人一人が取りいだして、新たな一年、広布と人生の「栄光乃城」を築き上げていこう!