世界広布新時代第35回本部幹部会 関東総会から(要旨) 海外活動体験 ペルーSGI フーリア・カナシロ 婦人部指導会議議長 2018年6月12日

世界広布新時代第35回本部幹部会 関東総会から(要旨) 海外活動体験 ペルーSGI フーリア・カナシロ 婦人部指導会議議長 2018年6月12日

生命尊厳の哲理を社会へ
 

 一、私の両親は1962年、私が中学生だった頃に入会しました。広布の会場だったわが家には、多くの人が集まってきました。友達から、「なぜ、あなたの家には大勢の人が集まるの?」と聞かれるたび、私は「ナンミョウホウレンゲキョウという魔法の言葉を唱えるためよ」と答えていました。
 当時は、朝晩三遍の題目を唱えていたものの、その後には、ついつい習慣で十字を切ってしまうほど、全く信心を理解できていませんでした。そもそも当時は、スペイン語の教材もなく、誰もが手探りで活動している状況でした。
 それが一変したのが、66年の池田先生のペルー初訪問でした。先生は、メンバーに三つの勝利の要諦――第一に題目、第二に教学、第三に持続の信心という明確な指針を贈ってくださり、「ペルー・セイキョウ」の発刊も提案されました。スペイン語の機関紙を得たことで、ペルー広布の歯車は大きく回転を始めました。
 私自身も仏法を正しく理解できるようになり、ペルー広布の理想を実現するために力をつけようと勉強にも熱が入りました。進学した大学では語学の習得に徹し、卒業後は農業省に勤務。女子部として広布に走り抜く中、74年、先生を再びペルーへお迎えすることができました。
 私は役員として、先生の行動を間近で見させていただきました。小説『新・人間革命』につづられている通り、この時、先生は長旅の疲れからか、ひどく体調を崩され、食事もほとんど召し上がれない様子でした。それでも先生は、ペルーの人々との約束を果たすために、一つ一つの行事に全身全霊で臨まれました。
 国立サンマルコス大学を表敬訪問された後、同大学のゲバラ総長夫妻は先生の大誠実に感動し、わざわざ滞在先までお見舞いに来られました。どんな状況でも一人一人に真心を尽くされる先生の師子奮迅の姿に、私も何があろうとペルー広布に生き抜こうと誓いました。
 その翌年、ペルー女子部長の任命を受け、広い国土を同志の激励に走りました。
 84年、先生の3回目のペルー訪問で、わが国の最高勲章である「ペルー太陽大十字勲章」が先生に贈られた喜びと、1万人の「ペルー世界平和青年文化祭」を同志と共に大成功させることができた感動は、私の生涯の原点となっています。
 仕事でも、43年にわたって国営石油会社に勤務。現在は役員室長補佐として、経営に携わるまでに信頼を得ることができました。
 一、ペルーの同志は今、広宣流布大誓堂完成5周年の「11・18」に向けて、勇んで拡大に走っています。
 首都リマの、ある婦人部メンバーは、故郷の村にも妙法を弘めたいと、15時間かけてアンデス山脈がそびえるアンカシュ県まで通っています。標高は約4000メートル、慣れない人は高山病になりますので、文字通り、彼女でなければできない広布の活動です。彼女の奮闘で、この県の会合には32人が集うようになり、先月も2世帯の御本尊流布が実りました(拍手)。
 広大なアマゾンと3000メートル級の山々を抱えるクスコ地区では、地区部長・婦人部長が同志の激励のために、500キロの道のりを、東奔西走しています。地道な同志の活動によって、かつてインカ帝国の首都があった、この地域にも本年、支部が誕生することになりました(拍手)。
 このようなメンバー一人一人の粘り強い活動で、ペルーにある24の全ての県に、地涌の陣列が築かれるまでになりました(拍手)。
 一、さらに社会にも、学会への信頼と尊敬が大きく広がっています。池田先生が誠実の対話で友情を広げてくださったサンマルコス大学には本年、先生の思想を研究するカリキュラムが誕生。この成果は、1年後に出版される予定です。
 先生には同大学をはじめ、わが国の諸大学から名誉学術称号が贈られています。
 これからも、ペルーに生命尊厳と正義と平和の社会を築くため、いかなる困難にも怯まず、勇気と誠実の行動を貫いていきます(拍手)。