〈御書池田大学運動のために 池田華陽会御書30編に学ぶ 女子部教学室〉 種種御振舞御書㊤ 2018年6月9日

〈御書池田大学運動のために 池田華陽会御書30編に学ぶ 女子部教学室〉 種種御振舞御書㊤ 2018年6月9日

師弟不二で広布へ二陣三陣と
妙法流布に生き抜く尊い人生
弟子の誓いに生き抜く誉(ほま)れの広布の青春を(5月30日、東京・信濃町創価女子会館で開催された首都圏女子部の教学部長講義)

 今月は、「種種御振舞御書」の前半を学びます。
 池田先生は、本抄の一節を拝してつづっています。
 「二十一世紀の日本、そして世界各国で、広宣流布へ進みゆく地涌の大行進――この創価の大連帯を、いよいよ勇敢に『二陣三陣』と広げていこう。偉大な『さきがけ』の勝利を、人類の栄光の歴史に残していこうではありませんか」
 いかなる大難にも負けない日蓮大聖人の悠然たる御境涯を拝し、広宣流布の誉れの青春を歩んでいきましょう。(拝読範囲は、御書909ページ冒頭~916ページ3行目です)

本抄について

 本抄は、日蓮大聖人が建治2年(1276年)に身延で認められ、光日房に与えられたとされていましたが、詳細は不明です。大聖人御自身のお振る舞いがつづられた本抄は、文永5年(1268年)、蒙古から国書が届き、大聖人が「立正安国論」で述べられた「他国侵逼難」の予言が現実のものとなったことから書き起こされます。
 そして、文永8年(1271年)の竜の口の法難、佐渡流罪佐渡での塚原問答、「開目抄」の御執筆。さらに文永11年(1274年)、佐渡流罪を許され鎌倉に戻られてからの国主諫暁、身延入山へと至る不惜身命の闘争が記されています。

御文

 仏滅後・二千二百二十余年が間・迦葉・阿難等・馬鳴・竜樹等・南岳・天台等・妙楽・伝教等だにも・いまだひろめ給わぬ法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり、わたうども二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし、わづかの小島のぬしらがをどさんを・をぢては閻魔王のせめをばいかんがすべき、仏の御使と・なのりながら・をくせんは無下の人人なりと申しふくめぬ(御書910ページ17行目~911ページ3行目)

通解

 釈尊が亡くなられた後、二千二百二十年あまりの間、迦葉・阿難ら、馬鳴・竜樹ら、南岳・天台ら、妙楽・伝教らでさえ、弘めることがなかった法華経の肝心であり、仏たちの眼目である妙法蓮華経の五字が、末法の初めに全世界に広まっていく瑞相として、日蓮が先駆けしたのである。わが一門のものたちは、二陣、三陣と続いて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にも超えていくのだ。わずかばかりの小島である日本の国主などが脅すのにおじけづいては、閻魔王の責めをどうするというのか。仏のお使いであると名乗りをあげておきながら臆するのは、話にもならない人々である。このように弟子たちに申し含めたのである。

解説

 掲げた御文で日蓮大聖人は、自ら先陣を切り、世界広宣流布の道を開かれた心情を「日蓮さきがけしたり」と宣言されています。
 すなわち、“これまで誰も弘めたことのない南無妙法蓮華経の大法を弘めゆく先陣を、私が切ったのだ”と仰せです。
 「法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字」と述べられているように、南無妙法蓮華経は万人成仏を説いた法華経の真髄であり、あらゆる仏を成仏させた根源の法です。
 大聖人は、この大法を、命に及ぶ大難にも屈することなく、不惜身命で弘め抜かれました。
 続く御文では、弟子たちに対し、“この私の闘争に「二陣三陣」と続け!”と呼び掛けられています。
 師と同じ広宣流布の大願に立って後を受け継ぐ“後継”の弟子が陸続と躍り出てこそ、広宣流布の未来が開かれるのです。
 続いて、大聖人に連なり、末法の時に妙法を弘めゆく門下は、釈尊の直弟子である迦葉・阿難にも勝れ、像法時代の正師である天台・伝教をも超えていくよう述べられています。大聖人は、師と共に妙法に生き抜く人生がどれほど偉大であるかを、弟子たちに教えられているのです。
 さらに続く御文では、“わずかばかりの小島である日本の国主などの迫害に、断じて臆してはならない”と叱咤され、大難に遭っても勇気を奮い起こして乗り越えていくよう励まされています。
 いかなる悩みや苦難があろうと、広宣流布の師に連なり、南無妙法蓮華経の題目を朗々と唱えて信心を貫く時、何があっても負けない最高の幸福境涯を開くことができるのです。
 池田先生はつづっています。
 「三代の師弟は『さきがけ』の勇気で勝ちました。そして、これからも、『二陣三陣』の後継の闘魂で永遠に勝ち続けていくのです。師弟不二なる創価の師子吼の前には、いかなる誹謗・中傷も、『風の前の塵』にすぎません」
 「世界池田華陽会の月」6月から7・19「女子部結成記念日」へ、師と共に広布に生きる喜びを胸に幸福のスクラムを広げ、「世界の姉妹と! 絆拡大月間」を大勝利していきましょう!

池田先生の講義から

 大聖人の御在世と同じく、今、時代は乱気流の中に入っている。
 しかし、いかに社会が動揺していても、いな社会が動揺しているからこそ、自分の信心だけは微動だにしてはならない。
 “広布のため”“学会のため”という心の操縦桿を握りしめていけば、必ず打開できる、勝利できる。こう確信して、師子奮迅の力を出し切っていくことです。(『御書と師弟』第2巻)
 ◇ ◆ ◇ 
 わが直系の青年に私は呼びかけたい。
 君たちよ、広宣流布の最先頭を走れ! 勝利の人生の頂上に駆け登れ! 仕事も、闘争も、自分らしく、トップを目指せ! 青年ならば、何かで第一になれ――と。
 何もせず、何も残せない青春は侘びしい。広布の歴史に何かを残す。それは永遠の栄光であり、福運です。そのための学会活動である。思う存分、活躍できる使命の舞台があるということが、どれほど幸せな充実した人生か。学会ほど、ありがたい世界はありません。
 御聖訓には「勝ぐれ」「こへよ」と仰せです。先人の築いた歴史を超えて、新たな金字塔を打ち立ててこそ、真正の弟子であります。(同)

研さんのために

 ○…2012年4・5月号「大白蓮華」、「勝利の経典『御書』に学ぶ」(聖教新聞社
 ○…『御書と師弟』第2巻(同)