〈座談会 師弟誓願の大行進〉69 東京富士美術館で「ロシア絵画の至宝展」 胸高鳴る!人間の無限の勇気に 2018年10月25日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉69 東京富士美術館で「ロシア絵画の至宝展」 胸高鳴る!人間の無限の勇気に 2018年10月25日

青年教学1級試験 最後まで悔いなき挑戦を
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
東京富士美術館 五木田館長
竹岡青年部長
大串女子部長
「2度目の鑑賞だからこそ、気付いたことがありました」などの声が寄せられる「第九の怒濤」。今回の展覧会ではこのほかにも、幾多のロシア美術の最高傑作が(東京富士美術館で)

 原田 このほどフィリピンを訪問し、諸行事を大成功で終え、帰国しました。

 竹岡 同国のラモス元大統領、国立フィリピン大学のアブエバ元総長、最高裁判所ダビデ元長官夫妻、さらに、フィリピンの英雄ホセ・リサールの理念を広く伝えるリサール協会の、キアンバオ元会長らとの会見の様子などが、聖教新聞で報道されていました。

 原田 皆さん、池田先生と親交が深い方々です。今回、リサール協会(イバニェズ会長)から先生に、「正義・平和・人道のためのリサール協会国際賞」が授与されました。これは、正義と人道に生涯をささげる真の「世界平和の建設者」と、たたえてのものです。私たちは、世界から称賛される先生の弟子である誇りも高く、一層の社会貢献の人生を歩んでまいりたい。

 永石 異体同心の団結麗しいフィリピンSGIの記念総会の様子も、感動しました。地域に社会に、自他共の幸福の輪を広げる同志の姿は、まさに“よき市民”の模範です。世界の友と一緒に、さらに力強く広布の道を進んでまいります。

青春の鍛錬こそ宝

 大串 「青年部教学試験1級」の実施日が迫ってきました(試験日は10月28日、もしくは11月11日で、地域によって異なる)。

 竹岡 台風24号の影響による延期で、受験者をはじめ多くの方に、苦労をお掛けします。「青春時代の鍛錬こそ人生の宝」と確信し、最後まで粘り強く、研さんを重ねていきましょう。

 原田 今回の受験者の皆さんは、次代の広布を担う後継の人材群です。試験範囲である兄弟抄の一節に、「只法華経の事のみさはくらせ給うべし」(御書1088ページ)とあります。この御聖訓の通り、仕事、家庭、活動など、多忙の中、研さんに励む全ての青年部の皆さまの勝利と成長を心から祈念しております。

民衆のための芸術

 大串 今、東京・八王子市の東京富士美術館では、「国立ロシア美術館所蔵 ロシア絵画の至宝展 夢、希望、愛――アイヴァゾフスキーからレーピンまで」が開催されています(12月24日まで)。

 五木田 連日、多くの方々に、ご来場いただき、心より感謝申し上げます。
 今回、ご覧いただく作品を所蔵している国立ロシア美術館は、ロシアの四大国立美術館の一つです。ここには、最も多くのロシア美術が収蔵されており、文字通り、ロシア美術の世界最大の宝庫です。

 原田 昨年11月、東京富士美術館は、このロシア美術館と、文化・学術交流の協定を締結。今回の展覧会は、その協定に基づく、初めての催しとなります。

 五木田 そのロシア美術館の目玉の作品が、海洋画家アイヴァゾフスキー作の「第九の怒濤」です。

 永石 「この絵を見るためだけに、ロシア美術館があるサンクトペテルブルクに来る人がいる」といわれる名作と聞いています。

 五木田 同作品は2003年以来の“来日”で、この15年では、“富士美”でしか実現していません。今回、再び展覧されるようになった理由を、ロシア美術館のグーセフ館長は、「当時、富士美を訪れた方々が、熱心にロシア美術を鑑賞してくださったことが強く印象に残っています。特に、兵庫・神戸での展示では、震災からの復興のしるしとして、鑑賞されたことに深く感動しました」と語っています。

 原田 池田先生は03年10月、東京富士美術館で「第九の怒濤」を鑑賞され、5日後に長編詩を編まれました。「私は 感動した! 私は 人間の無限の勇気に 胸が高鳴った!」「そこには 自然の壮絶さと 人間の強靱な 生きゆく力があった」「これほどの 生命と自然との 戦いの場面を 象徴した絵画を 見たことはない」「私の胸は 一生涯 この怒濤と戦い 進み抜く 人間の生き様を 忘れることはできないだろう」から始まる詩です。

 五木田 今回、グーセフ館長に、長編詩で印象に残っている箇所はありますかと質問したところ、「全てです」と答えられました。この長編詩は現在、ロシア美術館の重要文書として永久保管されています。

 永石 私自身、「ロシア絵画の至宝展」を鑑賞し、絵の時代背景や物語を学べたことで、一枚一枚に込められた深いメッセージに、とても感銘を受けました。

 五木田 作者の内面の世界に肉薄することで、絵画をより堪能いただけると思います。今展では、ロシア美術の代表的作家であるレーピンの「裸足のレフ・トルストイ」や「サトコ」も展示されています。そうした作品の魅力を話し始めたら切りがありません(笑い)。作品の歴史的背景などをまとめた映像(約15分)を館内のシアターで上映していますので、ぜひ、そちらも、ご覧ください。

 原田 SOKAチャンネルVODでも、PR番組(約5分)が放映されています。まさに、今回の展示作品は、庶民の実生活を通し、希望、喜び、悲しみ、悲痛などを表現した「民衆に寄り添った芸術」です。

 五木田 館内には、好評の「キッズルーム」も併設していますので、お子さま連れの方も安心して来場いただけると思います。心より、お待ちしています。

 竹岡 また、東京富士美術館は現在、日中平和友好条約締結40周年と、池田先生の国交正常化提言50周年を記念して、中国・北京の清華大学で、「西方絵画500年」展を開催しています(12月23日まで)。

 五木田 東京富士美術館が所蔵する、西洋絵画コレクションの粋を集めた展示です。清華大学の芸術博物館と共催しています。

 原田 優れた文化・芸術は、国境や民族の違いを超えた、人類共通の「宝」です。文化交流を通じ、中国、ロシアをはじめ、各国の民衆の心を結ぶ“富士美”の挑戦を、これからも全力で応援していきたい。