〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉2 創価の宗教改革の担い手「儀典部」 仏縁と理解広げる友人葬 2018年11月26日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉2 創価宗教改革の担い手「儀典部」 仏縁と理解広げる友人葬 2018年11月26日

「詐欺」「悪質商法」防ぐ声掛けを
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
末定儀典部長
志賀男子部長
大串女子部長
日々の唱題、広宣流布の実践こそ最高の追善。福運の光が、故人を照らし、包んでいく(学会の墓地公園で)

 永石 11月30日は「儀典部の日」です。各地の儀典部の方々の強盛な祈りと誠実な振る舞いによって、「友人葬」は社会に定着し、学会理解を広げる場にもなっています。

 原田 創価宗教改革を進めてこられた儀典部の方々の活躍には、多くの感謝の声が私のもとにも届いています。儀典部の指針にもある通り、一人一人が「広布拡大の全権大使」です。

 末定 私もこれまで、多くの友人葬で導師を務めてまいりました。弔辞では広布に尽くされた故人の人柄や人生を、最大限にたたえるようにしています。

 永石 友人葬に参加した方からは「爽やかで真心が伝わる葬儀でした」など、感動の声が多く寄せられますね。

 志賀 ライフスタイルの変化により、葬送儀礼も多様化しています。学会が推進してきた「友人葬」などの取り組みは、時代をリードするものといえます。

 末定 ある調査によれば今、葬儀の形として、家族を中心とした「家族葬」を望む声が全ての世代で多いそうです。実際、葬儀の約4割が「家族葬」という統計もあります。

 原田 あらためての確認ですが、私たちが行う「家族葬」も、小規模な「友人葬」として位置づけられます。仏法の本義に照らせば、家族や親族の代表が導師を務める場合も、最高の追善回向の場となることに、違いはありません。それは、火葬だけの「直葬」の場合も同じです。いずれも「友人葬」の意義にかなった葬送儀礼といえます。

 大串 そもそも、「友人葬」の「友人」とは、仏法でいう「善知識」を示しますね。

 原田 そうです。導師として妙法の題目を唱える家族・親族は、故人にとって最高の善知識になります。したがって、儀典長を呼ばなければ、「友人葬ではない」ということではありません。

遺族の意向に沿う

 末定 葬儀に学会員が参列するかどうかについても当然、喪主の意向に沿った対応が求められます。
 
 原田 家族や親族だけで行う葬儀の場合に関しては、故人と親しい学会員が、各人の自宅や地区などで集まった時に勤行・唱題し、追善回向すれば、「友人葬」と同じ趣旨の葬送であるといえます。
 なお、会員からの儀礼的な意味での香典は「友人葬」等においては必要ありません。

 末定 日蓮大聖人は、故人を送る唱題の功力の重要性を強調されています。追善回向の本義とは、送る側の広宣流布の活動に励む功徳、つまり「善」を故人に“回らし向ける”ことにあります。

 原田 御書に「今日蓮等の類い聖霊を訪う時法華経を読誦し南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ、廻向の文此れより事起るなり」(712ページ)と説かれている通りです。大聖人直結の信心を貫き、日々、広布にまい進する学会員が、自らの題目の功力を送ることが最高の追善供養になるのです。

 末定 葬儀の形式は、時代や地域によっても異なります。大事なことは、それぞれの地域・文化の伝統を理解し、共有することです。つまり、仏法が説く「随方毘尼」の法理に基づいて、葬儀を執り行うことが大切です。

 志賀 根本の法理にたがわない限り、それぞれの風俗や習慣、時代の風習を尊重し、随っていくべきであるとするのが、随方毘尼の智慧ですね。

 末定 さらに、遺族の気持ちに寄り添った葬儀にすることです。私も、そのように心掛けています。一人を大切にする人間主義の仏法が、「友人葬」には脈打っているのです。

 原田 そうした学会員の姿を見て、学会への理解を深め、仏縁を広げていくケースも数多くあります。

 志賀 一方で、いまだに“僧侶が葬儀を行わなければ成仏できない”などと脅し、供養集めに躍起になっているのが日蓮正宗日顕宗)の坊主たちです。そんなことは御書のどこにもありません。

 末定 供養目当ての邪義であることは明白です。

 志賀 故人をいたむ遺族の心につけ込んで金もうけを企むなど、悪質極まりない。青年部は、日顕宗の悪と戦い続けます。

 永石 今月28日は「魂の独立記念日」です。1991年のこの日、学会は邪宗門の鉄鎖を断ち切り、以来、世界宗教へと大きく飛躍していったのです。

 原田 創価宗教改革とは“人間のための宗教”という仏教本来の精神を取り戻すための闘争であります。当時のSGIは115カ国・地域でしたが、今や192カ国・地域にまで大きく広がりました。創価人間主義の運動は、世界中で社会の希望と輝きを放っています。私たちは、この大道をさらに広げてまいりたい。

「魔」を見破る祈り

 永石 年末に向けて、社会も慌ただしくなっていきます。特に「詐欺」や「悪質商法」には気を付けたいですね。近年、手口はより巧妙化しています。

 志賀 中でも、被害が後を絶たない「還付金詐欺」には注意が必要です。「健康保険料を返金する」「税金の還付がある」などと、ATMに誘導する手口です。自治体や金融機関が、電話でATM操作を指示することは「絶対にない」との認識をお願いします。

 永石 こうした詐欺は、具体的な立場や名前をかたる手口が多いのが特徴です。お金の出し入れが発生するようになったら「冷静になる」「信頼できる人に相談する」ことが大切です。

 志賀 特に、お年寄りは被害に遭いやすいです。家族や友人、地域が注意喚起し合うことが必要です。家庭内でも、緊急時の連絡先を共有しておくなど、具体的な対策をお願いします。

 原田 “自分は大丈夫”と、心のどこかに隙があれば、魔につけ込まれます。魔を魔と見破る強盛な祈りを根本に、無事故の年末にしていきましょう。