〈1月度 男子部「御書活動者会」研さんのために〉 種種御振舞御書 2018年12月29日

〈1月度 男子部「御書活動者会」研さんのために〉 種種御振舞御書 2018年12月29日

先駆けの対話拡大を
広布の使命と誇り胸に
雲海に浮かぶ雄大日本アルプス創価勝利の峰を目指し勇躍前進!(長野県塩尻市)=長野支局・森田昭治通信員

 2019年1月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では、「種種御振舞御書」を研さん。「創立90周年へ 創価勝利の年」の開幕に当たり、広宣流布の「さきがけ」の意義について学ぶ。

御文

 法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり、わたうども二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし(御書910ページ)

通解

 法華経の肝心であり、仏たちの眼目である妙法蓮華経の五字が、末法の初めに全世界に弘まっていく瑞相として、日蓮が先駆けしたのである。わが一門の者たちは、二陣、三陣と続いて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教をも超えていくのだ。

背景と大意

 本抄は建治2年(1276年)、日蓮大聖人が身延で認められ、光日房に与えられたとされているが、詳細は不明である。
 大聖人は、文応元年(1260年)に当時の実質的な最高権力者へ届けた「立正安国論」の中で、正しい法を弘めなければ、「他国侵逼難(他国からの侵略)」が起こることを警告。この予言は、文永5年(1268年)に蒙古から国書が届いたことで、現実味を帯びることになった。
 本抄では、この模様を回想されるところから始まり、身延入山を経た9年間の大聖人御自身の振る舞いがつづられている。
 この間、大聖人は竜の口の法難や佐渡流罪など、激しい大難を受け続けた。一方、社会に目を向けると、二月騒動や蒙古の襲来といった未曽有の国難により、騒然としていた。大聖人は、御自身の闘争の歴史を通し、末法濁世の民衆と国土を救いゆく生き方を教えられている。

解説

 拝読御文の前段で、日蓮大聖人は釈尊滅後、2220年余りの間、正法・像法時代の正師たちでさえ正法を弘めることがなかったことを明かされている。
 これに対して、大聖人は、自ら先陣を切って妙法を弘められた真情を「日蓮さきがけしたり」と宣言されている。
 すなわち、これまで誰も弘めたことのない南無妙法蓮華経の大法を弘めゆく先陣を、私が切ったのだ、と仰せである。
 「法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字」と述べられているように、南無妙法蓮華経は万人成仏を説いた法華経の真髄であり、あらゆる仏を成仏させた根源の法である。大聖人は、この大法を、命に及ぶ大難にも屈することなく、不惜身命で弘め抜かれた。
 続く御文では、弟子たちに対し、“この私の闘争に「二陣三陣」と続け”と呼び掛けられている。
 師と同じ広宣流布の大願に立って後を受け継ぐ真実の弟子が陸続と躍り出てこそ、広宣流布の未来が開かれる。
 続いて、大聖人に連なり、末法の時に妙法を弘めゆく門下は、釈尊の直弟子である迦葉・阿難にも勝れ、像法時代の正師である天台・伝教をも超えていくよう述べられている。大聖人は、師と共に妙法に生き抜く人生がどれほど偉大であるかを、弟子たちに教えられたのである。
 この大聖人の仰せのままに、同じ死身弘法の精神で、拡大の実践に励んできたのが、創価学会である。
 世界192カ国・地域に及ぶ世界広布の伸展が現実のものとなったのは、創価の三代会長をはじめ、草創以来の幾多の同志による勇気と率先の行動の結実にほかならない。
 池田先生は次のように強調している。
 「御本仏・日蓮大聖人が教えてくださった、この『さきがけ』すなわち『先駆の勇気』ほど強いものはない。深いものはない。尊いものはない。人がどうあれ、状況がどうあれ、広宣流布のために勝ってみせると、一人立って祈る。一歩、前へ踏み出す。そこから、すべてを勝ち開いてきたのが、学会精神です」
 いよいよ開幕する「創立90周年へ 創価勝利の年」。私たちはあらためて未曽有の大法を弘める誇りと、使命の大きさを胸に刻みたい。そして年頭に当たり、広布や人生の目標を明確にしながら、「さきがけ」の対話拡大を勢いよくスタートしていこう。