女子部・白蓮グループ指導集が完成 池田先生が「発刊に寄せて」贈る 2019年1月29日

女子部・白蓮グループ指導集が完成 池田先生が「発刊に寄せて」贈る 2019年1月29日

友情と連帯を大らかに広げる「勝利の女王」と輝け!
団結固く進む総埼玉白蓮グループの入卒式(27日、埼玉文化会館で)

 本年は、「女子部 永遠の五指針」発表から10周年。この佳節を記念し、華陽姉妹の中核・白蓮グループの指導集『勝利の女王 白蓮グループ』が発刊された。ここでは、「大らかに『友情と連帯』の勝利を!」と題する池田先生の「発刊に寄せて」を掲載する。指導集には、先生が贈ったメッセージや長編詩、随筆をはじめ、テーマごとにまとめた折々の指針や同グループの歴史も収録。順次、各地の白蓮グループのメンバーに配布される。非売品。

 常に友の幸福を祈れる白蓮の乙女は
  無限に心晴れわたる「幸福の女王」なり
 常に誓願に生き抜く白蓮の乙女は
  永遠に妙法と一体の「勝利の女王」なり
  
 妙法で結ばれた、うるわしき世界は、「清涼の池」に譬えられます。清らかにして涼やかな池のように、集い来る友が、皆、身も心も潤され、喜び舞いゆくことができる、妙なる力をたたえているからです。
 私たちは、苦悩の渦巻く現実社会の只中で、生命の蘇生のオアシスを、一つ一つ創り開いてきました。
 この創価の「清涼の池」に馥郁と咲き誇る人華こそ、わが誉れの白蓮グループの皆さんなのであります。
 このたび、尊き皆さん方との心の交流をまとめた一書『勝利の女王 白蓮グループ』が発刊の運びとなりました。「勝利の女王」とは、私が皆さんに贈った“白蓮”の別名です。
 懐かしい広布共戦の歴史を振り返るとともに、水の流れるが如くたゆみない皆さんのけなげな前進をねぎらい讃え、ここでは「勝利」の意義について、3点にわたり、エールを送ります。
 ◇ 
 第一に、賢き「振る舞い」の勝利です。
 御本仏・日蓮大聖人は、「一代の肝心は法華経法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり、不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ、穴賢・穴賢、賢きを人と云いはかなきを畜といふ」(御書1174ページ)と仰せになられました。
 この通りの「人を敬う」不軽品の修行を現代に映しているのが、学会活動です。
 思えば、行事の運営など責任ある実践を通して人材の育成をと私が提案し、女子部に「整理班」が発足したのは、1957年(昭和32年)の5月のことでした。これが白蓮グループの前身です。
 この2カ月後、創価学会に襲いかかった大阪事件の折にも、女子部の友が毅然と立ち上がってくれました。
 あの大阪大会が終了した直後、場内に入り切れず、屋外で豪雨に打たれながら参加してくれていた同志の方々を思い、私は階段を駆け上がり、窓の前に立ちました。
 満腔の感謝を込め、風邪などひかないようにと祈りつつ、不二の尊き同志たちへ、私は深く深く合掌を捧げたのです。
 そのかたわらには、真剣なまなざしで「負けたらあかん」と決意を光らせる関西女子部のリーダーたちがいました。
 翌年の「3・16」の広布後継の式典の折にも、乙女たちが受付や案内、清掃などに凜々しく献身し、無事故の運営に当たってくれました。
 恩師・戸田城聖先生は慈父のごとく感謝と激励の声を掛けられながら、それはそれは、うれしそうに見守っておられたのであります。
 東日本大震災の際には、自宅や家族が大きな被害を受けながら、避難所や仮設住宅から会館に駆けつけ、着任して、同志を笑顔で出迎え、見送ってくれた白蓮の乙女たちの英姿がありました。
 この仏に等しい振る舞いに、東北の創価家族たちは涙しながら、復興への負けじ魂を奮い起こしたのです。
 東京牧口記念会館の「白蓮之歌碑」には、「星は光りて」の歌詞とともに、こう刻まれています。
 「君が歓喜の微笑みは 友に希望を与えゆく」
 「君が正義の歌声は 友に勇気を呼び起こす」
 人の振る舞いという仏法の真髄を若き生命で体現しゆく青春は、何と気高い日々でしょうか。
 その伝統は、世界中で継承されてきました。
 現在、世界広布の太陽と輝く女性指導者たちの多くも、女子部時代に白蓮グループで薫陶を受けたことを、何よりの誇りとし、原点としています。
 第二に、朗らかな「心の財」の勝利です。
 御聖訓には、「蔵の財よりも身の財すぐれたり身の財より心の財第一なり、此の御文を御覧あらんよりは心の財をつませ給うべし」(御書1173ページ)とあります。
 現代は、ともすれば、「今が楽しければいい」「自分さえよければいい」といった軽薄な風潮に流されがちな時代かもしれません。その中にあって、皆さん方は、来る日も来る日も、自行化他の題目を唱え、生命尊厳の大哲学を学び、友のため、法のため、社会のために真摯に行動しています。
 皆さんの地道にして誠実な着任も、一回また一回、どれほど計り知れない「心の財」を積んでいるか。
 この福運が、長い一生の、いな永遠に崩れざる幸福の土台となっていくことは、御書と法華経の上から、絶対に間違いありません。日々、「人間革命」しゆく皆さん方の境涯の輝きは、家庭も地域も、職場も社会も、さらに世界までも照らしていきます。
 ロシアの法華経研究の母であるヴォロビヨヴァ=デシャトフスカヤ博士は語られていました。
 「人間が境涯を高めながら宇宙に存在することによって、宇宙自体も浄化されていくと、私は考えるのです」と。
 まさしく、「心の財」を積み上げてきた清浄無比なる白蓮の生命は、一切を清らかに、希望へ、幸福へ、和楽へ、勝利へとリードしていけるのです。
 ◇ 
 第三に、大らかな「友情と連帯」の勝利です。
 「御義口伝」には説かれております。
 「喜とは自他共に喜ぶ事なり」「自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり」(御書761ページ)と。
 ここには、人類の知性と良識が夢見てきた、人間共和の理想が明確に示されているといってよいでしょう。
 分断に苦しむ世界は、いやまして、あらゆる差異を超え、万人を結び合う智慧と慈悲の対話、そして歓喜の連帯を渇仰しております。
 日蓮仏法では、万人が「妙法蓮華」の当体として、自らの生命を自分らしく最大に光輝あらしめ、幸福と平和の大道を共々に進みゆくことを教えてくださっています。
 その最先端のみずみずしい桜梅桃李のスクラムこそ、白蓮を中心とする華陽の皆さんです。
 ゆえに、縁する友も、また後輩たちも、みんな、最も尊貴な白蓮華の生命を具えた、かけがえのない眷属として、一人ひとりを大切に、大らかに包容し、励まして差し上げてください。そして、地球社会の希望と光る「友情と連帯」を、いよいよ楽しく伸びやかに勝ち広げていただきたいのであります。
 さあ、世界を結ぶ白蓮姉妹を先頭に、新たな「女性の世紀」「生命の世紀」「平和の世紀」の門が、広々と開かれています。
 どうか、皆が満天の星のように、仲良く賑やかに福智の青春を乱舞しながら、「人間革命」の清新なる勝利の光を思う存分、放っていってください。
 大切な大切な宝の白蓮グループの乙女たちに、一人ももれなく、健康あれ! 和楽あれ! 栄光あれ! と、私は妻と祈り続けてまいります。
  
 恐れなく
  光り 勝ちゆけ
   試練をも
  笑い飛ばして
    生命の讃歌を
  
 2019年1月2日