〈5・3「創価学会の日」記念特集〉下 勇気と希望を送る言論闘争 創価の師弟の魂を永遠に 2019年5月6日

〈5・3「創価学会の日」記念特集〉下 勇気と希望を送る言論闘争 創価の師弟の魂を永遠に 2019年5月6日

識者「池田先生の執筆活動は精神の変革を促す」
創価学会の精神の正史――小説『新・人間革命』第1巻から、最終巻の第30巻までの全巻
     

 池田先生はかつて、執筆活動への思いを「どれだけのものを後世に残せるか。一人の人間がどこまでできるか、私の挑戦なのです」と述べた。先生の命を削る言論の闘争は、世界の知性との対談集、学術機関での講演、随筆、詩歌、小説、スピーチ、仏法哲理の講義など、多岐にわたる。「5・3」記念特集㊦では、先生の執筆活動の広がり、文筆家たちとの対話の交流を、世界詩歌協会、国際詩人アカデミーのサイード・アミールディン会長のインタビューなどと併せて紹介する。

 2018年(平成30年)9月8日、池田先生の小説『新・人間革命』全30巻の連載が完結した。
 400字詰め原稿用紙で、およそ1万5000枚、日本一の新聞連載となった。創価の師弟の魂みなぎる、先生の生命からほとばしる勇気の言葉、希望の言葉は、多くの読者に前進の力を与え続けてきた。
 先生の執筆活動が加速したのは、1979年(昭和54年)の会長辞任以降。
 『新・人間革命』第30巻〈上〉の「暁鐘」の章には、81年5月に、モスクワにある「トルストイの家」、フランクフルトの「ゲーテの家」を訪れた時の話がつづられている。
 先生は若き日から二人の作品を愛読。二人の大文豪は、生涯、ペンを執り続けた。そのことに触れながら、先生はこう記した。
 「今、自分は53歳であることを思うと、まだまだ若いと感じた。“人生の本格的な闘争は、いよいよこれからである。世界広布の礎を築くため、後継の青年たちの活躍の舞台を開くために、命ある限り行動し、ペンを執り続けなければならない”」
 その言葉通り、先生の執筆活動はあらゆる分野に広がっていった。70歳を迎えた時には、「随筆 新・人間革命」の連載を開始。“随筆”は今なお本紙で続いている。
 平和の未来を開くため、人類の進むべき道を“正義のペン”で示し続ける池田先生。その間断なき言論闘争に、世界の知性は称賛を惜しまない。
 「人類愛、平和、発展という、人間にとっての精神的変革を世界的規模で促してきた偉大な功績であります」(世界詩歌協会 A・パドマナーバン名誉会長)
 「私は、池田会長の著作や思想に出あって、苦難を乗り越える『生命力』の源泉を見つけました」(ブラジルの大詩人 チアゴ・デ・メロ氏)

平和・文化・教育を巡り文筆家との語らい

 「私は生涯、書き続ける。友のために。広宣流布という、全人類救済の大義のために。たとえ生命を削ろうとも」――池田先生の言葉に対する強い思いは、世界の文筆家と共鳴し、平和・文化・教育を巡る数々の語らいへと広がっていった。
 その一人が、小説『新・人間革命』第30巻でつづられている、キルギス共和国が誇る世界的文豪チンギス・アイトマートフ氏である。
 1988年(昭和63年)に東京で始まった語らいは、モスクワ、長野など、時と場所を変えて続いた。
 98年の京都での会談では、池田先生が“人間の深い心から出た「真実の文」で、新しい文芸復興をしなければならない”と活字文化の使命について述べ、氏が深く賛同した。また、青年が良き文学に触れ、深い人生観と哲学を身に付けることの重要性などを語り合った。
 池田先生はこのほか、フランスのアンドレ・マルロー氏、ロシアのミハイル・ショーロホフ氏、中国の巴金氏、香港の金庸氏、アメリカのノーマン・カズンズ氏、ブラジルのアウストレジェジロ・デ・アタイデ氏ら著名な作家、ジャーナリストと友情を結んだ。
 文筆家をはじめ識者との交流は対談集としても結実。現在までに約80点を数える。正義と正義の魂の発光は、多くの人々に希望を送り続ける。

詩業をたたえる世界からの栄誉

 「分断された人間と人間、人間と社会、人間と自然・宇宙を再び結びつけていく、それが『詩心』です」と語る池田先生。分断から結合へ――平和の誓いを込め、詩作を続ける先生に顕彰が贈られている。1981年(昭和56年)、世界芸術文化アカデミーから「桂冠詩人」の称号が授与。世界的な詩人団体から91年(平成3年)に「国際優秀詩人」賞、95年に「世界桂冠詩人賞」、2007年に「世界民衆詩人」の称号、10年に「世界平和詩人賞」が贈られた。