〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉60 小説「新・人間革命」脱稿から1年 広布誓願の師弟旅を未来へ 2019年8月8日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉60 小説「新・人間革命」脱稿から1年 広布誓願の師弟旅を未来へ 2019年8月8日

皆が「新時代の山本伸一」の決意で
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
大串女子部長
師の「構想」を「実現」していくのが弟子の使命。「挿絵でたどる『新・人間革命』名場面展」には連日、多くの来場者が(東京・新宿区の創価文化センターで)

 大串 東京・新宿区の創価文化センターで、「挿絵でたどる『新・人間革命』名場面展」が行われています(9月8日まで。休館は毎週月曜、および8月10~16日)。連日、多くの方でにぎわっていますね。

 志賀 池田先生の小説『新・人間革命』第1巻から第4巻に描かれた広宣流布のドラマが内田健一郎画伯の挿絵と共に紹介されていて、とても感動的です。

 永石 第3代会長就任後の先生と共に、世界広布の旅をたどるような気持ちにもなりますね。

 原田 日本においても、先生の雄渾の指揮のもと、飛躍的に会員数が伸び、学会が発展していった時期でもあります。当時の学会の前進の息吹を感じながら、訪れた人が、さらなる広布の拡大を決意する契機になることと思います。

世界の青年と共に

 永石 8月6日は、1993年、先生が平和への願いを込め、小説『新・人間革命』の執筆を開始された日です。この日は広島原爆忌でもあります。そして、1年前の同日、先生は25年間に及んだ連載の執筆を締めくくられたのです。

 長谷川 先生は脱稿後、随筆につづられました。「広宣流布という民衆勝利の大叙事詩たる『人間革命』『新・人間革命』は、わが全宝友と分かち合う黄金の日記文書なり、との思いで、私は綴ってきた。ゆえにそれは、連載の完結をもって終わるものでは決してない」

 原田 この一年、なかんずく今年上半期の活動において私たちは、『新・人間革命』を学びながら広宣流布と立正安国の対話にまい進してきました。そして、池田門下の異体同心の団結で全ての戦いに大勝利することができました。

 大串 『新・人間革命』は現在、13言語に翻訳されており、世界の同志もまた『新・人間革命』を学び、信心の成長の糧、広布拡大の源泉にしています。

 原田 世界広布の礎を築いた池田先生の行動と思いを追体験しながら、各地の青年部が「新時代の山本伸一」として立ち上がっています。先生に直接、お会いしたことのない世界の青年が『新・人間革命』を通して、師弟の絆を深めているのです。

 永石 また、研さん教材「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶⅠ」が8月22日に発売されます。第1巻から第5巻までの「基礎資料編」「名場面編」「御書編」「解説編」が収録されており、研さんに最適です。

 志賀 第1巻には1960年10月、山本伸一会長が世界広布の道を開くため平和旅を開始し、ハワイに向かう機中で思索を巡らせる場面があり、印象的です。

 長谷川 「法華経の大白法の日本国並びに一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか」(御書265ページ)との御文と共に、「この世に生を受けて三十二年――世界広布を生涯の使命とし、その大業の扉を今、自らの手で開きゆくことを思うと、伸一の心は躍った」との思いがつづられています。

 原田 学べば学ぶほど、先生の遠大なる広布の展望と、その実現への不退の行動に、ただただ感銘を深くし、報恩の戦いを誓うばかりです。

各地で進む研さん

 永石 各地で工夫をこらした『新・人間革命』の研さん運動が進んでいます。

 長谷川 座談会で『新・人間革命』の研さんコーナーを設けている地域も多いですね。

 永石 ある地区婦人部長は、訪問・激励の際に「『新・人間革命』では、こう書いてあったよ」と、先生の心を伝えることを心掛けています。すると「私も読んでみます」と決意する人が増えていったそうです。

 大串 女子部のあるリーダーもメンバーへの励ましに悩んだことがきっかけで、一緒に『新・人間革命』の研さんに挑戦。今では、月1回の勉強会を地域で開き、メンバーと決意を深め合っています。

 原田 『新・人間革命』をひもとくと、先生が徹底して「一人」を励まされてきた軌跡が描かれています。世界広布といっても、その一歩から展開されていったことを改めて知ることができます。

 長谷川 本紙「声」の欄に掲載されていた壮年部の方の投稿が印象的でした。その方の地域では勉強会を通し、「『新・人間革命』をより深く学び、さらにそれを実践できるよう、頑張っていきたいと決意し合っています。私たちにとって『新・人間革命』は、今も連載が続いているのです」と。

 原田 その通りですね。小説を学び、「誓願」を立て、「実践」していく。その連続が『新・人間革命』の精神を未来へと伝え残していく。そこに確かな前進と勝利の方程式があるのです。

 志賀 世界の識者も『新・人間革命』を読み、惜しみない賛辞を寄せています。ブラジルの音楽家アマラウ・ビエイラ氏は「ベートーベンの『第九』は、誰もが知る不朽の名曲です。『新・人間革命』もまた、時代から時代へと伝わる永遠の名作であると信じて疑いません」と述べています。

 長谷川 インド・ガンジー研究評議会議長のN・ラダクリシュナン博士は「世界のどの文学界にも、このような作品はないでしょう」とたたえ、「何よりも“一人の人間がどれほど偉大な力を持っているのか”を教えてくれています」と語っています。

 原田 これからも広宣流布と立正安国の戦いにはさまざまな難関があるでしょう。また一人一人の人生においても数々の障害があるかもしれない。しかし、信心で乗り越えられない壁は断じてない。その勝利の要諦は、全て先生が『新・人間革命』につづってくださっています。大切なことは、先生が示された「人間革命」の指針を私たちが体現、実践していくことです。これからも『新・人間革命』に学び、広布誓願の師弟旅をともどもに続けていこうではありませんか。