〈座談会 師弟誓願の大行進〉4 12月2日は小説「人間革命」執筆開始の日 学会精神学び広布拡大に先駆 2017年11月27日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉4 12月2日は小説「人間革命」執筆開始の日 学会精神学び広布拡大に先駆 2017年11月27日

新たな金の橋築いた青年部訪中団
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
笑顔が絶えない座談会こそ、学会の伝統。励ましの言葉を掛け合えば、勇気と歓喜の波動が広がる。最高の「善知識」の集いに一人でも多くの友を!(11月、熊本県内で)

 竹岡 このたび、中華全国青年連合会(全青連)の招へいで、青年交流団として中国を訪問、諸行事を大成功で終え、帰国しました。

 原田 学会青年部と中国の友好交流の歴史は、1985年に「交流議定書」が全青連との間に交わされて以来、30年以上も続いています。

 伊藤 今回、訪れた先々で、中国の方々が先生の「日中国交正常化提言」や周総理との出会いについて具体的に言及されていました。皆が、両国の友好に尽くされた先生の行動に深い敬意を表されていたことがとても印象的でした。

 竹岡 北京では、全青連主催の「中日青年交流フォーラム」にも参加。学会青年部の代表として登壇し、池田先生が日中友好に果たされた功績などについて発表させていただきました。

 伊藤 大変、大きな反響に私たちも、改めて先生の偉大な業績を認識しました。

 原田 池田先生に続くのは、後継の青年部です。思えば、第1次訪中の折にも、先生が空港に見送りにこられた方々に青年交流の重要性を強調されていたことが強く印象に残っています。今後も、良き伝統として中国の青年との交流を深め、さらに強固な金の橋を築きゆくことを念願します。

戦う「ペンの勇者」

 永石 12月2日は、池田先生が小説『人間革命』の執筆を開始された日です。先生は執筆開始の地として、第2次世界大戦で甚大な被害を受けた沖縄を選ばれました。

 長谷川 第1巻のまえがきに、先生は「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」とのテーマを記されました。恒久平和への誓いを込めるとともに、民衆仏法の理念と人間革命への具体的な実践、現代における広宣流布の大運動の展開などが描かれています。

 伊藤 本紙で連載中の小説『新・人間革命』は、来月から第30巻の第5章「勝ち鬨」が新たに始まることが発表されました。日々、報恩感謝の思いで学んでまいります。

 永石 学習会や研さん運動の取り組みは全国に広がっていますね。婦人部と女子部が一体となって学んでいる地域も多く、師弟の精神と、信心の確信を深める場となっています。

 原田 ある地域の壮年部の勉強会では、参加者が“小説を学ぶと、気持ちが前向きになります。この感動を一人でも多くの同志に伝えたい”と、訪問激励に率先しているとのお話を伺いました。

 長谷川 小説の言葉を自らの指針として胸に刻み、弘教を実らせた友、初めて聖教拡大ができた同志もいます。

 永石 先生のご執筆については、「SOKAチャンネルVOD」の「~恩師の『真実』を後世に~ 小説『人間革命』の執筆」にも詳しく描かれていますね。

 竹岡 先生は、小説『新・人間革命』「雌伏」の章でつづられています。「私は、世界の同志が、また、広宣流布のバトンを受け継ぐ後世の人たちが、創価の師弟の道をまっすぐに歩み通していけるように、小説『人間革命』を書き残しているんです」と。

 原田 私たちにとって大切なことは、先生がつづってくださった“師弟と学会精神の正史”を研さんし、そこから、自らの人間革命と広布拡大をめざし、どう実践し、行動するかです。明年は小説『新・人間革命』執筆から25周年の佳節を迎えます。真剣に学び、信心の大成長を遂げてまいりましょう。

 伊藤 執筆開始の12月2日は「文芸部の日」でもあります。

 原田 文芸部の皆さまは、仏法の理念を根本に文筆活動を続ける「ペンの勇者」です。その舞台は大きく広がっています。日々、広布の第一線で戦いながら、言論の力を養い、いっそうの健闘を期待しています。

功徳と体験を語る

 永石 間もなく12月の座談会が開催されます。激闘が続いた本年の掉尾を飾る座談会です。一年の歩みを振り返りながら、一人一人が今年の活動の中で得た体験や功徳、また、人間革命の実証などを発表する機会にしたいですね。

 長谷川 互いに一年の健闘をたたえ合う、有意義な座談会としてまいりたい。日蓮大聖人は「ほめられぬれば我が身の損ずるをも・かへりみず」(御書1360ページ)と仰せです。老若男女が集う、賑やかな座談会は学会の大きな魅力の一つです。それがまた、さらなる前進への活力となります。

 原田 友人を招いての座談会を開催するところも多いかと思います。皆で生き生きと信心の体験を語り、有意義な対話で、大きく仏縁を拡大していきたいと思います。

 永石 法華経には「当起遠迎、当如敬仏(当に起って遠く迎うべきこと、当に仏を敬うが如くすべし)」とあります。担当幹部や座談会を主催する側の皆さまは、寒い中、お忙しい中、集ってくださった一人一人を、仏のごとく敬い、心から励ましていきたいと思います。

 長谷川 「人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし」(御書1598ページ)です。そうした励ましの行動は、自身の境涯を高め、成長の因ともなります。

 原田 集った全員が「来てよかった」「また次回も参加したい」と心から思えるような座談会にしていくことが大切です。明「世界広布新時代 栄光の年」へ、意気軒高に出発してまいりましょう。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 「身近な人」こそ大切に 2017年11月26日

池田大作先生 四季の励まし〉 「身近な人」こそ大切に 2017年11月26日

 
 

 現代世界にあって、
 「対話の文明」の構築こそ、
 不可欠かつ緊急の課題である。
 その「対話の文明」とは、
 決して遠くにあるのではない。
 それは、身近な隣人の方々と、
 胸襟を開いて向き合い、
 語り合っていくことから始まる。
 誠実に、粘り強く、対話を貫き、
 新たな価値創造の道を、
 共に模索し、
 共に進んでいくことである。

 身近な家族や友人、
 地域を大切にして、
 人間とつながり、
 生き生きと活動する。
 社会や環境に積極的に関わり、
 学ぶことを怠らず、
 人のために献身する――
 ここに、豊かな心で
 幸福に生きるための要諦がある。
 私たちの日々の学会活動には、
 この全ての要素が含まれている。

 最も身近なところで、
 仏法を弘めていくというのは、
 地味で、それでいて
 最も厳しい戦いといえる。
 自分の全てを見られているだけに
 見栄も、はったりも通用しない。
 誠実に、真面目に、粘り強く、
 大情熱をもって行動し、
 実証を示しながら、
 精進を重ねていく以外にない。
 しかし、そこにこそ、
 真の仏道修行があるのだ。

 窮屈に考える必要はない。
 大事なのは、
 素直に御本尊に祈ることだ。
 明るく誠実に語ることだ。
 その繰り返しの中で、
 友を自然と
 包み込める境涯になっていく。
 友のために尽くそうとの
 心が湧き起こってくる。
 勇気を出して祈り語った分だけ、
 自他共の幸福への仏縁が広がる。

 秋の陽光に照らされ、イチョウ並木が黄金色に輝く。行き交う人々は語らいを弾ませつつ、時に足を止め、“自然との対話”も楽しんでいた。
 東京・信濃町にほど近い神宮外苑の並木道(港区)。池田大作先生は、昨年11月18日の「創価学会創立記念日」に、青空に向かって伸びる木々を、カメラに収めた。
 池田先生は「良き環境は良き人間をつくる。みずから、そうした良き環境、“良き人間のつながり”を求めていく人は、限りなく伸びていける」と。
 家族をはじめ、友人や地域の人々との関わりの中で、自身の心は磨かれていく。「身近な人」をどこまでも大切に、幸福と栄光輝く人生を、共に歩んでいこう。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉3 儀典部の皆さまの奮闘に心から感謝 創価の宗教改革は時代の要請 2017年11月23日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉3 儀典部の皆さまの奮闘に心から感謝 創価宗教改革は時代の要請 2017年11月23日

巧妙化する「詐欺」に厳重注意
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
五郎部儀典部長
志賀男子部長
御本尊に追善回向していくならば、妙法の偉大な功徳力により、故人は必ず成仏できる――この確信のままに、各地で開かれる追善勤行法要(9月、奈良・大和郡山文化会館で)

 原田 11月30日は「儀典部の日」です。1991年(平成3年)の同日、儀典部が発足したことに由来します。以来26年。皆さまの尽力により、創価宗教改革を大きく進めてくることができました。陰に陽にわたる日夜の奮闘に、心から感謝いたします。

 長谷川 世界宗教として、さらなる飛翔を期す創価学会にとって、儀典部の使命は、ますます重要です。「友人葬」などでの誠実で真心こもる姿が、どれほど信頼を広げているか。

 五郎部 葬送の多様化が進む現代社会で、「友人葬」や「家族葬」を望む傾向は年々、増加しています。

 長谷川 まさしく、学会が執り行う「友人葬」は、“時代の最先端”といっても過言ではないでしょう。

 原田 仏教には、葬儀に僧侶が出席しなければならないという教義はありません。現に、釈尊は、“私の葬儀は在家に任せて、僧は修行に専念せよ”と言い残されました。日蓮大聖人も、「今日蓮等の類い聖霊を訪う時法華経を読誦し南無妙法蓮華経と唱え奉る時・題目の光無間に至りて即身成仏せしむ、廻向の文此れより事起るなり」(御書712ページ)と、題目の功力こそが、成仏の因になると御断言です。学会の「友人葬」は、仏法の本義に則った葬儀なのです。

 五郎部 「一生成仏」――その根本は、どこまでも今世における自身の信心の実践にあります。亡くなってから、僧侶が成仏・不成仏を決めるのではありません。そんなことは、御書のどこにもありません。

 志賀 “僧侶が祈念しないと故人は地獄に堕ちる”などという日蓮正宗日顕宗)の坊主の“脅し文句”が、いかに仏法に違背するものであるかは明白です。

 原田 学会が、この四半世紀の間、推進してきた真心の「友人葬」は、形式化した葬式仏教を変革し、日本の封建的な宗教風土を大きく変えてきたのです。

儀礼的香典は不要

 五郎部 「友人葬」で大切なのが、「随方毘尼」の法理です。葬儀の形式は、共同体で異なります。仏教の本義にたがわぬ限り、各地の文化・習慣、時代の変化に従うべきという随方毘尼の法理のままに、地域の実情に応じて、友人葬に取り組むことが重要です。

 永石 友人葬は今、妙法への仏縁を結ぶ、学会理解の舞台にもなっています。実際、友人葬に参列した方から、「すがすがしい葬儀で感動しました」「明るく荘厳でした。これが本来の葬儀だと思いました。私の時も、ぜひお願いしたい」などの声が聞かれます。

 志賀 「導師の方の勤行が大変に立派で驚いた」という感想もあります。

 原田 「声仏事を為す」(同708ページ)です。儀典部の指針にも、「慈悲と確信あふれる仏の声で 一、創価正義の大賢者たれ! 一、常楽我浄の生命の宝塔たれ! 一、広布拡大の全権大使たれ!」と、「声」の大切さが示されています。朗々たる題目の音声で、仏事を遂行する皆さまへの感謝は尽きません。

 長谷川 御書には、「題目を唱え奉る音は十方世界にとずかずと云う所なし、我等が小音なれども、題目の大音に入れて唱え奉る間、一大三千界にいたらざる所なし」(808ページ)と仰せです。池田先生は、「生者が正しい信仰をもって、その成仏を願い、唱題していくならば、それが死者の生命に感応し、苦を抜き、楽を与えることができる。南無妙法蓮華経は宇宙の根本法であり、全宇宙に通じていく」と綴られています。真剣な唱題こそが、最高の追善となります。私たちは日々の勤行・唱題を通じ、故人の追善を懇ろに行っていきましょう。

 原田 ここで確認ですが、友人葬を執り行う場合、「会員からの儀礼的な意味での香典は必要ない」というのが、基本的な考え方です。この点を多くの方が理解していくことで、創価宗教改革が、より進んでいくと確信しています。

 長谷川 また、小規模な葬儀や近親者のみの「家族葬」、火葬のみの「直葬」の場合、家族・親族の代表が導師を務めても問題はありません。よく寄せられる質問ですので、この点も確認させていただきます。

 五郎部 間もなく28日には、邪宗門の権威の鉄鎖を断ち切った「魂の独立記念日」を迎えます。今後も私たち儀典部は、「広布拡大の全権大使」との自覚を胸に、地域に人間主義の連帯を広げていく決意です。

油断、過信を排す

 原田 年の瀬が近づいてきました。何かと慌ただしい時期だからこそ、事件や事故に巻き込まれないよう気を付けていきたい。

 永石 特に、「詐欺」には注意です。「私は大丈夫」と油断していると、思わぬ被害を受けるのが、「詐欺」です。皆で声を掛け合い、撃退しましょう。

 志賀 詐欺の手口は年々、巧妙になっています。「劇場型」といって、「身内を名乗る者」や「警察」「弁護士」などが次々と登場し、お金をだまし取ろうとすることもあります。

 永石 “医療費が戻る”と持ち掛け、ATMに誘導し、お金をだまし取る「還付金詐欺」も増えています。ATMで還付金が戻ることなど絶対にありません。

 原田 いずれも、対処法は、慌てずに、「本人」や「関係公共機関」に確認をすることです。一人で判断せず、家族など相談できる人に、話をしてみることが防止につながります。

 永石 高齢の方がいる家庭は、特に声を掛け合い、「不審な電話はすぐに切る」や、「家族だけの合言葉」を作っておくなど、具体的な対策を、どうかお願いします。

 原田 「自分だけは平気」との過信を排し、祈りを根本に、絶対無事故の日々を送ってまいりたい。

11・18「創価学会創立の日」記念 世界広布新時代第28回本部幹部会 SGI総会から(要旨

11・18「創価学会創立の日」記念 世界広布新時代第28回本部幹部会 SGI総会から(要旨) 活動体験 タイ創価学会 ソムサック・リキットジャリヤーノン 議長 2017年11月20日

社会に広がる人間主義への共感
団結固く 皆が青年の気概で

 

 一、私の師弟の原点は1988年、池田先生がタイを訪問してくださった時です。初めて目の当たりにした先生の行動は、驚きと感動の連続でした。
 船着き場で古雑誌を売っている少女、屋台のおじさん、ホテルの従業員など、ほほ笑みの国のタイの人々を、さらに笑顔へと変えていかれる先生。私は生涯、先生と共に、タイ社会に幸せを広げようと心から決意しました。
 当時は、旅行会社で空港の手続き補助業務に従事し、連日、深夜まで働いていましたが、時間をこじ開け、学会活動にも一歩も引かずに取り組みました。
 88年に続き、先生は92年、94年とタイを訪問し、その都度、プーミポン国王(当時)と会見されました。国民の深い尊敬を集める国王が先生に寄せられる信頼に、私たちタイのメンバーがどれほど勇気づけられたか計り知れません。
 タイ社会に加速度的に学会理解が広がる中、98年に思いがけなくも議長の任命をいただきました。“タイはどこまでも仲良く。そして仏教有縁の国だから、しっかり教学を”との、先生から頂いた指針を胸に、同志の激励に奔走しました。
 一、先生の励ましによって、会員数は着実に増え、組織も発展していきました。しかし私は、大きな問題点に気付きました。それは、婦人部員はどんどん増えているのに、壮年部員が増えていなかったのです(笑い)。何もかも婦人部員に頼り切っていてはいけない――壮年部は発心しました。
 2007年、先生の入信60周年の「8・24」に、壮年部1万人を結集する総会を企画しました。当時の部員数は1万4000人。目標が高すぎると当初は反対の声もありましたが、全壮年部員の団結の祈りと執念の家庭訪問で見事に目標を突破。総会を大成功させることができました(拍手)。
 実は会場の外には、結集に奔走してくれた数千人の婦人部員が控えていました。「をとこのしわざはめのちからなり」(御書975ページ)――この御聖訓を、この時ほど、かみ締めたことはありません。
 きょうは栄光の「11・18」を記念する本部幹部会です。広布の一切を支えておられる世界中の婦人部の皆さまに、この場をお借りして心から感謝申し上げます(拍手)。
 ともあれ、総会の成功で勢いに乗った壮年部は、10年に部員2万人を達成。その後は、ブロックを中心とした月1回の小さな単位の会合を活動のリズムに、地道な訪問激励、膝詰めの対話に全力で取り組みました。この取り組みが功を奏し、各地で壮年が続々と立ち上がり、15年、タイ壮年部は待望の部員5万人を達成することができました(拍手)。
 一、さらに本年は、タイ創価学会の本部で「法華経――平和と共生のメッセージ」展を開催。社会に日蓮仏法への理解を大きく広げることができました。
 5月3日の開幕式には、ウィーラ文化大臣も出席。テレビ・ラジオ・新聞等の取材も相次ぎ、期間中50回以上も報道されました。
 メンバーは、「一人一人が尊極の仏の生命を持っている」という法華経のメッセージを一人でも多くの人に伝えたいと、多数の友人を誘って来場。近隣の学校からも89校の2万2000人の児童・生徒が観賞するなど好評を博し、57日間の会期で12万5000人が来場するという大成功を勝ち取ることができました(拍手)。
 中でも仏教国のわが国にあって、タイ仏教の僧侶が数多く観賞したことは、大きな意義を持っています。
 とりわけバンコク市内の僧侶学校の教師が、生徒の僧侶と所化300人以上を引き連れて見学に来た時は圧巻でした。権威のある僧侶大学の学長補佐も観賞。全ての展示を熱心に見学し、芳名録には「池田博士は崇高な理想に生涯をささげる重要な模範である」と署名しました。
 このように、タイの各界から寄せられる池田先生への尊敬、創価学会への理解と信頼も年を追うごとに深まっています。
 先生には、1991年にタイ王冠勲章勲一等が贈られたのをはじめ、2000年にサイアム大学、06年にメージョー大学、そして13年にはタイ最高峰のタマサート大学から名誉博士号が授与されました。さらに15年には、タイ国民の尊敬を集めるシリントーン王女が創価大学を公式訪問。教育についての特別講演をされています。
 日本とタイ修好130周年の本年は、プーミポン前国王の遺徳をしのぶ写真展が日本で開催されましたが、タイ政府はその会場に創価大学を指名しました。創立者の池田先生と国王が、心通う交流を重ねてこられたからです。5月に行われた同展の開幕式には、タイのタナサック副首相とウィーラ文化大臣も出席し、両国の友好の輪が、さらに大きく広がりました。
 一、タイ創価学会の会員数は現在、17万人を突破しました(拍手)。次の目標である青年部員5万人の達成を目指し、現在は各部一体で座談会の充実に取り組んでいます。
 毎月、地区で4人の新来者の参加を目標とし、家庭訪問、仏法対話の勢いは、ますます加速しています。
 まずは明年の3・16「広宣流布記念の日」60周年を目指し、青年こそが主役、また全員が青年の気概で進んでいきます。
 先生・奥さま、本当にありがとうございます。タイは団結と師弟不二で、必ず勝利をお届けします(拍手)。

11・18「創価学会創立の日」記念 世界広布新時代第28回本部幹部会 SGI総会から(要旨) 竹岡光城 青年部長 2017年11月20日

11・18「創価学会創立の日」記念 世界広布新時代第28回本部幹部会 SGI総会から(要旨) 竹岡光城 青年部長 2017年11月20日

「3・16」60周年へ 誓いの陣列築く
 

 一、青年部は、池田先生から、万感の期待と激励を日々、頂戴しながら、この後半戦も全力で戦い抜き、「世界広布新時代 青年拡大の年」の総仕上げの勝利へ、力強く前進しています。
 男子部は2万8000の弘教を達成。女子部も各地で拡大のエピソードが誕生し、意気軒高です。青年一人一人の勝利の姿こそが、厳然と指揮を執り、最大の応援をしてくださる先生への報恩であると、全力で戦い抜いていきます。
 一、明年、青年部は、師匠につくっていただいた青年拡大の勢いを、さらに加速すべく、伝統の全国男子部幹部会、女子部ロマン総会、学生部の結成記念総会を、拡大と人材育成の決勝点として、盛大に開催していきます。
 そして明年は、「3・16」から60周年という大きな節目を迎えます。
 「創価学会は、宗教界の王者である!」――この戸田先生の大師子吼から60星霜。池田先生の不惜身命の大闘争によって、創価の連帯は192カ国・地域へと広がり、世界の識者や指導者が、池田先生の人間主義の哲学を求め、創価学会を称賛する時代が到来しました。
 かつて池田先生は、「3・16」の意義について語ってくださいました。
 「この日を、広宣流布への記念の節にしていこう。青々とした麦のような青年の季節たる3月に、師のもとに青年部が大結集したことに、不思議な意義があるんだよ」と。
 この言葉のまま、まさに不惜身命で世界広布を進め、「3・16」の精神を永遠ならしめたのが、師匠・池田先生の大闘争です。
 そして弟子たる後継の青年部には、時代が変わろうとも、広布拡大の結果をもって、新たな「3・16」の歴史を打ち立てゆく使命と責任があります。ゆえに、60周年を迎えるこの時に、拡大に走り抜いた世界の池田門下が集い、新時代の後継の誓いを固めたい――青年部として、こう決意しました。
 そして、その決意を池田先生にご報告し、明年の3月に、世界各国の池田門下の青年が集い、後継を誓い合う「世界青年部総会」を開催することが、このたび決定しました(拍手)。
 この式典は、全国の会館をリアルタイムの同時中継で結び、一人でも多くの池田門下の青年が師匠のもと、後継と前進を誓う場としていきます。
 一、60年前の「3・16」の式典は、広宣流布の未来像を描いた広布の模擬試験であり、6000人の青年が集い、戸田先生から池田先生へ後継の印綬が託された儀式でありました。
 であるならば、明年の「3・16」の総会は、池田先生の大闘争の結果としての世界広布の実現を示す儀式であり、師匠のもとに何十万人もの世界の池田門下が連なる、池田先生から世界の青年への広布後継の儀式としていきたいと決意しています。
 そして、青年部として、この「3・16」を断じて、6万人の弘教拡大の勝利の実証を持って迎え、われわれ池田門下の青年部の戦いで、歴史に残る「3・16」を必ずや築き上げていきます。
 池田先生は、教えてくださいました。
 「壁を破り、決然と一人立つ青年が一切を変える」と。
 池田先生の示された、この精神こそが、あらゆる人生の坂を乗り越え、時代の壁を打ち破る力であることを確信し、青年部は一人一人が新時代の青年拡大の金字塔を力強く打ち立てていきます。
 そして、「願くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561ページ)との御聖訓のままに、池田門下の力を満天下に示す拡大の戦いを、本日から全力で開始していきます(拍手)。

本部幹部会で紹介された池田先生の指針 2017年11月20日

本部幹部会で紹介された池田先生の指針 2017年11月20日

幸福の種子を世界に蒔きゆけ
題目にまさる力なし 妙法は希望の大音声
「いまだこりず候」と不屈の大闘争心で
1995年11月、本部幹部会が行われた大阪市の関西文化会館で。池田先生ご夫妻が、関西の有志が作成したオブジェを見つめる。この日の幹部会で先生は「妙法を唱える人生は、すべてが喜びとなる。すべてを変毒為薬できる」と語った

 「世界広布新時代第28回本部幹部会」(11日、巣鴨の東京戸田記念講堂)の席上、1995年11月の本部幹部会での池田先生のスピーチ映像が上映された。弘教拡大への指針として掲載する。

 一、日蓮大聖人は、仰せである。
 「題目を唱え奉る音は十方世界にとずかずと云う所なし、我等が小音なれども、題目の大音に入れて唱え奉る間、一大三千界にいたらざる所なし、譬えば小音なれども貝に入れて吹く時・遠く響くが如く、手の音はわずかなれども鼓を打つに遠く響くが如し、一念三千の大事の法門是なり」(御書808ページ)
 ――題目を唱え奉る音声は、十方(東西南北の四方と東南・東北・西南・西北の四維と上下の二方)の世界に届かない所はない。
 我々の小さな声でも、題目という「大音」に入れて唱え奉るゆえに、大宇宙の中で到達しない所はない。
 たとえば小さな音でも、ほら貝に入れて吹く時、遠くまで響くようなものである。また手の音はわずかでも、鼓を打てば遠くまで響くようなものである。一念三千の大事の法門とはこれである――と。
 妙法は、大宇宙に轟きわたる「希望の音声」である。「勇気の音声」である。人々の心を善の方向へ変え、喜びで包んでいく「智慧の大音声」である。
 生命の大音楽であり、大シンフォニー(交響曲)とも言えるであろう。
 題目の大音によって、三世間の五陰、衆生、国土のすべてが変わる。全宇宙の諸天善神、十方の仏・菩薩につながり、勝利の方向へ動かしていく。これが一念三千の法門である。
 ゆえに、題目の大音声にかなうものは何もない。何も心配もなければ、恐れる必要もない。
 題目にまさる力は何もないのである。
 この「大確信」で進んできたゆえに、学会の今日の大発展がある。
 これからも朗々と題目を唱えに唱えながら、「栄光の序曲」を奏でてまいりたい(大拍手)。

自分らしく貫く

 一、永遠不滅の大哲理を「信じ」「行じ」「学ぶ」ことが、どれほど豊かに人生を飾るか――。
 日蓮大聖人はこう仰せである。
 「譬えば春夏・田を作りうへつれば秋冬は蔵に収めて心のままに用うるが如し春より秋をまつ程は久しき様なれども一年の内に待ち得るが如く此の覚に入って仏を顕はす程は久しき様なれども一生の内に顕はして我が身が三身即一の仏となりぬるなり」(同411ページ)
 ――(一生成仏の法理とは)たとえば、春・夏に田を耕して種を植えるならば、秋・冬にはその実りを蔵に納めて、思うままに用いるようなものである。
 春から秋を待つ間は長いようであるけれども、一年の内に必ず来るように、この悟りに入って仏の境涯をあらわすまでは長いようであるけれども、一生の内に(仏の境涯を)あらわして、我が身が三身即一身の仏となるのである――
 一、蒔かぬ種は、生えない。すでに私どもは、「妙法」という「成仏の種子」を生命に植えたのである。
 これを育てるのが「仏道修行」である。育て切れば、必ず一生のうちに「仏」という「大境涯」の実りを得る。
 これが大聖人のお約束である。大聖人のお言葉には絶対に間違いはない。
 そして「一生成仏」した人は、次の世も、また次の世も、永遠に仏の境涯を得ることができる。
 だからこそ御本仏は、繰り返し「退転してはならない」「仏道修行を続けよ」と説いておられる。
 一、途中が順調でも、最後が不幸であれば、人生は敗北である。そういう人は多い。「一生成仏」は、最後に「勝利の総仕上げ」をするのである。
 ゆえに、焦ることはない。人をうらやむ必要もない。自分は自分らしく、仏道修行を貫き通していけばよい。
 途中で何が起ころうとも、嘆くことはない。最後に勝つ、一生の総仕上げで見事に勝つ――ここに仏法の精髄がある。
 「煩悩即菩提」であるゆえに、悩みがあっても、全部「成仏への滋養」となる。
 やがて、金秋の豊かな実りのような「熟達の人生」をもたらす。三世永遠に無量の福徳を広げる果実となる。
 そして、この最も尊き「幸福の種子」を、世界の人々の心田に蒔きゆくことが、広宣流布の大運動なのである。これほどの崇高な作業はない。
 目先の欲にとらわれた人々には、到底、想像もできない聖業なのである。
 すでに皆さまは、心に一生成仏の種を植えておられる。「苦労」があっても、それはすべて種子を果実とするための“肥やし”なのである。この大確信で生き抜いていただきたい(大拍手)。

青年よ勝ち抜け

 一、また、大聖人はこうも仰せである。
 「此法門を日蓮申す故に忠言耳に逆う道理なるが故に流罪せられ命にも及びしなり、然どもいまだこりず候法華経は種の如く仏はうへての如く衆生は田の如くなり」(同1056ページ)
 ――この法門を日蓮が説くゆえに、「忠言は耳に逆らう(正しい忠告ほど聞き入れられにくい)」という道理で、流罪され、命にも及んだのである。
 しかしながら、いまだにこりてはいない。
 法華経は種のようであり、仏は植え手のようであり、衆生は田のようである――
 御本仏は「いまだこりず候」と。どこまでも、どこまでも「一生涯、妙法流布」、これでいきなさいとの仰せと拝される。
 この大聖人正統の「不屈の大闘争心」が、学会精神である。
 一、創価学会は、大聖人の真実の御精神を体した仏勅の団体である。全世界に、ほかにはない大「創価学会」である。その真実の直系、広宣流布の後継者こそ、わが青年部である。
 ゆえに私は「青年よ、断じて、生き抜け。断固、勝ち抜け」と強く強く念願し、私のスピーチを終わりたい。ありがとう!(大拍手)

創価学園創立50周年記念式典への池田先生のメッセージ 2017年11月18日

創価学園創立50周年記念式典への池田先生のメッセージ 2017年11月18日

 
関西創価学園を訪問した池田先生が、「悔いなき充実の青春を」と呼び掛け、ピアノの鍵盤をたたく(1995年10月、交野市で)
     

 わが創価学園の創立――それは、牧口常三郎先生の悲願であり、戸田城聖先生から託された、最重要にしてロマンあふれる使命でありました。
 半世紀を経た今、世界を結ぶ壮大な連帯となった、創価の師弟の夢の実現を、牧口・戸田両先生もどれほどお喜びでありましょうか。天も地も心も晴れやかな、50回目の創立記念日、誠におめでとう!
 50年前、私には固く誓ったことがあります。それは、「学園生の先頭に立って、世界の知性と対話しよう!」ということです。
 その最初の対話は、「ヨーロッパ統合の父」と呼ばれる、クーデンホーフ=カレルギー伯爵との語らいです。初めての出会いは、学園創立の年・1967年(昭和42年)の10月でした。3年後には、伯爵が学園に来校され、草創の学園生に万感のエールを送ってくださったことも、懐かしい歴史です。
 以来、学園の目覚ましい発展とともに、私の対談集も、伯爵、そしてトインビー博士をはじめ80点に及び、文明を結ぶ対話として、40の言語で出版・翻訳されるまでになりました。
 東西の学園キャンパスを訪れた海外の識者も、ゴルバチョフ元大統領ご夫妻を筆頭に、5000人をはるかに上回っております。この「対話の道」を、わが学園生は誇り高く進んでいってください。
 今ほど、対話が求められている時代はありません。あらゆる差異を超えて、平和と共生の社会を築く道は、対話をおいて他にないからです。
 そのためにも、皆さんは「英知」と「人格」という、世界へ羽ばたくための翼を大きく伸びやかに鍛え抜いていただきたい。語学にも積極果敢に取り組んで、どんな国の、どんな英邁な人とも、率直に自在に語り合い、友情と信頼を結べる力を着実に磨き抜いていただきたいのです。
 「対話の道」は「友情の道」であり「平和の道」です。青年が語り合い「良き友をつくる」ことこそが、「平和をつくる」第一歩だからです。

「学園生」とは親孝行の異名

  ともあれ、大切なのは青年です。青年の連帯です。青年の前進です。
 クーデンホーフ=カレルギー伯爵も、私との対談で、青年こそが「明日の世界を決定づける指導者となる」「その自覚に立って、未来に向かって自己形成し、準備をするべきだ」と強調されていました。
 オーストリア人の父と、日本人の母との間に生まれた伯爵は、戦争のない世紀を築くため、青春の日よりヨーロッパ統合への挑戦を開始されました。あのヒトラー率いるナチス・ドイツから迫害を受け、亡命を余儀なくされてもなお、正義の旗を断じて降ろしませんでした。伯爵には、お母さん譲りの「負けじ魂」が輝き光っていたのです。
 お母さんは、日本から遠く離れた異国での生活に耐え抜き、しかも、夫に先立たれながら、7人きょうだいを立派に育て上げた方です。
 皆さんにも、苦労しながら学園へと送り出してくれている、偉大なお母さん、偉大なお父さんがいます。学園生とは「親孝行」の異名でもあります。
 途中で何があっても、次は勝つ! 最後は必ず勝つ! この不屈の負けじ魂を明々と燃やし、自分のため、父母のため、皆さんの勝利を祈り待つ世界中の人々のため、そして人類の未来のため、進取の気性に富んだ、栄光ある世界の指導者へと成長していっていただきたいのです。

青年は絶えず再生し更新す

 伯爵は、こうも訴えました。「青年は、絶えず再生し、更新する」(鹿島守之助訳『クーデンホーフ・カレルギー全集9』鹿島研究所出版会)と。
 大いなる目標に向かう途上には、必ず大いなる壁が立ちはだかります。たとえ失敗したとしても、嘆かず、恐れず、また挑めばよい。昨日より今日、今日から明日へと、たゆみなく前へ前へ朗らかに進み続ける――その人こそが青年です。ゆえに、皆さんは、日々月々に生まれ変わった命で、向上しゆく「英知の挑戦王」「勇気の前進王」であってください。
 今年、私は、名作『青春万歳』で知られる、中国の文豪・王蒙先生と対談集『未来に贈る人生哲学』を発刊しました。結びに、この王蒙先生の言葉「自分を信じて努力し、自分に最善を尽くせ」を贈り、私のメッセージといたします。
 私が信じてやまない大切な大切な学園生の努力の青春、万歳! 50年の勝利の象徴たる「鳳友会」「金星・蛍会」「創栄会」「創光会」「創陽会」の愛弟子たちに、健康あれ! 幸福あれ! 栄冠あれ!(大拍手)