〈負けじ魂ここにあり わが生命の学園生〉3 関西校 1973~75年度 2017年8月22日

〈負けじ魂ここにあり わが生命の学園生〉3 関西校 1973~75年度 2017年8月22日

他人の不幸のうえに自分の
幸福を築くことはしない。
この信条を培ってほしい。
ようこそ創価学園へ!――全国各地から集った1期生との記念撮影に臨む池田先生(1973年4月11日、大阪・交野市の創価女子学園〈当時〉で)

 古来、桜の名所として知られ、『新古今和歌集』や『枕草子』などにも登場する大阪の交野市。
 創立者・池田先生は、この詩情豊かな「ロマンの里」に、女子校を建設することを決めた。
 設立発表は、東京の創価中学・高校の開校から1年後となる1969年7月だった。
 縁深き関西の天地に、いつの日か創価の学舎をつくりたいと、人知れず構想を膨らませていた先生。「女子校をはじめとする教育事業に、残る半生、全魂をこめ、心血をそそいで応援してまいる考えです」――73年1月の落成式に寄せたメッセージには、率直な真情をつづっている。

未来の平和への道

 陽光が差し込む体育館に、真新しい紺地のセーラー服を着た乙女たちが入って来る。
 先生の出席のもと、創価女子中学・高校(当時)の第1回入学式が行われたのは、同年の4月11日である。
 誉れの1期生となったのは、高校生239人、中学生148人。スピーチに立った先生は、緊張と決意の表情を浮かべる友を見つめながら、開口一番、こう呼び掛けた。
 「今朝、妻に『うちは男の子しかいないから、全員、娘にしたいな』って言ったら、妻も『そうしたいですね』って言うんですよ」
 絶妙なユーモアに、歓声と笑みが広がる。
 和やかな雰囲気の中、先生は「伝統・平和・躾・教養・青春」の五項目について言及し、「他人の不幸のうえに自分の幸福を築くことはしない」との言葉を贈った。
 「この心をもち、実践していったならば、まれにみる麗しい平和な学園が実現するでありましょう」「地球は大きく、この学園は、その地球から見るならば、ケシつぶほどのものであるかもしれない。しかし、未来の平和への道を考えるとき、皆さんのこれからの実践は、やがて地球を覆うにたる力をもつはずである、と私は確信したい」
 これが、学園の“平和教育の永遠の指針”となった。
 式典を終えると、先生は生徒の輪の中へ。「良識・健康・希望」のモットーの碑の除幕式や、入学記念撮影会に参加し、卓球場・テニスコート開きでは、運動着に着替え、一緒に汗を流した。
 創立者との絆は、開校初日から固く強く結ばれていった。

一流の女性に

 この年の秋には、第1回「希望祭」が行われた(9月14日)。
 学園生の創意工夫があふれたバザーや展示。先生が来賓・保護者らと見守ったメイン行事“交野秋の夕べ”では、童謡メドレー、舞踊、モダンダンス、授業風景を模したコントなどが次々と披露され、拍手と笑いが絶えなかった。
 終盤には、いかなる苦難にも屈しない父子の姿を描いた創作劇「最後の一句」の上演も。迫真の演技に、場内は感動の渦に包まれた。
 劇で主人公の弟役を演じた山口好美さん(中学1期)。行事を終え、制服に着替えて校舎の外に出ると、ばったり先生と出会った。
 先生は山口さんらを野点の席に招いて言った。
 「劇、上手だったね」
 思わぬ一言に、山口さんは驚いた。カツラや化粧をした衣装姿は、観賞に来た母親ですら、わが子だと見分けがつかなかったからだ。
 さらに先生は、「一流の女性になるためには、お茶の作法も覚えておくんだよ」と、自ら礼儀やマナーを教えた。
 「一人一人を大切に育もうとされる先生の振る舞いは、今もこの目に焼き付いて離れません」と山口さん。卒業後は保育士として働きながら、学園生となった2人の子を育て上げた。同窓の誇りと原点を胸に、家族そろって感謝の道を歩む。

良識・健康・希望

 開校以来、先生は多忙な合間を縫って、関西校に何度も足を運んだ。
 中高の全学年がそろった3年目の75年4月。第3次訪中へ旅立つ直前にも、学園を訪れている。生徒たちに会いたいと、大阪から中国に出発することにしたからである。
 13日の記念撮影会。新入生にとっては、先生をキャンパスに迎える待望の機会となった。
 先生は、モットーである「良識・健康・希望」の意義を語った。
 「良識」――即、聡明であり、人間として人間らしく生きる、最も基本の姿である。
 「健康」――一生を生きていく上で、最も基礎となるものである。
 「希望」――何があろうと希望を抱いて前に進み、自分自身に挑戦していくことである、と。
 武内秀子さん(高校3期)は、中学3期の妹・中下愛子さんと共に参加した。両親は、家計が厳しい中、姉妹の同時入学を後押ししてくれた。
 「学園に入って本当に良かったと、心から思えた瞬間でした。生涯、創立者の“娘”として、三モットーを胸に生き抜こうと決意しました。それが、最大の親孝行になると思ったんです」
 95年に父が急逝した際は、妹と共に母を支え、大阪にある実家の運送業の手伝いを。当時住んでいた埼玉を離れる決断となったが、夫や義母の応援もあり、従業員やその家族の生活を守ることを最優先にした。
 「人のために尽くす人生でありたい。それが学園で創立者から教わった生き方です」
 武内さんは現在、母の後を継ぎ、会社の代表取締役に就任。2人の息子を学園、創価大学に送り出し、夫婦そろって地域貢献にも励んでいる。

タンポポのごとく

 76年3月。晴れの第1回卒業式で、先生は期待を込めて語った。
 ――進学する人もいれば、就職する人もいる。あるいは1年や2年、大学進学への準備を余儀なくされる人もいる。どのような道であっても、努力さえすれば、幸せになることは間違いない。新しい人生へ明るく、そして焦らず、勇気をもって前進していってください――と。
 1期生の中には、浪人するメンバーもいた。
 直後の4月、先生は彼女たちと懇談の機会をもつ。その際、全員で励まし合えるよう、グループ名を付けてはどうかと提案した。
 皆で考えた名称は「たんぽぽグループ」。
 それを聞いた先生は喜び、若き日に心に刻んだ「踏まれても 踏まれても なお咲く タンポポの笑顔かな」との詩を紹介し、一人一人の勝利と成長を念願した。
 翌年、「たんぽぽグループ」の友は、全員が大学合格を果たす。
 その一人、中内規子さん(高校1期)は、懇談の席上、小学校の教員を目指していることを伝えた。すると、先生は優しく語り掛けた。
 「子どもたちを無条件で好きになることです。子どもの心は寒暖計のように敏感で、その人の心がすぐに分かるんだ。誰からも立派な先生だと言われるようになりなさい。きっとあなたに合っているよ」
 中内さんは、大学卒業後、先生との誓いを果たし、教職の世界へ。小学校の校長となって、今年で10年目を迎えた。
 「苦しい時は“タンポポの詩”を思い返して頑張りました。教師として心掛けてきたことは、自分の価値観を無理に押し付けないことです。子どもや保護者の多様な考えにも耳を傾け、その思いを受け止めるように努力しています。そこに“他人の不幸のうえに自分の幸福を築かない道”があると思うからです」
 草創期、先生が示した信条は、時代と共に、卒業生と共に、一段と輝きを増している。

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〈池田大作先生 四季の励まし〉 よき出会いが人生を彩る    2017年8月20日

池田大作先生 四季の励まし〉 よき出会いが人生を彩る 2017年8月20日

 
 

 「出会い」は不思議である。
 「出会い」で決まる。
 私は、戸田先生との出会いを
 永遠に忘れない。
 戸田先生との出会いで、
 私の一生は決まったのである。
  
 新しい出会いは、
 新しい人生の
 「舞台」の開幕である。
 ゆえに、縁ある方を大切にし、
 一回一回、歓喜と感動の劇を、
 誠心誠意、刻んでいきたい。
 私は、お会いした方が
 少しでも元気になり、
 晴れ晴れと胸を張って
 帰っていかれるようにと、
 祈りを込めて、
 語らいを進めるのが常である。
  
 「人間」とは、
 「人と人の間」と書く。
 孤独は、気ままなようで、
 わびしい。
 自分の人格も磨かれないし、
 可能性も開かれない。
 いかに豊かな人間関係を築くか――
 よき人間関係こそ、
 人生を彩る財産であろう。
  
 「私には親友がいます」と
 言いきれる人は幸せだ。
 お金よりも、地位よりも、
 名誉よりも、
 「絶対に心がつながっている」
 「絶対に裏切らない」という
 友人をもっている人こそ、
 本当に「豊かな人生」である。
  
 一つ一つの出会い、
 一回一回の生命の交流は、
 時とともに、
 私たちの想像を超えるほどの
 大きな広がりと
 実りをもたらすものだ。
 新しい出会い、新しい交流――
 そのために大切なのは、
 打って出る「勇気」である。

 「水の都」として名高いスウェーデンの首都ストックホルム。世界都市を象徴するかのように万国旗がたなびき、人々が行き交う。1989年(平成元年)6月、池田大作先生が初訪問した折、カメラに収めた。
 先生はグスタフ国王ご夫妻、カールソン首相をはじめ、要人たちと会見を重ねる一方、諸行事の合間を縫って、メンバーのもとへ。その激励行は今もなお、同志の心に“不滅の原点”として輝く。
 今月14日は、池田先生が恩師・戸田城聖先生と出会って70年。10日後の8月24日、池田先生は入信し、「広宣流布」即「世界平和」の大道を歩み始めた。
 一つの出会い、一つの対話、一つの励ましを大切にし、朗らかに友情と信頼を結ぼう。そこから、新たな勝利の行進は始まる。

 

9・9「道の日」を記念する三代城「拡大」栄光月間 2017年8月19日 21世紀は北海道の時代

9・9「道の日」を記念する三代城「拡大」栄光月間 2017年8月19日

21世紀は北海道の時代

 北海道の「三代城『拡大』栄光月間」があす20日から始まる(10月8日まで)。
 若き日の創価三代の師弟が、正義と理想に燃えて駆けめぐった北海道。友は、師の闘争を模範とし、未踏の広布の原野を、青年の心で開拓してきた。
 そのことを誰よりもたたえ、期待を寄せてきたのが池田先生だ。
 “学会健児の手で、この地を世界一の理想郷に”と呼び掛けた1973年(昭和48年)の「第1回北海道青年部総会」は、9・9「北海道の日」の淵源として、今も友の心に深く刻まれている。
 この日を記念する月間では、弘教と聖教の拡大、教学部任用試験(仏法入門)を通した人材育成に全力を注ぐ。また男子部のニュー・リーダー、女子部の華陽リーダーの輩出に各部一体で取り組み、新たな人材を糾合して新時代を切り開く。
 池田先生はかつて、北海道の青年部に万感の思いを語った。
 「青春とは『闘争』の異名である。すべてが闘争である。なかんずく、人類のために最も根本的な大闘争は『広宣流布』である。広布のために、尊い情熱の炎を燃やしておられる皆さまの日々に、『永遠の栄光』が刻まれている」
 「間違いなく、『21世紀は、北海道の時代』である」
 日下北海道長、小松婦人部長は固く誓う。「『夕張闘争』、また『若人の祭典』と名付けられた第1回北海道体育大会から60周年、そして戸田記念墓地公園の開園40周年と、幾重にも意義深い本年。皆が青年の気概に燃え立ち、広布拡大の実証で勝ち飾ります!」 

 

SUA入学レセプションへの池田先生のメッセージ 2017年8月17日

SUA入学レセプションへの池田先生のメッセージ 2017年8月17日

「勇気」「楽観主義」で今日もベストを!

  一、今、私の心も美しきアリソビエホの丘に舞い飛んでおります。そして、世界中から勇み集ってくれた第17期生の皆さんと共に、さらにまた大学院に進学される皆さんと共に、声高らかに宣言したいのであります。「新時代の英才は、ここにあり! 21世紀の地球を照らす、希望の光は、ここにあり!」と。
 この素晴らしき逸材を、わがアメリカ創価大学に送り出してくださったご家族の方々に、私は深く深く御礼を申し上げます。
 私が心より信頼する教員の先生方、職員の方々、人類の宝である、かけがえのない学生たちの薫陶を、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

友情と対話の大学

  一、SUAのキャンパスを、私は、時空を超えて、ギリシャアテネ郊外のコロノスの丘のふもとに広がっていたアカデメイアと重ね合わせています。
 哲人プラトンが創立し、リベラルアーツ教育の源流と讃えられた学園は、「友人たちの学校」とも呼ばれました。師・プラトンは、愛する学生を「友人たち」と敬意を込めて呼び、教員も学生も共同生活を送りながら、友人として親しく語り合い、学び合っていったのです。数多くの外国人学生が、その門を叩いた、世界に開かれた学舎でもありました。
 SUAは、高邁な先人たちの探究の心を受け継ぐ、向学の世界市民たちによる「友情のキャンパス」であり、「対話の大学」であります。 
 世界中の多彩な文化的背景を持つ学生、教職員が建学の理念を分かち合い、互いに敬愛の念を持って、闊達な対話を深める環境が整っております。
 プラトンは、「魂のうちにほんとうの意味で書き込まれる言葉、ただそういう言葉の中にのみ、明瞭で、完全で、真剣な熱意に値するものがある」(廣川洋一著『プラトンの学園 アカデメイア岩波書店)と語りました。
 皆さんは、ここアリソビエホの精神の広場で、縁も深き学友と語らいを重ね、そして思索を深めゆく中で、自身の魂に、ひいては人類の魂にまで、真金の言葉を書き込んでいっていただきたいのであります。

 貢献的人生を歩む

  一、私は、人生の師・戸田城聖先生のもとで、プラトンの哲学を学び、感服したことを思い起こします。
 すなわち、「思慮」とは「それ自体で、人間の仕合せを作りうる力」(向坂寛訳『プラトン全集15』岩波書店)なりというのであります。学問もまた、煎じ詰めるところ「人間の仕合わせ(幸福)を作りうる力」をつけるためにこそあると言って、決して過言ではないでありましょう。
 私の先師である牧口常三郎先生は、教育の目的は若き生命の幸福にあると結論されました。
 しかも、牧口先生によれば、真の幸福とは、自分だけのものではない。社会の一員として「自他共に幸福なる生活を遂げること」であり、「貢献的人生」を歩んで平和な社会の創造に努力することでありました。
 第2次世界大戦中、平和の大信念に殉じて獄死した、この希有の大教育者こそ、我らの創価教育の誉れの源流であります。貢献的人生を歩む世界市民の連帯を築きゆく、アメリカ創価大学の使命の淵源も、ここにあるのであります。そして、それこそ、まさに今、世界が渇望している真に思慮深き人材像に他ならないことを、誇りとしていただきたいのであります。
 私が共に対談集を発刊した、20世紀を代表する大歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、まぎれもなく貢献的人生を歩まれた偉大なる世界市民の模範でした。
 博士は、「私は人間だ。だから人間にかかわることは何一つ私にとって無縁とは思われぬ」という古代ローマの劇作家テレンティウスの箴言を、深く心に刻まれていました。そして、2度の世界大戦の経験から、「私と同年輩の人々のうちあれほど多くの人の命を途中で断ち切るという罪を犯した運命に、私の孫たちや曾孫が襲われることのないように、私はできるかぎりのことをしなければならない」(山口光朔・増田英夫訳『A・J・トインビー 回想録Ⅰ』社会思想社)と人類の文明を俯瞰され、平和創出への言論を貫かれたのであります。
 なお、その博士が、ご自身にとっての「第二の教育」と振り返り、生涯の宝とされていたのが、皆さんとほぼ同じ年代に、ギリシャで過ごした「遊歴修業」の一年間でありました。アメリカ創価大学において3年次に国外留学を経験する「スタディー・アブロード」は、博士の青春の飛躍にも通ずる、若き世界市民としての大いなる雄飛の時と、私は見守っております。
 ともあれ、博士の「挑戦と応戦」の歴史観が示唆する如く、皆さんはどんな試練の挑戦にも、たくましく、また朗らかに応戦しながら、不撓不屈の創造的知性を錬磨していただきたいのであります。

 負けじ魂で前進を

  一、私が現在、新たな対談を重ねているブルガリアの芸術史家・ジュロヴァ博士は、語られました。
 「自分が生きている時代が直面する諸問題に正面から向き合うには、勇気と先を見通す力、そして知恵が必要です」と。
 愛する君たち、あなたたちよ。苦難も失敗も断じて恐れない、負けじ魂の勇気を! 歴史に学び、未来を見つめつつ、今この時にベストを! 良き学友と励まし合い、楽観主義で前進する聡明な知恵を!と申し上げ、祝福のメッセージといたします。
 私は、わが生命の宝である皆さんの健康と無事故、そして大成長を、皆さんの父上・母上とご一緒に真剣に祈り抜いていきます。お元気で!(大拍手)

創大通教 学光祭への池田先生のメッセージ 2017年8月16日

SEIKYO online (聖教新聞社):随筆など

創大通教 学光祭への池田先生のメッセージ 2017年8月16日

苦闘こそ新しき創造への力

 美しき向学の生命が躍動する「学光祭」、誠におめでとう!
 忙しい中をやりくりし、日本全国、そして世界各国から集い合われた光の友のスクラムを、私は最大にねぎらい、讃えたい。
 「終戦の日」のきょう、私もディスカバリーホールに駆け付け、皆さんと一緒に、この世界市民の学びの連帯にこそ、未来を拓く希望と平和の光があると、声高らかに宣言したい思いでいっぱいであります(大拍手)。
 本日は、常日頃の通教生の皆さん方の奮闘をしのびながら、一点、「苦闘の中の挑戦こそ、新たな創造の力なり」とエールを送りたい。
 本年、アメリカ創価大学の卒業式で講演をしてくださった、高名な心理学者のチクセントミハイ博士は、語っておられました。
 「創造は、たとえ困難であったとしても、価値のある何かを達成しようと自発的に努力し、身体と精神を働かせるときに発揮されるものです。つまり、創造には『能動的』生き方という前提条件があります」と。
 私には、学ぶという皆さん方の誇り高き「通教スピリット」と重なり合う、洞察と思えてなりません。
 仕事や家事、子育て、社会貢献など、人の何倍も多忙な時間の合間を縫い、勇み求めて学問に挑みゆく皆さんです。講義にあっても、はつらつと臨み、一言ももらすまいと耳を傾けて、ノートを取りゆく真剣な姿を、先生方も、皆、感嘆されています。
 大変な中で、怯まず、惑わず、積極果敢に学びの挑戦を続ける。それは、まさしく生命の究極の能動性の光です。地味であり、地道でありながら、そこにこそ、大いなる可能性の開花があり、新たな創造の力が脈々と湧き来ることは、断じて間違いありません。
 今、皆さんが「負けじ魂」即「通教スピリット」を燃やし、不屈の一歩前進の一日一日を勝ち取っていくことが、必ず一家眷属にも、また後輩たちにも、何よりの創造の炎となって受け継がれていくのです。
 明年4月へ、文学部人間学科の通教課程開設の準備も進んでおります。通信教育部のますますの大発展を見つめつつ、「信」を「通」わせ合う宝友の皆さんの健康長寿と、ご一家の栄光勝利を、私は祈り続けていきます。
 終わりに、わが師匠から授けられた「人生は強気でいけ!」との叫びを、不二の皆さんに贈り、私のメッセージといたします(大拍手)。

 

〈座談会 栄光の峰をめざして〉53

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉53 世界宗教の新たな雄飛へ 広がるSGIの教学運動 2017年8月14日

研さんが拡大と育成の力に
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
森中教学部長
志賀男子部長
伊藤女子部長

 伊藤 「教学部初級試験・青年部教学試験3級」(9月24日実施)に向け、各地で教学研さんが活発に行われていますね。

 原田 池田先生は、「伝統の教学試験に向け、若人の求道が、何と凜々しいことか。受験者を応援してくれるスクラム尊い限りである」と心からたたえられています。勉強会や、受験者の激励に尽力してくださっている皆さまに、あらためて感謝申し上げます。

 森中 研さんのための教学講座も、SOKAチャンネルVODで配信され、各地で活用されています。また今日から、創価学会公式ホームページ「SOKAnet」でも配信されます。

 志賀 男子部では、例年以上の勢いで取り組みが進んでいます。ある地域では「合格責任者」を明確にし、モバイルSTB等も活用しながら小単位で勉強会を行っています。また、御書講義を行うメンバーの育成にも力を注いでいます。

 伊藤 女子部でも「青年部教学試験3級」、また「池田華陽会御書30編」の読了運動を通して、新しい人材が立ち上がっています。「行学の翼」を鍛えゆく大成長の夏としていきます。

 原田 秋には、伝統の「教学部任用試験(仏法入門)」も行われます。教学試験は「人材育成の要」として、日本だけでなく海外でも実施されています。海外だけで、毎年平均、60カ国・地域で約16万人が教学試験を受験する規模にまで広がっています。「行学の二道をはげみ候べし」(御書1361ページ)と仰せの通り、「弘教」と「教学」が連動し、広布前進の大きな活力となっています。

「宿命転換」の法理

 永石 今、未来部の教学研さんも世界に広がっていますね。ブラジルでは昨年9月、任用試験と同時に、少年少女部・中等部を対象に「教学オリンピック」という名称で、教学試験を開催しました。

 森中 「10年、20年、30年後に人生の岐路に立った時、前に進む力にしてほしい」との思いを込めて行われたそうです。未来部員3600人が参加し、「題目」や「信行学」などの信心の基本、日蓮大聖人の御生涯、御書を学び合いました。

 伊藤 ブラジルの未来部長が語っていました。「2030年のブラジルの先頭に立ち、広宣流布を成し遂げていくのは現在の未来部の世代です。だからこそ、教学を勉強し、池田先生のことを学ぶ中で、師弟不二の精神を感じてもらいたい」と。今年も実施する予定で多くのメンバーが受験を決意しているそうです。

 永石 昨年末、第1回の「アフリカ統一教学実力試験」も、19カ国105会場で行われましたね。老若男女、内外を問わず、学ぶ喜びが爆発した大歓喜の試験だったと伺いました。

 森中 日蓮大聖人の御生涯、「一生成仏抄」「阿仏房御書(宝塔御書)」の2編、「仏教人間主義の系譜」「日顕宗を破す」を学び、成仏の考え方、御本尊の意義などが明確になり、確信を深めています。

 志賀 アフリカのメンバーが特に興味を持ち、心に残った教材が「日顕宗を破す」だったそうですね。

 森中 そうなんです。いわば日顕宗の“対極”にあるSGIがいかに崇高か、いかに「人間の宗教」としての深い価値があるかを知り、仏意仏勅の使命をあらためて自覚しています。本年、第2回の開催も決定し、大きな喜びが広がっています。

 原田 海外各国での入会動機の多くに、「仏法の『宿命転換』の法理に感銘した」ということが挙げられますね。「運命は変えられる」との言葉は大きな驚きと感動を与えています。

 森中 各国の教学試験や教学研修会を通して、教学を求める観点が一重深まっていることを実感します。特に法華経の「願兼於業(人を救うため、あえて宿業を背負い、願って生まれること)」の法理は各国のメンバーに浸透しています。

 原田 「願兼於業」の法理をふまえた生き方を池田先生は「宿命を使命に変える」と示されています。この言葉は同志の大きな信心の確信となっていますね。

創価学会仏の誇り

 志賀 欧州や北米、中南米の青年部が、一番関心をもっているテーマは「立正安国」だと伺いました。

 森中 激動の時代にあって、不安定な社会情勢が続く中、SGIの青年たちは、自分たちに何ができるのかを真剣に考えています。「立正安国」の精神を通し、一人一人の生命を変革していくことこそ、さまざまな問題の解決への直道であると確信し、「一対一の対話」に挑んでいます。

 伊藤 この夏、来日したインド、ブラジルの青年部の代表も皆、求道心を燃やし、真剣に研さんしていました。「人間主義の哲学」「生命尊厳の法理」を世界の青年が希求していますね。

 森中 今、強く感じているのは、SGIメンバーが「創価学会仏」との誇り、そして「アイ アム シンイチ・ヤマモト(私は山本伸一だ)!」との自覚で前進していることです。世界広布の大願の成就を誓い、現代に出現したのが、仏意仏勅の団体である創価学会です。戸田先生は、「学会は、この末法にあって、これだけ大勢の人に法を弘め、救済してきた。未来の経典には、『創価学会仏』という名が厳然と記されるのだよ」と語られました。

 永石 私たち一人一人の広布の戦いが「創価学会仏」として、未来に語り継がれていく――これほど素晴らしいことはありませんね。

 原田 小説『新・人間革命』第30巻「大山」の章で池田先生は綴られました。
 「広宣流布に戦う根本精神が師匠から弟子へと脈々と受け継がれ、一つの組織体として活動し続けるならば、それは、民衆を救済し続ける恒久的な仏の生命力をもつことになる。『創価学会仏』とは、初代会長・牧口常三郎、第二代会長・戸田城聖という師弟に連なり、広宣流布大誓願の使命に生きる同志のスクラムであり、地涌の菩薩の集いである」
 世界宗教として新たな雄飛を遂げゆく今、私たちは、全世界の地涌の同志と心一つに、「広宣流布大誓願の使命」を果たしてまいりたい。

 

創価池田女子大学入学式への池田先生夫妻のメッセージ 2017年8月11日

SEIKYO online (聖教新聞社):随筆など

創価池田女子大学入学式への池田先生夫妻のメッセージ 2017年8月11日

たゆまず英知を磨き鍛え
青春凱歌の軌道を進め!
創価池田女子大学の新入生が、創価大学からの交換留学生らと記念のカメラに納まった

 誉れの創価池田女子大学は、2000年の開学以来、まさしく21世紀という「女性の世紀」を照らす教育の太陽として、輝く大発展を続けております。
 心身ともに健やかな女性を育む伝統が築かれ、スポーツの世界大会や全国・州の大会でも、目覚ましい活躍が光っています。
 いつも陰に陽に、学生たちを守り支えてくださっているクマナン議長ご夫妻、ムルゲッシュ学長代理はじめ、教職員の皆さま方のご尽力に、私と妻は、満腔の敬意を表したいのであります。
 この8月15日、貴国は1947年の独立から、栄光の70周年の佳節を迎えられます。
 独立の父マハトマ・ガンジーの高弟で、生涯、師弟の大道を貫いた非暴力の闘士に、私も友好を結んだG・ラマチャンドラン博士がおられます。人生の最晩年の独立記念日、博士は、未来を託す青年たちに三つの「F」を訴えられました。それは、「Free(自由たれ)」「Frank(率直たれ)」「Fearless(恐れるな)」とのモットーです。
 今日は、この独立の魂が込められたキーワードを通して、祝福のメッセージを送らせていただきます。
 第一に、「Free」。すなわち、「わが生命を自由自在に解き放つ『学びの光』を」ということです。
 ラマチャンドラン博士のモットーは、マハトマと出会いを結び、学び抜いた学生時代の鍛錬の日々に育まれたといいます。祖国の人々の自由のために、わが使命を自覚して力をつけながら、非暴力の闘争に邁進していったのです。
 究極の非暴力にして、平和を創造する力こそ、学問であり、教育にほかなりません。
 くしくも、あのインド独立の前夜の8月14日、19歳の私は、生涯の師と仰ぐ戸田城聖先生と初めてお会いしました。
 戦時中、軍国主義の弾圧に屈しなかった信念の人間教育者は、戦火や貧困に苦しむアジアと世界の民衆の流転を転換しゆくために、「人間革命」のビジョンを掲げ、一人一人の青年がいかなる不幸の鉄鎖も断ち切って、自らの生命の可能性を信じ、解き放っていけるよう、励まし指導してくださいました。
 私自身、10年近くに及ぶ日々の個人授業で、万般の学問を授けていただいたのです。
 ガンジーは、「精神の向上は、絶え間ない努力によってのみ実現する」と語っています。
 一人ももれなく偉大な使命の皆さんです。たゆまず粘り強く学び抜き、英知を磨き鍛えて、わが最極の生命を自由自在に、高く高く飛翔させていただきたいのであります。
 第二に、「Frank」。これは、「率直に語らい、温かく励まし合う『友情の熱』を」という点です。
 100年ほど前の夏8月、日本を初めて訪れた詩聖タゴールは、緑の丘で女子学生たちと大きな樅の木の下に座って語らい、詩を紡ぎました。乙女たちはさまざまな質問を投げかけ、タゴールは、その「熱心にして率直」(『古の道 タゴール講演集』北昤吉訳、プラトン社=現代表記に改めた)な向学の姿勢に感嘆したといいます。
 誠実な言葉を響かせて、友情を結び合う女性たちの快活な対話は、それ自体が、何と薫り高き詩歌を奏でゆくことでしょうか。
 タゴールは、「美と善の心および勇敢と柔和の精神」(前掲書=同)は、女性の心情を通じてこそ、世々代々に伝わると綴っております。聡明な女性のスクラムが広がれば広がるほど、家庭を、地域を、社会を明るく照らし、「平和の文化」で温めていくことができます。
 どうか、最良の学友と仲良く励まし合い、このキャンパスから、麗しき「女性の世紀」の熱を、世界へ未来へ送っていってください。
 第三に、「Fearless」。「太陽の心で、恐れなく朗らかに『希望のエネルギー』を」と呼びかけたい。
 私が対話を重ねた、インドの教育の母・ムカジー博士は、若き日に最愛の家族を失いながらも、“どんな雲の陰にも太陽は輝いている”と、悲哀を乗り越えて学究の挑戦を続け、そして慈愛の教育者として社会貢献の人生を歩み通されたのです。
 ムカジー博士は、若人にメッセージを残されました。「自分らしく真摯に生きるのです。自身の能力に確信を持つのです。真理をもって目標に達するのです。そして、自分の正義を信じて恐れなく進むのです」と。
 太陽は、いかなる闇も打ち払い、わが軌道を悠然と正確に進みます。
 「幸福の太陽」たる皆さんも、悩みや苦しみの暗雲を見下ろしながら、「私は負けない!」と誓いの太陽を昇らせてください。
 希望のエネルギーを満々とたたえつつ、青春凱歌の軌道を恐れなく朗らかに勝ち進んでいっていただきたいのです。
 私も妻も、世界の宝、人類の宝の皆さんが、健康で幸福で、最高に充実した学生生活を飾れるよう、日々、真剣に祈ってまいります。
 地球の未来を照らす「太陽の乙女」たちよ、青春の生命を磨き、勝ち光れ!(大拍手)