〈随筆 「人間革命」光あれ 池田大作〉 立正安国の言論城 2019年4月26日

〈随筆 「人間革命」光あれ 池田大作〉 立正安国の言論城 2019年4月26日

民衆のための陰徳に無量の陽報が
異体同心で 我らは朗らかに勝利!
聖教は青年が躍動! 女性が輝く!
街路樹のみずみずしい若葉が“日に日に新たに”――4月24日、池田先生は総本部周辺を回り、木々の緑にカメラを向けた。創価の生命も、人生もまた、日々前進だ!

 「天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか」(御書二五四ページ)
 文永十年(一二七三年)四月二十五日、日蓮大聖人が佐渡で書き上げられた「観心本尊抄」の御文である。
 波乱の社会の只中で、我らは御金言のままに勇敢に戦い切り、満々たる希望の太陽を昇らせた。その光で愛する郷土と未来を照らし晴らし、堂々たる「立正安国」の柱を打ち立てているのだ。
 御本仏の讃嘆は、いかばかりであろうか。
 「陰徳あれば陽報あり」(同一一七八ページ)とは、苦闘の日々を乗り越えて、ついに勝利と信頼を勝ち取った門下への仰せである。
 しかも、この陽報は“端緒”にすぎず、「大果報は又来るべしとおぼしめせ」(同ページ)と励まされているのである。
 君も勝った!
 貴女も勝った!
 学会健児は、断固として勝ったのだ。
 五月晴れの空に向かって、誇りも高く、創価勝ち鬨を轟かせようではないか!

世界の友と団結

 栄光の「五月三日」を前に、北米・オセアニアから、アジアのインド、タイ、マレーシア、シンガポール、また韓国から、さらにアフリカのコートジボワールから、世界広布の使命に燃える先駆の英雄たちが勇んでSGIの研修で来日された。
 ようこそ、日本へ!
 遠いところ、本当に、本当に、ありがとう!
 コートジボワールからは三十人もの友が参加された。日本に来られるまで、どれほどの苦労があったことか。一人ひとりに、試練に打ち勝った真金の物語が光っている。
 “ソウカガッカイ(創価学会)・コートジボワール・ビクトワール(勝利)”――こう宣言するわが地涌の宝友たちは、「いつもコウセンルフ(広宣流布)のために!」と、異体同心で歓喜踊躍の前進をしている。
 有り難いことに、今回来日のリーダーたちをはじめ、全世界の同志も、異体同心で日本の広布の勝利を共に祈り、共に喜んでくれている。
 大聖人は仰せである。
 「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり」
 「若し然らば広宣流布の大願も叶うべき者か」(同一三三七ページ)
 今、御書に寸分違わぬ広布の団結が地球を包み「生死一大事の血脈」が流れ通っているのだ。
 まさに、一人の人間革命の体験、一つの地域の立正安国の実証が、歓喜の波動を幾重にも広げる時代になった。この創価世界市民を結ぶ心の絆が、聖教新聞である。

語る者は真実を

 九年前(二〇一〇年)の四月二十日、聖教新聞の創刊記念日に、コートジボワールの友と語り合ったことも懐かしく思い出される。
 コートジボワールのある地域の共同体では――「語る者は はっきりと語らなくてはならない そして真実を語らなくてはならない」と教え、伝えられてきたという。
 明快さと真実は、聖教の信条でもある。今や「セイキョウオンライン」を通じ、世界同時に読まれる新聞となった。
 恩師・戸田先生も、「大作、『日本中、世界中の人が読む聖教にしよう』と語り合った通りになったな」と、呵々大笑されているに違いない。
 創刊六十八周年を迎えた四月二十日、今秋の完成に向けて順調に建設が進む「創価学会 世界聖教会館」を仰ぎ見るとともに、総本部の地元の聖教販売店にも、私はカメラを向けた。
 日頃より愛読してくださっている読者の皆様をはじめ、印刷、資材、輸送、広告等の方々、愛する「無冠の友」、販売店、新聞長、通信員、ご関係の全ての皆様方に、心から感謝を捧げたい。

立宗の心に直結

 「聖教創刊の月」は、日蓮大聖人の「立宗」の月である。
 建長五年(一二五三年)の四月二十八日――大聖人は一切衆生の救済のため、大難を覚悟の上で、「いはずば・慈悲なきに・にたり」(同二〇〇ページ)と、正義を叫び出された。
 「今度命をおしむならば・いつの世にか仏になるべき、又何なる世にか父母・師匠をも・すくひ奉るべきと・ひとへ(偏)に・をもひ切りて申し始め」(同三二一ページ)
 全人類を幸福に、全世界を平和にしゆく大言論闘争の開始である。
 この御本仏の「立宗の心」に直結して広宣流布、立正安国の言論戦に思い切って打って出るのが、創価の師弟である。
 だからこそ、学会には、三障四魔、三類の強敵が競い起こってきた。しかし、人間を不幸に陥れる魔性に、断じて負けるわけにはいかない。
 「日蓮が一門は師子の吼るなり」(同一一九〇ページ)である。
 ゆえに勇気を出して、正義の声を上げることだ。その勇気が慈悲に変わる。智慧と光る。「生命尊厳」の大哲理を掲げ、友のため、地域のため、真剣に動き、語る生命にこそ、仏の慈悲と智慧が脈打ってくる。
 なお、「立宗宣言」の会座は「少少の大衆にこれを申しはじめて」(同八九四ページ)と記されている。
 今日、少人数で大仏法を学び合う座談会は、そのまま御本仏の法座に連なっていることを確信したい。ここから大聖人と御一緒に、「報恩と孝養」「友情と連帯」さらに「万人の成仏」へ、幸と平和の対話を広げゆくのだ。

「新聞」で戦った

 思えば、インド独立の父マハトマ・ガンジーが、非暴力の民衆運動の武器としたのも、「新聞」であった。彼がインドで「ヤング・インディア」等の新聞を創刊したのは、一九一九年、今から百年前のことである。
 それは、自ら独立運動の新たなリーダーとしてインド全土を東奔西走し、民衆の中へ飛び込みながらの戦いであった。
 評伝によれば、「信念と勇気をもって国民を鼓舞した多くの論説は、走行する汽車の三等客室のなかでペンを走らせたもの」と記録されている。
 聖教新聞も、戸田先生の八面六臂の大激闘の中で作られてきた。常々、先生は言われていた。
 「正法正義のために、民衆のために、命がけで書いてこそ、ペンは剣に勝つことができる」と。
 これが「聖教魂」だ。

「福光」の力に!

 熊本地震から三年――一日も早い「復興」と、被災された全ての皆様に「福光」あれと、願わずにはいられない。
 地震直後、被災した同志の心の支えとなったのは、聖教新聞であった。
 自宅が全壊しながらも、世界からのエールが掲載された聖教を小脇に抱え、“この新聞ば断じて届ける!”と友のもとを訪れ、励まし合ってくれた同志もいた。
 実に、「此文を心ざしあらん人人は寄合て御覧じ料簡候て心なぐさませ給へ」(同九六一ページ)と仰せられた通りの麗しき励ましの光景が、彷彿としてならない。
 一人から二人、三人、十人へと広がる、希望と勇気の広場の中心には、聖教新聞があるのだ。
 益城町にゆかりの作家・徳冨蘆花は「世にも強きは自から是なりと信ずる心なり」と断言した。
 「何があろうと、私はこう生きる!」と言い切れる人生は強い。
 なかんずく「我は妙法の当体なり!」「断じて負けない!」との大確信に立って、広布の大誓願に生き抜く創価家族に、「越えられぬ坂」など絶対にないのだ。

万葉の民衆讃歌

 聖教新聞は、日本、世界の良識から深い信頼を寄せていただいている。
 万葉集研究の第一人者であられる中西進先生も、創刊五十周年の折、「今、社会が最も必要としている“励ましの心”“癒す心”、生活に染みついた“温かい心”を基調として、聖教新聞は作られています」とエールを送ってくださった。
 中西先生には、関西創価小学校での「万葉みらい塾」で、伸びゆく命に美しく大らかなロマンを贈ってもいただいた。
 新たに迎える「令和」の時代。英語では「ビューティフル・ハーモニー」と訳される。
 聖教は「万葉」の民衆讃歌、生命讃歌を蘇らせながら、「桜梅桃李」という麗しい人間共和のビジョンを、地域の友、世界の友と、明るく温かく発信してまいりたい。
     ◇
 聖教の紙面の光彩は、青年が躍動し、女性が輝いていることだ。
 巡り来る五月三日は「創価学会母の日」。
 恩師は言われた。
 ――民衆のために憂い、末法万年尽未来際の世界を見つめ、行動している女性こそ、久遠の約束のもと、今ここにいる創価の貴女たちだ、と。
 とりわけ、多宝の母たちが、どんなに強く友の幸せを祈り、郷土に尽くし、後継の若人を育んでくれてきたことか。
 この方々こそ、「生老病死」の苦をも転じて、「常楽我浄」の香を広げる生命の宝塔なのである。
 そして、「長寿にして衆生を度せん」(創価学会法華経五〇五ページ)との法華経の経文を体現しゆく、「地涌の太陽」なりと皆で最敬礼し、さらに宣揚していきたい。

正義を叫び抜け

 大聖人の生涯にわたる御化導は、「立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」といわれる。
 この「立正安国」の魂を受け継ぎ、民衆の幸福安穏と、世界の平和繁栄のため、断固と正義の師子吼を放ち続けることが我らの言論戦である。
 この大道を、我らは、威風堂々と進む。
 「立正安国」の誓願を胸に、今日も、明日も、聖教新聞を希望と勇気の旗印と掲げながら!
 
 (随時、掲載いたします)

 コートジボワールの言葉はマイヤーズ著『アフリカ系アメリカ人』石松久幸訳(三一書房)。ガンジーの評伝の言葉はB・R・ナンダ著『ガンディー インド独立への道』森本達雄訳(第三文明社)、徳冨蘆花は『不如帰』(岩波書店)。

ロートブラット博士 世界平和の碑は希望の砦 2019年4月25日

世界平和の碑は希望の砦 2019年4月25日

 
核兵器廃絶と戦争の根絶に心血を注いだパグウォッシュ会議名誉会長のロートブラット博士を、沖縄研修道場で歓迎する池田先生(2000年2月)。その語らいは対談集『地球平和への探究』にまとめられ、広く読み継がれている
 

 恒久平和への願いが込められた「世界平和の碑」(恩納村の沖縄研修道場内)には、これまで、国内はもとより世界各国の指導者・学識者が訪れている。ここでは、来訪した海外の識者の言葉と、沖縄青年部・未来部が取り組んでいる活動の模様を紹介する。

世界各国の識者が来訪

パラオ共和国 レメンゲサウ大統領 「人類の悲劇を後世に伝え 平和の尊さを訴える建物」
●核時代平和財団 クリーガー会長 「正しいと確信することを貫く勇気を与えてくれる」
シドニー平和財団 リース前理事長 「ここは人間が平和を創造できるという“象徴の地”」
スウェーデンの平和学者 エーベリ博士 「世界中に存在する基地をこのような平和の基地に」

 池田先生の沖縄研修道場の訪問は10度。ここで、ノーベル平和賞受賞者のロートブラット博士をはじめ平和の指導者らと語らいを重ね、沖縄から世界へ、生命尊厳と不戦のメッセージを発信してきた。
 池田先生との会談の折、核時代平和財団のクリーガー会長は語った。“多くの反対の中、池田先生の提案で、ミサイルの発射台を残して、「世界平和の碑」にされたとうかがいました。その行動は、正しいと確信することは、自分が一人であっても、たとえ多くの反対があっても、立ち向かっていくべきであるとの指針と勇気を与えてくれます”
 碑の除幕以来、オーストラリア・シドニー平和財団のリース前理事長やスウェーデンの平和学者・エーベリ博士ら100組以上の各国の識者が来訪している。
 パラオ共和国のレメンゲサウ大統領は、“パラオも大戦中、激戦を経験しました。かつての戦争の象徴が、戦争の悲惨さを伝え、平和の尊さを訴える創造的な建物へと生まれ変わったことを、私は心からたたえたいのです”と共感を寄せた。
 かつての核ミサイルの発射台は今、“希望の砦”として厳と立つ。明るい未来を見つめて、平和を希求する友を、きょうも迎える。

師の思想と行動を弟子が継承 沖縄青年部・未来部の取り組み

●戦争体験の聞き取り

 “後世のため、代々に伝えるために、お父さんやお母さんのためにも、戦争反対のためにも、事実の記録を、今から少しずつ聞いてまとめてみてはどうか”
 1974年2月、沖縄を訪れた池田先生は、未来部の代表に沖縄戦の歴史を語りつつ、こう提案した。
 以来、沖縄では、青年部・未来部による戦争体験の聞き取り、出版を続けている。
 本年も、2月から今月にかけて未来部員が県内各地で聞き取りを実施。3月23日には、比嘉宗徳さん(84歳)の体験を宮里徳人さん(高校2年)、安里杏珠さん(中学3年)、岩﨑将太さん(中学2年)が聞いた――。
 ◇◆◇ 
 1934年、那覇市で生まれた比嘉さん。
 44年10月10日の「10・10空襲」で母の故郷である本部町伊豆味へ避難したが、戦闘が激化し、程なく那覇に戻った。
 焼け残った木材を屋根代わりに墓石に立て掛け、墓穴を防空壕として生活する日々が続いた。
 ある日、米軍の上陸に備えて逃げるよう言われ、家族と共に内陸に向かった。
 銃弾を避けるため、地面を這うようにして移動した。首里を越えて現在の南城市の辺りまで来た所で逃げ切れなくなり、隠れていた時に近くに爆弾が落ちた。
 比嘉さんは一命を取り留めたものの、家族の姿はどこを探しても見つからなかった。
 その後も爆撃は絶えず、サトウキビ畑に隠れていると、地面を揺らして米軍の戦車がやって来た。
 日本語で投降を呼び掛ける声が聞こえたが、「捕まったら殺されると教え込まれているから、絶対に出ていかなかった」。すると間もなく、火炎放射器で周囲が燃やされた。
 なんとか逃げ出し、近くの濠の中へ。暗い濠の中では、精神を病んでしまう人もいた。友軍(日本軍)が逃げ出そうとする人を撃ち殺すこともあった。ヘビやムカデを食べ、尿を飲んで渇きを癒やした。亡くなった人のポケットをあさって食べ物を得た――まさに、“地獄”だった。
 しばらくして、比嘉さんは濠を出て、アメリカ兵の車に積まれたドラム缶にもぐりこんだ。車が途中で止まった隙に抜け出し、県北部に向かった。
 名護を目指したが、たどり着けず、途中の宜野座で農家にもぐりこんだ。空腹に耐えきれずに、イモを盗み食いしていたところを家の主人に捕まった。
 だが、その主人が比嘉さんを養ってくれることになり、そこで終戦を迎えた。

●語らいの一場面から

 〈宮里さん〉
 私の曽祖父も戦争で亡くなりました。いかに戦争が悲惨な出来事でも、受け身で聞いていただけでは、いずれ忘れてしまう。自分の頭で考えていくことが大事だと感じました。

 〈安里さん〉
 うちの家族も戦争のことは話したくないと思うけど、戦争を二度と起こさないために、聞いてみようと思いました。

 〈岩﨑さん〉
 “今の時代に戦争が起きるとは思えない”というのが正直な感覚です。でも、私たちが住む沖縄でどういう出来事があったのかということは知っておかないといけないし、今回聞いたようなことは、もう絶対にあってはならないと思いました。

●体験を聞いて――

 宮里さん 逃げていた時、怖いという思いはなかったんですか。

 比嘉さん なかったね。魂が死んでしまっていたからかね。感情がなかった。
 生きていくために、何でも食べたよ。カエルが一番のごちそうだったね。悪さもした。
 そういう経験をしたからこそ、学会に入会してからは真面目に信心した。三代会長が指導されていることを素直に実践することが、何より大切だよ。

 安里さん 親も家族もいなくなって、友軍からもひどい仕打ちを受けて……生きる支えになったのは何だったんですか。

 比嘉さん 分からない。説明できない。ただ生きているというだけだったね。墓穴の中から出られない生活を、1カ月でも経験してごらん。想像できないでしょ。

 岩﨑さん 比嘉さんにとって、戦争とは何ですか。

 比嘉さん 目の前で子どもや人がたくさん死んでいる。でもそれを見ても、何も感じない。「あ、死んでる」というだけ。これが戦争さ。池田先生が言われているように、戦争ほど残酷なものはない。本当にその通りだと思う。
 戦争は、何があっても反対です。これからは皆さん方の時代だから、何があっても戦争は絶対にいけないということを前提にして進んでいってほしい。それが私の願いです。

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉33 大聖人直結の信心に福徳が輝く 皆で広布と人生の最高峰へ 2019年4月25日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉33 大聖人直結の信心に福徳が輝く 皆で広布と人生の最高峰へ 2019年4月25日

公明は国民の期待に応えよ
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
大串女子部長
今、世界同時進行で勢いを増す広宣流布の潮流。社会の平和と安穏を願う真剣な祈りが、絶えることなく人類の未来を照らしゆく(2月、インドで行われた座談会)

 永石 21日に行われた統一地方選挙の後半戦で、私たちが支援する公明党は、1222人全員が当選。完全勝利を果たしました。

 志賀 どの選挙区でも、最後まで執念の拡大を続け、壮絶な競り合いを突破しています。

 長谷川 公明党には、確かな実績や、明確なビジョンを示した政策が豊富にあります。それらを訴えたことで共感が広がり、得票増や議席増を果たした地域も相次ぎました。

 志賀 市区町村の議員は、住民にとって最も身近な、行政とのパイプ役といえます。今回の選挙で完勝できたことは、日頃から「小さな声」に耳を傾け、地域の課題解決に尽力する公明議員に対する、有権者の高い評価や期待の表れだと思います。

 大串 特に、一般市議選の政党別の当選者数では、7回連続の「第1党」となりました。

 永石 さらに、党派別の女性当選者数でもトップになっています。それぞれの地域で、女性の声を政治に届けるための基盤がさらに整ったことを、とてもうれしく思います。

 原田 今回、当選した1222人は、「大衆とともに」との立党精神を深く胸に刻み、支持者や国民の期待に応えるため、さらに真剣に働き、実績を重ねてもらいたい。

28日は「立宗の日」

 志賀 4月28日は「立宗の日」です。

 長谷川 1253年(建長5年)のこの日、日蓮大聖人は、末法万年の民衆を救うための根本法である「南無妙法蓮華経」の題目を唱え、高らかに立宗を宣言されました。

 原田 池田先生は立宗宣言の意義について、「南無妙法蓮華経末法衆生が仏性を涌現する根源の道です」「日蓮仏法は、一宗一派の小さな次元を超えて、あらゆる人々、あらゆる国々に開かれたものです。いわば『人類宗教』の開幕と拝すべきでしょう」と述べています。

 永石 まさに、立宗の日とは、大聖人が全人類の平和と幸福実現に向け、出発された日と拝することができますね。

 長谷川 立宗宣言以降、経文に説かれる通り、当時の権力者や宗教者は、大聖人に激しい迫害と弾圧を加えました。しかし大聖人は、襲い掛かる大難に一歩も退くことなく、未来への広宣流布の大道を開いてくださったのです。

 原田 大聖人は「終には一閻浮提に広宣流布せん事一定なるべし」(御書816ページ)と、ご断言されました。この御聖訓を現代において、現実のものとし、世界広宣流布にまい進しているのは創価学会以外にありません。

 大串 創価三代の師弟の不惜身命の闘争と、世界中の学会員の奮闘によって、日蓮仏法は192カ国・地域へと弘まりました。これは、仏法史上に燦然と輝きわたる壮挙です。

 志賀 今や、世界中のSGIの同志が、日蓮仏法の思想を自らの行動理念にして、地域に社会に、平和・文化・教育の価値を創造する時代に入りました。国境や民族、言語や文化の違いを超え、「人間主義の哲学」を実践する地涌の連帯が大きく広がっています。

 長谷川 大聖人に連なり、日々、忍耐強く広布に進む学会員の皆さんが、諸天から護られ、大福徳が輝き、地域の人々から信頼の柱として仰がれゆくことは、御聖訓に照らして間違いありません。

 原田 大聖人は「ほむれば弥功徳まさる」(同1242ページ)と仰せです。広宣流布のリーダーが深く心していくべき御文です。仏にも等しい同志の一人一人の健闘を最大に励まし、ねぎらっていきたいと思います。

 永石 間もなく、5・3「創価学会の日」を迎えます。この日を、師匠と共に全世界の同志と共に、晴れ晴れと迎えられることに感謝と喜びでいっぱいです。

 原田 「5・3」を前に、学会本部には多くの識者や、各界で活躍されている方々が訪れています。皆さん、異口同音に学会の運動、地域社会に貢献する学会員の姿に賛同され、期待してくださっています。
 私たちは、いや増して強盛な信心と団結で、広布と人生の最高峰を目指し、さらに勝ち進んでいこうではありませんか。

有意義な「交流」を

 大串 さて、27日から10連休となるゴールデンウイークが始まります。

 原田 大いに英気を養うとともに、地域の方々との交流、さらには普段、なかなか会う機会が少ない友人や、親戚と会うチャンスでもあります。

 永石 帰省などで長距離の運転をする方も多いと思います。くれぐれも絶対無事故を心掛けてください。

 長谷川 出発する前には、自動車の点検・整備が大切です。タイヤの空気圧や、各種ランプの点検なども怠らないようにしてください。

 永石 交通ルールやマナーを守り、安全運転に努めましょう。十分な車間距離を取ることなども心掛けてください。

 志賀 また、大型連休では、留守宅を狙った空き巣の犯行にも気を付けてください。特に、長期間、家を留守にする場合は警戒し、具体的な対策を取ることが必要です。

 大串 戸締まりを万全にすることはもちろん、ドアに「補助錠」を設置することなども、空き巣対策に効果があるそうです。

 原田 御書には「前前の用心」(1192ページ)とあります。“自分は大丈夫”との油断を排して、絶対無事故の「祈り」を根本に、各人が有意義な大型連休としていきましょう。

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第7巻 解説編 2019年4月24日

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第7巻 解説編 2019年4月24日

紙上講座 池田主任副会長
〈ポイント〉
①師の誓いを弟子自らの誓願
②地域の実情に合わせた活動 
③世界の指導者と対話する理由
池田先生が「世界広布の第一歩」をしるしたハワイ。ヤシの向こうに名勝「ダイヤモンドヘッド」が見える(1995年1月、先生撮影)。第7巻「萌芽」の章には、2回目のハワイ訪問の模様がつづられている

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第7巻の「解説編」。池田博正主任副会長の紙上講座とともに、同巻につづられた珠玉の名言を紹介する。次回は、第8巻の「基礎資料編」を5月8日付に掲載予定。(第7巻の「基礎資料編」は4月2日付、「名場面編」は10日付、「御書編」は17日付に掲載)

 1962年(昭和37年)11月、創価学会は第2代会長・戸田先生の遺言であった300万世帯を達成しました。第7巻の「文化の華」の章で、その当時の様子がつづられています。
 300万世帯の達成は、師匠・戸田先生の思いを、弟子・山本伸一が自らの誓いとして受け継ぎ、必死の一念と行動に徹する中で、もたらされた結果でした。そして、“次は、いよいよ六百万世帯だ。先生! 見ていてください”(90ページ)と決意しています。この目標は、広宣流布を自らの使命と責任であると、自覚することから生まれたものであったといえるでしょう。
 『新・人間革命』第30巻〈下〉に、「広宣流布という大偉業は、一代で成し遂げることはできない」(434ページ)と記されていますが、師の精神が世代を超えて継承されてこそ、初めて広宣流布は成就します。その意味において、次代を担う青年たちへの深い思いが第7巻でもつづられています。
 伸一は青年に対して「自分たちの世代の広宣流布は、自分たちが責任をもち、最も有効な運動をつくり上げていってこそ、仏法の永遠の流れが開かれる」(24ページ)と期待し、青年部の“若人の祭典”や弁論大会などに出席しました。その弁論大会では「広宣流布は青年の手で成さなければなりません。そのために、青年部の諸君は、(中略)大聖人の仏法こそ絶対であるとの、大確信をつかんでいただきたい」(372ページ)と激励しています。
 師弟の道を歩むということは、単に師の後に弟子が続くことではなく、弟子が師の誓いをわが誓願として全身で受け止め、行動を起こすことです。「誰かが」ではなく、「自分が」一切の責任を果たす。この一人立つ精神を弟子が受け継いでこそ、師弟の道があることを胸に刻んでいきたいと思います。

“広布の春”が来た

 「萌芽」「早春」の章では、63年1月の伸一の海外訪問の模様が記されています。アジア・ヨーロッパは2年ぶり、アメリカは3年ぶりとなる2巡目の世界旅でした。伸一は「十年先、三十年先、百年先のために、世界の広宣流布の布石をする決意」(105ページ)で取り組み、幹部と共に、3コースに分かれて重層的な指導を行いました。
 「広宣流布は、決して画一的な方法では進めることはできない。国情や文化、民族性などを深く理解し、その国、その地域に価値をもたらす方法を見極めていくことが大切」(119ページ)であるとの観点から、さまざまな指導を行い、信心の基本を打ち込んでいきました。
 例えば、布教については「友の幸福を念じ、自分の信ずる最高の教えを、最高の生き方を教えていく、崇高な慈悲の行為」(125ページ)であり、「布教は、自分の臆病な心や生命の弱さを打ち破るという、自己自身との戦いから始まる」(同)と語っています。
 また、「私どもの信心は、どこまでも『法』が根本です。(中略)みんなが心を合わせ、団結して活動を進めていく必要がある」(126ページ)と団結の重要性を強調しています。
 さらに「正しい信仰には大功徳がありますが、同時に必ず難もあります。その時に教学がないと、信心に疑問をいだく」(147ページ)ことになると、教学研さんの意義を教えています。
 初訪問した折の座談会では、人生の悲哀と苦悩に打ちひしがれ、質問の途中で泣きじゃくる人もいました。しかし、2巡目の世界旅では「どうすれば広宣流布が進むのかという、妙法流布の使命と責任から発する問い」(127ページ)が数多く見られました。その姿に、伸一は“広布の春”が来たのを感じ取っていきました。
 世界旅の中で、伸一が心を砕いていたことは、各国において、いかに社会に根差した活動を展開していくかでありました。そのために、それぞれの国で法人格を取得していく必要があると考え、その具体的な準備にも、この時から取り掛かっています。
 また、会員の激励とともに、伸一が力を注いだのが、各国のリーダーとなるべき人材の育成でした。当時のメンバーは、仕事や結婚で海外に渡った人が大半でしたが、ドイツなどにおいては世界広布の使命に燃えて、自らの意志で渡った青年も誕生し、新たな広布の流れが生まれつつありました。
 そして、伸一はパリで同行の友に「国際人として最も大事なポイントは、利己主義に陥ることなく、人びとを幸福にする哲学をもち、実践し、人間として尊敬されているかどうかである」(238ページ)と語り、学会員は真の国際人として生きるよう訴えています。

平和の種子を蒔く

 この世界旅の前年10月には“キューバ危機”が起こり、東西冷戦の緊張が高まっていました。伸一は「それまでに構想してきた、世界の指導者との対話が、極めて大事である」(80ページ)ことを痛感します。
 そうした中で、アメリカのケネディ大統領との会見の打診がありました。伸一はそれを受諾し、戸田先生の「原水爆禁止宣言」の精神を伝え、米ソ首脳会談の再開や世界首脳会議の開催を提案しようと思索を重ねていました。
 大統領との会見は実現しませんでしたが、その後、伸一は世界の指導者との語らいを広げていきます。そこには、大きく二つの理由がありました。
 第一は、仏法者として「人類の平和への流れをつくりたかったから」(329ページ)です。
 そして第二は「学会は、決して日本人のためだけの宗教ではなく、全人類のための世界宗教であることを、認識させる努力が大切」(273ページ)であり、「メンバーを守るためにも、自分が各国の指導者と会い、学会の真実を訴え抜いていこう」(同)と決意していたからです。
 人類の平和を実現するため、そして社会の誤解によって同志が苦しまないようにするために、伸一は自ら“盾”となることを誓い、世界の指導者たちと語り合っていったのです。
 伸一は帰国後、男子部幹部会の席上で呼び掛けました。「一国の繁栄や利益のために、あるいは、一国を守るために、他の国を犠牲にしては絶対にならないし、そのための指導原理こそが仏法です。ゆえに、その仏法を持った私どもが立ち上がり、十年先、二十年先、いや、百年先の人類のために、平和と幸福を樹立する哲学の種子を、世界に蒔いてまいろうではありませんか」(332ページ)
 広宣流布は、人類の精神性と境涯を最高に高めゆく崇高なる挑戦です。この伸一の叫びを受け継ぎ、私たちも今いる場所で、平和と幸福の連帯を広げていきましょう。

名言集

●永遠不変の方程式
 太陽の闘魂をいだいた一人の勇者がいれば、その勇気は波動し、万波を呼ぶ。そこに、広宣流布という難事中の難事を成し遂げる永遠不変の方程式がある。(「文化の華」の章、89ページ)

●一日一日が勝負
 一日一日が勝負である。一瞬一瞬が決戦である。“この時”を逃さず、力の限り道を切り開いてこそ、未来の燦たる栄光が待っている。(「萌芽」の章、105ページ)

●歴史の主役は民衆
 歴史をつくるのは民衆です。一人ひとりが自己自身に挑み、わが人生、わが舞台の“主役”として力を出しきっていく時、必ず新しい時代の扉は開かれます。(「萌芽」の章、111ページ)

●敵をも味方に
 行動すれば、縮こまった心の世界が大きく広がっていく。信心も同じことだよ。批判され、叩かれるからいやだと思って、閉じこもっていたのでは、何も事態は開けない。しかし、勇気をもって、戦うぞと決意してぶつかっていけば、敵をも味方にすることができる。(「早春」の章、242~243ページ)

●師の慈愛
 たとえ、草の根をかみ、岩盤に爪を立てても、前へ進み、勝って、誓いを果たし抜いてこそ、“師子”であるというのが、戸田の指導であった。それは広宣流布の責任の重さを、弟子たちに教えようとする、師の慈愛でもあった。(「操舵」の章、373~374ページ)

 ※『新・人間革命』の本文は、聖教ワイド文庫の最新刷に基づいています。

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉32 希望は「必ず勝つ」という一念から 強気と執念で皆を味方に 2019年4月18日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉32 希望は「必ず勝つ」という一念から 強気と執念で皆を味方に 2019年4月18日

中道政治の公明こそ日本の柱
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長 
竹岡青年部長
大串女子部長
師恩に報いる道――それは、師匠が命を懸けて戦ってこられた広宣流布に邁進する以外にない。さあ、「人生は強気でいけ!」「追撃の手をゆるめるな!」との指針を胸に、報恩の道を!

 大串 4月20日は、聖教新聞の創刊記念日です。
 原田 聖教新聞では現在、11月の世界聖教会館の完成に向け、配達員の方々の写真を掲載しています。陰に陽に、聖教新聞を支えてくださる皆さまに、心から御礼申し上げます。
 長谷川 いつの時代も、聖教新聞は、広布の機関紙として、勇気と希望を届ける挑戦を重ねてきました。
 永石 私たちの一番の喜びは、池田先生の指導を学べることです。「御書と歩む」や「新時代を築く」などの執筆を続けてくださっている先生に、感謝は尽きません。
 原田 激戦に挑む際、思い起こすのが、16年前、「随筆」に記してくださった、「希望」と「開拓」についての指針です。
 永石 「希望」は、「『必ず勝つ』『必ずこうしてみせる』という強き一念から起こる」と言われ、「開拓」とは、「自分自身への挑戦だ」と強調されました。
 長谷川 「苦手だからと、つい避けてきた課題。先入観から『どうせだめだ』と諦めてきたり、『いつかやろう』と思いながら、いつも後回しにして手つかずだった問題」――「最も手強い壁は、実は心の中にある」とも指摘されています。
 原田 御書に「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(231ページ)と仰せです。先生は、「勇気をもって自分と向き合い、『自己拡大の戦い』『人間革命の戦い』を起こすことだ!」と呼び掛けられています。
 竹岡 青年部は、先生の指針の通りに実践し、勇敢な開拓者へと成長します。
 原田 栄光の5月3日へ。私たちは今、「自身の人間革命」を懸け、「対話の拡大」に挑戦しています。大切なのは、「強気」と「執念」です。平和と幸福の社会の創出へ、皆を味方にする「対話」に、さらに励んでいきましょう。

1票が勝敗決する

 長谷川 さて、21日は、統一地方選の後半戦である、一般市・東京特別区・町村議選の投票日です。
 原田 選挙は、「1票差」で勝敗が決する場合があります。勝ち抜くには、「1票の重み」を皆が強く認識する必要があります。
 永石 昨今、報道されている通り、「期日前投票」の利用者も増加しています。その意味で、「毎日が投票日」との意識も重要です。
 大串 投票日前日まで利用できる、「LINE」などによる投票依頼も定着しています。変化を続ける制度に対応していくことも求められていますね。
 原田 投票日まで残り3日。公明党は、議員OBや家族も一丸となって、その豊富な実績を語り、選挙戦を勝ち抜いてもらいたい。
 竹岡 ところで先日、読売新聞が「自民党は今後、どのような政策に軸足を置くべきか」と自民党員に調査したところ、「保守・リベラルに偏らない中道的な政策」が45%で第1位でした。「自民党ならではの保守的な政策」を選んだ人は28%でした。
 大串 月刊「公明」5月号で、読売新聞特別編集委員橋本五郎氏は、「公明党は結党以来、中道を貫いてきた。中道政治は本当に『言うは易く行うは難し』だが、国にとっては非常に大切なものだ」と語っていました。
 竹岡 ケンブリッジ大学出版局が刊行する「日本政治学誌」という学術誌でも、「公明党は、その規模以上の力を発揮して、自民党の重要な安全保障政策を抑制している」「1955年以来、自民党アイデンティティーや綱領に関わる優先事項とされている事柄について、重要な政策上の譲歩を引き出している」などと論じられています。
 永石 鋭い分析ですね。本年11月に結党55周年を迎える公明党は、日本の柱として、いやまして存在感を光らせているのですね。

大衆とともに歩む

 竹岡 一方、橋本氏は、世論調査で“平成で最も悪い影響を与えた政治的出来事”と評された民主党政権について、「問題は政治を安易に考えていたという一点に尽きる」と語っています。民主党はその後、分裂しています。
 長谷川 ドイツの社会学マックス・ウェーバーは「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である」(脇圭平訳)と述べています。大衆と共に歩んだ公明党の55年は、それを物語っています。
 大串 最近も東京では、2020年の東京オリンピックパラリンピックに、私立を含めた都内の学校が希望すれば、子どもたちが無料観戦できることが決定しました。公明党はさらに、交通費や暑さ対策など、細かいところまでの配慮を提案しています。
 長谷川 全国に先駆けて今夏から加速する都内の公立小・中学校の体育館へのエアコン設置や、すでに実施している私立高校の授業料の実質無償化も、公明党の提案です。
 竹岡 公明党が道筋をつけた体育館へのエアコン設置について、都議会本会議で、今年度の予算に反対しながら、“自分たちがやった”と“横取り”をしているのが共産党です。政治評論家の森田実氏は喝破しています。“本当に地域に根差した活動を行っているのは公明党だけです。一方、私が61年前まで所属していた共産党の根幹は「エゴイズム」です。地方政治を「政党の強化(党勢拡大)」に利用することに執心しているのが共産党です”と。
 永石 他にも公明党は、東京都において、体外受精などの特定不妊治療への助成の所得制限を緩和させ、不妊検査・一般不妊治療(人工授精など)への助成も、妻の年齢要件を40歳未満へと広げさせました。いずれも、庶民の側に立ち、政策を実現していく、公明党らしい誇れる実績です。
 原田 「大衆とともに」との不変の立党精神をもつ公明党は断じて、この選挙戦を勝利し、国民のために働いてもらいたい。

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第7巻 御書編 2019年4月17日

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第7巻 御書編 2019年4月17日

 

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第7巻の「御書編」。小説で引用された御書、コラム「ここにフォーカス」と併せて、識者の「私の読後感」を紹介する。次回の「解説編」は24日付の予定。(「基礎資料編」は2日付、「名場面編」は10日付に掲載)

民衆に根差した文化運動

【御文】
 迦葉尊者にあらずとも・まいをも・まいぬべし、舎利弗にあらねども・立ってをどりぬべし、上行菩薩の大地よりいで給いしには・をどりてこそいで給いしか(御書1300ページ、大悪大善御書)

【通解】
 迦葉尊者でなくても、舞でも舞うべきところである。舎利弗でなくても、立って踊るべきところである。上行菩薩が大地から涌出された時には、踊りながら出られたではないか。

●小説の場面から
 
 〈1962年(昭和37年)秋、文化創造の旗手・芸術部が誕生。音楽祭や文化祭が開催されたことから、広宣流布と文化運動の関係が論じられていく〉
 これは、釈尊の高弟である迦葉尊者、知性の代表ともいうべき舎利弗が、法華経という成仏得道の大法を得た時、その大歓喜に、舞い、踊ったことについて述べられたものである。さらに、法華経の会座で、滅後末法の弘通を託すために、釈尊が大地の底から無数の地涌の菩薩を呼び出した時にも、その上首たる上行菩薩は、大歓喜に踊りながら出現したといわれている。大宇宙の深奥の真理を知り、その大法を弘め、一切衆生の幸福を打ち立てようとする大歓喜は、おのずから舞となり、踊りとなったといえよう。この生命の発露のなかに芸術の開花がある。(中略)
 伸一は、広宣流布は、民衆の大地に根差した文化運動であるととらえていた。
 彼は、ある時、青年たちに“広宣流布とは、いかなる状態をいうのか”と問われて、「文化という面から象徴的にいえば、たとえば日本の庶民のおばあちゃんが、井戸端会議をしながら、ベートーベンの音楽を語り、バッハを論ずる姿といえるかもしれない」と答えたことがある。
 民衆に親しまれ、愛されてこそ、文化・芸術も意味をもつといえる。
 (「文化の華」の章、42~43ページ)

人間の尊厳を守る戦い

【御文】
 今の世間を見るに人をよくなすものはかたうどよりも強敵が人をば・よくなしけるなり(御書917ページ、種種御振舞御書)

【通解】
 今の世間を見ると、人を成長させるものは、味方の人よりもかえって強い敵である。

●小説の場面から
 
 〈1963年(昭和38年)3月3日夜、伸一は“権力の魔性”について思索し、かつて「大阪事件」の渦中、戸田城聖が語った言葉を思い返す〉
 「社会の不幸に目をつぶり、宗教の世界に閉じこもり、安穏として、ただ題目を唱えているだけだとしたら、大聖人の立正安国の御精神に反する。この世の悲惨をなくし、不幸をなくし、人権を、人間の尊厳を守り、平和な社会を築いていくなかにこそ仏法の実践がある。
 それを断行するならば、当然、難が競い起こる。しかし、そんなことを恐れていたのでは、仏法者の本当の使命を果たすことはできない。それに、われわれが宿業を転換し、一生成仏していくためには、法難にあい、障魔と戦って勝つしかないのだ。(中略)
 広宣流布を破壊しようとする大悪人と、また、魔性の権力と戦い、勝てば、成仏することができる。ゆえに大聖人は、方人、つまり味方よりも、強敵が人をよくすると言われているのだ。大難の時に、勇気を奮い起こして戦えば、人は強くなる。師子になる!(中略)
 学会が難を受けた時に、自分には、直接、関係ないといって黙って見ているのか、自分も難の渦中に躍り出て、勇んで戦っていくのかが、永遠不滅なる生命の勝利、すなわち、一生成仏ができるかどうかの境目といえる」(「操舵」の章、362~365ページ) 

ここにフォーカス/「地球民族主義」の時代

 『新・人間革命』第7巻「操舵」の章に、山本伸一が「地球民族主義の大理念をもって世界を結び、恒久平和を実現しなければならない時が来た」と深く自覚する場面が描かれています。
 「地球民族主義」とは、戸田先生が提唱した理念で、政治・経済体制などの違いを超えて、“同じ地球に住む同胞”との精神的基盤に立つことです。
 「キューバ危機」が起こるなど、当時は東西両陣営の対立が激化しており、イデオロギーや民族を超えて、人間の心と心を結ぶことは、困難を極めました。しかし、その「人類史的実験」ともいえる課題に、学会は伸一を中心として果敢に挑んできました。
 戸田先生が「地球民族主義」を提唱した当時、世間の反応は“現実離れ”“夢物語”という冷ややかなものでした。その後、冷戦は終結。今、新たな形の分断と対立が続く世界にあって、戸田先生の炯眼を、共生と協調の時代を築く理念として、各界の識者が注目しています。
 「地球民族主義」の精神が、世界を照らし始める時代を迎えました。その扉を開いたのは、恩師の思想を宣揚し続けてきた池田先生です。
 師が開いた時代の流れを、さらに広げていく――それは、私たち弟子の使命と責任です。

私の読後感 識者が語る/中国文化大学元学長 林彩梅氏

●「立徳」「立功」「立言」の指導者

 『新・人間革命』第7巻に、台北松山空港での、山本伸一と台湾SGIのメンバーとの出会いが記されています。当時、台湾は戒厳令下で、言論や集会が著しく制限されていました。
 伸一は「本当の勝負は、三十年、四十年先です。最後は必ず勝ちます」「冬は必ず春となります」と語ります。その励ましを抱き締め、メンバーは社会に貢献してきました。
 台湾SGIは、台湾行政院の内政部から「社会優良団体賞」を19回、教育部(日本の文部科学省に当たる)から「社会教育功労団体賞」を8回受賞しています。一人一人が「良き市民」として行動し、数多くの善の価値を創造しています。
 池田先生の哲学は、青年に対して、倫理的・道徳的に大きな啓発をもたらすものです。その哲学を実践し、社会へと広げる台湾SGIは、「教育的価値」を有しています。
 また、多角的な文化運動を展開しています。東京富士美術館所蔵の「日本名画文物展」や「西洋名画展」が台湾で開催されたこともあります。台湾SGIは、「文化的価値」にもあふれています。
 1999年、台湾で大地震が発生しました。この時、台湾SGIの青年たちは、救援活動に奔走しました。彼らの姿そのものが、池田先生の哲学の偉大さを証明していると感じます。
 25年前の11月、中国文化大学の張鏡湖理事長と共に、池田先生とお会いしました。この会見でテーマの一つとなったのが、「王道」と「覇道」です。
 人類は、軍事力などの外的な力で他を支配する「覇道」ではなく、内発的な精神の力によって共生の社会を築く「王道」を進まねばなりません。その根本こそが、一人一人の「人間革命」――これが、池田先生の信念でありましょう。
 中国の古典『春秋左氏伝』には、時が経過しても、決して朽ちないものがあると書かれています。①徳を立て、世の人々の手本となる「立徳」②功を立て、世の人々に恩恵を残す「立功」③言を立て、よき教えを残す「立言」です。
 私は中国文化大学で、「池田大作研究センター」の所長を務めましたが、池田先生の思想と行動を知るほど、先生は世界平和と人類の幸福のために貢献する「立徳」「立功」「立言」の指導者であると実感します。その偉大さは、まさに永遠の輝きを放っているのです。

 りん・さいばい 台湾生まれ。台湾有数の総合大学である中国文化大学で、学長を務めた。2003年、同大学に設立された「池田大作研究センター」の初代所長に就任。池田思想研究に力を注ぐ。

 ※『新・人間革命』の本文は、聖教ワイド文庫の最新刷に基づいています。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 「いよいよの心」で堂々と 2019年4月14日

池田大作先生 四季の励まし〉 「いよいよの心」で堂々と 2019年4月14日

 
 

 勢い――。
 それは、
 “断じて成し遂げよう!”という、
 強き決意と闘魂から生まれる。
 自ら勇んでなそうとする、
 自主、自発の行動から生まれる。
 間髪を容れぬ
 迅速な実践によって生まれる。
 皆が互いに競い合い、
 触発し合う切磋琢磨から生まれる。
 そして、
 戦いは、勢いのある方が勝つ。
  
 「一」言われたら「三」言い返す。
 「三」言われたら「十」言い返す
 ――この不屈の反撃精神こそ
 言論戦の方程式である。
 言うべきときに言わなければ、
 悪が増長するだけである。
 語らなければ、心は伝わらない。
 心で思っていても、
 それだけでは相手にはわからない。
 真実を叫ぶのだ。
 そうすれば、
 敵をも味方に変えることができる。
  
 信心とは――
 断じてあきらめない勇気である。
 自分と友の生命の可能性を
 あきらめない。
 幸福の拡大をあきらめない。
 正義の勝利をあきらめない。
 平和の創造をあきらめない。
 大法弘通を、
 断じてあきらめない勇気なのだ。
   
 何が起ころうが、
 私には信心がある!
 わが家には信心がある!
 我らには偉大な信心がある!
 だから何ものも恐れない。
 だから絶対に
 乗り越えられない苦難はない。
 真面目に、誠実に、勇敢に、
 信心をやり切って、
 最後は必ず勝つのだ!
 この合言葉で、
 いよいよこれからと、
 「強盛の信心」で、
 威風も堂々、進みゆこう!

 春の訪れを喜ぶかのように、にぎやかに咲く黄色いヤマブキ。薄紅色の桜と美しいハーモニーを奏でている。池田大作先生が先月31日、学会本部の分室があった東京・市ケ谷周辺などを回った折に撮影した。
 5・3「創価学会の日」を目指し、全国各地で“対話の花”が満開に咲いている。
 かつて池田先生は全国の同志に呼び掛けた。「わが創価学会は、何の力で勝ってきたか。『勇気』である」「そして『忍耐』である。『団結』である。この三つで学会は勝ってきた。これを忘れてはならない」
 勇気・忍耐・団結を胸に、「いよいよの心」で前進し、「5・3」を勝ち飾ろう!