座談会 師弟誓願の大行進〉52 記録的な高温――命の危険がある暑さ 認識を改めて熱中症に万全の対策 2018年8月6日

座談会 師弟誓願の大行進〉52 記録的な高温――命の危険がある暑さ 認識を改めて熱中症に万全の対策 2018年8月6日

室内、夜間でも発症 高齢者、子どもは厳重注意
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
酒井ドクター部長
平栗白樺会委員長
消防庁熱中症による救急搬送者の状況」(2017年)より作成

 原田 「命の危険がある暑さ。一つの災害と認識」(日本経済新聞)と、気象庁が発表するほど、猛烈に暑い日が続いています。

 長谷川 今回の猛暑や豪雨は「異常気象」と言えるもので、東日本の7月の平均気温は、史上最高であったとも発表されました。

 原田 これまでとは認識を改めた「熱中症」への対策が必要です。そこで今回は、ドクター部、白樺会(看護者の集い)の代表を交え、熱中症を中心とした「夏の健康管理」について、語り合っていきたいと思います。

 酒井 はい。熱中症は従来、高温環境での労働や運動活動で多く発生していました。しかし最近では、日常生活の中でも増えており、「室内」や「夜間」でも発症しています。

 平栗 特に、体温調節機能が低下している高齢者や、まだ十分に発達していない子どもは、成人よりも熱中症のリスクが高く、注意が必要です。

 酒井 本年は、熱中症の患者が過去最多になると予想されています。実は例年、その半数近くが「高齢者」です。高齢者は、全身に占める水分の割合が低く、脱水状態になりやすいのが理由の一つです。そこでまずは、環境省が提唱する、主に高齢者を対象とした四つの質問を確認します。

 平栗 第一に「小まめに水分を取っていますか?」。“喉の渇きを感じない”“夜中にトイレに行くのが面倒”などの理由で、水分を補給しないことは危険です。人は加齢により、喉の渇きの感覚が鈍くなります。たとえ、渇きを感じなくても、小まめに水分を補給しましょう。

 酒井 第二に「エアコンを、上手に使っていますか?」。“エアコンは体が冷えるから嫌”“使い方が分からない”などの理由で使わない方がいます。しかし、エアコンや扇風機は、温湿度設定に気を付け、体に直接当たらないように風向きを調整することで、快適に使えます。これらが使用できない場合は、シャワーや冷えたタオルで、体を冷やすことも効果的です。

 永石 一方、エアコンで体が冷えすぎないよう、寝る前と起きてから「冷まし湯」を口にする方もいますね。また寝る直前ではない時間に、ぬるめのお風呂に漬かることも効果的です。

 平栗 お風呂は睡眠の質も高めます。その上で、質問の第三は「暑さに強いから大丈夫?」です。“暑さをあまり感じない”“汗をあまりかかない”と言う方がいますが、高齢になると暑さへの感覚が鈍くなり、体から熱を逃がす、発汗などの機能も低下します。暑い日は無理をせず、室内でも温湿度計を置き、部屋の温湿度が上がりすぎていないかを確認しましょう。

 酒井 最後に「部屋の中なら大丈夫?」です。“部屋の中なので対策はしていない”“夜は特に注意をしていない”と言う方がいますが、熱中症は、室内や夜間でも多く発生しています。すだれやカーテンで直射日光を遮る、必要に応じてエアコンを使用するなど、部屋に熱がこもらないよう心掛けましょう。

 平栗 子どもの熱中症について、特に注意すべき点として、晴れた日は、地面に近いほど気温が高いということです。たとえば、東京都心で気温が32度だった時、幼児の身長である50センチの高さでは、35度を超えています。ベビーカーも同様です。大人が暑いと感じている時、子どもはさらに高温の環境にいるのです。

 酒井 また、当たり前の話ですが、子どもが寝ているからといって、車の中に残し、その場を離れることなど、あってはなりません。エアコン停止から、たった15分で、車内が熱中症の危険レベルに達したとの実験結果もあるほどです。

声を掛け合うこと

 原田 環境省では現在、熱中症予防の五つの声掛けを訴えていますね。第一に、実際の気温を知り、適切な対策をすることです。

 長谷川 第二に、喉が渇く前に飲む、小まめに飲むことを習慣づけるため、飲み物を持ち歩くこと。第三に、暑さや疲れを感じたら、無理をせず、早めに涼しい場所に移動し、休息を取ることです。これには、疲れをためないための十分な睡眠も含まれます。

 原田 第四に、朝ご飯をしっかり食べる、バランスよく食べるなど、きちんと栄養を取ることです。夏バテで食欲がなくなった時は、夏野菜などの食材を使って、暑さで消耗したエネルギーを補給しましょう。

 永石 最後に、家族や近所同士で「水分取ってる?」「少し休んだ方がいいよ」などと、声を掛け合うことです。これは、まさに学会の同志の皆さまが日々、実践していることです。

 長谷川 また、汗をかいた時は、水分補給に加え、適度な塩分補給も大切になりますね。

 平栗 もしも、熱中症が疑われる時は、早期の対応が重要です。たとえば、「手足がしびれる」「めまいや立ちくらみがある」時は、涼しい所で休み、水分や塩分を補給しましょう。

 酒井 それでも、頭痛や吐き気、体のだるさが治まらなければ、衣服を緩め、太い血管のある脇の下や首筋、足の付け根を、ぬれタオルや保冷剤で冷やすようにしてください。その上で、意識がもうろうとしている場合は、すぐに救急車を呼んでください。

会合開催は賢明に

 原田 この暑さは、「9月上旬まで続く可能性がある」とも言われています。無事故第一の観点から、会合については日中を避け、午前中や夕方以降に開催するなどの工夫が必要です。場合によっては、開催を見合わせるなどの賢明な判断をお願いします。訪問・激励の際も、日中は電話にするなど工夫してください。

 永石 未来部の会合についても、「長時間にならない」「無理をさせない」などの心配りが必要ですね。

 原田 ともあれ、日々、全同志の健康を祈り、支えてくださっているドクター部・白樺の皆さまに、深く感謝申し上げます。御書には、「一日の命は宇宙の財にもまさる」(986ページ、通解)と仰せです。健康こそ宝です。池田先生は、「健康管理をし、事前に病を防ぐという姿にこそ、信心の智慧がある」と指導されています。皆で声を掛け合いながら、予防を心掛け、暑い夏を、元気に過ごしていきましょう。

創価池田女子大学入学式への池田先生ご夫妻のメッセージ 2018年8月3日

創価池田女子大学入学式への池田先生ご夫妻のメッセージ 2018年8月3日

苦闘越え生命の大輪は開花 挑戦と向上の一日一日を!

 一、21世紀の希望のヒロインたる皆さん、晴れの入学、誠におめでとうございます!
 ご臨席を賜りましたS・バシール・アハメッド博士をはじめ、来賓の諸先生方に、満腔の敬意を表します。
 尊敬申し上げるクマナン議長ご夫妻、サムシャット学長、教職員の方々のたゆみないご尽力によって、このたび、創立以来、最多となる新入生を迎える運びになったと伺いました。年々歳々、教育の宝城を大発展させてこられた偉大な奮闘に、私と妻は深く最敬礼し、祝福の大拍手を送らせていただいております。
 今日(7月27日)は、英知の天女たちの門出を寿ぐように、天空では、今世紀で最も長い時間にわたるという皆既月食が、インド全土で観測できると伺っております。
 太陽も月も星々も心広々と友としながら、皆さんがロマン光る青春凱歌の劇を飾りゆかれることを願いつつ、エールを送らせていただきます。
 一、はじめに、「健やかに頭脳と心身を磨き、希望輝く世界市民に」と申し上げます。
 先月、私は、アルゼンチンの人権の闘士エスキベル博士とご一緒に、世界の青年へ連帯を呼び掛ける共同声明を、イタリアの首都ローマで発表しました。
 そこでは、難民問題や気候変動など、地球的課題を自身の課題と捉え、非暴力の行動へと踏み出すことを青年に訴えたのです。
 「自分たちの一つ一つの行動が未来に必ず実を結ぶことを信じ、『民衆と共に人生を歩む』という責任を勇んで担おうではないか」と。
 そして、平和な地球社会の未来を築くために、博士と私の共通した結論が、「世界市民教育を通じた青年のエンパワーメント(内発的な力の開花)」でありました。誉れ高き私たちの創価池田女子大学は、まさしく、青年とりわけ女性のエンパワーメントの先駆の学びやであります。
 皆さんには、今日まで大切に育んでくださり、最高学府へと送り出してくださった父母、ご家族の方々がおられます。その慈悲と期待と信頼に応えて、どうか、思う存分、向学と錬磨の日々を送っていってください。
 そして、大学に“行きたくてもいけない”人々の分までも力をつけ、豊かな知恵と慈愛で平和を創出していける女性リーダーへと成長していただきたいのです。
 マハトマ・ガンジーは、「知性と心が結ばれるとき、私たちは無敵になる」(『マハトマ・ガンジー全集 69巻』インド政府出版局)、さらに「真の教育は、心身と知性を同等に育むものである」(『マハトマ・ガンジー全集 95巻』インド政府出版局)と語りました。
 ここ創価池田女子大学には、その理想の教育環境があります。スポーツの分野での活躍もさっそうと目覚ましく光っております。皆さんは、自分自身のため、父母のため、民衆のために、頭脳と心身を磨きに磨き、わが可能性を無限に解き放っていってください。
 今日は、アメリカ・フロリダ大学から、クマナン議長の親友であられるムットゥサミ・クマラン博士と共に、若き俊英の方々も駆け付けてくださいました。
 日本の創価大学も、創価池田女子大学との交流を宝としております。このチェンナイのキャンパスから、希望輝く世界市民の連帯が、さらに一段と広がりゆくことが、私は楽しみでなりません。
 一、次に、「自分を信じる一念を強く、わが生命の開花を」と申し上げたい。
 私が対談を重ねてきた偉大な知性に、インド文化国際アカデミー理事長のロケッシュ・チャンドラ博士がおられます。博士は力強く言われました。
 「幸福の源泉はわが生命の内にあります。希望の光明は内から照らします」
 「私たちは、自身の内面、すなわち、この『一念』に探究の目を向けなければならないのです」と。
 「必ずこうしてみせる」とまっすぐに決める一念の心に、勝利の因があります。そこから限りないパワーが湧き出てきます。なかんずく、かけがえのない若き命に定めた清く強き一念から、どれほどの人生の勝利が開かれていくか、計り知れません。
 もちろん、青春には思うようにいかないことも多々あるでしょう。しかし、チャンドラ博士は、「苦悩の深みから崇高な精神の蓮華は開花するのです」とも断言されました。
 蓮華はインドの国花です。この清浄無比の蓮華が濁った泥中から開花するように、苦闘の中からこそ、最も清らかな生命の華は大輪を咲かせるのです。
 皆さんは、どんな時も、頭を上げ、胸を張り、挑戦と向上の悔いなき一日一日を歩んでいってください。そして、大変であればあるほど、不思議な縁で結ばれた宝友と仲良く励まし合い、生涯の原点を築いていただきたいのであります。
 敬愛する皆さん一人一人が健康で無事故で、賢くたくましく朗らかに、最高に充実した学生生活を送っていけるよう、私と妻はいつも祈り続けてまいります。
 太陽の乙女たちに、幸福と勝利あれ! 
 創価池田女子大学に、繁栄と栄光あれ!(大拍手)

魔との戦い

『勝利の経典「御書」に学ぶ』第4回「兄弟抄(上)」Add Star

『「広宣流布の大業というものは、魔との戦いである。たじろぐことは許されない。負ければ、人類は、永遠に闇に包まれてしまう」

恩師・戸田城聖先生の遺訓ともいうべき師子吼です。戸田先生は、広宣流布を阻む魔との闘争に一歩も退かれなかった。いな、魔を駆り出して、追撃するまで、断固、戦い続けられた。

それは、万人の幸福の実現のためです。この地上から、悲惨と不幸を無くすために、人々を苦しめる一切の魔性を打ち破ろうとされた。そして、最後の最後まで、広宣流布の総大将として指揮をとり続けられた。』

『悪世の娑婆世界にあって、大聖人と巡りあえることが、どれほど稀なことであるのか。それとともに、大聖人滅後の後世の人々にとって、法華経の真髄である妙法を、大聖人の御書の通りに弘通する、仏法の正しき指導者に巡りあうことも、これまた至難です。

私自身、この世に生を受けて、広宣流布の師匠である戸田先生と出会い、師弟の契りを結ばせていただいた以上の喜びはありません。この妙法を実践しようと思えたのも、戸田先生にお会いして、「この人ならば信じられる」と確信したからです。

かつて井上靖氏との往復書簡で、私はこう綴りました。「戸田先生を知って仏法を知ったのであり、仏法を知って戸田先生を知ったのではありません」と。』

『師弟が、どれほど重要な人生の財であるか。まして仏法から見れば、師弟がどれだけ尊極な生命の結合であるか。ともあれ、初代・牧口先生、二代・戸田先生の師弟がおられなければ、日蓮大聖人の仏法は現代に蘇ることは断じてなかったのであります。

「法」は、「人」の生命の中で、はじめて脈動し、「人」の振る舞いを通して真価が発揮されるからです。「法」を正しく持ち、「法」の精神のままに行ずる「人」がいない限り、価値創造は生まれません。

ですから、仏法の実践にあって、「師匠」の存在が不可欠なのです。そして「弟子」が「師」と同じ振る舞いをするなかに、「法」は継承されます。「師弟」こそ、仏法の要の中の要です。』

『悪知識の恐ろしさは、私たちの「心」を破ることにあります。悪縁に紛動され、悪僧にたぶらかされ、正しい「心」を見失ってしまえば、仏道を成就することはできません。

反対に言えば、「心」が破られない限り、いかなる大難も最後は「信心の力」で乗り越えることができます。「心こそ大切」です。「悪知識に破られない心」を築くためには、聡明な智慧で魔を魔と見破り、悪知識と戦っていく勇敢なる実践が不可欠となるのです。』

【『勝利の経典「御書」に学ぶ』第4回「兄弟抄(上)」「大白蓮華」2009年4月号】

 

 

 

 

 


2009-04-01 『勝利の経典「御書」に学ぶ』第4回「兄弟抄(上)」Add Star

『ある時、戸田先生は、御本尊の相貌の中に第六天の魔王が認められていることについて、こう講義されたことがあります。

「第六天の魔王が御本尊のなかにいる。そうすると御本尊を拝みたてまつるときに、第六天の魔王は御本尊のいうことを聞くのです。第六天の魔王がほかの魔将を命令で、きちんと押さえるのです。本有、すなわちもともとの立派な姿となって、御本尊のなかにあらわれてくる。みな南無妙法蓮華経に照らされて本有の尊形となる」

先生はさらに「初めて人を助ける第六天の魔王に変わるのです」とまで言われました。

ここに信心の極意があります。』

『「元品の無明を対治する利剣は信の一字なり」(751頁)と仰せのように、元品の無明を打ち破るのは、まさしく「信心」の利剣です。生涯、信心を貫き、戦い続ける。魔を魔と見破り、元品の法性を顕現させ続ける。常に戦い続ける“月々・日々に強くしていく信心”であってこそ、本質的な意味で胸中の無明の働きを破ることができるのです。

そのためにも、常に正しき道標を示す師匠の存在が必要なのです。

戸田先生は、よく、「私の真の弟子ならば難を恐れず最後まで続け。断じて負けてはならぬ」とご指導されました。一日また一日、先生の言われるままに戦い、私は一切の魔性を打ち破ってきました。

「師弟」は、いかなる魔性をも破る原動力です。反対に、「師弟」を忘れ、忘恩に堕した人間は、皆、無明の生命が強くなり、結局、第六天の魔王の眷属と化してしまったのです。

ともあれ、「何があっても恐れない」「一切、魔性に従ってはならない」--これが、魔と戦う信心です。必ず勝つことができます。そしてまた、これが人生の極意ともいえましょう。』

『今は未曾有の経済危機の中、三障四魔も盛んに競い起こっています。だからこそ、一番大事なのは、「自分自身の心に勝つこと」「唱題に徹し抜くこと」です。

「難を乗り越える信心」に生ききれば、必ず、変毒為薬することができます。必ず、宿命転換することができます。必ず、一生成仏の境涯を築くことができます。必ず、広宣流布の道が大きく開かれていくのです。

さあ、深き信心に立ち、「心」で勝って「5・3」を勝ち飾り、そして、一人一人の大勝利の実証の姿で、明年の創立80周年を迎えていきましょう。』

【『勝利の経典「御書」に学ぶ』第4回「兄弟抄(上)」「大白蓮華」2009年4月号】

座談会 師弟誓願の大行進〉51 「核兵器なき世界」こそ民衆の願い―― 友情結ぶ対話で平和への連帯を 2018年8月2日

座談会 師弟誓願の大行進〉51 「核兵器なき世界」こそ民衆の願い―― 友情結ぶ対話で平和への連帯を 2018年8月2日

「新・人間革命」執筆開始25年 師と心合わせ研さんの夏
〈出席者〉
原田会長
平和委員会 石渡議長
女性平和委員会 前多委員長
青年平和会議 浅井議長
女性平和文化会議 谷井議長
各国で行われている「核兵器なき世界への連帯」展には、「命の尊さを実感しました」などの声が(上からフィリピン、ドイツ)

 浅井 8月6日は、池田先生が小説『新・人間革命』の執筆を開始された日です。本年は25周年の佳節となります。

 原田 先生の偉大なる執筆闘争に、改めて深く感謝してまいりたい。先生の総仕上げの戦いに呼吸を合わせ、最終章となる「誓願」の章の連載を日々、真剣に研さんしていきましょう。

 石渡 先生は『新・人間革命』の冒頭を次のようにつづられました。「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない。平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない」

 原田 先生の烈々たる決意が込められています。「平和」こそ、あらゆる人々の願望であることを私たちは強く訴えていきたい。

 谷井 先生に続く私たちも、さらなる決意で平和運動を推進してまいります。

 原田 8月6日、9日には広島、長崎で「原爆の日」に合わせて、原爆犠牲者・戦没者を追悼する勤行法要が営まれます。15日には全国で「世界平和祈念戦没者追善勤行法要」も行います。一人一人が、全ての犠牲者の冥福を祈り、世界平和への誓いを心に深く刻んでまいりたいと思います。

 浅井 青年部としては長崎で「青年不戦サミット」を2日間にわたって開催。広島でも「広島学講座」などが予定されています。

 前多 女性平和委員会では、被爆体験を伝える「草の根映写会」や「平和の文化フォーラム」などを引き続き開催し、着実に平和への願いを広げていきます。

 石渡 参加した方々からもたくさんの反響が届いていますね。

 前多 「核兵器の恐ろしさを改めて痛感しました」という声や、お子さんから「広島、長崎に行って、もっと多くのことを学びたい」との感想もありました。

 原田 「一は万が母」(御書498ページ)です。平和のために立ち上がる「一人」がいれば、そこから意識の啓発が広がります。市民社会での運動がますます大事になっている今、学会が多角的に行っている草の根レベルでの平和・軍縮教育に多くの人々から期待の声が寄せられています。私たちは、さらにさまざまな人々、団体と協力して運動を進めてまいりたい。

禁止条約から1年

 谷井 歴史的な「核兵器禁止条約」の採択から1年を迎えました。

 原田 禁止条約は「非人道性」を根拠に“核兵器は違法”との規範を明らかにした、画期的なものです。

 石渡 核兵器なき世界を築くため、全ての国が条約に批准することを願ってやみません。SGIも、核兵器の人道上の影響に関する一連の会議や核兵器禁止条約の交渉会議などに、市民社会団体の一つとして参加してきました。こうした政策形成のプロセスでも、各会議で作業文書を提出するなど、市民社会の声を届けるための努力を重ねてきました。

 浅井 また、「核兵器を憂慮する宗教コミュニティー」にSGIも加わり、他のFBO(信仰を基盤とした団体)と手を取り合いながら、共同声明の発表などに貢献してきました。

 石渡 禁止条約は、前文に「被爆者」や「宗教指導者」の努力への認識が言及されている点でも大変に画期的であるといえます。宗教者としての立場から倫理的な働き掛けをしてきたSGIとして、さらなる貢献を果たしていく決意です。

 前多 被爆者の方々の長年の努力なくして、条約の採択はありませんでした。被爆者は今、高齢化を迎えています。命を振りしぼるように体験を語り継がれている姿に胸を打たれます。多くの被爆者の方々にとって、条約が人生の希望となったとの声も伺いました。

 石渡 先生はかつて、政治レベルでの核軍縮努力が停滞する状況を打破するために“民衆が主役となる”“連帯する”“声を上げる”ことの重要性を訴えられました。この、先生の指針に基づく、SGIの核廃絶への一連の運動は、大きな反響を呼んできました。

 原田 いずれも庶民の中で活動してきた学会だからこそできることです。市民社会の声が高まる中、私どもは、いやまして仏法者としての使命を自覚し、民衆の声を結集していきたい。

共感広げる展示会

 谷井 昨年末にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)」ともSGIは国際パートナーとして共に歩んできました。

 浅井 ICANの川崎哲国際運営委員も「SGIの貢献なくしては、ICANのこれまでの活動も今回のノーベル平和賞の受賞もあり得なかった」と明言されています。

 原田 年頭に総本部を訪れたICANのベアトリス・フィン事務局長らと会見した折にも、核兵器廃絶を改めて誓い合いました。これからも、世界の人々と友好を結ぶと同時に、身近な友と語り合い、草の根から平和の連帯を広げてまいりたい。先生が、先日の『新・人間革命』「誓願」の章で示された、「『平和』とは『友情』の異名」との指針の通りです。

 谷井 SGIが、ICANと協力して制作した「核兵器なき世界への連帯――勇気と希望の選択」展も世界各国で行われ、大きな啓発を与えています。

 前多 今月には静岡で、9月には東京・渋谷での開催が決定しています。その後、各地での開催も予定されています。

 石渡 展示を見ていただくことで共感が生まれます。そして共感は行動につながります。ぜひとも対話の場として、活用いただければ幸いです。

 原田 『新・人間革命』の完結が予定されている9月8日は、戸田先生が歴史的な「原水爆禁止宣言」を発表された意義深き日です。池田先生の一貫した平和哲学、平和行動に学び、私たちも、誰もが実行可能な「対話」という方途で、身近なところから平和の連帯を広げていきましょう。

台湾・中華大学の名誉教授称号授与式から 池田先生の謝辞(代読) 2018年7月31日

台湾・中華大学の名誉教授称号授与式から 池田先生の謝辞(代読) 2018年7月31日

世界に挑むなら、まず自分が変われ
率先垂範の人材の連帯を
王陽明の言葉「行動が伴わなければ、真に知るとは言えない」
台湾・中華大学からの「名誉教授」称号授与式。劉学長は“全人類の平和・文化・教育に貢献する池田先生の歩みに連なりたい”との真情を述べた(創大本部棟で)

 一、はじめに、先月の大阪北部地震、また西日本豪雨などの災禍に際し、台湾の方々からいち早く、温かなご厚情を寄せていただいております。苦難に直面した時、助け合い、励まし合い、支え合う人間の絆が、どれほど尊く有り難いか。改めて、心より御礼を申し上げます。
 一、貴・中華大学の校歌には、誇り高く謳い上げられております。
 「大いなる中華 多士済々たり 新竹の君子よ 共に手を携えて大学建設を」
 「勤勉・質朴・誠実・正真にして ここに真理を学ばむ」
 「勤勉・質朴・誠実・正真にして ここに善を行はむ」
 この精神のままに、貴大学は「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる科学技術都市・新竹の天地にあって、最先端の総合大学として、多士済々の逸材を育成され、新時代をリードしてこられました。
 きょう、光栄にも、この偉大な知性の殿堂より、最高に誉れある「名誉教授」の称号を賜りました。
 この喜びと栄誉を、私は信頼してやまない模範の世界市民として、社会貢献に徹する台湾SGIの宝友たちと、謹んで分かち合わせていただきます。誠に誠に、ありがとうございます(大拍手)。

事業は人にあり

 一、偉大な教育者であられる劉維琪学長は、台湾経済の発展と革新に大きな貢献を果たされた指導者でもあられます。
 2015年に、台湾高速鉄道の経営が危機に瀕した折、卓抜した手腕とリーダーシップを発揮し、見事な財政再建を果たされたことも、有名であります。
 日本を代表する実業家・松下幸之助先生と私との往復書簡集『人生問答』の中国語版が台湾で刊行された際には、貴重な序文まで寄せてくださり、「人間」という存在への深き理解なくして、社会や事業の発展もないという対話の主題を、的確に指摘していただきました。
 劉学長の洞察のごとく、まさに松下先生が繰り返し強調されていたことは、「人づくり」にほかなりません。「事業は人にあり、人をまず養成しなければならない、人間として成長しない人を持つ事業は成功するものではない」(松下幸之助『一日一話』PHP研究所)と。
 昨年の貴大学での卒業式で、劉学長が英国・ウェストミンスター寺院の、ある聖職者の墓碑に刻まれた言葉を紹介されたことを、私は感銘深く伺いました。
 すなわち、若き日には、世界や国を変えたいと大きな夢を抱き、晩年には、せめて家族を変えたいと努力したが、結局、何もかなえられなかった。いよいよ人生の幕を閉じるに当たり気づいたことは、まず自らを変えることができていれば、周囲を変えることもできたのではないか、という遺言なのです。
 劉学長は、このエピソードを通して「自分をチェンジ(変える)、世界にチャレンジ(挑戦)」との言葉を青年たちに贈られました。なんと素晴らしい青春の門出へのはなむけでありましょう。
 台湾をはじめ、私が世界の友と分かち合う民衆運動の主題も――「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」であります。
 とりわけ、貴大学は「サンシャイン・ユース」と呼ばれる、挑戦の息吹に満ち、革新的な知性と芸術的感性、そして心身ともに優れた、全人的な青年の育成を、教育目標に掲げてこられました。

駿馬のように社会で躍動せよ

 多くの卒業生が、輝く太陽のごとく、清新な光を放ちながら、社会で活躍し、それぞれの分野で高い評価を得ているのも、貴大学の教育理念の正しさと確かな成果を端的に物語るものでしょう。
 中国の大思想家の王陽明は、「行動が伴わなければ、真に知っているとは言えない」「行動こそ知の完成である」と教えております。
 創価教育の父である牧口常三郎先生も、「知行合一した人格が教育者の理想的資格」と力説しておりました。
 貴大学の校章には、若々しく躍動する駿馬の姿が描かれております。ここからも「一馬当先」(率先垂範)して、社会の発展を牽引しゆく知性と行動の人材を育てる、との建学の理念が伝わってくるのであります。
 教職員も学生も一体となって、「人間革命」即「時代変革」へ邁進しゆく大学こそ、民衆の希望ではないでしょうか。
 先般、私は、アルゼンチンの平和の闘士エスキベル博士と共に、人道にかなった社会の建設のために行動する世界の青年の連帯を呼び掛けました。
 私どももまた、率先垂範の行動によって、尊敬する貴大学の先生方と共に、世界で活躍しゆく「サンシャイン・ユース」の育成に、さらに力を入れて取り組んでまいる決意でおります。
 一、貴大学のキャンパスがそびえるのは、私も名誉ある市民の一人に加えていただいている新竹市です。「新竹」――新しい若竹は、伸びゆく生命力の象徴です。とともに、竹は一本一本がしなやかに屹立しつつ、しかも地中の茎でつながり、支え合っているゆえに、激しい風が吹いても耐えることができます。
 人間の社会もまた、同じでありましょう。世界を結ぶ教育交流の意義もここにあります。
 人間教育の母なる大地に立って、深き友情と信頼で結ばれた若き世界市民たちが、共に手と手を携えていけば、いかなる時代の嵐にも揺らぐことのない、人類の幸福と地球社会の平和に貢献しゆく確かなる大連帯を、必ずや盤石に築いていくことができます。
 きょうは、うれしいことに、台湾からお迎えしている最優秀の留学生の友が、わが創大生、わが短大生の代表と共に出席してくれております(大拍手)。
 「サンシャイン・ユース」の壮大な連帯のロマンを、劉学長とご一緒に21世紀の若き世界市民に託して、私の御礼のあいさつとさせていただきます。
 貴大学の永遠無窮の発展と栄光を、心よりお祈り申し上げます。
 謝謝!(中国語で「ありがとうございました!」)(大拍手)

〈座談会 師弟誓願の大行進〉50 今の未来部こそ「従藍而青」の本命の弟子 人材育成が広布の流れを盤石に 2018年7月30日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉50 今の未来部こそ「従藍而青」の本命の弟子 人材育成が広布の流れを盤石に 2018年7月30日

夏は受験の天王山 粘り強く諦めない心で
〈出席者〉
原田会長
山口未来本部長
尾高副女性未来本部長
高澤女子未来部長(女子高等部長兼任)
田中副未来部長(中等部長兼任)
躍進の夏は、「創価ファミリー大会」をはじめ、未来部の友が大成長するための企画が、めじろ押し(22日、長岡平和講堂での第2新潟総県の集い)。さあ、共々に挑戦の毎日を!

 尾高 「大白蓮華」7月号での池田先生の講義「世界を照らす太陽の仏法」に感動が広がっています。

 田中 テーマは、「人類の未来を築く――次代担う人材育む聖業」。全編にわたって、未来部育成の真髄が記されています。

 原田 はじめに先生は、本年が未来部歌「正義の走者」誕生から40周年であることに触れられ、「混迷を深める現代社会において、リーダーの最大の焦点は、『人材の育成』」であると示され、「学会は、常に青年を励まし、青年を尊重してきました。人材を育てることが、仏意仏勅の学会を永遠ならしめ、広宣流布の流れを、より盤石なものにするからです」と述べられています。

 山口 実は、「正義の走者」が誕生した時、私は現役の高等部員でした。先生が、未来部のために歌を作ってくださった喜びは、今も鮮明に覚えています。

 原田 講義の中で先生は、御書の「仏になるみちは善知識にはすぎず」(1468ページ)を通し、「人と人の触発の中にこそ成長があります。未来部員も、会合などで触れ合う良き先輩や同世代の友の姿や話から、大いなる触発を受けます。なかんずく広布の前進の中で、学び得たことは、人生を切り開く力となる」と強調されています。

 尾高 本年も代表が参加し、夏季研修会を開催します。こうした機会を通じ、時間を共有することは、未来部員一人一人にとって、大きな触発の場となります。何より、学会という善知識の集いの中で、「人生を切り開く力のある信心」を学ぶことができます。

日々の新聞を熟読

 原田 先生が第3代会長に就任され、一番初めに結成されたのが未来部です。実は、この1964年(昭和39年)、先生は、「恩師の正義と真実の学会精神を永遠にとどめ残そう」と、小説『人間革命』の執筆を開始されています。

 尾高 この史実を通し、「私の生涯にわたる執筆闘争は、信ずる未来部の成長とともに始まったのです」と言われ、本年3月には、「皆さん一人一人に手紙を書き贈る思いで、いよいよ『新・人間革命』の最終章『誓願』の章に入ります」とも述べられています。

 山口 「今」という時を選び、生まれた未来部員の使命の深さは、計り知れません。9月8日に予定される完結に向け、連載が進む『新・人間革命』を日々、真剣に学び、未来部員にも熟読を呼び掛けていきます。

 田中 夏は、受験生にとって天王山でもあります。「未来ジャーナル」に連載中の「誓いの明日へ」7月号で、先生は、「三日坊主も10回繰り返せば30日で、1カ月です」「粘り強く繰り返すことで、当たり前の日課になっていきます。大事な点は、へこたれずに何度でも決意できるかどうかです」と記され、「壁に突き当たって立ち止まったとしても、再び発心して前進を開始することです」とつづられています。

 高澤 私にとって受験は信心の原点の一つです。というのも、小学生時代、懸命に勉強したものの、創価中学に合格できませんでした。がっかりしていた私に、担当者の方が、先生の言葉を教えてくださいました。「最後の一歩まで/断じて退くな!/幸福は 前にあるからだ」と。

 原田 御書には、「いつも・たいせず」「いかなる時も・つねは・たいせず」(1544ページ)と仰せです。大切なのは、一歩も退かないことであり、決して諦めないことです。

 高澤 はい。私は先生の言葉に触れ、“絶対に負けない!”と決意。お題目をあげながら、“自身の可能性を信じる。諦めない!”と奮起し、猛勉強に励む中で、創価高校に進学することができたのです。

 山口 高等部長(当時)を務めていた1991年(平成3年)、先生は、未来部員が「努力したこと」「頑張ったこと」をたたえる大切さを教えてくださいました。高澤さんに、先生の言葉を伝えた担当者の方のように、未来部員が努力してきたことをたたえ、渾身の励ましを送れる一人一人になっていきましょう。

 田中 今回、初めて、中等部員も教学部任用試験を受験できるようになりました。学んだことをスポンジのように吸収する中等部員の姿に、各地から感動の声が寄せられています。

 高澤 たとえば、ある中等部員は、研さんをする中で、信心の素晴らしさに感動。家に帰ってくるなり、お母さんに、「日蓮大聖人は、本当にすごいね!」と何度も語ったそうです。以来、勤行・唱題が楽しくて仕方がないと言い、毎日、欠かさず実践しています。

22世紀に向かって

 原田 先生は、今の未来部の皆さんこそ、「学会創立100周年の2030年から22世紀へ、後継のバトンをリレーしていく『従藍而青』の本命の弟子です。未来部新時代の第一陣です」との重要な指針を示してくださっています。

 尾高 はい。今の未来部の皆さんは、22世紀に向かって進む学会を守り、支える一人一人です。

 原田 ゆえに先生は、「大白蓮華」の講義の中で、“新世紀に入ってまもなく、「21世紀使命会」の友に贈った指針を今、未来部育成に関わる全ての同志にあらためて贈ります”と言われたのです。それは、「若き日の/深き歴史は/人生の勝利を決する。/未来部を励ませ!/大生命力を届けよ!」との言葉です。

 山口 暑い日が続きます。絶対無事故を心掛け、熱中症にはくれぐれも気を付けながら、私たちは先生の講義を読み深め、この指針のままに、「希望の未来」を開く人材の育成に全力を尽くしてまいります。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉49 躍進の夏! 挑戦の夏! 未来部と共に大成長の時 2018年7月23日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉49 躍進の夏! 挑戦の夏! 未来部と共に大成長の時 2018年7月23日

記録的な猛暑 「熱中症」に厳重警戒
〈出席者〉
原田会長
山口未来本部長
飛田女性未来本部長
赤須未来部長(高等部長兼任)
勝岡少女部長
学会創立100周年から、次の200周年へ向かう世界広布を担い立つのが、今の未来部。その成長こそが、人類の希望の光に(8日、九州での本部幹部会で、誓いの歌声を披露する少年少女部)

 飛田 列島各地で、記録的な猛暑が続いています。「熱中症」への十分な警戒が必要です。

 山口 気温が体温を超える異常な暑さになっています。熱中症予防としては、暑い時は決して無理をしないこと。喉が渇く前に、水分を補給すること。屋外では帽子をかぶり、大量に汗をかいたら、専用のあめ玉などで塩分を補給すること。また、エアコンや扇風機を適切に使用することなどが挙げられます。

 原田 友好期間に入りましたが、皆で声を掛け合いながら、健康第一の日々を送っていきましょう。

学会が好きな子に

 勝岡 「未来部躍進月間」が開幕し、各地で「創価ファミリー大会」が活発に開催されています。

 山口 未来部員が主体的に参加できるよう、事前に企画会を設けている地域もあり、未来部員による“特別企画”が、大いに会場を盛り上げています。

 赤須 各種コンクールの応募も始まっています。たとえば、E―1グランプリは、未来部員同士のつながりを深める機会にもなります。未来部時代の絆は、一生の宝です。

 勝岡 池田先生は現在、「未来ジャーナル」で「誓いの明日へ」を、「少年少女きぼう新聞」で「春夏秋冬ほがらかに」を連載してくださっています。

 赤須 7月号の「誓いの明日へ」では、「夏は、生命の『躍進』の季節です。『躍進』には、これまで以上に大きく前進する、成長するという意味があります」「皆さん一人一人が、グングンと大きく前進し、成長するチャンスです」と語られ、各種コンクールを「自身の躍進の飛躍台として、楽しく、はつらつと取り組んでください」と呼び掛けてくださいました。

 原田 未来部員一人一人が、目標を明確にし、大きく成長する「挑戦の夏」となるよう、全力で励ましを送っていきましょう。

 山口 そのためには、創価家族の励ましとともに、各家庭での信心継承の取り組みが大切です。

 飛田 本紙7月17日付の「未来部育成のページ」にも掲載されていましたが、子どもに信心を伝える上で重要になるのが、信心の喜びを胸に、「何のための信心か」を心通うまで伝えていくこと。そして、学会の庭で育てることです。

 原田 先生は『法華経智慧』の中で、信心継承のポイントは、「あんまり、口やかましく言わない」ことであり、「杓子定規になって、『これだけやらないとダメ』みたいな押しつけは賢明でない場合が多い」と言われています。

 山口 学会は、平和のため、民衆の幸福のために、尽くしてきた団体です。ゆえに、「創価学会を愛し、大事にすること、その心を教えていくことだ。創価学会が好きで好きでたまらないという子どもに育ててもらいたい。その心があれば、最後は必ず立派になっていく」とも教えてくださいました。そのためにも、功徳の体験や会合で感動した話などを、積極的に伝えていくことが大事ですね。

 飛田 「学会の集いは楽しい」「また会館に行きたい!」と子どもに思ってもらえるよう企画した「SOKAキッズフェスタ」は、まさに、その好例です。

 山口 会館で、歌って踊れて、子どもたちも、大喜びでした。「今度は、友人と一緒に参加したい!」と言う家族の方も多くいました。また、「学会は、こんな素晴らしいことをしているんですね」と、お子さんと一緒に入会を希望される方も大勢、誕生しました。

可能性は“無限大”

 飛田 今回の本部幹部会(九州総会)でも、躍動する未来部員の姿が目に焼き付きました。

 赤須 200人の少年少女部員を先頭に、会場にいた500人の中・高等部員、1300人の青年部員が、3月に行われた世界青年部総会のオリジナルソング「This is My Name」を大合唱しました。その姿に深く感動しました。

 原田 実は、多くが九州池田講堂に参加した福岡県を除く、全ての中継会場で未来部員が最前列に座っていました。“学会の永遠性の象徴”ともいえる未来部を、徹底して大切にする姿勢を体現したものです。

 勝岡 本部幹部会で合唱を披露した、ある少年部員は、家に帰っても興奮が冷めず、「すごかった。本当に、すごかった」と何度も親に語っていたそうです。

 赤須 2000人の青年による大合唱が、心に刻まれたのですね。そして、SGIの同志の方々の歓喜の表情にも感動し、「世界中の人が信心をしているんだね。僕も海外に行ってみたい」と夢をふくらませていたと聞きました。

 原田 日蓮大聖人は、未来部の大先輩である南条時光を、「あたかも青は藍より出でて藍より青いようであると感嘆しています」(御書1554ページ、趣旨)と、たたえられました。あらためて、未来部員には、無限の可能性が秘められていることを実感します。この夏、創価の宝、人類の宝である未来部員を全力で育成していきましょう。

創大・短大を見学

 飛田 最後に、7月28・29日、8月11日に、創価大学創価女子短期大学で行われる「オープンキャンパス」のお知らせです。

 勝岡 創大・短大の充実した教育環境や、学生・授業の雰囲気などに直接触れることができる絶好の機会ですので、どうぞ、皆で足を運んでみてください。

 原田 現在、SOKAチャンネルVODでは、「2018オープンキャンパス ようこそ未来の創大生」や「創価大学SUNムービー 2018夏号」が配信されています。これらも活用しながら、「学生第一」の「創価大学」の魅力を存分に堪能してもらう夏にしていければと思います。