〈座談会 栄光の峰をめざして〉53

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉53 世界宗教の新たな雄飛へ 広がるSGIの教学運動 2017年8月14日

研さんが拡大と育成の力に
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
森中教学部長
志賀男子部長
伊藤女子部長

 伊藤 「教学部初級試験・青年部教学試験3級」(9月24日実施)に向け、各地で教学研さんが活発に行われていますね。

 原田 池田先生は、「伝統の教学試験に向け、若人の求道が、何と凜々しいことか。受験者を応援してくれるスクラム尊い限りである」と心からたたえられています。勉強会や、受験者の激励に尽力してくださっている皆さまに、あらためて感謝申し上げます。

 森中 研さんのための教学講座も、SOKAチャンネルVODで配信され、各地で活用されています。また今日から、創価学会公式ホームページ「SOKAnet」でも配信されます。

 志賀 男子部では、例年以上の勢いで取り組みが進んでいます。ある地域では「合格責任者」を明確にし、モバイルSTB等も活用しながら小単位で勉強会を行っています。また、御書講義を行うメンバーの育成にも力を注いでいます。

 伊藤 女子部でも「青年部教学試験3級」、また「池田華陽会御書30編」の読了運動を通して、新しい人材が立ち上がっています。「行学の翼」を鍛えゆく大成長の夏としていきます。

 原田 秋には、伝統の「教学部任用試験(仏法入門)」も行われます。教学試験は「人材育成の要」として、日本だけでなく海外でも実施されています。海外だけで、毎年平均、60カ国・地域で約16万人が教学試験を受験する規模にまで広がっています。「行学の二道をはげみ候べし」(御書1361ページ)と仰せの通り、「弘教」と「教学」が連動し、広布前進の大きな活力となっています。

「宿命転換」の法理

 永石 今、未来部の教学研さんも世界に広がっていますね。ブラジルでは昨年9月、任用試験と同時に、少年少女部・中等部を対象に「教学オリンピック」という名称で、教学試験を開催しました。

 森中 「10年、20年、30年後に人生の岐路に立った時、前に進む力にしてほしい」との思いを込めて行われたそうです。未来部員3600人が参加し、「題目」や「信行学」などの信心の基本、日蓮大聖人の御生涯、御書を学び合いました。

 伊藤 ブラジルの未来部長が語っていました。「2030年のブラジルの先頭に立ち、広宣流布を成し遂げていくのは現在の未来部の世代です。だからこそ、教学を勉強し、池田先生のことを学ぶ中で、師弟不二の精神を感じてもらいたい」と。今年も実施する予定で多くのメンバーが受験を決意しているそうです。

 永石 昨年末、第1回の「アフリカ統一教学実力試験」も、19カ国105会場で行われましたね。老若男女、内外を問わず、学ぶ喜びが爆発した大歓喜の試験だったと伺いました。

 森中 日蓮大聖人の御生涯、「一生成仏抄」「阿仏房御書(宝塔御書)」の2編、「仏教人間主義の系譜」「日顕宗を破す」を学び、成仏の考え方、御本尊の意義などが明確になり、確信を深めています。

 志賀 アフリカのメンバーが特に興味を持ち、心に残った教材が「日顕宗を破す」だったそうですね。

 森中 そうなんです。いわば日顕宗の“対極”にあるSGIがいかに崇高か、いかに「人間の宗教」としての深い価値があるかを知り、仏意仏勅の使命をあらためて自覚しています。本年、第2回の開催も決定し、大きな喜びが広がっています。

 原田 海外各国での入会動機の多くに、「仏法の『宿命転換』の法理に感銘した」ということが挙げられますね。「運命は変えられる」との言葉は大きな驚きと感動を与えています。

 森中 各国の教学試験や教学研修会を通して、教学を求める観点が一重深まっていることを実感します。特に法華経の「願兼於業(人を救うため、あえて宿業を背負い、願って生まれること)」の法理は各国のメンバーに浸透しています。

 原田 「願兼於業」の法理をふまえた生き方を池田先生は「宿命を使命に変える」と示されています。この言葉は同志の大きな信心の確信となっていますね。

創価学会仏の誇り

 志賀 欧州や北米、中南米の青年部が、一番関心をもっているテーマは「立正安国」だと伺いました。

 森中 激動の時代にあって、不安定な社会情勢が続く中、SGIの青年たちは、自分たちに何ができるのかを真剣に考えています。「立正安国」の精神を通し、一人一人の生命を変革していくことこそ、さまざまな問題の解決への直道であると確信し、「一対一の対話」に挑んでいます。

 伊藤 この夏、来日したインド、ブラジルの青年部の代表も皆、求道心を燃やし、真剣に研さんしていました。「人間主義の哲学」「生命尊厳の法理」を世界の青年が希求していますね。

 森中 今、強く感じているのは、SGIメンバーが「創価学会仏」との誇り、そして「アイ アム シンイチ・ヤマモト(私は山本伸一だ)!」との自覚で前進していることです。世界広布の大願の成就を誓い、現代に出現したのが、仏意仏勅の団体である創価学会です。戸田先生は、「学会は、この末法にあって、これだけ大勢の人に法を弘め、救済してきた。未来の経典には、『創価学会仏』という名が厳然と記されるのだよ」と語られました。

 永石 私たち一人一人の広布の戦いが「創価学会仏」として、未来に語り継がれていく――これほど素晴らしいことはありませんね。

 原田 小説『新・人間革命』第30巻「大山」の章で池田先生は綴られました。
 「広宣流布に戦う根本精神が師匠から弟子へと脈々と受け継がれ、一つの組織体として活動し続けるならば、それは、民衆を救済し続ける恒久的な仏の生命力をもつことになる。『創価学会仏』とは、初代会長・牧口常三郎、第二代会長・戸田城聖という師弟に連なり、広宣流布大誓願の使命に生きる同志のスクラムであり、地涌の菩薩の集いである」
 世界宗教として新たな雄飛を遂げゆく今、私たちは、全世界の地涌の同志と心一つに、「広宣流布大誓願の使命」を果たしてまいりたい。