栄光の峰をめざして〉50

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉50 地域・家庭で「信心の継承」を 子どもの成長を信じ祈り抜く 2017年7月31日

親子で“一緒”に日々の実践
〈出席者〉
原田会長
石黒未来本部長
飛田女性未来本部長
竹岡青年部長
黒土副未来部長(中等部長兼任)
山口少女部長
注目を集める、皆が「居たい」「行きたい」会館づくり。三重・北勢圏のファミリー大会では、大人も子どもも一体となって、会館で「信心の楽しい思い出」を刻む

 竹岡 親から子へ、さらには祖父母から孫へ、「信心の継承」の流れを確実に進めるための「創価ファミリー大会」。この取り組みで今、中部方面が注目されています。

 山口 合言葉は「会館で小さい時期に、家族そろって信心の楽しい思い出を」。会館が大好きな子は、学会が大好きな青年に育つに違いないとの考えのもと、子どもにとって、「居たい」「行きたい」「(自分の力を)生かしたい」会館づくりを目指しています。

 飛田 たとえば、三重・北勢圏のファミリー大会では、「会館全体をテーマパークに」を目標として、全15支部が、それぞれ部屋を“作製”することに。

 山口 具体的には、ゲームや物作り体験コーナーの部屋。池田先生が、世界五大陸に広げてきた平和行動を学び、未来部員が、その大陸を象徴する衣装をまとい、研究発表をする部屋などです。皆が楽しく会館に集う姿が印象的です。

 飛田 名古屋北総区でも同様の形で、「未来っ子わくわくフェスタ」を開催。「どうすれば、子どもたちが喜んでくれるか」を皆で真剣に考えたそうです。会合の感動は、未来本部長の皆さんにとっても、大きな自信になり、日々の活動に変化を生みます。

 黒土 以降、同総区では、本部幹部会の中継行事に、子どもが楽しく、大人が安心して、集えるよう工夫をしています。たとえば、絵本や人形などを置いたキッズスペースを用意しています。

 山口 “着任体験”として、未来部員が会合役員となって、来場者を迎える地域もありましたね。

 原田 池田先生は、「楽しい所には人が集まる。苦しい所からは人が去っていく。また、純真な、真剣な人々が集った所では、自分も真剣になって求道の心を起こしていくものである」と言われました。信心継承のための楽しい会館づくりは、未来部育成の新しい形なのかもしれません。

 石黒 こうした地域の特徴の一つが、未来部育成に、「教育本部」が積極的に関わっている点です。後継者の育成において、未来本部が“推進者”、教育本部が“支援者”、ライン組織が“よき理解者”となることで、力が倍加し、大きな効果を生んでいます。

「会合は教育の場」

 原田 「組織」での信心の継承とともに、大切なのが、「家庭」における取り組みです。かつて先生は、その点を、「崇高なる信心の継承」と題し、「随筆」で綴られました。

 竹岡 そこでは大要、3点が記されています。まず、「親は子に『やりなさい』と押しつけるのではなく、『一緒に信心を実践していく』こと」です。

 原田 先生ご自身も、そうでした。できる限り、家族で一緒に勤行をされていました。先生が不在の場合は、奥さまが導師となって、息子さんたちと勤行をされていたのです。「親の背中を見ながら、子は育ち、信心という『志』を受け継いでいく」と記されている通りです。

 飛田 さらに、「会合は教育の場」とも言われています。「会合に参加すること自体が、偉大な仏縁を結んでいるのだ。気づかぬうちに、子の生命の大地には信心の種が芽生えている」のだと。

 石黒 ゆえに、お子さんを連れて、会合に参加する婦人部、ヤング・ミセスの方々の奮闘を、先生は心からたたえられています。

 原田 最後に、「親はどこまでも、子どもの可能性を信じていくべきだ。祈り続けていけばよい。たとえ今は発心していなくとも、立派な『広宣流布の闘士』へ成長する時は、必ず来るからだ。偉大な妙法である。信仰は一生涯のものであり、三世永遠である。大切なのは、信心を持ち抜くことである。大らかな気概に立って、長い目で子どもの成長を祈り抜くことだ」と言われています。

 石黒 わが家の子どもも、そうでした。どこまでも子どもを信じ抜き、祈り抜いていく。何より重要な点であると実感します。

率直な思いを語る

 黒土 本年も、中等部と高等部は、それぞれ夏季研修会を行います。特に高等部は、全国から代表が集い、2泊3日で行います。

 竹岡 池田先生の深い慈愛に包まれながら、同世代で触発し合う研修会は、未来部員が劇的に成長する機会です。

 飛田 例年、到着したばかりの初日は、無表情で下を向いていた子が、帰りには、仲良くなった同世代のメンバーと互いの成長を期して、「また会おう!」と満面の笑みで帰って行く様子を見ていると、未来部員の無限の可能性を感じずにはいられません。

 黒土 地元に戻った未来部員が、大きく成長した様子に驚き、感動の声を寄せる、親や友人、地域の方々からの手紙も毎年、届いています。

 石黒 未来部員は全員が、「法華経の命を継ぐ人」(御書1169ページ)です。全員が、学会創立100周年(2030年)を担い立つ宝の人材です。

 原田 暑い中ですので、自身の健康に配慮していただきながら、未来本部長の皆さまは、この夏もぜひ、家庭訪問などを通じ、一人一人の未来部員に温かな激励を、お願いします。
 思春期ゆえに、話を聞いていないように見える子もいますが、長年、信仰を貫いてきた未来本部長の皆さまが、ストレートな思いで語る「信心への確信」「師匠への感謝」は、確実に心に届いています。
 徹して一人を大切にし、励ましを送り、共に成長する夏にしていきましょう。

 

〈池田大作先生 四季の励まし〉

SEIKYO online (聖教新聞社):随筆など

池田大作先生 四季の励まし〉 和楽の家庭から希望の虹を 2017年7月30日

 
 

 人間は自分一人で
 生まれてくることはできない。
 たった一人で一人前の人間に
 なれるものでもない。
 家族のなかに生まれ、
 家族のなかで育ち、
 やがて一個の人間として
 成長していく。
 夫婦も、兄弟姉妹も、
 目に見えぬ一つの法則で
 結ばれているともいえる。
 その心の絆こそ、
 家族の結晶であるに違いない。

 お母さんの声、お母さんの手ほど
 美しいものはない。
 子どもをあやし、
 子どもを呼ぶ母の声。
 おむつを換え、ご飯をつくり、
 服を着させる母の手。
 「母の声」「母の手」に守られて、
 人は皆、大人になっていく。
 母の声が世界を結び、
 母の手が
 平和へとつながっていく時、
 どれほど
 美しい地球になることであろう。

 青年の皆さんは、
 どうか、親孝行であってほしい。
 明るい笑顔。ありがとうの一言。
 一本の電話……。
 親というのは、
 それだけで幸せな気持ちになって
 元気になるものだ。
 ちょっとした言葉や振る舞いで、
 感謝と愛情を示していくことが、
 生きる喜びの名曲となり、
 人生の名画となる。

 愚痴を祈りに変え、
 非難を励ましに変え、
 苦楽を共にする
 価値創造の家族から、
 地域や共同体を変革する
 希望が生まれる。
 和楽の家庭が築かれてこそ、
 真の平和社会が創出されていく。

 東京の空に、虹が大きな弧を描いた。七色の光は木々の緑を輝かせ、家々をやさしく包み込む。2002年(平成14年)5月、池田大作先生が新宿区内で撮影した一枚である。
 地域や社会の繁栄といっても、その基盤は家族や家庭にある。感謝を忘れず、互いを思いやり、支え合う。その中で、家庭は和楽の場となり、周囲にも安心と希望が広がる。ゆえに、創価学会は「永遠の五指針」の第一に「一家和楽の信心」を掲げる。
 ドイツの詩人ヘルダーリンは謳った。「虹は嵐のあとにでるからこそ美しい」(横田ちゑ訳)と。家族もまた、試練という嵐に、共に立ち向かう中で絆が強まり、幸福へと近づく。さあ、わが家から希望の虹をかけよう。「感謝」の二字を抱き締めて――。

 

金吾殿御返事(八風抄)

SEIKYO online (聖教新聞社):御書の解説

〈8月度 男子部「御書活動者会」研さんのために〉 四条金吾殿御返事(八風抄) 2017年7月29日

揺るがぬ自身を築こう
仏縁広げる「鍛えの夏」を
陽光を浴びて大輪を咲かせるヒマワリ。広布に汗する日々が、たくましき信心を育む(長野県松本市)=長野支局・森田昭治通信員

 8月度の男子部「御書活動者会(御書活)」では、「四条金吾殿御返事(八風抄)」を研さん。いかなる「八風」にも侵されない、「賢人」の生き方を学ぶ。

御文

 賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽なり(御書1151ページ)

通解

 賢人とは、八風といって、八つの風に侵されない人をいうのである。八つの風とは、利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽である。

背景と大意

 本抄は、日蓮大聖人が身延で認められ、苦境に立つ四条金吾に送られたお手紙で、別名を「八風抄」という。
 大聖人が佐渡から帰還された文永11年(1274年)、金吾は主君の江間氏を折伏する。しかし、これをきっかけとして、金吾は、極楽寺良観の信奉者であった江間氏から、疎まれるようになる。
 やがて、金吾を取り巻く状況は悪化。建治2年(1276年)には、領地替えの命令が下る。窮地に陥った金吾は、所領の件で主君を訴訟しようと思い詰めるまでになった。
 本抄は、こうした報告を聞かれたことに対する、金吾への励ましのお手紙である。
 大聖人は金吾に対し、仏法の上からも道理の上からも、恩ある主君に仕えていくことが、人間として正しい振る舞いであることを教えられている。

解説

 今回の拝読御文では、仏道修行を妨げようとする「八風」に侵されない、「賢人」の生き方が説かれている。
 「八風」とは、人々の心を惑わせ、仏道修行を妨げる八つの働きを示す。
 それぞれ、利益を得て潤うこと(利)、さまざまに損をすること(衰)、世間から軽蔑されること(毀)、世間から褒められること(誉)、人々からたたえられること(称)、人々から悪口を言われること(譏)、心身が苦しむこと(苦)、心身が楽しいこと(楽)。
 このうち、一般的に人々が望む「利・誉・称・楽」を四順といい、反対に、人々が嫌がり避ける「衰・毀・譏・苦」を四違という。たとえ一時的に四順を得ても、それは永遠に続くものではない。肝心なのは、世間の毀誉褒貶や目先の利害損得に振り回されないことである。
 本抄で大聖人は、「八風」に侵されることのない「賢人」を、諸天善神が必ず守護すると仰せである。
 「無風」の人生などない。「順風」が吹くこともあれば「逆風」が吹くこともある。大切なことは、環境に左右されず、全ての状況を勝利の人生への「追い風」「原動力」にしていくことである。
 では、どうすれば、表層の現象や感情に左右されず、絶対的な幸福を追求する「賢人の道」を歩むことができるのか。
 同じく金吾に与えられた御書に、「苦をば苦とさとり楽をば楽とひらき苦楽ともに思い合せて南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ」(1143ページ)とあるように、苦しくても、楽しくても、勇んで題目を唱え抜いていく信心の姿勢が重要なのである。
 その上で大聖人は、今回の研さん範囲に続く御文で、「檀那(弟子)と師匠とが心を同じくしない祈りは、水の上で火を焚くようなもので、かなうわけがない」(御書1151ページ、通解)と、広布の師匠に心を合わせて祈ることの大切さを強調している。この点を絶対に忘れてはならない。
 池田先生は、「八風に動じない確固とした自身を築くためには、正邪を峻別し、幸不幸の因果を説く『法』と『師匠』の存在が不可欠です」と指導している。
 1947年(昭和22年)8月14日、池田先生は戸田先生と出会い、10日後の24日に入信した。本年の8月は、この歴史的な師弟の出会いから70年の佳節となる。
 後継の男子部は、池田先生の闘争に学び、師弟の道、広布の道を歩み抜くことが、「八風」に侵されない自身を築く要諦である。
 「鍛えの夏」「成長の夏」が到来した。日々の目標を明確にし、仏縁を拡大するとともに、自身の境涯も大きく広げていきたい。

 

〈座談会 栄光の峰をめざして〉49

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉49 人を励まし、育てゆく 学会は究極の人間教育の大地 2017年7月27日

未来部は創立100周年の主役
〈出席者〉
原田会長
石黒未来本部長
飛田女性未来本部長
竹岡青年部長
高澤女子未来部長(女子高等部長兼任)
星少年部長
「E―1グランプリ」は、創価家族の総合力が発揮される場(昨年の決勝大会の模様)

 原田 「未来部躍進月間」は、学会夏の伝統です。各地で「創価ファミリー大会」が開催され、各種コンクールの応募の推進も全力で展開されています。
 未来本部長をはじめ、宝の未来部育成に携わる青年部の21世紀使命会、そして教育本部、学生部の進学推進部長など、全ての皆さまに深く感謝いたします。

 石黒 池田先生は「大白蓮華」8月号の巻頭言で、重要な指針を示してくださいました。「広宣流布とは、現在を勝ち、そして、未来までも勝ち開いていく『常勝』の大行進である。その一切を担い立つ創価学会は、たゆみなく人を励まし、人を育てゆく、究極の人間教育の大地なのである」と。

 竹岡 現在を勝ち、さらに未来までも勝ち開く使命を担い立つ創価学会――命に刻むべき指針ですね。

 飛田 先生は本年5月から、中学・高校生向けの「未来ジャーナル」と小学生向けの「少年少女きぼう新聞」で新連載を開始してくださっています。

 高澤 両紙では3月号まで、「未来の翼」「希望の虹」と題して、3年にわたり、連載エッセーをつづってくださいました。

 原田 これらに続く形で、「未来ジャーナル」で「未来対話『夢の翼』」、「少年少女きぼう新聞」で「光の星のメッセージ」をスタートされたのです。

 石黒 4月号の両紙では、「未来部7つの指針」①健康でいこう②本を読もう③常識を忘れないでいこう④決して焦らないでいこう⑤友人をたくさんつくろう⑥まず自らが福運をつけよう⑦親孝行しよう、を通して、渾身のメッセージも贈ってくださっています。

 高澤 先生は記されました。「みんなのためだったら、何でもしてあげたい。未来部の皆さんの前進こそが、私の希望だからです。さあ、大いに語り合おう!」

 竹岡 今の未来部員は、21世紀の開幕と合わせて誕生した世代であり、一人一人が、学会創立100周年(2030年)の主役と輝く存在です。

 飛田 多くのメンバーが先生と直接、お会いしたことはありません。けれども、毎月の未来部機関紙を通して、一人一人が師弟の対話をし、強い絆で結ばれていると感じます。

 原田 「少子化の時代だ。だからこそ、『一人』をより大切に育てよう。一騎当千の人材が立ち上がれば、千倍の拡大に匹敵する」「『あの時の励ましがあったから』と言われるような、希望の劇をつくろう!」と先生は言われました。私たちは、先生の心をわが心とし、未来を開く戦いに全力で取り組んでいきましょう。

劇的に成長する時

 石黒 ある未来本部長は毎年、躍進月間になると、各種コンクールの推進と激励のため、本部の全未来部員のもとへ家庭訪問をしています。全員に会えるまで続ける、その行動は、まさに未来本部長のかがみであると深く感動しています。

 星 少年少女部の「希望絵画展」推進のために、皆で一緒に、絵を描く場を設けている地域もあります。
 「絵を描くのは苦手だから、僕は描かない」と話すメンバーには、「じゃあ、一緒に描いてみようよ!」と、担当の男子部のお兄さんが言ったそうです。決して上手とはいえない、お兄さんの“真心の絵”を見たメンバーが、楽しく挑戦できたとの話を聞いたこともあります。

 飛田 英語で寸劇を披露する「E―1グランプリ」は、推進する大人にとって少々、難しいものと感じるかもしれませんが、少しでも、未来部の励みになればと、地元の会合で、演技や映像を披露する機会を設けるなどして取り組んでいる地域が多くあります。

 竹岡 自主的に、絵画や作文を展示する会館もたくさんありますね。

 原田 御書には、「人のものををしふると申すは車のおもけれども油をぬりてまわり・ふねを水にうかべてゆきやすきやうにをしへ候なり」(1574ページ)と仰せです。
 私たちが、未来部員の心を深く理解し、皆が一歩でも二歩でも成長できるよう祈り、行動していくことで、未来に羽ばたく子どもたちの可能性を大きく開くことができるのです。

 星 実は、昨年の「E―1グランプリ」の優勝チームとなった、沖縄の少年少女部員たちは当初、学校、塾などの関係で、座談会や未来部の会合への参加も難しい状況でした。

 石黒 地元組織のリーダーや未来本部長は、まず、両親の思いをしっかりと受け止め、こまやかに励ましを送りました。そして、コンクール開催の目的や、先生の未来部に対する思いを丁寧に伝えました。
 何より、本人たちの信心の成長の機会、師弟の原点になるようにと、担当者が心を合わせて祈り、関わる中で、子どもたちは大きな成長を遂げ、皆があっと驚く全国優勝を勝ち取ったのです。

 原田 未来部は、私たちが全力で関わった分、劇的に成長します。一言の励ましによって、人生を大きく開きます。そして未来部の成長は、家族を変え、地域を変え、学会の未来をも変えていきます。
 使命ある一人一人が、師弟のバトンを受け継ぎ、大きく成長できるよう、全力で祈り、励ましを送っていこうではありませんか。

気軽に現地に足を

 星 最後に、学校説明会・オープンキャンパスのご案内です。
 東京創価小学校、関西創価小学校の学校説明会が30日、午前と午後の2回、行われます。

 高澤 また、創価大学創価女子短期大学のオープンキャンパスも29、30日と8月20日、午前10時~午後4時に実施されます。

 飛田 実際に現地に足を運ぶことで、学園、大学・短大の素晴らしさを、より感じられます。受験生とその家族だけでなく、祖父母や地域の方など、一人でも多くの方が気軽に訪問していただければと思います。

 

〈座談会 栄光の峰をめざして〉48 

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉48 有意義、充実の夏季友好期間を 尊き仏縁を皆で大事に育てよう 2017年7月24日

油断を排して絶対無事故で!
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
伊藤女子部長
聡明に英気を養いながら、断じて魔を寄せ付けない「信行学」の団結の大行進を――飛躍の夏、行学錬磨の「夏季フリー研修」が全国17の会館・研修道場等で

 永石 夏季友好期間のスタートです。心身ともにリフレッシュするとともに、普段なかなか会えない友人や親戚と会い、交流を深める絶好の機会ですね。

 長谷川 池田先生は、「皆で結び広げた尊き仏縁を大事に育てゆこう」と呼び掛けられました。そのためにも大切なのが、会いに行く、電話をかける、手紙を送るなど、具体的な行動です。

 原田 「声仏事を為す」(御書708ページ)、「仏は文字に依って衆生を度し給うなり」(同153ページ)と仰せの通り、私たちは使命の場で、友と語り、真心の言葉を届け、徹して仏縁を大事にしていきたい。

 長谷川 本年は新たな活動方針として、「親戚との交流推進」も加わりました。親戚は、自分自身の人間関係の中でも、大切な存在です。私たちは、どこまでも「誠実第一」で、一人一人と語らい、信頼の絆を強く結び、一家一族の幸福の道、新たな広布の道を大きく広げていきたい。

 原田 「広布のために奔走する同志が、ますます福運を積んで、和楽の家庭を築き、健康長寿と絶対勝利の人生を歩んでいかれるよう」「それぞれの地域が立正安国の安穏と繁栄に包まれゆくよう」――先生は先日、こう語られました。私たちリーダーは、先生の思いを胸に、さらに真剣に祈り、同志のため、地域のため、尽くしてまいりましょう。

「8・24」70周年へ

 志賀 友好期間のこの時期は、比較的、時間に余裕が生まれ、新しいこと、普段できないことに挑戦できる機会でもあります。自身の目標を明確にしていくことも大切ですね。

 原田 ややもすると生活リズムが崩れがちですが、朗々たる朝晩の勤行・唱題を根本に、健康第一の日々を過ごしてまいりたいと思います。

 伊藤 学会伝統の「夏季フリー研修」も7月24日から30日まで、全国17の会館・研修道場等で実施されますね。(詳細は7月5日付本紙に掲載)

 永石 毎年、研修に参加された方々から、「広布拡大への誓いを新たにしました」「わが家の後継者に師弟の原点を語り継ぐ“最高の機会”となりました」など、多くの声が寄せられています。

 長谷川 広布史が刻まれた地で、学会精神を深め、成長を期する機会として、皆で大いに活用したいと思います。

 原田 夏季友好期間中は、「未来部躍進月間」でもあります。私たちは聡明に英気を養いつつ、広布後継の友の育成に総力を挙げてまいりたい。そして、人材の城をもって、池田先生の入信70周年の「8・24」を迎え、本年下半期も、全ての戦いに勝ち切ってまいりましょう。

安全運転の心掛け

 長谷川 あらためて、友好期間中も、私たちは「絶対無事故」を徹して呼び掛け合ってまいりたいと思います。

 志賀 帰省や旅行など、車での長距離・長時間の移動を予定している方も多いと思います。体調を整え、小まめに休憩を取るなど、普段以上に安全運転を心掛けることが必要です。

 伊藤 車や自転車の運転中、また歩行中も「ながらスマホ」は大変に危険ですね。外出する機会が増える行楽シーズンだけに、周囲への配慮も大切です。

 長谷川 海や山、川などでの事故が急増するのも、この時期です。7月3日付本紙の「暮らしのアンテナ」でも、注意点などが掲載されていたので参考にしてください。最新の気象情報を確認するなど、安全を確保して有意義に過ごしていただきたいと思います。

 永石 幼いお子さんが被害に遭う痛ましい事件も発生しています。子どもを狙う犯罪に巻き込まれないために、家庭で心掛けることとして、①一人にならない②人目のないところに行かない③誘われても付いて行かない、の三つを教えることが、防犯教育の基本だそうです。

 志賀 身の回りの危険な場所や、いざという時に駆け込める交番やコンビニ、「子ども110番の家」を確認するなど、具体的なことを家族で共有しておくことも大事ですね。

 伊藤 人通りや街灯が少ない夜道では、犯罪発生率が高まるそうです。特に女性は細心の注意を払う必要があります。回り道になっても、人通りが多く、明るい道を選ぶなど、気を付けたいと思います。
 原田 友好期間中も、女子部・婦人部の皆さんは、早めの帰宅を励行するなど、絶対無事故を心掛けてください。

「地域の絆」を強く

 長谷川 防犯の第一歩は「意識を持つこと」です。「自分は大丈夫」との過信は禁物です。「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(御書1169ページ)と仰せの通り、信心しているからこそ十分に注意し、用心したいと思います。

 原田 防犯だけでなく、防災対策などにおいても、「地域の絆」が大切になってきます。池田先生は、「地域の協力、団結は、社会建設の基盤である。防災や防犯、環境改善や相互扶助も、地域の人と人とが心を通わせ合うなかで、初めて可能になる」とつづられています。私たちは、日頃の学会活動、また近隣とのあいさつや交流を通して、「地域の絆」をさらに強めてまいりましょう。

 

〈座談会 栄光の峰をめざして〉47 

SEIKYO online (聖教新聞社):紙上座談会

〈座談会 栄光の峰をめざして〉47 万全な体調管理で賢明な生活 健康勝利の日々を生き生きと 2017年7月20日

熱中症・夏バテ等に要注意
〈出席者〉
原田会長
永石婦人部長
酒井ドクター部長
松岡白樺会書記長
山本白樺グループ委員長
列島各地で続く猛暑。健康管理を賢明に(時事)

 永石 本格的な夏を迎えました。体調を崩しがちなこの季節、充実した毎日を送るためにも、健康管理を万全にし、賢明な生活を心掛けたいですね。

 原田 「健康も、日々、『強く祈り』『具体的にこまかな注意をする』――そうすることによって、現実に勝ち取っていけるのです」と、池田先生は語られています。具体的な対策について、ドクター部、白樺会・白樺グループ(女性の看護者の集い)の皆さんに伺いたいと思います。

 永石 全国的に猛暑が続き、気象庁熱中症への注意を呼び掛けていますね。

 酒井 7月は「熱中症予防強化月間」です。近年の夏場の気温上昇による熱中症のリスクは高まるばかりです。残念なことに、熱中症で亡くなられる方は毎年多く、屋内で事故が発生するケースも多数あります。

 松岡 外出時はもちろんですが、室内でも熱中症の恐れがあり、小まめな水分補給や暑さ対策が必要です。日中は外出を控え、朝や夕方の少し涼しくなった時間帯に動くなど、工夫していくことが大切です。

 原田 大事なことです。体調のすぐれない方やご年配の方は、日中の会合等への参加も決して無理をしないようにしたいと思います。友好期間中、未来部の会合等を行う場合も、一番暑い炎天下の時間帯を避けるなど、価値的に工夫し、配慮をお願いいたします。

快適な睡眠環境を

 永石 この時季、熱帯夜で「なかなか寝付けない」「ぐっすり眠れない」など、睡眠不足に悩まれる方も多いですね。

 酒井 夏の不眠は、種々の体調不良の原因になります。エアコンや扇風機等を活用し、快適な睡眠環境を作ることをお勧めします。

 松岡 個人差があるのであくまで目安の一つですが、夏場の睡眠には室温26~28度、湿度50~60%が望ましいといわれています。31度以上は、熱中症の危険温度とされています。暑さを我慢せず、快適な室温・湿度を保つことが大切です。
 
 山本 睡眠の途中でエアコンが切れ、暑くて目が覚めると睡眠の質を下げることがあります。特に熱帯夜には、寝る際にエアコンを「つけたまま」にするのも選択肢の一つかと思います。

 松岡 「エアコンは苦手」「つけたままは避けたい」という方は、寝る時に3~4時間のタイマーを設定する、または起床1時間前ぐらいに切れるように設定することをお勧めします。

 山本 睡眠の最初の3時間には、脳の休息に特に必要な深い睡眠が多く現れます。寝付いてからの3時間を理想的な環境に保つと、質の高い睡眠が得られます。また、体温が上がることで目が覚めるので、朝方には部屋が冷え過ぎないことも大切です。

 松岡 また、扇風機はエアコンに比べて消費電力が小さく、同じ室温でも、秒速1メートルの風が吹くと、体感温度が1度も下がります。

 山本 扇風機は、少し離した場所から首ふり機能を使い、直接体に風を当てず、部屋の壁に向かって当てることをお勧めします。はね返ったその風で室内に自然な空気の流れができ、より快適に過ごすことができます。

 永石 なかなか寝付けない時、「よく寝られますように」「疲れが取れますように」と、お題目を三唱してから、眠りにつかれる方もいますね。

入浴習慣にも効果

 酒井 入浴習慣も大切です。暑いとシャワーで済ませがちですが、湯船で体を温めることが、快適な睡眠にもつながります。

 松岡 体温が下がると自然と眠気が訪れます。お風呂で温まると、その後、体温が下がります。この変化によって、心地よい、深い眠りが得られるのです。

 酒井 入浴後は血液の循環が良くなり、手足から体の内部の熱を放出します。こうして深部体温が下がると眠りやすくなります。

 松岡 ぬるめのお湯(38~40度程度)に10分ほど漬かる、半身浴をするのも効果的です。入浴には、水圧による血流の促進、発汗による免疫機能の向上、リラックス効果によるストレス解消等の利点もあります。

 山本 入浴前後にはコップ1杯の水を取ることも大事です。夏場は睡眠中に500ミリリットルの水分が失われるといわれていますので、就寝前と寝起きにも水分補給することをお勧めします。

バランスよい食事

 永石 「体がだるい」「疲れが取れにくい」など、夏バテに悩む方も多いですね。食欲不振が続き、体調を崩しやすい時季です。

 酒井 水分だけでなく、バランスのよい食事が大切です。特に大事な栄養素の一つが「タンパク質」です。

 山本 良質のタンパク質は疲労回復、持久力・免疫力アップ、気分の安定等の効果があります。特に肉類には、タンパク質の一種、アルブミンの元となる栄養素が多く含まれています。

 酒井 「ビタミン」の摂取も大切です。体の生理機能を調整し、病気の予防や疲労回復にも効果的です。特に、ビタミンB群などは、体内酵素の働きを活性化させ、疲労回復における重要な役割を果たします。

 山本 ビタミンB群は、エネルギーを生み、体を作る、不眠解消といった効果があります。またビタミンCは、免疫力回復、ストレスへの耐性といった効果。そしてビタミンEは、血行改善、冷え性対策に効果があるといわれています。

 酒井 日頃から、バランスの取れた食事、良質の睡眠を心掛けることが大切です。規則正しい生活が「健康の基本」といえます。

 原田 池田先生は「信心しているからこそ、人一倍、健康に留意する。賢明に生きていく。そして、はつらつと人々のため、社会のために働いていく――これが仏法の目的です」と語られています。「健康」になるため、「価値ある人生」のための信心です。私たちは、すがすがしい祈りを根本に、健康勝利の日々を生き生きと進んでいきましょう。

 

本部幹部会で紹介された池田先生の指針 2017年7月19日

SEIKYO online (聖教新聞社):随筆など

本部幹部会で紹介された池田先生の指針 2017年7月19日

広布の人生こそ永遠の誉れ
戸田先生「苦労の中で本物は生まれる」
青年よ 困難に挑みゆけ
唱題根本に健康と幸福の道を
2005年7月の本部幹部会で、池田先生が共戦の同志に感謝を込めて握手を。先生は「人生も、社会も、勝つことは楽しい。勝ってこそ、自分も、人々も、幸福にしていける」とスピーチした(八王子市の東京牧口記念会館で)

 「世界広布新時代第26回本部幹部会」(8日、巣鴨の東京戸田記念講堂)の席上、2005年7月の本部幹部会での池田先生のスピーチ映像が上映された。広布に走る友の指針として掲載する。

 一、晴れ晴れと、完全勝利、おめでとう!(大拍手)
 全国の皆さん、本当にありがとう!
 すべて、勇気ある同志の勝利である。仏法の勝利である。
 婦人部の皆さん、家庭を守りながらの活動、本当にご苦労さま! 
 芸術部の皆さんも、ありがとう!
 青年部も、よく頑張った!
 どうか、上手に体を休め、英気を養っていただきたい。そして愉快に、爽快に、ともどもに、新たな前進を開始したい。
 一、戸田先生は、どんなに忙しくても、青年たちを温かく迎えられた。
 「よく来たな! 未来に大きく羽ばたく諸君だ。私は期待し、信頼しているよ」
 先生は、青年を、こよなく愛された。
 とくに晩年は、“もう青年しかない。青年しか信頼できない。青年が後を継ぐのだ。青年が伸び、青年が増えれば、学会は大きくなり、広宣流布はもっと早く進んでいく”というお心であられた。
 私も今、戸田先生とまったく同じ気持ちである。
 創価学会は、これから一段と、青年に力を入れていきたい。
 一、また戸田先生は言われた。「広宣流布は、思想戦であり、言論戦だ。
 書きに書かねばならないし、しゃべりにしゃべりまくらなければならない作業であり、大運動なのだ」と。
 どんどん書け。しゃべりにしゃべれ。黙っていてはいけない。言うべきことは、強く言い切っていけ。それでこそ、広宣流布は進むのだ、との戸田先生の厳命である。
 もちろん、聞くべきときは、きちんと聞かなければならない。
 そのうえで、青年ならば、邪悪を許さぬ、鋭い言論の力を持つべきだ。
 「一」言われたら、「十」言い返し、打ち返す「反撃力」を磨き抜いていくのである。
 いわれない非難を受けて、黙って下を向いているような意気地なしの青年であってはいけない。
 おとなしくして、かしこまっていては損するだけである。
 相手の生命に叩き込むくらいの執念と勢いで、これでもか、これでもかと反論することだ。真実を語ることだ。沈黙しないことだ。
 生命力に満ち満ちた私たちの力強い「声」――それが“広宣流布の弾丸”である。
 偏見や無理解の壁を破る“正義の大砲”である。
 わが信念を、わが正義を、どんな相手にも、しゃべって、しゃべって、しゃべり抜いていくのである。
 それが愉快で、楽しくてしかたないという一人一人になっていってこそ、広宣流布は、一段と勢いを増して進んでいく。

真剣・努力・執念

 一、本当に偉大な人生とは何か――。
 戸田先生は語っておられた。
 「本当に偉大な人生とは、権力者になることでもなければ、いわゆる有名な人間になることでもない。創価学会のリーダーとなって、広宣流布に尽くしていくことこそ、最高にして永遠の誉れである」
 これが先生の絶対の確信であった。
 日蓮大聖人は「百二十歳まで長生きし、汚名を残して一生を終わるよりは、生きて一日でも名をあげる事こそが大切である」(御書1173ページ、通解)と仰せである。
 結論から言えば、広宣流布に生き抜くことが最高に「名をあげる」ことである。
 広宣流布の人生こそ、最も偉大な人生なのである。
 それが大聖人の御確信であられた。
 青年部の皆さんは、この一点を生涯、忘れないでいただきたい。
 一、戸田先生は「人間の“偉さ”は、地位や肩書にあるのではない。本当の『実力』があるかどうかで決まる」と指導された。
 学会のリーダーの条件は、社会的地位とか肩書は関係ない。
 どこまでも信心が根本であり、人間としての力がどうかである。
 つまり、「真剣さ」であり、「努力する姿」であり、「戦い続ける執念」である――それがある人かどうかを見抜いていく以外にない。
 一、先生は常々、おっしゃっていた。
 「恵まれた環境だからといって、いいものができるのではない。苦難、苦労の中でこそ、偉大なもの、本物は生まれる」
 平凡な人生では、平凡な人間しか育たない。
 青年ならば、あえて苦難の嵐の中に飛び込んでいくことだ。困難なことに挑戦することだ。
 折伏もそうである。大変である。しかし、大変だからこそ、自分が磨かれる。本物の人材と光っていく。
 若き皆さんは、この決心で進んでいただきたい。
 一、戸田先生が、ある同志に語っていた言葉が忘れられない。
 「自身の将来のために、一家の本当の繁栄のために、覚悟して一生涯、信心をしてみなさい。必ず心の底からよかったという日がくるから」と。
 信心してよかった!
 学会員でよかった!
 そう心の底から思える日が必ずくる。それが戸田先生の宣言である。
 私たちも、自信をもって堂々とやりましょう!
 頑張りましょう!(大拍手)

妙法のリズムで

 一、健康第一で、夜はなるべく早く休むようにして、食べ過ぎや飲み過ぎにも注意して(笑い)、賢明に過ごしていきたい。
 また、日々の会合をより一層、充実させ、組織もしっかりと整備する夏にしてまいりたい。
 ともあれ、人生を順調な軌道に乗せ、わが生命を輝かせていく――その原動力が題目である。
 生き生きと、妙法のリズムにのっとった生活を送っていきたい。
 一番平和で、一番幸福で、一番安全な道を進もう! そして、いざという時には、一番勇気を出して、魂の炎を燃やして、力強く人生を勝ち越えてまいりたい。
 ありがとう!(大拍手)