本部幹部会・中部総会への池田先生のメッセージ 2017年12月12日

本部幹部会・中部総会への池田先生のメッセージ 2017年12月12日

負けじ魂の「堅塁」をわが胸に
広宣流布の大歓喜勝ち鬨
 天下の名城・名古屋城を望みつつ、研修会で来日した16カ国・地域のSGIメンバーが誓いも新たに(10日、名古屋市内で。氏名を2面に掲載)。「諸天舞え」との大中部の同志の祈りに包まれて、天は晴れ、城は映(は)え、海外の友の心も喜び舞う

 一、我らの大中部から、「世界広布新時代 栄光の年」へ、大いなる飛翔、誠におめでとう!
 世界の気高き求道の友を迎え、愛知、岐阜、三重の各地で、素晴らしい交流が行われたことも、うれしく伺っています。
 16カ国・地域の慈折広宣流布のリーダーの皆さん方、本当にありがとう! 熱き心で大歓迎しようではありませんか!(大拍手)
 そして、目覚ましい勢いで、幸福拡大の対話を繰り広げてこられた中部をはじめ全国、全世界の同志の皆さん方、この一年の悔いなき大奮闘、本当にご苦労さまでした。お互いの健闘と団結を讃え合うとともに、「諸天舞え」との息吹を込めて、皆で万雷の大拍手をしたいと思うが、どうだろうか!(大拍手)
 一、1976年(昭和51年)の1月、私は、「広布の一番星」の誇りも高く、全国で一番早く行われていた名古屋市内の婦人部総会に出席して、中部家族と共に宣言しました。
 ――この世界で一番尊く偉いのは、誰か。それは、名もなき庶民のお母さんです。なかんずく、「広布の太陽」である母たち、女性たちです、と。
 毎朝昇りゆく太陽のように、「月月・日日につより」(御書1190ページ)ながら、今日も元気に、全学会を照らしてくれている偉大な婦人部に、改めて最大の感謝と尊敬を捧げたい。
 そして、明年も、何より婦人部の皆さんが笑顔で喜んでくれる「創価」の前進と勝利を、皆で決意し合いたいと思うが、どうだろうか!(大拍手)

強盛の信心は後継に脈々と

 一、「広宣流布の堅塁たれ」とは、戸田先生と不二の心で、私が愛する中部に贈った指標であります。今や、その通り、苦難の彼方に、堅塁・中部の揺るぎなき金の城が堂々とそびえ立ちました。
 「堅塁」とは、英語で言うならば、「ストロング・フォートレス」です。
 この「ストロング・フォートレス(堅塁)」を築き上げる原動力は何か。それは「負けじ魂の信心」以外の何ものでもありません。
 御本仏・日蓮大聖人は仰せになられました。
 「大難来りなば強盛の信心弥弥悦びをなすべし」(同1448ページ)と。
 いずこにもまして三類の強敵が襲いかかろうと、中部の誉れの父母たちは、この仰せのままに「強盛の信心」を貫き通してきました。
 1953年(昭和28年)の12月――中部広布の一粒種である初代の地区部長が、私に毅然と語られた言葉が忘れられません。
 それは、「何があっても、私たちは負けません。学会とともに、広宣流布のために戦います。どんなことがあっても、学会を守ります。学会を広げます」と。
 この正義の堅塁魂を、今も脈々と、わが後継の青年部が受け継いでくれていることが、私の喜びであり、誇りなのであります。
 一、人生と社会のいかなる試練にも、絶対に屈しない、生命尊厳の「ストロング・フォートレス(堅塁)」を、一人一人の心に打ち立てる究極の力こそ、妙法であり、私たちの学会活動なのです。
 御聖訓には、「口に妙法をよび奉れば我が身の仏性もよばれて必ず顕れ給ふ、梵王・帝釈の仏性はよばれて我等を守り給ふ、仏菩薩の仏性はよばれて悦び給ふ」(同557ページ)と説かれております。
 時代が混迷を深めているからこそ、私たちは自行化他の題目という大歓喜勝ち鬨を朗々と轟かせ、立正安国の民衆のスクラムを、いやまして拡大していこうではありませんか!

世界市民を育む希望のモデル

 一、明年は「栄光の年」。はかなく、もろい一時の栄華ではなく、永遠の栄光を、いかに勝ち開いていくか。それは「人を育てること」「若き命を慈しみ伸ばすこと」に尽きるといってよいでしょう。我ら創価の人材城には、一人を大切にし、励まし抜く心がみなぎっています。
 とりわけ大中部は、未来の世界市民を育む希望のモデルです。
 今、地球社会は、「人道」と「人権」と「平和」への大道を渇仰しております。我らが決めた栄光の「この道」に、地涌の青年を、ますますにぎやかに呼び寄せながら、いよいよ勇敢に、たゆみなく進もうではありませんか!
 わが宝友の皆さん一人一人に、さらに題目を送ってまいります。
 どうか、健康で無事故で、大満月の如き所願満足の栄光の人生を、共に仲良く朗らかに充実させていってください。よいお年を!(大拍手)

池田先生と共に 新時代を進む〉23 2017年12月18日

池田先生と共に 新時代を進む〉23 2017年12月18日

信心は幸福と勝利のために
 

 この一年、聖教新聞を配達しておられる無冠の友をはじめ、広布の会場を提供くださっているご家族の皆さま。創価班、牙城会、白蓮グループ、王城会、香城会、また会館守る会、一日会館長の創価宝城会の皆さま。新聞長、教宣部等の皆さま。
 そして、生老病死の四苦を常楽我浄の四徳で包み、永遠の幸福道を開く儀典長・儀典委員の皆さまの尊き使命に合掌し、感謝を捧げます。
 「陰徳あれば陽報あり」(御書1178ページ等)
 広布の「陰徳」に徹する命それ自体が仏の当体であり、無量の「陽報」に包まれゆくことは断じて間違いありません。
 ― ◇ ― 
 わが師・戸田先生が生涯の願業とされた75万世帯の弘教を成し遂げたのは、1957年(昭和32年)の12月である。
 この時、広布の最前線には、数多くの新入会の友が躍り出ていた。フレッシュな人材の力は、誠に計り知れない。
 「一人」がいかに、かけがえのない宝であるか。それを知悉して地道な労作業を担ってくださっているのが、誉れの統監部の方々である。
 わが創価学会が、どれだけの人を救い幸福にしてきたか。どれだけの地涌の菩薩を地球上に呼び出しているか。「皆、仏子」「皆、使命の人」と、一人ももらさずサーチライトを当てるように慈光を注ぐ。この正確無比なる統監の土台があってこそ、壮大な世界広布の伸展があるのだ。
 結成65周年に当たり、心から深謝申し上げたい。
 ― ◇ ― 
 60年前、願業を達成された恩師は「何のための信心か」と、三つの指針を示された。後に私が二つを加えて、「創価学会永遠の五指針」となった。
 一、一家和楽の信心
 一、幸福をつかむ信心
 一、難を乗り越える信心
 一、健康長寿の信心
 一、絶対勝利の信心
 この栄光輝く生命の軌道に、さらに一人でも多くの友を導いていきたい。
 日蓮大聖人は、「一句妙法に結縁すれば億劫にも失せず」(同793ページ)と仰せになられた。
 仏法を語り、仏縁を結ぶ。たとえ、すぐに発心せずとも、その仏縁が永遠の幸福の絆となる。勝利の光となり、平和の宝となるのだ。
 「いよいよ」の心で、皆が栄え光る「栄光の年」へ、出発しようではないか!

〈池田先生と共に 新時代を進む〉22 2017年11月16日〈池田先生と共に 新時代を進む〉22 2017年11月16日

〈池田先生と共に 新時代を進む〉22 2017年11月16日

世界の友と人間革命の行進
 

 全国、全世界の同志と共に、晴れ晴れと創立の日を迎えることができ、これほどうれしいことはない。
 栄光の未来を開く宝友の幸福勝利と無事安穏、そしてSGIの大発展を祈って、広宣流布大誓堂で勤行・唱題した(13日)。
 総本部も一段と整い、人間主義の言論城「世界聖教会館」の建設も進む。尊き同志を迎える「総合案内センター」「創価宝光会館」も来年着工の運びとなった。
 創価の法城は千客万来の賑わいである。「太陽の仏法」は、いよいよ赫々と人類を照らしている。
 「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」(御書1439ページ)
 御本仏の仰せを胸に、喜び勇んで出発しよう!
 ― ◇ ― 
 大誓堂の北側広場に「人間革命の歌」の碑がある。
 1976年(昭和51年)の年末に除幕された懐かしい歌碑である。この碑の前で、寒風に胸張る創価班、厳護の誇りの牙城会、清々しき花の白蓮グループの友らと記念の写真に納まったことも思い起こされる。
 青年こそ、希望の光だ。
 我らには地涌の誉れありと、皆で高らかに歌った。
 「地よりか涌きたる 我なれば 我なれば この世で果たさん 使命あり」
 碑の歌詞の最後に、私は刻み留めた。
 「恩師戸田城聖先生に捧ぐ 弟子 池田大作」と。
 この師弟の共戦譜を継ぐ人間革命の行進が、幾百千万と世界に輝いている。
 ― ◇ ― 
 秋季研修会で来日したSGIのリーダーが、埼玉の友と33会場で感動の交流を繰り広げた。交歓会には、多くの友人の方々も参加され、有意義な対話の花また花が咲き薫ったと伺った。
 愛する埼玉といえば、恩師の命を受け、1951年(昭和26年)の9月から足かけ3年、志木支部の川越地区の御書講義など、各地へ走った日々が蘇る。
 草創の父母たちと共に学んだ一節に「後の五百歳の中、閻浮提に広宣流布して」(法華経601ページ)とある。
 当時、村あげての圧迫にも、勇敢に誠実に信心を貫く友に、私は申し上げた。
 ――必ず素晴らしい世界広布の時代が来る。その時を目指して、励まし合い、断じて退転せずに走り抜こう、と。
 今まさに、その時が来た。
 「力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし」(御書1361ページ)
 生き生きと、自信満々と大仏法を語りゆこう!
 皆、健康で、絶対無事故の一日一日を! 

〈座談会 師弟誓願の大行進〉8 一人一人が輝く「栄光の年」に 勢いを増す世界広布の前進 2017年12月14日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉8 一人一人が輝く「栄光の年」に 勢いを増す世界広布の前進 2017年12月14日

平和建設の連帯広げるSGI
〈出席者〉
原田会長
池田SGI副会長
笠貫SGI女性部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
師と共に、世界の同志が心を一つにして、地涌の連帯を拡大し、「師弟の凱歌」を末法万年まで轟かせゆこう!(8月、メキシコ市にある世界最大級の個人会館・タナカ栄光会館に集った、メキシコ創価学会の友)

 笠貫 SGI各国の前進は、ますます勢いを増しています。たとえば韓国では、本年の夏までに、1万6000人の青年世代の新会員が誕生しました。

 竹岡 一人一人の新会員に、壮年・婦人部が中心となって「幸福責任者」を明確にし、一緒に「唱題・会合参加・教学研さん」などに取り組んでいるそうですね。何としても、“青年を人材に!”との熱い思いに感動しています。

 笠貫 タイ、シンガポールインドネシア、マレーシアなどの東南アジアでは、「グループ」の活動が活発です。日本の大白蓮華に掲載されている「輝きのグループ学習」のページを翻訳して、小さな単位で何でも語り合っています。

 原田 タイでは、壮年部も「グループ学習」を実践していると聞いています。

 笠貫 御聖訓の通り、世界中で地涌の菩薩が躍り出る時代が到来しています。

一瞬に全力を注ぐ

 原田 本年8月、ペルー、ブラジル、メキシコを訪問しました。ペルーでは、1551年創立の南米最古の名門・国立サンマルコス大学から、池田先生へ「名誉博士号」が授与されました。同大学からは、1981年に「名誉教授」称号も授与されています。

 笠貫 今回の授与は、池田先生の入信70周年の「8・24」を祝賀するかのようでした。“仏教哲学を根幹に、世界平和に貢献する人類の偉大な師匠をたたえたい!”と、推挙の辞に示されていたように、先生の平和闘争を、世界の知性が賛嘆しています。

 原田 世界広布の王者・ブラジルでは、全土250会場を結んで、代表幹部会が開催されました。また、バレンサ大学から、先生に「名誉博士号」が授与されました。さらに、ブラジル創価学園も見事な発展を遂げていました。

 笠貫 メキシコで刻まれた、先生の励ましのドラマにも深く感動しました。81年、先生はメキシコの空港に駆け付けたメンバーの中にいた身重の婦人部員を大激励されます。その後、生まれた子どもたちに、両親は、先生との出会いの様子を語り続けます。さらに毎晩、小説『人間革命』を読み聞かせたそうです。

 原田 やがて、2人の子は、メキシコの男子部長と鼓笛部長に成長。SGI各国の大発展の背景には、こうした先生の一対一の励ましのドラマがあります。

 笠貫 南米は、未来部育成の模範です。昨年、訪れたアルゼンチンでは、全ての会合に、元気な未来部員の姿がありました。ここでは、合唱団の練習の送迎をする両親のための懇談会なども開催され、親子で一緒に成長しています。

 原田 昨年、ブラジルの友が、本部幹部会に参加するため、四国を訪問した折にも、感動的な出会いがありました。ブラジルの未来部長が、居合わせた少年部員に、生前、曽祖母が使っていた形見の念珠を、「池田先生や周りの人を支える人材になってください」と言って託したのです。

 笠貫 この激励に感動した少年部員は猛勉強し、関西創価中学に合格。“未来部長との約束を果たすんだ!”と、夢に向かって、勉強に挑戦しています。

 竹岡 2人の交流は現在も続いていますね。一人の未来部員のために全力を尽くす姿に、SGIの発展の因を見た思いがします。

宗教間対話を推進

 池田 今や世界中で、広布後継の青年が育ち、活躍する時代になりました。

 伊藤 次の世代といえば、池田SGI副会長がロシアを訪問された折には、池田先生が親交を結んだ方の、ご家族との出会いがありましたね。

 池田 ええ。モスクワ大学のレム・ホフロフ元総長の令息であるアレクセイ・ホフロフ副総長、ノーベル文学賞作家のミハイル・ショーロホフ氏の令孫であるアレクサンドル・ショーロホフ下院(国家院)議員と、お会いしてきました。

 伊藤 先生の誠実な人間外交が、今も続く友情へと結びついているのですね。

 池田 ホフロフ副総長に、第3次訪ソが描かれた小説『新・人間革命』の挿絵とロシア語訳を渡すと、「大変に懐かしいです」と喜ばれ、ショーロホフ議員は、「池田先生と祖父の対談は歴史的なことです」と語られました。

 竹岡 モスクワ大学は、ホフロフ、ログノフ、サドーヴニチィと3代の総長との交流が続いていますね。

 池田 ログノフ、サドーヴニチィの両総長と、先生は対談集を発刊されています。今回は、ロシア「国際グローバル研究アカデミー」から、先生への「正会員証」の授与式が、同大学で挙行されました。

 伊藤 また、フィレンツェ市から先生への「名誉市民」称号の授与式に参加するため、イタリアにも行かれましたね。

 竹岡 同市のナルデッラ市長は、「池田博士は、信念の対話によって人々を結び、平和を築いてきました」と述べています。

 池田 先生はこれまで3度、フィレンツェを訪問しています。東京富士美術館所蔵の「日本美術の名宝展」の開催など、文化交流にも尽力されました。さらにSGIの友も、良き市民として活躍してきました。

 原田 イタリアでは、同国の創価学会と共和国政府との間で、インテーサ(宗教協約)が結ばれています。どれほど深い信頼が寄せられていることか。

 伊藤 バチカンでは、ローマ教皇庁の招聘を受け、核兵器のない世界への展望を巡る国際会議に、唯一の仏教団体として、SGIの代表が出席しましたね。

 竹岡 SGIは長年、核兵器廃絶や環境問題などの人類的課題に、多くの人々や団体と協調し、解決への努力を続けてきました。

 池田 会議では、IAEA国際原子力機関)前事務局長のエルバラダイ氏や人権活動家のエスキベル博士など、先生と親交の深い方とも多く会いました。

 竹岡 会議への招聘の陰には、先生の心を継ぎ、「センツァトミカ核兵器はいらない)」運動などを推進してきた、地元イタリア青年部の献身の姿があったとも聞いています。

 原田 今回、ローマ教皇に池田SGI副会長が謁見しました。思えば75年、池田先生と当時の教皇の会見が予定されていました。しかし直前になって、宗門が難色を示し、中止となりました。あれから40年余り。宗教間対話を進め、世界平和に貢献してきたSGIの存在は今、広く社会から注目を集めているのです。

核兵器廃絶のため

 竹岡 先日も、ノルウェーの首都オスロで行われた、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)への「ノーベル平和賞」授賞式に、招聘を受け、SGIの代表が参加しましたね。

 伊藤 SGIが、ICANの国際パートナーとして、核兵器廃絶のための運動に取り組んできたことを評価されたものです。

 原田 本年は戸田先生の原水爆禁止宣言から60年。核兵器は、人類の生存の権利を脅かす絶対悪です。核なき世界の実現へ、市民社会の声を、さらに力強く結集していきましょう。

 笠貫 SGIでは明年のテーマを英訳する際、「栄光」の部分を「Brilliant Achievement」と表記しています。直訳すると、「Brilliant」は「輝かしい」、「Achievement」は「達成」の意味です。一人一人が、自身の誓願を成就する栄えある年こそ、「栄光の年」です。

 原田 御書に「うれしきかな末法流布に生れあへる我等」(1439ページ)と仰せです。私たちは喜び勇んで、世界広布の航海を進めてまいりましょう。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 希望広げる「人材の城」を 2017年12月10日

池田大作先生 四季の励まし〉 希望広げる「人材の城」を 2017年12月10日

 
 

 人を育てる――。
 私の心には、それ以外に何もない。
 創価学会は、
 世界の民衆の幸福と平和を担う、
 かけがえのない人類の希望である。
 この重大な使命を立派に後継し、
 未来に限りなく広げてくれる
 一流の人物を育てたい。

 人格の輝きこそ、
 人間として最も大事である。
 それには、精神闘争が必要である。
 自分の弱さに挑み、
 苦労に苦労を重ねて、
 自己の精神を
 磨き上げていくことである。
 そして、
 人材には、力がなくてはならない。
 何か一つでよい。
 これだけは
 誰にも負けないというものを
 もつことが必要である。

 人材育成の要諦とは何か。
 それは、リーダーが
 成長し続けていることだ。
 人は触発があってこそ奮起する。
 触発をもたらすには、
 日々、自分が
 成長していなければならない。
 ゆえに、リーダー自身が
 心に師をいだき、求道心を燃やし、
 新しい挑戦を重ね、
 自分を錬磨していくことだ。

 国家も、社会も、団体も、
 人によって決まる。
 「人材の城」を
 盤石に築き上げたところが勝つ。
 平和をつくるのも、
 文化をつくるのも、人間である。
 ゆえに、その人間をつくることが、
 一切の価値創造の根本となる。

 夕日に染まる天下の名古屋城――。
 1986年(昭和61年)6月、池田大作先生は中部文化会館(現・中部池田記念会館)の目の前にそびえ立つ名城の天守をカメラに収めた。
 西日本各地の石材を集めて築かれた名古屋城の石垣。池田先生は、その経緯に触れ、語った。「名古屋城の石垣がなぜ強固なのか。大小の石が組み合わさってできているからです。学会も、いろんな特徴の人が調和し、団結してこそ強固になる」
 明年は「世界広布新時代 栄光の年」。さあ、異体同心の団結で、一人一人が輝く「人材の城」を築きゆこう。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉7 「3・16」60周年記念の世界青年部総会へ 拡大の実証こそ後継の使命 2017年12月7日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉7 「3・16」60周年記念の世界青年部総会へ 拡大の実証こそ後継の使命 2017年12月7日

架空請求」のメールに注意
〈出席者〉
原田会長
竹岡青年部長
志賀男子部長
鈴木男子部書記長
伊藤女子部長
山本女子部書記長
「後継」とは、広宣流布の血脈を受け継ぐこと。他の「誰か」でなく、「自分自身」が広布の誓願を打ち立てること。さあ、「後継」の集い「3・16」へ!(本年9月、山形での創価青年大会から)

 原田 1951年(昭和26年)5月3日、第2代会長となった戸田先生は、生涯の願業として「75万世帯の折伏」を宣言されます。
 
 山本 当時の会員数は、約3000人。「戸田先生はずいぶん長生きをされるのだな」と他人事に思った人、夢物語のように感じた人など、反応はさまざまだったと伺いました。
 
 原田 しかし、わずか6年7カ月後、戸田先生の宣言通り、学会は75万世帯の折伏を達成します。今から60年前の12月のことです。そこには、全国各地で折伏の旋風を巻き起こした池田先生の闘争がありました。
 
 竹岡 3カ月後には、「3・16」の式典が行われます。拡大の闘争があったがゆえに、広布後継の儀式は開催されたのです。「3・16」60周年記念の「世界青年部総会」に向け、全世界の青年部が今一度、“拡大なくして後継なし”と、命に刻んでまいります。
 
 鈴木 3・16「広宣流布記念の日」30周年を記念して、先生が詠まれた長編詩「青は藍よりも青し」に、「その広布の大河の流れが/歴史の必然であるか否かを/君よ問うなかれ/汝自身の胸中に/自らの汗と労苦により/広布を必然たらしめんとする/熱情のありや無しやを 常に問え」との有名な一節があります。
 
 原田 ここには、「常に広布の主体者たれ!」との青年部への期待が示されています。広布へのロマンと情熱こそ青年の特権です。
 
 志賀 何より大切なのは、「3・16」を、単なる歴史の一ページと捉えないことです。先生は、「私にとって、毎日が『3・16』であった。毎日が、恩師との対話であり、恩師への誓いであり、恩師との共戦であった」と、何度も何度もつづられています。
 
 鈴木 「自分と師匠」――この一対一の誓願を立て、出発をしてこそ、「3・16」の精神が現代によみがえるのだと思います。
 
 竹岡 私たち池田門下の青年部は、師匠の総仕上げの今こそ、師弟の魂を継承し、誓いを果たしていきたい。意義深き佳節を「6万の弘教拡大」をはじめ、「人材育成」「総会大結集」の勝利の実証で飾り、歴史に残る「3・16」を築き上げていきましょう。

弘教と人材の育成

 伊藤 折伏の戦いでは、全国で感動的なエピソードが生まれています。先日も、東京で白蓮グループの班長を務める女子部員が、喜びの報告をくれました。彼女は、大学の同級生が入会を決意して以来、半年以上、一緒に会合へ。白蓮姉妹の集いにも共に参加しました。そして、初の本部幹部会の任務の日に、御本尊授与ができたのです。
 
 山本 「池田先生に勝利の結果を報告したい! と祈り、挑戦したことが、拡大の原動力になりました」と、すがすがしく語っていた姿が印象的でした。
 
 志賀 男子部でも怒濤の折伏戦が展開される中、全国8000人のニュー・リーダー輩出の戦いにも全力を注いでいます。
 
 原田 先生はかつて、「今ある環境、限られた条件の中から、一生懸命、智慧を出し合って、広布を進めていくのだ。そうやって信心で苦労すれば、苦労した分だけ、諸君の子孫にも必ず功徳が集まっていく」と語られました。
 
 志賀 少子化の中でも、工夫をこらし、執念を燃やす中で人材は育ちます。三重のある部長は就任以来、毎日5軒の家庭訪問を自らに課しました。その結果、この6年で、延べ1万軒の訪問・激励となり、多くの人材を輩出しています。
 
 鈴木 愛媛のある部長も、自らが大病を乗り越えた体験をメンバーに語り続けました。あるメンバーとは毎週1回、会う日を決めて対話。そうした執念が実り、この本部では、2年連続で部1人の大学校生を輩出しています。
 
 伊藤 「総会大結集」に向け、女子部ではまず、池田先生の卒寿のお誕生日を迎える、明年1月を中心に開催する「ロマン総会」の大成功を目指しています。
 
 山本 先生は、「同世代の女性のスクラムを広げよう! にぎやかで、朗らかで、楽しい雰囲気のところに、人は集まってくる」と言われました。一緒に訪問・激励、一緒に唱題、一緒に御書の研さんなど、“婦女一体”の「サン❀フラワー キャンペーン」を柱に、「新しい人材」を一人でも多く華陽姉妹の連帯に加えていく決意です。
 
 原田 「ロマン総会」で配布される「ロマンカード」には、「法華経を信ずる人は・さいわいを万里の外よりあつむべし」(御書1492ページ)とあります。御本尊を信じ、行学の二道に励む中で、無量の心の財は積まれていくのです。
 
 伊藤 「3・16」で、池田華陽会の誕生から10周年となります。この日を記念し、新たに11期生も結成されます。2月に入卒式を行う予定の白蓮グループをはじめ、新しい力の躍動をもって、盤石な後継の陣列を築いていく決意です。
 
 竹岡 「弘教拡大、人材育成、大結集」の勝利を示し、戸田先生から池田先生に託された広布のバトンを、池田門下の青年部が受け継ぐ、「現代の3・16」ともいえる、世界青年部総会にしてまいりましょう。

返信せず無視する

 伊藤 さて、最近、携帯電話やパソコンに、「架空請求」のメールが届くことが増えています。
 
 竹岡 実在の企業になりすましているため、すぐに詐欺とは見抜けないようです。しかし、心当たりのない請求が、メールで突然、来ることなどありえません。絶対にメールに返信したり、記載の電話番号にかけたり、URLをクリックせず、無視してください。
 
 志賀 設定によっては、ブロックすることもできます。利用してください。
 
 原田 ともかく、皆で声を掛け合い、事故を未然に防いでいきましょう。

〈随筆 永遠なれ創価の大城〉25 師弟凱歌の物語 2017年12月1日

〈随筆 永遠なれ創価の大城〉25 師弟凱歌の物語 2017年12月1日

人間革命の「勝ち鬨」を高らかに!
「今」を燃えて生きよ! そこに栄光の「未来」が
紅の葉、黄金の葉、また緑の葉が幾重にも織り成す武蔵野の秋――。輝く錦繡の丘には、偉大な先師を讃える東京牧口記念会館の列柱が王者の如く堂々と(11月16日、池田先生撮影。八王子市で)

 錦繡の丘に立つ師弟の大城は、いつ訪れても、荘厳である。
 八王子の東京牧口記念会館は、紅と黄金の千葉万葉に包まれ、柔らかな陽光に照らされていた。
 広宣流布と立正安国の大闘争に殉じていかれた先師の崇高なご生涯を偲び、「初代会長牧口常三郎先生顕彰室」で、私は妻と勤行・唱題を行った(十一月十六日)。
 日本の軍部政府による弾圧で、牢獄に囚われてもなお一歩も退かず、看守とも信念の対話を重ねられた牧口先生である。
 獄中からの最後の便りに、「三障四魔ガ紛起スルノハ当然デ、経文通リデス」と記されていた。
 当時、七十三歳。寒く狭い独房にあっても、その命には、まさしく「師子王の心」が明々と燃え上がっていたのである。
 妻は幼き日、実家での座談会にお迎えした牧口先生とご一緒に題目を唱えた。先生の威風も堂々たる音律は、命に刻みついて離れないという。
 「御義口伝」には、師子吼の意義について、「師弟共に唱うる所の音声なり」(御書七四八ページ)と説かれる。
 我ら創価の師弟は、常に初代会長の広布への「不惜身命」「死身弘法」の大精神に連なって、勤行・唱題の会座に臨む。ゆえに、いかなる三障四魔も断じて恐れることはないのだ。

命の限り前へ!

 学会家族の前進の大目的は、全人類の幸福と、地球の平和という遠大にしてロマンあふれるドラマの実現だ。これは、師から弟子へ、親から子へ、世代から世代へと語り継がれ、受け継がれていく大叙事詩である。
 命の限り、前へ前へ! 日蓮大聖人は、「身の力・心のはかり事・先先には百千万ばい(倍)こへたり」(同一〇六二ページ)とも表現されている。
 妙法に生き抜く色心に、停滞はない。胸中の生命力はいや増し、無量無辺の福智を発揮していけるのである。
 尊き広布の幾春秋を重ね、唯一無二の人間革命の物語を綴っておられる全国・全世界の同志に、ますますの健康あれ! 幸福あれ! 栄光あれ!と、今日も私は妻と祈りを重ねている。

牧口先生の御書

 東京牧口記念会館の顕彰室には、牧口先生が使われた「御書」が展示されている。至る所に剣豪の如き研鑽の跡がある。
 「開目抄」のページを開くと、「大願を立てん」(同二三二ページ)の個所には二重線が引かれ、欄外にも大きく赤い文字で「大願」と記されている。
 「誓願の心」こそ、法華経の行者の心であり、日蓮仏法の魂であり、仏教の根幹なのである。
 釈尊は、「最上の幸福」とは何かと問われ、自ら「正しい誓願」を起こすことこそが、「こよなき幸せである」と答えた。
 確固たる誓願を立てた人は強い。負けない。状況がどうであろうと、他人から何を言われようとも、動じることはない。
 「開目抄」に「其の外の大難・風の前の塵なるべし」(同ページ)と仰せの通り、大いなる確信と喜びを人生に与えてくれる揺るぎない力こそ、正しい誓願なのである。

誓願の道を70年

 では、最も正しい誓願とは何か。それは、最も正しい人生の道を貫き通すことだ。
 大田区蒲田の座談会で初めて恩師・戸田城聖先生とお会いした時、十九歳の私は質問した。
 「正しい人生とは、いったい、どういう人生をいうのでしょうか」
 戸田先生は、初対面の一青年に、懇切丁寧に答えてくださった。
 日蓮大聖人が人生の最重要の難問題、すなわち「生老病死」の打開と生命の尊厳を解き明かされていることを力説され、こう私を力強く励まされたのである。
 「実践してごらんなさい。青年じゃありませんか」と。
 師を信じ、誓願の道を走り始めて七十星霜――こよなく正しい人生の物語を、師と共に、同志と共に示し広げてこられたことに感謝は尽きない。
 小説『人間革命』も、「正しい仏法とは何か」「正しい人生とは何か」を、創価の師弟を通して後世に伝えたいと願い、愛する沖縄の天地で執筆を開始した。「黎明」の章を書き起こして、あす二日で五十三年となる。沖縄では、その意義を踏まえ、希望の声弾む、記念の「地区ファミリー総会」を県内全土で開催されると伺っている。
 小説『新・人間革命』第三十巻は、いよいよ「勝ち鬨」の章へと入る。ここまで続けてこられたのも、ひとえに読者の皆様の温かなご支援ありてこそである。

ドラマは続く!

 かつて、聖教新聞で小説『高杉晋作』を連載してくださった山岡荘八氏も、幾度となく「人間革命」と語られていた。
 唯一の戦争被爆国である日本に生きる一人として、戦争の残酷さを痛感されていたのであろう。一九五〇年(昭和二十五年)から新聞連載が開始された名作『徳川家康』第一巻の「あとがき」には、こう綴られている。
 「新しい哲学によって人間革命がなしとげられ、その革命された人間によって社会や政治や経済が、改められたときにはじめて原子科学は『平和』な次代の人類の文化財に変ってゆく――」
 そして、この夢を自著『徳川家康』に託して、「人間革命の可能」を限界まで描こうとする気概を述べられていたのだ。
 ゆえに今、世界百九十二カ国・地域に広がった、創価の「人間革命」の大連帯を、きっと喜んでくださるに違いない。
 ともあれ私も、毎朝、聖教新聞を配達してくださる「無冠の友」の方々をはじめ、不二の言論の同志との「共戦」の思いを込めて、力の限り執筆を続けていきたい。
 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」――この命題を託して、幾百万の庶民の蘇生のドラマと、師弟の凱歌の物語を描き留めていくのみである。

「心の一法」から

 本年、日中国交正常化の四十五周年を記念し、ご一緒に対談集を発刊した中国の王蒙元文化相が強く訴えられていた。
 ――現代人が科学技術などの物質的な価値ばかりを追求してきた結果、世界は今、「人間の心」の問題に直面している。これからは一層、精神的な価値を生み出すことが重要である、と。
 仏法では「心の一法より国土世間も出来する事なり」(御書五六三ページ)と説かれている。
 戦争も飢餓も、地球環境の問題も、詰まるところ、全て人間の「心の一法」に帰着すると言って決して過言ではない。
 不可思議にして、つかみがたい心を、聡明に、また豊かに広げながら、善へ、正義へ、平和へと力強くリードする法こそ、我らの信奉する日蓮仏法に他ならない。
 この大確信と誇りの炎を燃やしながら、わが心の輝きをもって、今いる家庭を、地域を、職場を、そして社会を、国土を、希望の大光で照らしていこうではないか!

英知・情熱・勝利

 明二〇一八年、わが学会は「世界広布新時代 栄光の年」と掲げた。
 学会の年間テーマに初めて「栄光」の二字が輝いたのは、半世紀前の、一九六八年(昭和四十三年)である。
 発表したのは、前年(一九六七年)の十一月、青年部総会の席上である。
 この折、私は若人たちに三つの指針を贈った。「英知」「情熱」そして「勝利」と。「栄光の年」の主体者は青年を措いて他にないと固く信じ、託したのである。
 広宣流布大誓堂の完成五周年を迎える明年は、新たな世界広布の五十年を開く一年となる。
 栄光への門出に当たり、信ずる地涌の青年たちに、そして全国・全世界の宿縁深き同志たちに、私は今再び捧げたい。
 「英知」――徹して御書を学び、英知を磨け! ここに人類の未来を照らす直道があるからだ。
 「情熱」――折伏への情熱を忘るな! 自他共の幸福に生きよ! 学会は永遠に折伏の団体だ。
 「勝利」――他の誰でもない、自分に勝て! 今日を勝て! その源泉こそ、勤行・唱題のたゆみなき実践なり。 
 「生きているあいだ何事も先へのばすな、きみの生は行為また行為であれ」とは、ドイツの文豪ゲーテの叫びである。
 限りある人生だ。同じ生きるなら、わが生命を最大に充実させたい。
 「今」を完全燃焼して生きることが、一つまた一つと栄光の「未来」を開くことになる。
 御本仏は宣言された。「所詮誓願と云うは題目弘通の誓願なり」(御書八四六ページ)と。
 さあ、「広宣流布」の大誓願を掲げ、世界の友と出発しよう! 共々に人間革命の「勝ち鬨」を高らかに上げるのだ! 
 わが広布の足跡も、我らの地域の前進も、全て「未来までの栄光の物語」になると確信して!

 (随時、掲載いたします)

 釈尊の言葉は『ブッダのことば』中村元訳(岩波書店)、山岡荘八は『山岡荘八全集1 徳川家康 第1巻』(講談社)、ゲーテは「ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代」(『ゲーテ全集8』所収)登張正實訳、潮出版社