〈教学〉 2月度「御書講義」の参考 法華証明抄  2018年2月13日

〈教学〉 2月度「御書講義」の参考 法華証明抄  2018年2月13日

御書全集 1586ページ12行目~1587ページ8行目
編年体御書 1390ページ12行目~1391ページ8行目
いかなる苦難も乗り越える妙法の大功力

 2月度の「御書講義」では「法華証明抄」を学びます。拝読範囲は「地にたうれたる人は・かへりて地よりをく~日蓮が言をいやしみて後悔あるべし・後悔あるべし」(御書全集1586ページ12行目~1587ページ8行目、編年体御書1390ページ12行目~1391ページ8行目)です。ここでは、拝読の参考として、本抄の背景と大意、また、拝読範囲の理解を深める解説を掲載します。

背景と大意

 本抄は弘安5年(1282年)2月28日、日蓮大聖人が61歳の時に身延で著され、駿河国静岡県中央部)の門下・南条時光に与えられたお手紙です。
 熱原の法難の渦中に、迫害の矢面に立って強盛な信心を貫いてきた時光は、この時、24歳でした。時光が重病であるとの報告を受けて、本抄は認められています。
 本抄の冒頭で大聖人は、末法において法華経を信受し実践する人が、いかに大善根を積んだ人であるかを示され、病床に伏す時光に、勇気と希望を送られます。
 続いて、時光について、(戦闘で人を殺したりする)武士の家に生まれたので悪人と言わなくてはならないところだが、心は善人であると仰せです。
 その理由として、難が競い起ころうとも揺らぐことなく信心を貫いてきた両親に続き、自ら信心に励んでいるからであると述べられます。
 そして、時光が激しい障魔との戦いの中にあっても信心を貫いてきたことで、成仏は間違いないという境涯に達したからこそ、天魔や外道が病を起こし、信心を脅そうと試みているのだと教えられます。
 最後に、時光を苦しめる鬼神を厳しく呵責され、病魔をはね返す大境涯を示されています。

過去の宿縁――「法華経」によって必ず成仏

 日蓮大聖人は拝読範囲の前段で、末法法華経を信じる者が、いかに過去世から仏法と宿縁が深厚であるかを示されています。
 本抄の冒頭では、末代悪世で法華経を持つ者は、過去に十万億の仏を供養した人であることが強調され、このことは、釈尊一人の説法だけではなく、多宝如来も、十方の諸仏も証明していることであると明言されています。
 その上で大聖人は、「いかなる過去の宿習にて・かかる身とは生るらむと悦びまいらせ候」(御書1586ページ)と仰せです。混乱と苦悩が渦巻く末法にあって、法華経を持つことが、どれほどの福運であり、どれほどの宿縁であるか――。このことを確信して、法華経を実践すれば、いかなる苦難をも勝ち越え、成仏という絶対的な幸福境涯を得ることができると教えられているのです。
 一方、十万億の仏を供養した大福運の者が、悪世に生まれて苦労するのは、なぜでしょうか。それは、謗法、すなわち法華経への誹謗が過去世にあったからだと示されています。
 しかし、福徳があるゆえに、逆縁によって、今世で法華経を信ずる人として生まれて、最後は法華経の力によって成仏することができると断言されています。
 今回の拝読範囲の冒頭で大聖人は、妙楽大師の「法華文句記」の文を踏まえて、「地にたうれたる人は・かへりて地よりをく」と仰せです。
 これは、たとえ法華経への誹謗によって、ひとたび悪道等に堕ちたとしても、正法との縁が結ばれたことによって、必ず、その正法によって救われることを譬えたものです。
 地によって倒れた者は、地によって立つことができる――。法華経を誹謗した者は、法華経によって必ず救われるという、妙法の計り知れない功徳が説かれています。

不退の信心――勇敢な心で広布へ前進!

 大聖人は本抄で、殺生をなりわいとする武士の家に生まれた南条時光であっても、「心は善人なり」と仰せになり、大聖人を外護し、妙法流布に懸けた純粋な信心を称賛されています。
 そして、「すでに仏になるべしと見へ候へば・天魔・外道が病をつけてをどさんと心み候か」と述べられ、さまざまな迫害の中をひるまずに信心を貫いてきたがゆえに、時光が成仏することは間違いない。その成仏を妨害しようとする魔の働きとして、このたびの病気が生じたのであると示されています。
 信心をしていても、さまざまな試練や苦難に直面することがあります。“なぜ、こうした問題に直面するのか?”という時光の疑問に対して大聖人は、“それは信心が進んだために起こるのである”と断言されています。
 難を乗り越えていくところに成仏の境涯が開かれていきます。
 大聖人は時光に、さらに深い確信に立って進んでいくように励まされていると拝されます。
 他の御書で大聖人は、「行解既に勤めぬれば三障四魔紛然として競い起る」(1087ページ)との天台大師の言葉を引用されています。信心に励むゆえに、信心を妨げる三障四魔が競い起こることは、仏法に照らして当然の道理です。
 大事なのは、その時にこそ勇気を奮い起こし、信心根本に立ち向かっていくことです。
 拝読御文の「命はかぎりある事なり・すこしも・をどろく事なかれ」との言葉には、妙法によっていかなる苦難をも打開できるという大確信が込められているのです。

病魔に勝つ――鬼神を叱咤する強盛な祈り

 拝読御文に、「鬼神めらめ此の人をなやますは剣をさかさまに・のむか又大火をいだくか、三世十方の仏の大怨敵となるか」とあります。これは、南条時光を苦しめる病魔に向かって、日蓮大聖人が厳しく呵責されている箇所です。
 「鬼神」とは、超人的な働きをするもので、仏道修行者を守護する働き(善鬼神)と、生命をむしばむ働き(悪鬼神)に大別されます。
 大聖人は「鬼神に二あり・一には善鬼・二には悪鬼なり、善鬼は法華経の怨を食す・悪鬼は法華経の行者を食す」(御書1246ページ)と示されています。
 拝読御文は、鬼神が病によって時光を苦しませることは、“法華経を持つ者を守護する”との法華経の会座での誓いを破ることになり、あらゆる仏の大怨敵となることなのだと強く戒められています。
 さらに、鬼神が善の働きを起こして、時光の病を治し守護する場合には、鬼神が餓鬼道の苦しみから免れられることを示されています。
 本抄を御執筆された当時、大聖人御自身も病と闘われていました。しかし、病魔と闘う時光を励ますために、本抄を著す3日前に時光への激励の言葉を語り、それを弟子の日朗に代筆させて、お見舞いの書状を送られています。
 さらに今度は、大聖人自ら筆を執って本抄を認められたのです。しかも本抄には「法華経の行者 日蓮(花押)」と記されており、大聖人が「法華経の行者」として、妙法弘通の後継の弟子に厳愛の御指導をされるとともに、時光を苦しめる鬼神を叱咤されています。
 師匠の仰せ通りに信心を貫いた時光は、その後、大病を乗り越えて健康を回復し、74歳で亡くなるまで、広宣流布のために尽くしていきました。
 偉大な妙法への確信に立ち、鬼神をも従えて難を乗り越えていくとの、大聖人の強盛な祈りが、御文には込められているのです。

〈みんなで学ぶ教学~新会員教室~〉12 一念三千㊦ 2018年1月20日

〈みんなで学ぶ教学~新会員教室~〉12 一念三千㊦ 2018年1月20日

自身が変われば、世界が変わる
マンガ・イラスト 逸見チエコ

 一念三千の「三千」の構成について解説した前回(2017年12月5日付)に続き、「一念三千㊦」となる今回は、私たちの生きる現実に、一念三千がどういう意味をもっているかについて学びます。

生命が宇宙へ広がる

 ――「一念」と「三千」の関係を教えてください。
  
 日蓮大聖人は御書のなかで、一念三千について示した天台大師の『摩訶止観』を次のように引用されています。
 「この三千の諸法は、一念の心にある。もし心が無ければそれまでのことであるが、たとえわずかでも心が有るならば、そこに三千の諸法が具わるのである」(御書238ページ、趣旨)
 わずかでも私たちの「一念の心」があるところ、そこに「三千の諸法」が具わるということです。
 「三千の諸法」とは、全宇宙に起こりうる、あらゆる現象です。つまり、私たちの一瞬一瞬の生命に全宇宙を具しているということになります。別の御書では、「山も海も、太陽も、月も、星々も、皆、私たちの胸中(己心)にある」(同1473ページ、趣旨)とも仰せです。
  
 ――ちっぽけにも思える自分の生命が、宇宙大にも広がるとは……。
  
 「ちっぽけ」だなんて、とんでもない“勘違い”です。すべての生命が大宇宙と不可分のかけがえのない小宇宙であり、尊極で宇宙大の可能性をもつ存在であると捉えるのが仏法です。このことを覚り、この正しい生命観のもとで人間として正しく生きていく智慧と、すべての人をこの哲学で救っていきたいという慈悲を起こした人が仏です。

変革の哲理を示す

 ――スケールが大きすぎて、実感が湧きません。
  
 天台大師は、自身の心を深く見つめていく修行法を説きましたが、極めて困難な方法であり、覚りに到達する人はまれでした。
 これに対して、誰もが等しく境涯を変革し、一人一人の幸福を実現する社会を建設するための具体的な方途として南無妙法蓮華経の唱題行を説き明かし、自ら実践し続けてこられたのが、大聖人です。
  
 ――法華経と唱題行はどのような関係になるのでしょうか?
  
 法華経如来寿量品第16で、「久遠実成(釈尊は実は非常に遠い過去〈久遠〉に成仏して以来、この娑婆世界に常住する仏であるということ)」が明かされました。
 しかし、釈尊の成仏の根本原因となった法を、凡夫としてどのように修行すればよいのかについて、法華経の文面には明らかにされていませんでした。
 これに対して、大聖人は、久遠実成の釈尊を仏たらしめた根源の法そのものを南無妙法蓮華経として明かされました。そして、この法を信受することで、凡夫が直ちに仏の境涯を自身の胸中に開き現していく道――つまり「万人成仏」の法が確立されたのです。

仏界を涌現できる

 ――自身の「仏性」を信じ抜くことが大切なのですね。
  
 そうです。瞬間瞬間のわが生命に“無限の可能性”が秘められている、ということを知ることが大切です。「十界互具」の観点から見れば、“誰もが仏界を直ちに涌現できる”ということになります。
 「一念三千は十界互具よりことはじまれり」(同189ページ)と仰せのように、一念三千を人間の境涯変革の道として捉えるために、大聖人の仏法においては十界互具が強調されるのです。
 十界互具・一念三千という万人にあてはまる普遍の真理を、大聖人御自身が体現されました。事実の上で一念三千の妙法が顕わになった大聖人の御生命を顕されているのが、南無妙法蓮華経の御本尊です。
  
 ――御本尊を顕された意義が分かりました。
  
 大聖人は一人一人の生命変革の道を打ち立てるとともに、自身の生命の変革は決して自分一人だけにとどまるものではなく、友人や家庭、職場、ひいては全人類の変革にまで及んでいく可能性を秘めていることを明かしました。
 言い換えれば、“自分が変われば、世界が変わる”というメッセージを送っているのが、大聖人の一念三千の仏法なのです。
 万人の幸福、すなわち広宣流布の決意に立って御本尊を拝することで、私たちは、誰もが仏界を現すことができます。希望の哲理を胸に、現実を変革する挑戦を続けていきましょう。

書籍案内

 日蓮大聖人の仏法を分かりやすく解説した本連載を抜粋し、一冊にまとめた『さぁ はじめよう 幸福学入門』(写真)が好評発売中。
 ふんだんに使用されているイラストやマンガを手掛かりに、「十界論」「一生成仏」など仏法の基本的な法理を学ぶ、新入会の友や未来部員に最適の一書。本社刊。700円(税込み)。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉18 「折伏の関西」が大歓喜の総会 拡大の金字塔で新時代開く 2018年2月12日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉18 「折伏の関西」が大歓喜の総会 拡大の金字塔で新時代開く 2018年2月12日

原動力は「題目」と「励まし」
“常勝”の誇り胸に 世界の青年と共に躍進
〈出席者〉
原田会長
徳渕総大阪婦人部長
広崎総兵庫長
酒井総京都婦人部長
北乾奈良総県婦人部長
小代和歌山総県青年部長
戸田滋賀総県青年部長
海崎福井総県長
一人一人が限界突破の拡大に挑戦し、大歓喜の中で迎えた「関西総会」。さらなる勝利の峰を目指し、関西の同志の前進は続く(4日、関西戸田記念講堂で)

 原田 このたびの福井県、北陸を中心とした日本海側各地の豪雪で被害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。学会としても、災害対策本部を設置し対応に当たっています。

 海崎 現地でも学会本部と連携を取りながら被災状況の確認や会員・家族の激励に取り組んでいます。皆が「変毒為薬」できるよう強く祈るとともに、励ましに全力を挙げてまいります。

 原田 去る4日、拡大と前進の息吹あふれる「関西総会(本部幹部会)」が開催されました。運営などで尽力いただいた方々にも心から御礼申し上げます。

 広崎 関西の2府5県、全てが「ブロック1」を超える拡大で総会を迎えました。一人一人が題目根本に、自身の「壁」を破った結果です。

 原田 方面長、方面婦人部長はじめ、青年部のリーダーも続々と弘教を成就されたと聞きました。リーダーが率先し、各部が一丸となっての前進は、広布拡大の模範です。

 酒井 「勝利の結果で先生にお応えしよう」と団結できました。一人一人と池田先生との師弟の絆こそ関西の強さです。総会の開催が発表されて以来、「じっとしていられない!」と、毎日が折伏、毎日が励ましの日々でした。

 徳渕 第一線では自身の戦いを赤裸々に語り、励まし合い、にぎやかに対話に挑戦しました。だからこそ全員が大歓喜で総会を迎えられたのだと思います。

一家和楽のドラマ

 北乾 婦人部では「グループ」が前進の原動力になりました。奈良のある地区では、グループでの訪問・激励を通し、活動に励むようになった方がいました。昨年、唱題の実践で大きな体験も積み、その姿を見ていたお子さん2人が新年に入会。一人一人に光を当てるグループは、まさに“励ましの最前線”です。

 酒井 京都のある婦人部の方は、小説『新・人間革命』に学び、先生の指導の通り、未入会のご主人に対し聡明に、誠実に接することを心がけてきました。そして、苦楽を共にしてきたご主人に真心を込めて語り掛け、入会に導くことができました。実に50年越しの祈りが通じたのです。

 原田 「一家和楽の信心」は「創価学会永遠の五指針」の第一に掲げられた指標です。一家和楽のドラマの一つ一つは、それ自体が偉大なる広布史です。まさに「未来までの・ものがたり(物語)」(御書1086ページ)です。

 徳渕 ヤング・ミセスも奮闘しました。大阪のあるメンバーは、友人の子育ての悩みを聞いた際、勇気を出して仏法対話。友人も唱題の実践を通して、見違えるように元気になり、歓喜の中、入会されました。

 原田 池田先生は総会へのメッセージで「みんなは地涌の菩薩だ。そう決めて、祈り、楽しく語ってごらん。必ず、大勢の眷属が現れて仏の陣列に集ってくるよ」との、戸田先生の言葉を紹介されました。この通りの実践をされているのが、関西の尊き婦人部の皆さんです。

 海崎 壮年部も“黄金柱”の決意で拡大に取り組みました。福井の70代のリーダーは、自身の拡大の目標に挑戦するとともに、個人指導にも徹して取り組んでいます。総会に向けても、仕事で知り合った2人の青年に弘教を成就しました。

 原田 “生涯青春”の心意気で率先する壮年部の姿は、まさに信心のかがみです。

 戸田 滋賀では82歳の壮年部の方の戦いが波動を呼びました。その方も総会を目指す中、昨年2人の方を入会に導きました。うち1人は20代の青年です。

“一人ももれなく”

 広崎 拡大の戦いでは特に、後継の青年部が大躍進しました。

 原田 男子部、女子部、学生部が“折伏日本一”を達成したと聞きました。青年が育っているところには未来があります。

 戸田 滋賀に競走馬の調教に従事する圏男子部長がいます。彼は2年連続で弘教を成就。担当する競走馬が重賞レースで勝利するなど職場でも実証を示しています。「折伏に励めば仕事でも必ず結果が出る」と語る姿を通し、周囲の多くのメンバーが立ち上がっています。

 小代 和歌山のある男子部員は、先輩からの度重なる激励に奮起し折伏に挑戦。初めての本尊流布が実りました。その直後、自営業の彼のもとに人手が足りなくなるほどの仕事が舞い込んできました。他にも、家族の大病を唱題と折伏で乗り越えた体験なども生まれています。

 海崎 福井の男子部メンバーは、故郷・大分県の友人に折伏が実りました。この弘教のため、福井から大分へ、圏男子部長をはじめ4人の男子部が駆け付けてくれたのです。

 酒井 女子部では、幸のスクラムを広げる仏法対話に多くのメンバーがはつらつと挑戦しましたね。

 徳渕 大阪の総区女子部長の折伏体験が反響を呼びました。彼女は、病と闘う友人に励ましを送り続け、入会に導きました。その後、友人は病魔を克服し、唱題の功徳を確信。2人そろって、セミナーで体験発表をしました。入会間もないメンバーの「苦しい体験も使命を果たすためにあることに気付きました。創価学会と出あい、私は今、幸せです」との言葉に、参加者は感動で胸がいっぱいになりました。

 広崎 兵庫の華陽リーダーは、3月11日に開催される「世界青年部総会」のアピール映像を見た友人から「ぜひ、私も参加してみたい」と言われ、見事、弘教が実りました。

 酒井 京都の女子地区リーダーは、励ましを送ってきた友人と、女子部の集いに参加。友人は、女子部員の信仰体験や励ましに真剣に耳を傾け、涙を浮かべていたそうです。終了後、「温かい人ばかりでとてもよかった」と語り、後日、晴れて入会されました。

 小代 壮年・婦人部の方々の題目、日頃からの全面的な大応援があってこその結果です。心から感謝いたします。

 北乾 共に祈り、共に動く中で、私たちの方も自らの青年時代の原点を思い出し、元気をもらうことができました。

 戸田 関西青年部は、池田先生の期待を全身で感じながら勢いを加速させ、「世界青年部総会」をさらなる人材拡大で迎えてまいります。

 海崎 壮年・婦人部も“一人ももれなく”の精神で青年を励まし、青年部総会の大結集に向け全力を挙げていきます。

SGIメンバーと

 小代 アメリカ青年部を迎えて開かれた「世界広布新時代 関西ワールド総会」も、10会場の全てで大成功でした。

 北乾 奈良では全地区でワールド総会に向けて題目の目標を決め、達成するごとに折り鶴を一つ作成する取り組みに挑戦。その折り鶴100羽で作った首飾りをアメリカ青年部の一人一人に贈り、大変に喜んでいただきました。この運動を通じて起きた唱題の渦が原動力となり、多くの勝利のドラマが生まれました。

 広崎 兵庫の尼崎でのワールド総会にも多くの友人が参加。アメリカ青年部のメンバーは会合終了後、すぐに対話の輪の中に入ってくれました。体験を語りながら、質問にも丁寧に答えてくれ、入会を希望する方が相次ぎました。

新しい人材に光を

 原田 池田先生は関西の皆さまに、「これから、どれほど幸福と栄光の物語が綴られゆくことか。私の心は高鳴ります」とメッセージを贈られました。新会員の方々、さらに今回の総会を機に立ち上がった方々が、「信心、活動を通してこれだけ幸せになりました!」と胸を張れるまで、激励を送っていきたいと思います。

 徳渕 今年7月には関西の歌「常勝の空」誕生から40周年の佳節を迎えます。

 北乾 「常勝の空」を歌う時、私たちの心は先生と共にあります。その精神は永遠に変わりません。

 原田 今回の総会では「折伏大関西」を満天下に示しました。「常勝の空」を高らかに歌い、「いざや前進 恐れなく」の気概で、さらなる拡大、前進を続けることを世界中の同志、そして池田先生が見守っておられます。

座談会 師弟誓願の大行進〉17 聖教新聞PR版、「RUN IT!」(第三文明社)が刊行―― 青年の等身大の体験に共感 2018年2月8日

座談会 師弟誓願の大行進〉17 聖教新聞PR版、「RUN IT!」(第三文明社)が刊行―― 青年の等身大の体験に共感 2018年2月8日

「3・16」60周年へ師子の前進を!
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
伊藤女子部長
各地の女子部「ロマン総会」の様子。参加者からは「学会は楽しいし、温かい」との声が

 伊藤 常勝の青空のもと、「関西総会」の意義を込めた「本部幹部会」が4日、大阪府豊中市の関西戸田記念講堂で盛大に開催されました。

 永石 来日中のアメリカSGIの代表201人も参加し、「伝統の2月」を飾る素晴らしい集いでした。

 志賀 実は今回、訪日の希望者を募ったところ、アメリカ全土から、たくさんの応募があったそうです。その中から選抜された青年たちだからこそ、全てのメンバーの思いも背負って、戦い抜こうと決意し、この1年間で、合計577世帯の御本尊流布を成し遂げ、来日を果たしました。

 伊藤 そのアメリカ青年部の代表が、新しい同部の歌「正義の師子の誓い」を合唱した際には、感動で胸が震えました。師に世界広布を誓う熱い思いが、強く伝わってきました。

 原田 「我らは師子と立つ」「決して負けない/決して退かない/これこそ我らの誓い」と力強く歌う姿は、世界広布の洋々たる未来を象徴しているかのようでした。池田先生が、「世界広布の永遠の原点」と定めたアメリカの天地に今、多くの地涌の若人が厳然と立ち上がっていることを心から実感しました。

 永石 先生は、「わが愛する青年に贈る」と題した、大白蓮華で連載中の講義「世界を照らす太陽の仏法」の中で、創価後継の男女青年部は、「師子王の集い」であると断言されています。

 長谷川 「師子王」とは、仏の偉大な生命をたとえたもので、「何ものにも負けない」「断じて勝つ」境涯のことです。アメリカ青年部が作成した歌詞には、この「師子」の心が、あふれていました。

 原田 総会を大拡大で飾った関西の同志の、折伏歓喜も爆発していた幹部会でした。9日から13日の中継(会場と時間は、各県・区で決定)を楽しみにしていただければと思います。

幸福を広げる連帯

 永石 「栄光の年」が開幕し、各地で行われた女子部の「ロマン総会」が大成功で終了しました。どの地にあっても、女子部の皆さんの麗しい励ましのスクラムが光っていました。

 長谷川 先生も、寒い中、友の喜ぶ姿を思い浮かべて準備に奔走する女子部の皆さんの奮闘を最大にたたえられ、「乙女たちの賑やかなスクラムは、世界へ未来へ、幸の華を広げゆく平和の大地なのだ」と呼び掛けてくださいました。

 伊藤 先生の温かな励まし、そして各部の皆さまの応援のおかげで、歓喜の総会となりました。御書に「仏になるみちは善知識にはすぎず」(1468ページ)と仰せの通り、善き友と支え合い、励まし合う中にこそ、「一生成仏」という確かな幸福への軌道があると確信しています。

 原田 孤独や不安が渦巻く現代社会にあって、幸の連帯を広げる女子部の皆さんが、どれほど尊貴な存在であるか。共に悩み、共に祈り、共に笑い、共に前進する。その歩みは、必ずしも華やかではないかもしれません。けれども、その着実な草の根の語らいにこそ、時代を開く鍵があります。どうか、これからも楽しく朗らかに華陽のスクラムを広げていただきたい。

宝のように大切に

 長谷川 さて、聖教新聞の「PR版」(春季号)が完成しました。今回は、オールカラー8ページ建てで、持ち運びに便利なタブロイド判(通常の2分の1の大きさ)となっています。

 原田 「PR版」は、聖教新聞の魅力を、より多くの方に知っていただくために作成しているものです。
 この春季号では、「3・16」60周年記念の「世界青年部総会」に向かって躍動する、「青年」を特集しています。

 長谷川 池田先生の、青年への「励ましの指針」をはじめ、日本中、世界中で活躍する「創価の青年」の姿が紹介されています。
 永石 早速、PR版を読んだ友人から、「学会には、素晴らしい青年がたくさんいますね」「若い人たちの、はじける笑顔が印象的です」「青年へのまなざしが温かいですね」などの感想が寄せられています。

 志賀 聖教新聞の購読者の方は語っていました。「いつも、学会員の方々の強い絆と優しさを感じています。皆さまの生き方に、大きな感銘を受け、参考にさせてもらっています」

 原田 「文化・芸術への視野が広い聖教新聞を読むたびに、感動しています」と言う方もいます。学会の真実の姿を伝える「PR版」を通じ、平和と幸福の輪を、さらに大きく広げていきましょう。

 志賀 また、このたび、青年部体験談特集「RUN IT!」(第三文明社)が発売となりました。

 伊藤 これは、聖教新聞大白蓮華に掲載された青年部員の体験談を、まとめた冊子です。おしゃれなデザインが特徴で、日本、世界の15人の青年の体験が紹介されています。

 志賀 等身大の青年の姿と、青年が信仰を実践する意味などが描かれ、多くの人に納得と共感を呼ぶこと間違いなしです。

 原田 「青年を宝のごとく大切に」――これが先生に教えていただいた、学会の永遠の理念です。先日、社会部の会合に出席した折も、ゲーム・デザイナーの男子部員、救急救命士の女子部員と、社会で大きく実証を示す2人の青年の体験を伺い、深く感銘しました。

 長谷川 学会は今、青年が躍動しています。池田先生が心血を注いで育成してきた青年が躍り出ているのです。

 原田 さあ、3月の「世界青年部総会」へ、頼もしい青年たちと共に、世界広布の勝ち鬨も高らかに、勢いある前進を続けていこうではありませんか。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 「勇気の心」が幸福を築く 2018年2月4日

池田大作先生 四季の励まし〉 「勇気の心」が幸福を築く 2018年2月4日

 
 

 勇気あるところ、
 正義と希望の太陽は輝く。
 「勇気」と「臆病」の差は、
 微妙である。
 紙一重の差といってもよい。
 たった一言の励ましによって、
 気力が倍加し、
 勇気が漲ることは、実に多い。
 励ましは
 英語で「エンカレッジ」。
 勇気(カレッジ)を
 吹き込むことだ。
 ゆえに励ましのあるところは、
 勇気が満ちあふれる。
 
 勇気とは、本来、
 外に向けられるものではない。
 弱い自分、
 苦労を回避しようとする自分、
 新しい挑戦を
 尻込みしてしまう自分、
 嫌なことを他人のせいにして
 人を恨んでしまう自分など、
 自己の迷いや殻を
 打ち破っていく心である。
 勇気が幸福を確立していく上で、
 最も大切な力なのだ。
 
 自分の境涯が変われば、
 物事の感じ方、
 捉え方も変わっていくものだ。
 逆境も、苦難も、
 人生のドラマを楽しむように、
 悠々と乗り越えていける。
 その境涯革命の原動力は、
 強い一念を込めた真剣な唱題だ。
 題目を唱え抜いて、
 勇気を奮い起こして行動し、
 自分の壁を打ち破った時に、
 境涯を開くことができる。
 
 かけがえのない
 「今日」を悔いなく戦い、
 広宣流布のため、
 人々のために生ききれ!
 「常勝」とは、
 断固として「今を勝つ」ことだ。
 「今日を勝つ」ことだ。

 “常勝の空”が、晴れ晴れと広がっていた。大阪市中央区大阪ビジネスパーク。関西の発展を象徴するかのように、高層ビルが林立する。2007年(平成19年)11月、池田大作先生がシャッターを切った。
 「常勝関西」は、先生が手づくりで築いた民衆の大城。昭和31年の「大阪の戦い」で、先生は「勇戦」「大勝」と揮毫し、関西の同志に贈った。「自ら勇んで戦いを起こす時、生命は大歓喜に包まれ、悠々と苦悩に打ち勝つ大境涯へ、自身を高めていける」と、先生はつづっている。
 勇戦ありて、大勝あり――。常勝の魂とは、勇んで戦う生命に脈打つ。さあ、勇気の心を燃やし、幸の連帯を広げよう!

池田先生ご夫妻のメッセージ 2018年2月2日

池田先生ご夫妻のメッセージ 2018年2月2日

皆さんのスクラム創価の希望

 広布のトップランナーの誇りも高く、先駆を切って、ヤング・ミセスの集い、寒いなか、また忙しいところ、まことにご苦労さま!
 生き生きと躍動する皆さん方のスクラムこそ、わが創価家族がいよいよ栄え光りゆく希望の象徴です。
 妻がいつも褒めています。
 「ヤング・ミセスの方々は、人生で一番あわただしく、一番めまぐるしい試練の年代に、本当によく頑張ってくれていますね」と。
 二人して、皆さんに拍手を送っています。
 日蓮大聖人は、いざという時に勇気ある信心を貫いてきた女性の日妙聖人に仰せになられました。
 「青き事は藍より出でたれども・かさ(重)ぬれば藍よりも色まさる、同じ法華経にては・をはすれども志をかさぬれば・他人よりも色まさり利生もあるべきなり」(御書1221ページ)とお約束なのであります。
 妙法こそ、絶対に行き詰まりのない「幸福勝利」の力です。
 何があろうと、一つ一つ、必ず変毒為薬しながら、境涯を深めていくことができます。そして、一家も、友人も、縁する人々も、地域社会も、明るく温かく照らしていくことができるのです。これが信心です。
 どうか、良き先輩や良き友と何でも励まし合い、支え合い、守り合いながら、「私たちの『誓願の題目』『自行化他の題目』が叶わないわけがない!」との大確信で、強く賢く朗らかに進んでいってください。
 有名な「年は・わか(若)うなり福はかさなり候べし」(同1135ページ)との御聖訓は、今のヤング・ミセスの女性に贈られた御聖訓です。どうか、ますます若々しく、ますます福運に充ち満ちた幸と平和の連帯を、一人また一人と広げていっていただきたいのであります。
 皆さんと私の命は題目で結ばれています。これからも、大切な皆さん一人一人に届けと、題目を送り続けていきます。
 どうか、健康第一で! 風邪などひかれませんように!

〈座談会 師弟誓願の大行進〉16 伝統の「二月闘争」がスタート 拡大は一人への励ましから 2018年2月1日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉16 伝統の「二月闘争」がスタート 拡大は一人への励ましから 2018年2月1日

世界が注目する「SGI提言」
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
インドで行われた「SGIの日」記念提言に関するシンポジウム。600人が出席し、識者の講演に賛同の拍手が広がった(昨年9月)

 竹岡 池田先生が、今年も1・26「SGIの日」を記念し、提言を発表されました。「人権の世紀へ 民衆の大河」と題し、仏法の視座から、核廃絶、環境問題、また人権文化の建設など、地球的規模の課題の解決に向けて論じられています。

 伊藤 本年は提言の発表開始から35年を刻みます。青年部でも、毎年発表される提言を通し、先生の平和哲学を真剣に学んでいます。

 長谷川 これまでも先生の提言には、国内外の識者から賛同の声が寄せられてきました。またメディアでも取り上げられ、大きな注目を集めてきました。

 永石 池田先生の平和思想の根底にあるのは、民衆一人一人を守りながら、生命の尊厳を踏みにじる勢力と徹底して戦い抜かれた牧口、戸田両先生の信念と行動です。

 原田 提言で、先生が一貫して訴えてこられた柱の一つが、核兵器の禁止と廃絶です。“核兵器は絶対悪”との戸田先生の「原水爆禁止宣言」を、池田先生が受け継いだものです。

 永石 昨年、ついに国連で核兵器禁止条約が採択されました。条約制定を求める活動を続けてきたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)に対し、ノーベル平和賞が贈られたことも大きな話題となりました。

 伊藤 SGIは、ICANのフィン事務局長が「友情に根差したICANとSGIの緊密な連携が、禁止条約の実現、またノーベル平和賞の受賞につながったと思います」と述べていたように、国際パートナーとして、行動を共にしており、深い信頼関係で結ばれています。

 原田 核兵器禁止条約は、グローバルな市民社会の後押しで採択されました。恩師の遺訓を胸に、池田先生が長年にわたり推進してこられたことが一つ一つ、現実のものとなってきている――その紛れもない事実を改めて実感し、深い感動を禁じ得ません。

 竹岡 今回の提言で先生は、平和と共生の地球社会の創造について「その挑戦を成し遂げる原動力は民衆の連帯にあると、私は確信してやまない」と強調されています。先生が示してくださった平和の道、共生の道を世界の友と手を取り合い、さらに広げていく決意です。

「会合革命」と両輪

 伊藤 いよいよ、学会伝統の「二月闘争」がスタートです。

 原田 1952年(昭和27年)、24歳の池田先生は、蒲田支部で拡大の陣頭指揮を執られました。先生は組織の最前線に飛び込み、激励に次ぐ激励を重ねられました。勇気と希望を送る先生の闘争に皆が奮起。不可能と思われていた「壁」を破り、広宣流布の突破口を開いたのです。

 伊藤 池田先生は「戸田先生のおかげで、偉大な大聖人の仏法に巡りあい、正しき人生の道を知ることができた。広宣流布の拡大をもって、その師匠の大恩に報いていくのだ」と、当時、報恩の決意で戦ったことを述懐されていますね。

 長谷川 先生は「『師のために』戦うから、本当の底力が出せる。『師弟不二』なればこそ、いかなる苦難も恐れず、生命の最極の軌道を進める」と教えてくださっています。

 原田 池田先生が二月闘争で焦点を当てたのが、現在の「ブロック」に当たる最前線の「組」でした。「組2世帯の弘教」という具体的な目標を設定したのです。私たちも、目標を明確に定め、これまでの自身の限界を突破する戦いにまい進してこそ勝利することができます。

 永石 この2月には、「励まし週間」も初めて実施されます。訪問・激励、個人指導に徹し、一人一人に寄り添う対話に努めていきたいですね。

 長谷川 期間中は、会合や打ち合わせをなくすなど、組織として具体的な工夫も大切です。「会合革命」との両輪で、励まし運動を進めていきたいと思います。

 原田 私も先日、秋田、徳島を訪れた際、同志宅を訪問させていただきました。リーダー自ら足を運び、励ましに徹する中で、「勤行・唱題を実践する人」「会合に参加する人」「広布拡大に挑戦する人」を着実に増やしてまいりたい。苦悩に沈む一人を励ますこと、新たな一人が信心で立ち上がることから、地域広布の無限の可能性が広がります。

 竹岡 折伏もまた、目の前の一人に対する「励まし」が根本です。青年部は、3月に行われる世界青年部総会へ、自他共の幸福を目指し、縁する友に友情と連帯を広げてまいります。

 原田 「伝統の2月」から「師弟勝利の3・16」へ、日々の真剣な祈りと、一対一の地道な対話を軸に、全てのリーダーが地域を走り抜いてまいりたい。今こそ、池田門下が一丸となって戦い、拡大の金字塔を打ち立てていこうではありませんか。

金銭の貸借は厳禁

 長谷川 社会では詐欺などの犯罪、金銭トラブルが横行し、手口がますます、巧妙化しています。そこで改めての確認ですが、学会は、戸田先生の時代以来、「会員間の金銭貸借」は禁止であり、厳格に戒めています。借りる側が悪いのは当然として、貸す側もよくありません。

 竹岡 小説『新・人間革命』第8巻「清流」の章には「そもそも戸田城聖が、会員間の金銭貸借を厳しく禁じたのは、そのために組織が利用されることを防ぐためであった。また、金銭関係のもつれが組織に波及し、怨嫉などを引き起こすことになるからである」と明確に書かれています。

 永石 清浄な学会の組織を発展させゆくために不可欠な、永遠の指針ですね。

 原田 御書に「月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし」(1190ページ)と仰せです。ゆえに、魔を寄せ付けない強盛な祈りが大切です。皆で声を掛け合い、広布一筋の人生を歩んでいきましょう。