総県長会議での原田会長の指導(要旨) 2018年6月2日

総県長会議での原田会長の指導(要旨) 2018年6月2日

率先の実践こそ人材育成の要
任用試験・SOKAキッズフェスタに全力
 

 一、「7・3」へ、そして上半期の総仕上げに向けて、弘教・拡大を勢いよく進めていただき、本当にありがとうございます。
 本年は年頭より「学会活動で功徳を受けた方が増えたかどうか」「拡大に挑戦する人が増えたかどうか」を確認しながら前進しています。
 いよいよ教学部任用試験(仏法入門)が近づいてきました。
 今月の「励まし週間」は、試験直前の11日から17日になります。受験される方はもちろん、改めて、一人でも多くの方が勤行・唱題や学会活動に励み、信心の確信をつかめるよう、訪問・激励に全力で当たっていくことを確認したい。
 試験まで残りわずかですが、受験に挑む皆さんと共に学び、関わることが、広宣流布の大きな流れとなり、互いの福徳と輝くことは間違いありません。新入会者をはじめ新たな活動者が信心の確信をつかみ、また未来部が大きく成長し、さらには会友の学会理解が進むよう、研さんと励ましをお願いいたします。

VODを積極活用

 一、併せて本年は、STB視聴運動も積極的に進めております。1日付の聖教新聞4面には、「今月のオススメVOD」も掲載されており、今後も毎月掲載される予定です。
 番組の中には、内容は素晴らしいものの、あまり視聴されていない、いわば「もったいない」作品もあります。
 VOD作品は、友人の学会理解を深めることはもとより、会員・同志が確信と自信を深める最高の“武器”でもあります。座談会はもちろん、地区協議会や少人数の懇談会などでも、積極的に活用していきたい。
 小説『新・人間革命』第10巻「言論城」には、次のようにあります。
 「後輩に対しても、自分以上の力をつけさせていける、雅量のあるリーダーでなければならない。それには、まず率先垂範だ。その姿、行動が、真実の触発をもたらしていくことは間違いない。ただ命令したり文句を言うだけの、権威主義の人物の下では、人は決して育たない」と。
 人材育成といっても、その肝要はリーダー自身の率先の実践であり、自らの境涯革命への挑戦です。それがなければ、人材も見えてこないし、増えてこない。
 さまざまな戦いの一つ一つを通して、人材を見つけ、人材が育っているのか。そのためにも、毎月、自分自身が、励ましを増やせたのか。そして、皆の模範となり、師匠にお応えできる率先の活動ができたのか。リーダーは、この点を肝に銘じて、戦い抜いてまいりたい。
 一、夏は、未来部育成の大事な季節です。本年は、初の試みとして7月1日を中心に「SOKAキッズフェスタ」を行います。
 ここ数年来、広宣流布の将来を展望し、子どもを持つ家族への激励、また未来部・未就学世代の入会の応援に力を入れてきました。その一助となるように、少年少女部員ならびに未就学児童や未入会の子どもを対象に、父母や祖父母と一緒に家族で参加できる行事が「SOKAキッズフェスタ」です。
 池田先生は「創価学会の組織は安全地帯である。子どもは、学会の庭で育てていきなさい」との戸田先生のご指導を繰り返し教えてくださり、さらに「学会には、一人ひとりが自身の可能性に目を開き、確かな自信と安心と希望を得ていくための豊かな励ましがある。そして、人間として生きていく上で、最高の誇りと自覚をもつことができる哲理がある」と教えてくださいました。
 広宣流布の未来を見据えた時、未来部・未就学世代に信心が受け継がれていくか。これこそ最重要課題です。私たちには、学会にしかない励ましの世界を、また最高峰の創価の哲理を、後継に伝えていく責務があります。「子どもは、学会の庭で育てていきなさい」との指針を再確認して、これまで以上に、信心の継承に力を入れてまいりたい。
 「SOKAキッズフェスタ」や「創価ファミリー大会」などに参加する中で、子どもたちに楽しい思い出をつくってもらうのはもちろんのこと、未入会の父母や家族にも、学会への印象を変え、理解を深めるきっかけになるよう、取り組みを進めたい。各家庭の状況には十分に配慮しながら、丁寧な激励を進めていきたいと思います。

仏の種を勇気凜々と

 一、小説『新・人間革命』の最終章「誓願」には、第2次宗門事件が描かれております。
 池田先生が烈風の中を、どれほどの思いで会員を守り、学会を守り、そして死身弘法の戦いで世界広布を進めてこられたか。私たちは、『新・人間革命』を学ぶ中で、改めて報恩感謝の決意に立ってまいりたい。そして『新・人間革命』の連載とともに、広布に走れる毎日を最高の誇りとして、拡大にまい進したい。
 池田先生は、「大白蓮華」6月号の巻頭言「我らは『種を蒔く人』なり」の中で、大聖人御聖誕の天地・千葉で約2000年前の遺跡から蓮華の種が発見されたことを、日蓮仏法大興隆の瑞相であると、戸田先生が喜ばれたエピソードを紹介されながら、「我らの祈りと行動、対話と振る舞いで、楽しく伸び伸びと『仏種』を蒔きゆこうではないか!」と呼び掛けてくださいました。
 まもなく発刊される小説『新・人間革命』第30巻・上巻に収められた「雌伏」の章の冒頭も、「さあ、対話をしよう!」と始まる詩からスタートします。
 「われらは、 対話をもって 人びとの心田に幸福の種子を植え、 この世の尊き使命を呼び覚ます。 対話をもって 心をつなぎ、世界を結び、 難攻不落の 恒久平和の城塞を築く。 さあ、今日も、対話を進めよう!」と。
 壮大な対話編ともいうべき小説『新・人間革命』で、先生が対話の範を示し、幸福への種を蒔き続けてくださっている今こそ、池田門下の弟子も総立ちとなって、創価の大興隆の礎を築く時であります。
 ひとたび蒔いた種は永久に失われない。必ず芽を出す。この大確信で、師弟の月・7月、友好の月・8月へ勇気凜々と仏の種を植え、対話の花を咲かせゆこうではありませんか!

本部幹部会・関東総会への池田先生のメッセージ 2018年6月3日

本部幹部会・関東総会への池田先生のメッセージ 2018年6月3日

世界平和の大航路を進め
トインビー博士「日蓮の遺命を創価学会が実行」
SGI本幹研修会で来日した海外6カ国・地域のメンバーが、青空に映える船橋池田講堂の前で記念のカメラに。胸中に誓いの旭日を明々と昇らせながら
  

 一、かの釈尊は、世界最高峰のヒマラヤのふもとに王子として生まれ、大宇宙の究極の法則と合致しゆく、生命の最高峰の境涯を示されました。
 末法の御本仏・日蓮大聖人は、世界最大の太平洋のほとりに「民の子」として聖誕なされ、釈尊の遺命を受け継がれつつ、全人類の幸福と平和の道を広大無辺に開いてくださったのです。
 小説『人間革命』の英語版が発刊された折、トインビー博士から寄せていただいた真心あふるる序文には、こう記されていました。
 「日蓮の地平と関心は、日本の海岸線に限定されるものではなかった。日蓮は、自分の思い描く仏教は、全ての場所の人間の仲間を救済する手段であると考えた」
 そして、「創価学会は、人間革命の活動を通し、その日蓮の遺命を実行しているのである」と――。
 トインビー博士も見つめておられた、壮大に全地球を潤しゆく、誉れ高き民衆仏法の源流こそ、ここ千葉であり、我らの大関東であります。
 大聖人直結の「敢闘精神」に燃える創価家族、すなわち埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木の異体同心の皆さん、堂々たる大拡大、そして大勝利の関東総会、誠におめでとう!(大拍手)
 さらに、海で結ばれた各国の宝友を迎えて、世界広布の息吹にみなぎる本部幹部会を、大聖人がどれほど喜んでくださっていることでしょうか!
 海外の尊きリーダーの皆さん方、本当にありがとう!(大拍手)

未来部は人類の希望

 一、思えば、第3代に就任して最初の夏、私は千葉の犬吠埼富津海岸で男女青年部の精鋭と錬磨の研修を行いました。その折、健気な地元・銚子の友と、大漁節を歌いながらの野外座談会を開いたことも、忘れ得ぬ思い出です。
 今、わが不二の誓願の青年部は、大関東をはじめ日本全国そして全世界で、地涌のスクラムを一段と大きく広げながら、目覚ましい勝利の前進を続けてくれています。
 その溌剌たる敢闘精神を、私は讃えたい。
 そこで今日は、1982年(昭和57年)――若き正義の連帯で「反転攻勢」の波を起こした「青年の年」に、後継の友へ認めた四つの揮毫を通して、今の真情を伝えたいと思います。
 一、まず「若人鯱之力」。これは、戸田先生の和歌「荒海の 鯱にも似たる 若人の 広布の集い 頼もしくぞある」を胸に、先駆の学生部へ綴った書です。
 海の王者たる鯱は、群を抜いたスピードと無敵の強さ、さらに仲間との優れたコミュニケーション能力、そして団結力でも知られます。 
 それは、まさしく躍動する英才たちの群像にも通じます。だからこそ、50年前の日中国交正常化の提言をはじめ、平和のビジョンを、私は男女学生部に語り託してきました。
 どうか、いやまして躍動する、普く賢い「普賢」の力で、歴史を創る「広宣流布」即「世界平和」の大航路を進んでいただきたい。
 一、次に、「栄光天使空」。希望輝く未来部への書です。
 妙法受持の家に生まれ育つ宿縁が、どれほど深いか。法華経を拝すれば、過去世に十万億の仏を供養してきた大功労の方々であり、未来へ計り知れない福徳をもたらす大使命の方々です。
 ゆえに、わが未来部の成長こそ、全人類の希望であり、喜びなのです。
 気高き担当者の方々に最敬礼して感謝するとともに、正義の宝の天使たち一人一人が健やかに栄光の大空へ羽ばたきゆけるよう、皆で一段と祈り、励ましていきたい。任用試験に挑戦する未来部の友も、本当にご苦労さま!

「心の財」を積みゆけ

 一、さらに、華陽の女子部に贈る書は「福運無限詩」です。
 実は、ここ船橋は蒲田支部の縁で、私の妻も女子部時代、幾度も足を運んで同志と学会活動に励んだ天地であり、今日の大発展を何より喜んでいます。
 大聖人は、「南無妙法蓮華経は、自他共の生命にも、周囲の環境にも、無量の福運と智慧を広げゆける福智の法である」(御書792ページ、趣意)と明かされています。
 小さな、また地道な「心の財」の積み重ねこそが、無限の福運と広がります。
 華陽姉妹の皆さんは、仲良く朗らかに支え合いながら、最も美しく、最も価値ある青春勝利のロマンの詩を、春夏秋冬、織り成していってください。
 一、最後に、「勇者共戦」。若師子の男子部への記別です。
 1973年(同48年)の早春、学会が仏法を基調とした本格的な社会建設へ挑み始めた時に、関東の男子部と心肝に染めた御聖訓があります。
 それは、「日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず」(同1282ページ)と。
 闘諍言訟の末法は、臆病では何事も成就できない時代である。ゆえに、創価の丈夫は「師子王の心」を持てる勇者として断固と共戦してもらいたい。
 結びに、関東の在家の門下である富木常忍に授けられた「観心本尊抄」の一節「天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか」(同254ページ)を共々に拝したい。そして、「太陽の仏法」の大光で、家庭も地域も、社会も世界も、いよいよ明るく照らし晴らそうではないか! と申し上げ、私のメッセージといたします(大拍手)。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 成長と幸福は「挑戦」の中に 2018年6月2日

池田大作先生 四季の励まし〉 成長と幸福は「挑戦」の中に 2018年6月2日

 
 

 大宇宙の万物が、挑戦を続ける。
 花は、
 懸命に深雪を割いて新芽を出し、
 波は、
 体当たりを重ねて巌を削り、
 太陽は、
 日々、暁闇を破って躍り出る。
 人が見ようが、見まいが、
 己が使命を果たさんと、
 黙々と、忍耐強く、
 労作業を繰り返す。
 挑戦! 挑戦! 挑戦!
 それが、
 “生きる”ということなのだ。
  
 まず一歩を踏み出すのだ。
 うまくいかないことがあっても、
 「よし!」と思い直して、
 何度でも挑戦すればいい。
 その連続の中に
 成長があり、幸福もある。
  
 人生には、挫折もあれば
 行き詰まりもある。
 そうした時に、
 何ものにも負けない強さをもち、
 それを堂々と
 乗り越えていけるかどうかに、
 幸・不幸の鍵がある。
 そこに、
 仏法を求めざるをえない
 理由がある。
  
 信心ある限り、
 人生の不遇も、失敗も、
 すべて
 生かし切っていくことができる。
 ゆえに、
 仏法者に行き詰まりはない。
 「ただ唱題」「ただ、ただ広布」
 ――その炎のごとき一念と実践が、
 暗夜を開いていくのだ。
  
 大事なのは
 「今から」の決意だ。
 「これから」の行動だ。
 その連続闘争が、
 大きな歴史を築く原動力となる。

 凜として咲く大賀ハス。千葉・茂原文化会館の「会館守る会」の友が、丹精込めて育てたものである。2007年(平成19年)7月、池田大作先生が都内でカメラに収めた。さらに「美事なる/蓮華の花の/大勝利」との句などを贈り、不屈の敢闘精神で前進する同志をたたえた。
 泥沼から美しい花を咲かせるハスのように、負けじ魂を燃やし、現実変革への挑戦を続ける中に“幸福の花”は咲き薫る。さあ、きょうも挑戦の一歩を踏み出そう。

〈座談会 師弟誓願の大行進〉38 御聖訓「南無妙法蓮華経は師子吼の如し」 仏の大生命力が病に打ち勝つ力 2018年5月31日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉38 御聖訓「南無妙法蓮華経は師子吼の如し」 仏の大生命力が病に打ち勝つ力 2018年5月31日

常に師と共に!6月4日は世界池田華陽会の日
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
竹岡青年部長
伊藤女子部長
全道で開かれた、インドの友との交流交歓会には、多くの友人も参加(26日、北海道文化会館で)。インドの友の姿に感動し、“私も世界に広がる学会の一員になりたい!”と入会を決意する人が相次いだ

 伊藤 先日、「インド青年部研修会」が行われ、130人のインドの友が、北海道を訪問されました。

 竹岡 全道15会場で、3000人の友人が参加した交流交歓会をはじめ、インド・北海道青年三代城総会などが開かれ、新時代の栄光の扉を開く、歴史的な集いとなりました。

 原田 インドは本年、20万人の地涌の陣列を築き上げ、北海道は現在、2年連続で世帯増を成し遂げています。拡大と勝利の金字塔を打ち立てる両地域の青年の出会いは、世界広布の「未来までの・ものがたり」(御書1086ページ)となって、光り輝いていくことでしょう。池田先生のメッセージにある通り、「いやまして勇気ある信心で誓願の題目を唱え抜き」「地域に社会に、希望の対話、励ましの対話を広げ」ゆくことを期待します。

「生も、死も歓喜

 長谷川 「励まし週間」の取り組みの中で、「病気」について、相談されることが多くあります。そこで今回は、小説『新・人間革命』第29巻「力走」の章から学んでいきたいと思います。

 原田 そもそも仏法では、生老病死は避けられないと説かれています。生きていく上で、さまざまな障魔が現れるのは当然です。ゆえに、“病気になったのは信心が弱かったからだ。皆に申し訳ない”などと考える必要はない、と先生も明確に言われています。

 永石 もちろん、規則正しく生活し、食生活にも気を配り、健康管理に努めていくことは必要です。また、定期健康診断も大切です。

 原田 しかし、遺伝や高齢などが要因の病気もあります。そこで先生は「大事なことは、病気に負けないこと」と語られています。
 人生には、病に襲われることもあれば、失業や倒産に見舞われることもあります。しかし、それ自体が人を不幸にするわけではありません。その時、“もう終わりだ”などと思い、希望をなくし、無気力になり、自暴自棄になることが、自らを不幸にするのです。

 長谷川 つまり、病気に負けるというのは、その現象に翻弄され、心が敗れてしまうことです。御聖訓に「南無妙法蓮華経は師子吼の如し・いかなる病さはりをなすべきや」(同1124ページ)とあります。“ここで負けてたまるか! 必ず乗り越えてみせる!”という、師子のごとき一念で、強盛に祈り抜いていくことこそが、苦境を勝ち越える力となるのです。

 原田 また、苦難、悩みがあるからこそ、それを乗り越えることで、仏法の偉大さを証明することができます。闘病体験も、広宣流布を進めていく上での大きな力となるのです。ゆえに先生は、「病の診断を受けたら、“これでまた一つ、信心の体験が積める! みんなに仏法の力を示す財産が増える!”と考えていくことです。くよくよするのではなく、堂々と勇み立って、病に対していくんです」と言われています。

 永石 さらに、「病に打ち勝つ根本は、大生命力を涌現させていくことです。その力は、他者を守るために生き抜こうとする時に、最も強く発揮される」とも教えてくださっています。

 竹岡 私たちは、広宣流布という万人の幸福と世界の平和の実現を目指しています。その使命を果たしゆくために、自身の病を克服しようと祈るならば、仏の大生命力が涌現します。そのあふれ出る生命力こそが、病に打ち勝つ力になるということですね。

 長谷川 一方、信心をしていて、病で亡くなっても、先生は、「広宣流布に生き抜いた人には、鮮やかな生の燃焼があり、歓喜がある。その生き方、行動は、人間として尊き輝きを放ち、多くの同志に共感をもたらします」と述べられています。

 竹岡 学会の同志の中には、病床にあっても、見舞いに訪れる友を懸命に励まし続けた方もいます。薄れゆく意識の中で、息を引き取る間際まで、題目を唱え続けた方もいます。

 原田 それは、地涌の菩薩として、人生を完結した姿といえるのではないでしょうか。先生は、「生命は三世永遠であるがゆえに、来世もまた、地涌の使命に燃えて、地涌の仏子の陣列に生まれてくるんです。広宣流布の大河と共に生きるならば、病も死も、なんの不安も心配もいりません。私たちには、三世にわたる金色燦然たる壮大な幸の大海が、腕を広げて待っているんです」と指導されています。まさに、「生も歓喜」「死も歓喜」の生命観です。

 伊藤 病と闘う門下を励ますため、日蓮大聖人は、「わが弟子を病で苦しめる鬼神は、剣を逆さまにして飲むことになるぞ。大きな火を抱き、身を焼かれることになるぞ。全宇宙の仏の大怨敵になるぞ」(同1587ページ、趣意)と仰せになりました。

 原田 この大聖人の御確信と御一念に包まれているのが、広布に生きる学会員です。だからこそ、私たちは、ともどもに励まし合いながら、先生の指針を胸に、病に“負けない”生き方を貫いてまいりたい。

折伏と人材を拡大

 永石 6月4日は、「世界池田華陽会の日」ですね。

 伊藤 はい。世界の華陽の友が、師と共に広布に生きる誓いを立てる日です。私たちは、この師弟原点の日から、7・8「白蓮グループの日」、7・19「女子部結成記念日」を目指し、折伏と人材のさらなる拡大に走っていく決意です。

 原田 世界の友と力を合わせ、「女性の世紀」を開きゆく、青春勝利と、平和・幸福の連帯の拡大を、池田先生も祈ってくださっています。私たちも全力で応援していきます。

第39回「全国人間教育実践報告大会」への池田先生のメッセージ 2018年5月30日

第39回「全国人間教育実践報告大会」への池田先生のメッセージ 2018年5月30日

若き生命を支え育てる心の「ふるさと」の存在に
大会では小学校教諭でソプラノ歌手の宮碕正枝さん、ピアニストの松井静江さんがイタリア民謡「サンタルチア」などを披露

 天も光り、地も光り、人の心も輝き光る、大好きな岐阜で、全国人間教育実践報告大会の開催、誠におめでとうございます! 尊き労苦の結晶たる実践記録を発表される先生方、また役員の先生方の献身も本当にありがとうございます。
 私が初めて岐阜を訪れてより65星霜になります。以来、20回に及ぶ訪問では、いつも温かく誠実な友人たちの笑顔と、その心を映す美しい花々が迎えてくれました。とりわけ、1972年の春と翌73年の初夏、岐阜県民体育館(当時)での会合の折に、県花のレンゲ草と、季節の花のアジサイが会場を彩ってくれた光景は、鮮やかに蘇ります。
 実は、この72年と73年は、私が大歴史学者トインビー博士と2年越しの対談を重ねていた時でありました。博士と21世紀の教育を展望しつつ、「自然と共存しながら、人間相互の信頼関係を築いていくこと」、また「郷土愛を土台として世界全体を『わが祖国』とする人類愛、世界愛を広げていくこと」等についても深く一致を見たのです。
 翻って、岐阜の教育界で掲げられているビジョンには、目指すべき人間像として、「高い志とグローバルな視野をもって夢に挑戦し」「地域社会の一員として考え行動できる『地域社会人』」であると高らかに謳われています。「地域社会人」とは、何と素晴らしい表現でしょうか。トインビー博士も理想とした人材像が、ここには凝縮されております。
 それは、わが創価教育の父・牧口常三郎先生が提唱した、郷土に根を張りつつ、グローバルな視点を併せ持って、地域社会と地球社会に貢献しゆく「世界市民教育」とも響き合います。牧口先生は、日本の偏狭な軍国主義教育の暴走に対峙し、「子どもたちの幸福」を最大の目的に掲げ、一人一人の価値創造の力を引き出すことに主眼を置いたのです。
 この「地域社会人」即「世界市民」と育ちゆく若き生命には、心の支えとなり、常に立ち返ることのできる、かけがえのない「ふるさと」の存在があると、私は思ってきた一人です。それこそ、忘れ得ぬ学校や地域の先生方との出会いではないでしょうか。
 岐阜ゆかりの文豪・島崎藤村翁も、「青年時代に受けた感化や影響には、殆んど、人の一生を支配する力がある」と語り、「よい教師に対するほがらかな心持は永い事忘れられません」と追憶しておりました(『藤村全集第9巻』筑摩書房、現代表記に改めた)。今日の実践記録に象徴されるように、まさしく、よき教育者こそ若人の命に刻まれ、永遠に慕われ、感謝されゆく「ふるさと」なのであります。
 岐阜の県花レンゲ草の花言葉は、「私は幸福」「あなたは幸福」といわれます。教育こそ、「自他共の幸福」を実現しゆく、最も尊き聖業にほかなりません。私たちは、ここ麗しき日本の故郷・岐阜から、人間教育の滔々たる大河を日本へ世界へ未来へ流れ通わせ、「希望の花」「人材の花」「平和の花」を、馥郁と咲き薫らせていこうではありませんか!
 結びに、本日、ご参加くださった先生方のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。陰徳光る教育者の皆様に、無量無辺の陽報あれ!(大拍手)

〈座談会 師弟誓願の大行進〉37 身近な友に「幸せの種」を蒔き広げよう 報恩の心で率先の拡大を! 2018年5月28日

〈座談会 師弟誓願の大行進〉37 身近な友に「幸せの種」を蒔き広げよう 報恩の心で率先の拡大を! 2018年5月28日

「明確な目標」と「具体的な行動」
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
伊藤女子部長
世界広布新時代を切り開くのは、師弟に生き抜く青年の「熱」と「力」!――勝利の青春を歩む決意に燃える日本と韓国の青年部(19日、ソウルで行われた韓日友情総会)

 原田 今や、世界広布は同時進行です。毎日、世界中から、信心の実証を示した喜びの報告が絶え間なく届く時代になりました。全て、池田先生が世界に広げてきた激励と、師の期待に応えようと誓った弟子の奮闘によるものです。

 伊藤 先日の各部代表者会議へのメッセージでも、先生はSGIのある女性リーダーの活躍を紹介してくださいました。その方は、大西洋に浮かぶ島々からなるカボベルデ共和国の広布の一粒種として2001年に入会。これにより、SGIの連帯は178カ国・地域になりました(現在は192カ国・地域)。

 永石 入会当初から、彼女は「一人」に光を当てるSGIの仏法哲学に触発を受けてきたそうですね。

 長谷川 とても志の高い方で「わが国は小さな国ですが、心は豊かです。この国を『人材立国』にしていく決意です」と、語っていたのです。

 原田 先生は、彼女の活躍を聞かれ「一生涯、この共和国の限りない繁栄と平和を祈って、お題目を送り続けます」と励ましを送られ、当時、スピーチの中でも紹介されました。弟子の成長を願う、師の慈愛はどれほど深いことでしょう。

 長谷川 以来17年、先生との誓いを果たそうと彼女は社会で信頼を広げ、現在では地域の行政のリーダーとして、見事に社会貢献を果たしているそうですね。

 原田 「世界広布新時代」を象徴するようなエピソードです。私たちも、目の前の一人への励ましに取り組んでいきたい。世界広布とは、その地道な活動の積み重ねにほかなりません。

11・18へ勢いよく

 志賀 師弟の月・7月へ、そして広宣流布大誓堂完成5周年となる「11・18」へ。今、全国で対話拡大が勢いよく進んでいます。

 永石 各地で開催されている本部幹部会(方面総会)も、拡大の指標となっていますね。「今年こそ!」と折伏に挑戦し、成就したという感動のエピソードは数え切れません。

 原田 先生はかつて「弘教とは、相手を最も尊敬し、その仏界を礼拝しての行為」であると、ご指導されました。また、小説『新・人間革命』第29巻「清新」の章では「弘教を実らせることほど、すばらしい人生の栄光はありません」「それでこそ、学会の後継者です」と、折伏に励むことの大切さを教えてくださっています。

 長谷川 目の前の「一人」の幸せを祈り、真心から仏法を語る。折伏によって、友を幸福の軌道に乗せていく。これほど尊く偉大なことはありません。

 原田 池田先生は若き日より、折伏の実践を貫いてこられました。昭和26年5月3日、戸田先生の第2代会長の就任式にも、池田先生は近所の方への折伏を実らせて参加。その日を祝賀されました。「恩師が宣言された『弘教七十五万世帯の誓願』の成就へ、まず一世帯の率先の拡大を果たせた」と述懐されています。

 志賀 役職や立場など関係なく、一人の弟子として、師の願業への突破口を開こうと、今いる場所で戦いを起こされたのですね。

 原田 リーダー自らが、「率先の拡大」に挑戦していきたい。そのためにも「誰を」「いつまでに」折伏するのか明確にすることです。「明確な目標」が「具体的な行動」につながっていきます。リーダーが真剣に祈り、先生の指導に学びながら具体的に折伏を進める姿は、第一線にあって何よりの触発となります。

縁する全ての人に

 志賀 先日、交流団として訪れた韓国でも拡大の大波が起きていました。韓国青年部のリーダーが口々に語っていたのが「先生のおかげで自らの使命を知り、幸福になれた」「“先生にお応えしたい”と祈った時に壁を破ることができた」ということでした。

 長谷川 交流団の訪韓を池田先生をお迎えする思いで心待ちにすると同時に、拡大の決勝点にしていたと伺いました。

 伊藤 その求道の心に胸が熱くなりました。ある女子部の方は「韓日青年交流会」に向け数年越しの対話が実り、友を入会に導いた喜びを語ってくれました。

 志賀 今年に入り、次々と弘教を成就した男子部のメンバーもいました。その秘けつを聞いたところ「出会う人全てが、仏法対話の相手と思い、語っています」と話していました。

 原田 大切な心掛けですね。広布の方程式は世界共通です。私たちも御本尊流布を目指した深い対話を粘り強く続けると同時に、地道な「下種の拡大」に取り組んでまいりたい。身近な人、普段から会っている人の中にこそ仏法を求めている人が必ずいるからです。

 永石 「あの人は信心の話をしても真剣に聞かないだろう」などと、こちらが決め付けず、勇気をもって語り抜くことが大切ですね。

 志賀 また、“友人参加の座談会”をはじめ、学会のありのままの姿に触れる機会をつくっていきたい。友人の目標や悩みに合わせた体験発表を準備するなど、会合内容を工夫することも必要ですね。

 伊藤 池田先生は「大白蓮華」6月号の巻頭言に、こうつづられています。
 「我ら創価家族は『種を蒔く人』である。妙法という、最極の『幸福の種』を、『平和の種』を蒔いて、蒔いて、蒔き広げていくのである」
 私たち青年部が先頭に立ち、仏縁を大きく広げていく決意です。

 原田 「南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧んのみこそ今生人界の思出なるべき」(御書467ページ)との御金言のままに、上半期の総仕上げへ、世界の同志に模範を示す拡大の実証を残してまいりましょう。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 人間の心が緑を輝かせる 2018年5月27日

池田大作先生 四季の励まし〉 人間の心が緑を輝かせる 2018年5月27日

 
 

 美しき自然を、
 守り、育むものは、
 人間の豊かなる精神の沃野である。
 人の心の浄化が、
 鳥を、緑を輝かせるのだ。
  
 人間と自然環境は、
 相互に依存する関係にあり、
 環境への暴力が、
 やがて
 人間に跳ね返ってくることを、
 私たちは青年や子どもたちに、
 教えていくべきである。
  
 一切の問題は、
 根本的には「人間」の問題だ。
 自然環境を蹂躙する暴力も、
 社会に紛争や
 貧困をもたらす暴力も、
 その根底には、
 生命の尊厳を踏みにじり、
 他者の犠牲の上に
 自分の幸福を築こうとする
 利己的な欲望が渦巻いている。
  
 優れた科学技術も、
 「慈悲」の精神がなければ、
 人間を搾取し破壊する
 危険な凶器に
 変わってしまいかねない。
 人類の平和と発展のためには、
 「緑の革命」とともに、
 「心の革命」が不可欠である。
  
 人間を離れて、社会はない。
 経済も、政治も、宗教も、
 思想も、科学もない。
 いな、すべての営みは
 「人間の幸福のために」存在する。
 仏教でも、「人間(正報)」と、
 それを取り囲む
 「環境(依報)」との
 一体性を明快に説いている。
 人間によって、社会は変わる。
 世界は変わる。生態系は変わる。
 ゆえに、
 すべては「人間」を
 向上させることから始まる。

 新緑に包まれ、憩いのひとときを過ごす人々。木々の葉が、初夏の陽光に照らされていた。1983年(昭和58年)6月、池田大作先生がスイスのチューリヒを訪れた折、撮影した。
 6月5日は「世界環境デー」。72年(同47年)のこの日に開かれた「国連人間環境会議」が淵源である。日本では6月5日を「環境の日」、6月を「環境月間」として、環境の保全に関するさまざまな行事が各地で行われる。
 環境保全といっても、どこか“遠い世界の話”ではない。省エネに取り組む、ごみを減らす、買い物袋を持参する――こうした身近な行動から、変革は始まる。緑輝く6月、自らの生活を見つめ直す機会としたい。