〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉54 生き生きと朗らかに自信をもって語る―― 全ての人に仏縁広げる対話を 2019年7月15日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉54 生き生きと朗らかに自信をもって語る―― 全ての人に仏縁広げる対話を 2019年7月15日

豊富な実績 若者の味方「公明党
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
竹岡青年部長
大串女子部長
ますます仲良く賢く伸び伸びと――女子部の「桜梅桃李」の幸のスクラムは、立正安国の希望

 原田 本年5月に着任した中国の孔鉉佑駐日大使が8日、信濃町の総本部へ来訪されました。冒頭、池田先生からの祝意をお伝えすると、大使は、「両国友好のために多大な努力を続けてこられた池田名誉会長の心を、いつまでも忘れることなく進んでいきたい」と語られていました。

 永石 大使は、中国外交部の副部長を務めるなど、アジア外交の要職を歴任された知日派ですね。

 原田 そうです。大使は、「困難な時も変わることなく両国友好に尽くしてきた創価学会の皆さまは、中国国民から厚く信頼されています」とも強調されていました。本年は池田先生の初訪中から45年です。私たちは、先生が築いてくださった両国友好の「金の橋」を一層強固にすべく、さらに力を尽くしていきたい。

皆が「希望の太陽」

 大串 7月19日は女子部の結成記念日です。全国の友が今、はつらつと対話の拡大に挑戦しています。

 永石 先生は先日、女性の弟子に送られた、「秋冬の枯れた草木のような九界の衆生も、法華経の妙の一字という春夏の太陽に照らされ、仏法を求める心の花を咲かせ、成仏の実がなる」(御書944ページ、趣意)との御聖訓を拝し、女子部の皆さんに最大の励ましを送ってくださいましたね。

 大串 はい。華陽の皆さんが妙法を唱え、学び、生き生きと語りゆく時、「どれほど素晴らしい太陽の生命を昇らせることができるか」と言われ、「一人一人が、どんな苦悩の闇も、照らし晴らしていける『希望の太陽』なのです」と示してくださいました。皆が決意を新たにしています。

 原田 縁する人に、朗らかに自信満々と語った分、「相手がどうあれ、その心の奥には、福智の光が届いています。仏の種が蒔かれています。いつの日か、花開き、実る日が、必ず来る」とも教えてくださいましたね。この指針を確信し、女子部の皆さんは、どうか新たな「友情と連帯と勝利の門」を開いていただきたい。

青年が政治動かす

 竹岡 来る21日(日)が参院選の投票日です(期日前投票は20日まで)。先般、インターネット上で、与野党6党の公約等をもとに、若者政策の支持政党を選ぶ模擬投票が行われました。

 大串 “政治に若者の声を届けよう”との理念のもと、「日本若者協議会」が「ワカモノのミカタ政党はどこだ!」と題して実施したものですね。回答した14~37歳の男女のうち、公明党が最も多く「女性票」を集めたと聞きました。

 竹岡 さらに、30代男女の投票先でも1位でした。公明党を選んだ人は「“3つの教育無償化”など多くの政策で若者の声を聞いてくれる」と語っていました。

 原田 同協議会の室橋祐貴代表理事は、公明党が唯一、「若者政策を担当する大臣・部局の設置」「審議会などへの若者の登用」「学生が議員に直接意見を述べる『若者議会』の開催」などを参院選マニフェストに盛り込んでいることを評価していましたね。

 竹岡 若者の声を政治に届ける――これが公明党の真骨頂です。実際、党青年委員会が実施している政策アンケート「ボイス・アクション」で、若者から聞いた声は着実に国の政策になっています。若者の声が政治を動かしているのです。

 長谷川 公明党はこれまで、返済不要の給付型奨学金の拡充、携帯電話料金の引き下げ、無料Wi―Fiの拡充、ブラックバイト相談窓口の設置、結婚・婚活の支援、ひきこもり・ニートの自立支援など、他党を圧倒する若者政策を推進してきました。

 大串 ほかにも公明党が主導し、LINEなどのSNSを利用した、いじめ・自殺などの相談窓口が各地にあります。2018年度だけで3万件を超える相談が寄せられました。

 永石 公明党は、子育てに一人で悩まないよう、相談支援体制の構築にも全力を挙げ、すでに具体化している自治体もあります。

 長谷川 参院選の公約としては、毎年3%程度、着実にアップしている最低賃金を、20年代の半ばには、47都道府県の半数以上で「1000円以上」にすることを掲げています。

 竹岡 ちなみに、立憲民主党は“5年以内に1300円”とうたっていますが、これでは毎年20%の引き上げが必要な地域が出てきます。共産党にいたっては、“すみやかに1500円”と言っています。韓国では昨年、最低賃金を一気に16・4%も上げ、中小企業の経営に打撃を与え、若年層の失業率が11・6%に急上昇しました。経済情勢をよく精査し、バランスあるアップが必要なのにもかかわらず、“選挙受け”を狙い、聞こえがいいことを並べる“無責任な政党”はどこか、一目瞭然です

 永石 また、公明党は、出産育児一時金を現行の42万円から50万円に引き上げることも目指しています。

 長谷川 公明党は今回も、参院選に臨む政策が小中学生にも分かりやすく伝わるよう、「こどもマニフェスト」を作成しました。

 原田 家族や友人と政治について語る際にも有用なものです。早稲田大学北川正恭名誉教授は、「政治を分かりやすく伝える一層の努力が政党や大人たちに求められる中、公明党が2012年の衆院選から、子ども向けにマニフェストを発信し、その実現に取り組んできたことを高く評価しています」「子どもに対して真面目に政策を提案している政党は公明党だけだと思います」と言われました。

 長谷川 そして、「公明党の『こどもマニフェスト』は、日本の民主主義を成長させるもの」と結論しているのです。

 竹岡 前回の参院選の結果を調査したところ、「18歳から29歳は72・1%」「30歳から49歳は66・2%」の人が、選挙期間中に投票先を決めています。若い人ほど、これから投票先を決めるのです。

 原田 このほど、公明党が作成した8種類の実績動画も好評だと聞きました。“ワカモノのミカタ”公明党は、SNSも駆使し、最後まで実績を語り、参院選に勝利してほしい。そして、未来を担う大切な青年のために働いてもらいたい。

〈池田先生と共に 新時代を築く〉 2019年7月13日

〈池田先生と共に 新時代を築く〉 2019年7月13日

創価は世界の勇気の源泉
 

 創価の師弟は、法華経の“行者”である。“信者”ではないと、牧口先生は宣言された。三障四魔が競い起こるのも、正しく菩薩行をしているからなのだ、と。
 御本仏は仰せである。
 「法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず」(御書1352ページ)
 広宣流布、立正安国を誓願し、あえて試練に挑戦しゆく尊き学会員の祈りこそ、まさしく「法華経の行者の祈り」なのだ。ゆえに、断じて叶わないわけがない。
 使命の行動の日々は多忙である。辛労も多い。しかし煩悩即菩提である。大きく悩み、大きく戦った分、大きく境涯が開かれる。大闘争の中で無量の心の財が積まれ、幸の眷属が広がり、個々人の祈りも成就する。
 ここに、妙法に合致した人間革命と立正安国の勝ち戦のリズムがあるのだ。
 * * * 
 御書には示されている。
 「石はやけばはいとなる金は・やけば真金となる」(1083ページ)
 人生にも、社会にも、ここぞという時がある。
 昭和33年6月30日、私が総務として、事実上、学会の全責任を担ってからの一日一日が、そうであった。
 恩師の心を胸に、同志の中へ飛び込んだ。本陣たる東京・東海道・関東はもとより、法廷闘争も続く関西へ。北海道、東北へ、中部、北陸、信越へ、中国、四国、九州へ。全国を幾度も奔走し、沖縄の同志とも深く心を通わせていった。
 病気や経済苦などを抱えつつ戦う健気な宝友のため、師の分身となって題目を唱えに唱え、励ましに励ました。戸田先生より「指導とは激励なり」と教わり、託されてきたからである。
 一人一人が宿命に立ち向かいながら、慈折広布に勇み進んでくれた。日本中が異体同心で一丸となって、悪口罵詈を吹き飛ばし、真金の輝きを放ったのだ。
 * * * 
 総務就任直後の7月13日、意気高く関西の男女青年部の総会が行われた。不二の心で駆けつけてくれた若き友に、私は呼び掛けた。
 ――日本の勇気の源泉は創価学会であり、創価学会の源泉は青年である。勇気に燃えて仏道修行に励み、仕事も、境遇も、社会も、当たって砕けろの決心で勝ち開いていく青年たれ!と。
 今や、わが創価の青年こそ、世界の勇気の源泉なりと、私は叫びたい。師弟の誓いに生き抜く時、若き地涌の連帯は宇宙大の力を発揮していくのだ。
 烈風に負けぬ勇気を持て! 師弟の月・7月、威風堂々と正義の凱歌を轟かせようではないか! 
 全同志の「健康長寿」と「絶対勝利」を祈ります。

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉53 今こそ「黄金柱」壮年部が総立ち! 日蓮仏法は「絶対勝利の信心」 2019年7月11日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉53 今こそ「黄金柱」壮年部が総立ち! 日蓮仏法は「絶対勝利の信心」 2019年7月11日

公明が着実な賃上げを実現
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
竹岡青年部長
大串女子部長
わが誓いを、王者の風格で堂々と果たしきろう!――はつらつと、若々しく前進する壮年部の友。誠実の対話で、周囲を味方にする姿が地域広布の模範と輝く

 永石 今、全国の創価家族が勇んで対話拡大を進め、地域に信頼の輪、友情の輪を広げています。

 長谷川 とりわけ、「広布の黄金柱」壮年部が生き生きと活躍している地域は勢いが断然、違います。

 原田 池田先生は「一家においても、職場においても、地域においても、重鎮である壮年世代に覇気が横溢していることが、発展と勝利の要件だ。壮年部が健在であってこそ、婦人部も、男女青年部も、安心して戦える」と指導されている通りです。

 長谷川 いざという時の、壮年の勇気の声、確信の声が、どれほど周囲の人々を力付けるか。

 永石 日蓮大聖人は流罪の地である佐渡で「悪王の正法を破るに邪法の僧等が方人をなして智者を失はん時は師子王の如くなる心をもてる者必ず仏になるべし例せば日蓮が如し」(御書957ページ)と認められました。

 原田 深く心に刻んでまいりたい。いかなる逆境にあっても、何ものをも恐れずに戦い抜くことです。

 長谷川 池田先生はかつて、壮年部に対して「師の叫びを不二の盟友に贈りたい。『広宣流布のために、“男の生きざまとはこうだ!”というものを、この世に残そうじゃないか!』」と、戸田先生の言葉を引かれて、励まされました。

 原田 今こそ、歴戦の闘士である壮年部が立ち上がり、わが地域の勝利の決定打を放っていきたい。その戦いが、自身の人生を飾る黄金の歴史となっていくのです。

 竹岡 どの地に行っても、厳しい現実社会の中で、信心根本に実証を示す壮年部の皆さんの姿があります。男子部も、師弟共戦の心で、さらなる拡大に駆けてまいります。

 長谷川 「創価学会永遠の五指針」の中の「絶対勝利の信心」の要諦について、池田先生は「正義の陣営が異体同心の団結で臨めば、最後には絶対に勝てるのです」と強調されています。

 原田 先生が教えてくださった通り、強盛な祈りと異体同心のスクラムで戦い、新時代の民衆勝利の歴史を築いていきたい。 

政策や実績を語る

 永石 参院選の公示から1週間、今週末からは3連休になりますね。期日前投票も進んでいます。

 大串 前回の参院選の調査によれば、有権者が投票先を決める時期で最も多いのは、選挙区では、公示日を除く「選挙期間中」が46・3%、また「投票日当日」は9・6%でした。

 永石 つまり、多くの人が投票先を「これから決める」ということですね。

 竹岡 公明党の議員は、最後の最後まで、社会保障の拡充や防災・減災対策の推進など、政策や実績を語り、有権者に響く訴えを続けてもらいたい。

野党は“選挙目的”

 大串 自公連立政権が2012年12月に再発足してからの6年半で、着実な経済政策が実を結び、国民生活に直結する各種の経済指標が好転しています。

 竹岡 就業者数は384万人増加。正規雇用者数は131万人増え、求職者1人当たりの求人数である有効求人倍率は全都道府県で1倍を超えました。

 大串 企業収益も過去最高の83・6兆円。そのうち3割が中小企業です。

 原田 今後も安定した政権運営を通し、公明党には、景気回復の実感が地域、家庭に行き渡る政治へ総力を挙げてもらいたい。

 長谷川 経済政策で、公明党が特に力を入れているのが、着実な「賃上げ」の実現です。中でも、中小・小規模事業者が賃上げできるよう手を尽くしています。

 竹岡 例えば、設備投資を支援する「ものづくり補助金」の制度の恒久化や、後継者不足を解消するため、相続時の税負担をゼロにする「事業承継税制」も拡充しました。

 大串 また、大企業が下請け企業に代金値引きなどを不当に迫る“下請けいじめ”の根絶へ、対策を強化しています。

 長谷川 これらの環境整備の先に賃上げの実現がありますね。中小企業が賃上げに踏み切るのは簡単なことではないからです。

 竹岡 一方、一部の野党が、最低賃金引き上げについて「1500円をめざす」などという目標を掲げていますが、経済政策としての合理性に欠けており、“選挙受け”が目的と言わざるを得ません。急激なアップは中小企業の経営を圧迫します。例えば昨年、最低賃金を一気に16・4%上げた韓国では中小・零細業者が人件費負担に耐えきれず、従業員の解雇が増加。若年層の失業率が11・6%にも急上昇してしまいました。

 原田 自公政権のもと企業所得が着実に伸び、この3年で毎年3%の最低賃金引き上げが続いています。

 大串 生活困窮者を支援するNPO法人「ほっとプラス」代表理事で、ベストセラー『下流老人』などの著者・藤田孝典氏は、賃上げの背景に公明党の努力があることを指摘し「与党といえば、経済界などに配慮した政策を打ち出しがちななかで、労働者に寄り添う姿勢を明確にしている点は、やはり“大衆の党”であると感じます」(月刊誌「第三文明」8月号)と述べています。

 永石 東京大学名誉教授で、政治学者の御厨貴氏も「苦しい生活を送る人々に目を向け、地べたを這いつくばるように寄り添う。自民党との連立政権に参画してから20年間、公明党は生活者のためのきめ細かい政治に取り組んできた。その努力がまさにいま花開いている」(月刊誌「潮」7月号)と語っています。

 原田 活力のある日本社会をめざして、「生活者優先」の視点をもつ公明党には断固として参院選を勝ち抜いてもらいたい。

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第10巻 基礎資料編 2019年7月10日

〈世界広布の大道――小説「新・人間革命」に学ぶ〉 第10巻 基礎資料編 2019年7月10日

物語の時期 1965年(昭和40年)1月1日~1966年3月5日
「幸風」の章 メキシコ市
       

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第10巻の「基礎資料編」。各章のあらすじ等を紹介する。次回の「名場面編」は17日付、「御書編」は24日付、「解説編」は31日付の予定。

「言論城」の章

 「勝利の年」と名づけられた1965年(昭和40年)の新春は、会長・山本伸一の小説『人間革命』の「聖教新聞」連載で始まった。恩師・戸田城聖の正義と精神と広布の偉業を、永遠に伝え抜くために、伸一の新たな言論闘争が開始されたのである。
 1月16日、伸一は新九州本部の落成式に臨み、さらに大阪、鳥取、岐阜、愛知など、指導行を続ける。そして、5月3日、会長就任5周年となる本部総会を、540万世帯の同志とともに迎えた。
 この頃、聖教新聞社では、会員の強い要望であった日刊化への本格的な準備が進められていた。6月8日、伸一は、聖教新聞社を訪れ、職員と懇談。職員の求めに応じて、共に各紙面を検討し、アドバイスを重ね、聖教を世界最強の「言論城」にと訴える。
 7月15日、遂に、聖教新聞が日刊化。伸一は、配達に関わるメンバーの無事故を、日々真剣に祈り、配達員への機関紙を「無冠」と命名する。
 相前後して、アメリカ、フランス、ブラジル、西ドイツ(当時)、香港、ペルーなど、海外でも機関紙誌が次々と発刊されていく。

「幸風」の章

 8月14日、伸一はアメリカのロサンゼルスへ。出発直前に、ロスで人種差別への抗議から、暴動が発生する。同行することになっていた幹部は、危険が予想されることから、渡航延期を提案。しかし、伸一は「今こそ、仏法という生命の平等の哲学を、アメリカの天地に流布せねばならない」との強い決意で、渡米するのであった。
 15日、ロス郊外のエチワンダで、アメリカ初の野外文化祭が開催される。伸一は全精魂を込めて同志を激励。終了後も、人種差別に苦しんできたアフリカ系アメリカ人の青年と固く握手を交わし、アメリカ広布への思いを語る。
 さらに一行は、17日、戸田城聖が夢に見、訪問を念願した国・メキシコを訪れる。
 市内を視察した伸一は、師に代わってメキシコの街を歩いていることに深い感慨を覚え、必ず、ここにも幸福の花園をつくると心に誓う。
 アメリカ、メキシコに世界広布への新しき「幸風」を起こして帰国した彼は大阪へ。組織の第一線で奮闘する全国の班長・班担当員との、記念撮影がスタートしたのである。

「新航路」の章

 10月19日、伸一は文化交流の新たな道を開こうと、欧州へ飛び立つ。
 フランスのパリでは、ヨーロッパ本部長の川崎鋭治の自宅に設けられたヨーロッパ事務所の開所式に出席。席上、ヨーロッパを総合本部として、2本部にすることを発表した。また、ナイジェリアから参加していた婦人が、アフリカ支部長に就任する。
 21日の指導会では、ベルギーに地区が結成され、イギリスのロンドン地区の新人事が発表される。
 次いで、西ドイツでは、日本から世界広布への決意に燃えて移住し、炭鉱で働く青年たちと再会。伸一は、広宣流布の「新航路」を開く使命を担った大切な同志を心からたたえ、大きな期待を寄せる。
 24日に到着したイタリアのミラノでは、民音の専任理事である秋月英介らが、ミラノのスカラ座を訪問。日本公演の招聘の交渉にあたる。
 さらに、南フランス、スペインを経て、ポルトガルリスボンへ向かう。一行は、“大航海時代”の突破口を開いた、エンリケ航海王子をたたえる記念碑の前に立ち、世界平和への大航海へ船出する決意を新たにするのであった。

「桂冠」の章

 10月31日、伸一は、ヨーロッパ訪問から帰ると、直ちに創価大学の設立審議会を発足させた。牧口・戸田の両師が描いた構想の実現に向かって、第一歩を踏み出したのである。
 また、記念撮影を中心に、各地のメンバーの激励に東奔西走。病に悩む友や、母を亡くし、父が未入会の姉妹など、悲しみに沈んでいる同志に、渾身の励ましを送る。
 さらに、彼は、組織が官僚主義に陥ってしまうことを憂慮し、組織の中核を担う本部職員の育成に精魂を注ぐ。年末も、学会本部、聖教新聞社を隅々まで回り、陰で黙々と働く職員をたたえる。
 1966年(昭和41年)、伸一は、1月14日には早くも、ハワイへ出発する。ハワイ会館の開館式に出席するなど、ハワイ広布の発展へ師子奮迅の戦いを進めていった。
 2月27日、本部幹部会の席上、壮年部の新設が発表される。3月5日には壮年部結成式が学会本部で開催された。伸一は「創価の城を支えゆく、黄金柱に」と指導。
 誇り高き「桂冠」の王者が、妙法の名将が、いよいよ、出陣したのである。

小説「人間革命」の連載開始

 1965年(昭和40年)の聖教新聞元日号から、待望の小説『人間革命』の連載がスタートした。第1回は、戸田先生の出獄の場面が描かれていた。その真情について、池田先生は次のようにつづっている。
 「『人間革命』は、創価の大河の流れが、まさに、たった一人から始まっていることを痛感させた。そこに、筆者の山本伸一の意図もあった。彼は、師の戸田の決意と精神を、全同志が分かちもってほしかった。そのための執筆でもあった」(「言論城」の章、9ページ)

「壮年部」結成

 1966年(昭和41年)、創価の黄金柱たる「壮年部」の新設が発表され、3月5日に学会本部で結成式が行われた。席上、「大白蓮華」4月号の巻頭言が読み上げられた。
 そこには、“妙法の名将”の資格として、「第一に御本尊への絶対の確信。第二に難事をも成し遂げゆく力。第三に社会のすべてに通暁した世雄。第四に後輩を育成していく熱意。第五に人間性豊かな包容力ある指導者。第六に旺盛な責任感と計画性」(「桂冠」の章、390ページ)が論じられていた。

 ※『新・人間革命』の本文は、聖教ワイド文庫の最新刷に基づいています。

【挿絵】内田健一郎 【題字のイラスト】間瀬健治

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉52 創価の誇りに燃える「一人」から大波が 勇気の師子吼が広布の原動力 2019年7月8日

〈座談会 創立90周年を勝ち開く!〉52 創価の誇りに燃える「一人」から大波が 勇気の師子吼が広布の原動力 2019年7月8日

公明は日本政治の安定に不可欠
〈出席者〉
原田会長
長谷川理事長
永石婦人部長
志賀男子部長
大串女子部長
広宣流布に生き抜く、私たちの「前進また前進」こそ、人類の平和を築きゆく希望――さあ、「人間革命」即「立正安国」の物語を世界へ、未来へ!(6月、四国・愛媛の代表幹部会)

 永石 大変うれしいことに、池田先生・奥さまが7月3日、東京牧口記念会館を訪問されました。牧口先生、戸田先生の生涯をしのび、勤行・唱題をされ、全世界の同志の健康と福徳と安穏、そして勝利を祈念してくださったのです。

 長谷川 さらに、創価大学のキャンパスを視察され、多くの学生らから喜びの声が届けられています。

 原田 先生は7月3日について、「師と弟子の金剛不壊の魂が命懸けの闘争の中で結合し、永遠の歴史に刻まれた『師弟常勝の記念日』なのである」と言われています。偉大な創価三代の師弟に連なる私たちは、必ずや広宣流布と立正安国の戦いに勝利し、報恩の誠を尽くしていきたい。

破邪顕正の「宝剣」

 長谷川 「青年の月」「師弟勝利の月」である7月。11日は、男子部の結成記念日です。今、広布の激戦の中で、破邪顕正の宝剣を磨き鍛える、男子部一人一人の成長を、先生は心から喜んでくださっています。

 志賀 先生は男子部結成の日を振り返り、「人数ではない。役職でもない。まず一人だ! まず一人である! 決意深き一人の青年の胸に、『創価』の誇りが燃えているかどうかだ! その不滅の炎が、次の一人、また次の一人へと、燦々と燃え広がり、広宣流布の大波となっていく」とつづられました。この指針を命に刻み、男子部は“不二の山本伸一”となり、広布の城を守り継承していきます。

 原田 青年の熱と力、そして勇気の師子吼こそ、仏の軍勢を勝利へ導く原動力です。御聖訓に「一の師子王吼れば百子力を得て諸の禽獣皆頭七分にわる」(御書1316ページ)と仰せです。共々に勇敢に戦い抜き、師弟の正義を満天下に示していきたい。

与党内のリード役

 大串 参院選が公示され、期日前投票が始まっています(20日まで)。

 永石 21日の投票日に向け、マスコミ各社の報道も熱を帯びています。私たちが支援する公明党の山口代表は、今回の参院選の争点は、国内外で起きている荒波を前に、「与党の勝利で政治を安定させるか」それとも「混乱に陥るか」であると、述べています。

 志賀 確かに12年前の参院選で与党が敗北したことが、民主党政権の誕生につながりました。しかし、国民の期待を裏切る結果となったのです。実際、民主党政権は、読売新聞の世論調査で“平成で最も悪い影響を与えた政治的出来事”と評されています。

 原田 現在、国際社会は分断が深刻化しています。その中で日本の政治的・社会的な安定は際立っていると、国内外の多くの識者が評価しています。

 大串 それは政権の一翼を担う公明党が、生活者の視点に立ち、幅広い国民の声を国政に反映させているからこそですね。

 長谷川 日本は今、人口減少と少子高齢化の同時進行という、世界に類を見ない難局に直面しています。そこで公明党は、皆が安心して暮らせる社会を築くため、「子育て支援」から「老後の安心」までを見据えた「全世代型の社会保障」を訴えてきました。

 志賀 これについて、政治評論家の森田実氏が「安倍晋三首相は今年の施政方針演説で『全世代型の社会保障』を打ち出し、公明党社会保障の方針が、政府の方針になった。公明党の55年の努力の成果だ」と語る通り、公明党の粘り強い働き掛けにより、政府が新たな動きを始めたのです。

 原田 たとえば教育。公明党が昨年、実施した「100万人訪問・調査」運動の中で、最も多かった意見の一つが「子どもの教育に、お金が掛かりすぎて心配。何とかしてもらいたい」との声だったそうです。

 長谷川 公明党は、そうした点を踏まえ、与党内での議論をリードし、「日本の教育政策において歴史的転換点」といわれる、幼児教育・保育の無償化、私立高校授業料の実質無償化、大学や専門学校などの無償化という、「3つの無償化」を実現させたのです。

 大串 また、高齢者支援としては、低年金の高齢者の年金支給額に最大で年6万円(月5000円)の上乗せをし、さらに所得の少ない高齢者の介護保険料も軽減させます。

 志賀 10月に実施予定の消費税率引き上げによる増収分が財源となります。

 大串 なお、増税による暮らしへの影響を少しでも緩和するため、公明党は、飲食料品などの税率を8%に据え置く「軽減税率」を実現させました。毎日の買い物で「税が重くなった」という感覚を和らげるための施策です。

 永石 住民税非課税世帯と3歳半未満の子どもがいる世帯を対象に「プレミアム付き商品券」も発行。住宅、自動車についての減税や給付も行われます。

 原田 さらに公明党は、“納税者の皆さんに重い負担をお願いする”からこそ、“自らも身を切るべきである”と、議員歳費10%の削減を公約に掲げています。

 永石 また、高齢の方による自動車のアクセルとブレーキの踏み間違い等による事故が相次いでいます。そこで公明党は「希望ある“幸齢社会”」を構築するため、安全運転サポート車の購入支援や、コミュニティーバスの整備等による、「新たな移動サービス」の実現を目指しています。

 原田 一橋大学大学院の中北浩爾教授は、「公明党が存在感を示すことは、日本政治を安定させる上で不可欠」と述べています。日本政治を安定させ、さらに国民の安心を守り、希望の未来を開くためにも、公明党は、今回の参院選を何としても勝ち抜いてもらいたい。そのためにも、議員OBや家族、そして全議員が死力を尽くしてほしい。

〈池田大作先生 四季の励まし〉 挑み続ける人が「青年」 2019年7月7日

池田大作先生 四季の励まし〉 挑み続ける人が「青年」 2019年7月7日

 
 

 師弟の月・7月!
 青年の月・7月!
 それは、青年部が
 “創価三代”の精神を継ぎ、
 人類の宿命転換の戦いに
 挑みゆく月である。
 民衆の勝利の大旗を、
 威風も堂々と
 打ち立てゆく月なのだ。

 歴史を創るのは人間だ。
 その主役は君自身、あなた自身だ。
 人を頼むな。
 君が、あなたが、
 痛快な創造のドラマを演ずるのだ。
 猛然と立ち上がれ!
 自身の殻を打ち破れ!
 新しき時代は、
 新しき挑戦によって開かれる。

 「戦いを起こす」――
 この一点に、
 日蓮仏法の精髄が脈動している。
 戦いがあるから、
 人は自己の建設と、
 境涯を開くことができる。
 戦いがなければ、
 よどんだ水が腐るように、
 自分で自分の成長を止めてしまう。
 ゆえに、どこまでも、月々日々、
 汝自身の戦いを起こし続けよ!

 はつらつと戦えば、
 いつも若々しい。
 生命が鍛えられ、強くなる。
 そして、強い人は、
 いっさいを善知識とし、
 勝利と成長の糧にしていける。
 わが人生を深く味わい、
 感謝していける。

 大いなる目標に向かう途上には、
 必ず大いなる壁が立ちはだかる。
 たとえ失敗したとしても、
 嘆かず、恐れず、また挑めばよい。
 昨日より今日、
 今日から明日へと、
 たゆみなく前へ前へ
 朗らかに進み続ける――
 その人こそが青年なのだ。

 八王子市の東京牧口記念会館と、青々と茂る木々。今月3日、師弟の縁深き「7・3」に池田大作先生がカメラに収めた。
 7月は「青年の月」である。第2代会長・戸田城聖先生のもと、1951年(昭和26年)7月11日に男子部、同月19日に女子部がそれぞれ結成された。池田先生を中心に青年部は、師弟共戦の誓いを燃やし、広布拡大の推進力となって恩師の願業だった75万世帯の弘教を達成した。
 かつて池田先生はつづった。「創価学会は、永遠に『青年創価学会』である。青年の躍動する創造的生命それ自体が、『創価』の象徴なのだ」と。
 さあ“青年の心”で、自身の広布史に燦然と輝く勝利の証しを打ち立てよう!

〈池田先生と共に 新時代を築く〉 2019年7月5日 師の如く人間革命の真髄を

〈池田先生と共に 新時代を築く〉 2019年7月5日

師の如く人間革命の真髄を

 

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 鹿児島、宮崎、熊本など九州各地の記録的な大雨による甚大な被害に、心からお見舞い申し上げます。
 「転重軽受」にして「変毒為薬」の妙法です。
 福岡はじめ九州各県へ勇んで足を運ばれた牧口先生のお心を偲びつつ、東京牧口記念会館でも、被災地の早期復旧とともに、愛する大九州の宝友を、諸天よ諸仏よ、護りに護れと、妻と強盛に祈念しました(3日)。
 * * * 
 牧口記念会館には殉教の先師が拝し抜かれた御書が展示されている。広宣流布の闘士の殿堂の魂である。
 先生の御書に線が引かれた法華経の一節がある。
 「日月の光明の能く諸の幽冥を除くが如く斯の人世間に行じて能く衆生の闇を滅す」(御書1102ページ)
 牧口先生は獄中の訊問でも、この経文を通して、日蓮大聖人の本義を訴え、その通りに実践する学会の正義を語り切られたのだ。
 常々、先生は言われた。「大聖人の御意志をそのまま実行しようというのに、なんの障りがあろうか。仏法は観念の遊戯ではない。国を救い、人を救うものだ」
 偉大なる師匠を仰ぐ我らは、何と誇り高いことか。
 社会の中へ、民衆の中へ飛び込み、師の如く立正安国の対話を貫くことが、何よりの報恩と言ってよい。太陽の仏法で、苦悩の闇を照らし晴らしていくのだ。
 * * * 
 7月は、幾重にも忘れ難い広布史を刻む月である。
 牧口先生と戸田先生が、軍部政府の弾圧によって逮捕されたのは、7月6日であった(1943年)。
 その14年後の7月3日、北海道から羽田空港を経由して大阪へ向かう私に、戸田先生は出来たばかりの小説『人間革命』をくださった。機中で読了した“あとがき”には「三類の強敵と闘い抜き、三障四魔を断破して、真の大利益・人間革命の真髄を把握されんことを希望する」と綴られていた。
 この恩師の師子吼を、結成の月を邁進する頼もしき男女青年部に贈りたい。
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 今、忍辱の鎧を着て奮闘する友を、両先生も、どれほど讃えておられるか。
 苦楽を分かつ関西の母たちから「阿修羅の如く戦うとは、どういうことですか」と聞かれたことがある。
 私は笑顔で申し上げた。
 ――阿修羅といっても、静かに語るべき時もある。笑いながら、わかりやすく話すべき時もある。要は、どんなことがあっても、粘り強く勝ってみせるという一念である。全て勝って目的を達成する一念を、阿修羅の如く戦うというのだと。
 大変であればあるほど、創価の同志の絆も固く、いよいよ強く仲良く朗らかに励まし合って進もう!