世界広布新時代第37回本部幹部会 8・24「壮年部の日」記念 全国壮年部幹部会から(要旨) 原田稔会長 2018年9月7日

世界広布新時代第37回本部幹部会 8・24「壮年部の日」記念 全国壮年部幹部会から(要旨) 原田稔会長 2018年9月7日

半世紀にわたる師の言論闘争に感謝
わが「人間革命」の歴史を共に
 

 一、「世界広布新時代第37回本部幹部会」ならびに「全国壮年部幹部会」の開催、誠におめでとうございます(拍手)。
 また本日は、14カ国・地域から、152人のSGIメンバーも参加されています。遠いところ、ようこそお越しくださいました。
 一、この下半期は、私たち池田門下の一人一人にとって、自らの生涯を方向づける、大事な節目になると思います。
 なぜかならば、広宣流布大誓堂完成5周年を前にして、池田先生の筆による小説『新・人間革命』が、ついに9月8日をもって完結の時を迎えるからであります。
 小説『人間革命』の連載が始まったのは、1965年の元日付。以来、世界広宣流布への陣頭指揮を執られながらのご執筆が、どれほどの労作業であったことか。
 ありがたくも私は、『人間革命』の第1巻から第3巻まで、聖教新聞の担当記者として、挿絵画家との窓口などを務めさせていただきました。
 当時、先生は日に三つ四つと行事を掛け持ちされ、分刻みの予定を縫っての執筆でした。行事開始の直前まで筆を執られ、行事が終わるや直ちに再開される毎日。海外平和旅の際も、地方指導の際も、先生は原稿用紙の入ったかばんを常に携行され、一切の行事を終えて宿舎に戻ってから、深夜まで執筆されることも、しばしばでした。
 当時は、今のようなコピー機もありません。そこで私は、先生の直筆原稿を後世の宝として残すために、頂いた原稿を印刷所に回す前に、別の用紙に書き写しておりました。
 1回分の原稿が届き、直ちに書写作業に入ったところ、まだ半分ほどしか写せていないのに、もう先生から次回分、さらに次々回分と、矢継ぎ早に原稿が届いたことが何度もありました。先生のすさまじい気迫とスピードに、驚嘆する日々でありました。
 新聞連載ですので、体調が優れない中でも書き進めなければなりません。
 肺炎を患い、冷却枕を頭に巻いて冷やしながら、原稿に向かわれたこともありました。過労のため腕が上がらず、万年筆も重くて持てない日もありました。さらに鉛筆すら持てない時には、原稿を口述してテープに吹き込まれたり、記者に口述されたりもしました。
 半世紀以上にわたる、まさに死闘ともいうべき言論闘争の中で、私には、池田先生の次の一言が今なお耳朶から離れません。
 「牧口先生、戸田先生を宣揚するとはいっても、また、牧口門下がいかに多しといえども、牧口先生、戸田先生を現実に宣揚しているのは、誰もいないじゃないか! だから、私は、先師、恩師の偉業を書き残さなければならない。それが弟子の道じゃないか!」と。
 そして、小説『新・人間革命』につづられているのは、池田先生ご自身の、真の弟子としてのご行動そのものであり、まさに先生は、自らの行動で新たな「人間革命」の歴史をつくり、それをまた小説『新・人間革命』として後世に書き残してくださったのであります。
 御聖訓に「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ」(御書1174ページ)と仰せのごとく、仏法とは、また師弟不二の精神とは、観念でも理屈でもなく、現実社会の中で体現され、振る舞いに昇華されてこそ価値を創造します。
 聖教新聞では今後、全巻を通した研さん資料が掲載される予定です。
 先生が命を削る思いで紡いでくださった“信心の教科書”を学びながら、次は私たち一人一人が、池田先生を現実に宣揚しゆく、自分にしかできない「新・人間革命」を、わが行動で、わが振る舞いで、一日一日、つづっていこう――こう決意し合いたいと思います(拍手)。

新しい時代へ 黄金柱が立つ

 一、小説『人間革命』が全12巻の連載を完結したのは、1993年2月11日。そして、早くも『新・人間革命』の執筆を開始されたのは、約6カ月後の同年8月6日。この時、池田先生は65歳であられました。
 一般的にいえば仕事をリタイアし、いわゆる「老後」に入る年代です。この時にまた先生は間髪を入れず、全30巻を展望しての新たな執筆を決意され、開始されたのです。私たち壮年部は、この事実をわが事として受け止めなければならないと思います。
 既に団塊世代の全ての人が65歳以上となり、仕事一筋の人生から一変、定年を迎えた男性にとって、何を生きがいとしていくかが問われている時代といえます。
 事実、近年の新会員の方々に伺ってみても、その傾向は顕著です。入会動機として「生きる指針や哲学を求めて」と答えた方は、全世代の平均では19・1%、それが50代と60代以上では25・2%と高い割合を示しています。
 今、平均寿命だけではなく、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を示す「健康寿命」も、ますます延びています。“黄金柱”の壮年部が、さらに光り輝く時代を迎えているのです。
 実際、町会・自治会やボランティアなどの地域活動で、新たな友情と共感の輪を拡大している壮年部員の活躍が、全国で光っています。
 また学会にあっても、現場の第一線で役職を担い、後進を育成しながら同世代の友を励まし、糾合しているベテランリーダーもたくさんいます。
 進展する少子高齢社会にあって、新しい広宣流布の戦野は、壮年部こそが切り開く――この気概で戦っていきたいと思います(拍手)。
 一、いよいよ広宣流布大誓堂完成5周年の「11・18」を迎えます。全国・全世界に勝ちどき轟く「11・18」にしていこうではありませんか(拍手)。