〈池田大作先生 四季の励まし〉 人間革命の劇を今ここから 2018年12月2日

池田大作先生 四季の励まし〉 人間革命の劇を今ここから 2018年12月2日

 
 

 1964年(昭和39年)の
 きょう12月2日、
 私は最も戦火に苦しんだ沖縄の地で
 小説『人間革命』の筆を起こした。
 「戦争ほど、残酷なものはない。
 戦争ほど、悲惨なものはない……」
 世界不戦は、わが魂の叫びである。
 その思想を、
 人々の胸中深く打ち込み、
 友情の橋を懸けるために、
 私は、書き続けてきた。

 すべては、
 自己自身の変革から始まる。
 生活も、事業も、
 教育も、政治も、
 また経済も、科学も、
 いっさいの原点は人間であり、
 自己自身の生命の変革こそが
 すべての起点となる。

 人の幸福を祈れば、
 その分、自分が幸福になっていく。
 人の健康を祈れば、
 その分、自分の健康も守られる――
 これが妙法の不思議な力用である。
 「利己」と「利他」の
 どちらに力点があるかで、
 人間の偉大さは決まる。
 信心が本物かどうかも決まる。
 皆さまは、
 法のため、友のため、
 真剣に祈り動いて、
 「利己」から「利他」へと、
 ダイナミックな生命の転換を、
 偉大なる人間革命を
 実現していただきたい。

 人間革命の舞台は、
 どこか遠くにあるのではない。
 「今ここ」にある。
 そのドラマは、
 いつか始まるのではない。
 眼前の課題に、勇んで祈り、
 立ち向かう。
 この一瞬から幕を開けるのだ。
 真剣勝負の戦いの中にこそ、
 人間革命がある。

 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」――小説『人間革命』『新・人間革命』に貫かれた主題である。
 54年前のきょう、池田大作先生は『人間革命』の執筆を沖縄で開始した。写真は1988年(昭和63年)2月、池田先生が恩納村の沖縄研修道場で撮った一枚である。かつての核ミサイルの発射台の上には、先生の提案によって6体のブロンズ像が立ち、「世界平和の碑」へと生まれ変わった。
 世界の平和と幸福のために重ねた執筆は『人間革命』から『新・人間革命』へと続き、本年、完結を迎えた。今こそ師の思いを胸に刻んで、自らの人間革命に挑み、平和のスクラムを築きゆこう。