〈この本よんで! 親子の読書〉 2018年5月6日
〈この本よんで! 親子の読書〉 2018年5月6日
東君平 作・絵
としちゃんは、おとうさんから「あいうえお」の字を教えてもらいます。
「あ行」は散歩しながら、「か行」は買い物ごっこをしながら、「さ行」は動物園で。時にはなぞなぞをしたり、体の名前で覚えたり、おかあさんも参加したり。
毎日、1行ずつ覚えていきます。
39年前の『ことばのほん』での連載が底本になり、時を経て再び形になりました。
いつの時代も変わらず愛される、シンプルな絵と親子の語らいがほほ笑ましい12編の童話。読み進めながら五十音が学べます。一人読みでも親子でも楽しめるでしょう。
小学生初級向き。(廣済堂あかつき 95ページ 1404円)
はせがわさとみ 作
かわかみたかこ 絵
ホカリさんは、小さな町の郵便屋さんで、郵便にまつわる三つの物語が収められています。
その中の「くさはらのてがみ」では、タヌキの子が“明日は森の運動会なので晴れますように”との手紙をお日さまに届けてほしいと言うのです。困ったホカリさん。そこで考えたのは、お日さまに向かって動物たちの体で文字を書くことでした。「アシタ オヒサマ オネガイネ」って。翌日は晴天でした。
機知とユーモアいっぱいの絵物語です。読後はホカリさんのように、心の中がホッコリすることでしょう。
小学生初級向き。(文溪堂 47ページ 1404円)
ぼくの町の小さな動物園は、ユニークな動物ばかりです。
百獣の王ライオンは、立派なたてがみを立ててヒマワリになってくれます。ペンギンはスケボーに乗ってペンギン島を飛び越えてくれます。キリンは長い首をグルングルンと回して、ヘリコプターに。ダチョウたちはサッカーボールを蹴ってからヘディングを見せてくれます。ゾウは長い鼻から水を吸い込み、プワーッと吹き出すと……。
どの動物もサービス精神いっぱい! こんな動物園があったらいいな。想像する心を、不思議な世界に誘ってくれます。
幼児向け。(すずき出版 24ページ 1404円)