世界広布新時代 第42回本部幹部会への池田先生のメッセージ 2019年9月1日

世界広布新時代 第42回本部幹部会への池田先生のメッセージ 2019年9月1日

信心こそ人生の羅針盤
御聖訓「生死の大海を渡るべき船なるべし」
SGI青年研修会に参加した65カ国・地域270人が記念のカメラに。“世界中の同志と共に、わが人間革命の共戦譜を!”と、地涌の使命にあふれて(東京・新宿区の創価文化センターで)

 一、世界広宣流布の若き指導者の皆さん、65カ国・地域から、ようこそ、お越しくださいました。今回は、実に3分の2に当たる友が初めての来日です。
 若い皆さんが一人一人、どれほど深い求道の心で苦労を重ねてこられたことか。福徳は計り知れません。未来への勝利の因が厳然と刻まれました。
 皆で改めて、歓迎と讃嘆の大拍手を送ろうではありませんか!(大拍手)
 そして、世界の地涌のリーダーたちと明るく賑やかにスクラムを組みながら、我らの青年部、我らの未来部の希望みなぎる新出発、誠におめでとう!(大拍手)
 一、今日は、わが壮年部の幹部会でもあり、戸田先生が折伏した、ここ神奈川・鶴見の草創の壮年のことを思い出しておりました。
 昭和25年(1950年)の春、戸田先生にお会いした、その壮年は、仕事を尋ねられると、「町工場で船の羅針盤を作り、修理しています」と答えました。
 すると先生は「それなら話は早い」とほほ笑まれ、「人生にも羅針盤が必要だ。この信心は人生の羅針盤だよ。必ず幸せの岸に着ける」と対話を進めました。
 感激した壮年は、その場で「やります!」と入会を決意したのです。
 私も何度もお宅に伺って、ご一家と一緒に学会活動に走りました。
 1年後、聖教新聞の第1号で「聖火鶴見に炎上」と讃えられた鶴見支部の誇り高き地区委員(今の地区部長)の一人として、紙面にその名が留められています。
 信心という「羅針盤」を持ち通した人生の航路が、いかに素晴らしい福徳と和楽と栄光に包まれていくか。後継のお子さんやお孫さん方まで、見事に証明するご家族が、いずこにも光っていることが、私の何よりの喜びなのです。

宿命転換の道

 一、御本仏・日蓮大聖人は、四条金吾と共に戦った、同じ東海道の信頼深き壮年門下・椎地四郎へ仰せになられました。
 「此の経を一文一句なりとも聴聞して神にそめん人は生死の大海を渡るべき船なるべし」「生死の大海を渡らんことは妙法蓮華経の船にあらずんば・かなふべからず」(御書1448ページ)と。
 「生老病死」の苦悩は、誰人たりとも避けることができません。この荒れ狂う大海を、どうすれば乗り越えることができるのか。
 大聖人は、生命の尊厳性と永遠性の「哲理」を完璧に明かしてくださいました。そして、いかなる人生の宿命の嵐も、いかなる社会の試練の荒波も、自行化他の題目を唱えて打開し、「常楽我浄」の幸福境涯へ到達しゆく「実践」を示してくださったのであります。その通りに、学会は行学の二道を貫いてきました。
 と同時に、大聖人は、共に励まし合い、共に支え合いながら、共々に一生成仏を勝ち開いていく人間主義の究極の連帯を教えてくださっております。
 御書を拝すれば、老いたる姑の介護に真心を尽くし、自らの病とも闘い続けている健気な婦人を、こう励まされております。
 「尼ごぜんの御所労(=病気)の御事我身一身の上とをもひ候へば昼夜に天に申し候なり」「願くは日月天其の命にかわり給へと申し候なり」(978ページ)
 一人の人に寄り添い、その苦しみを我が苦しみとしつつ、日天・月天等、大宇宙に遍満する諸天善神の力用まで揺り動かしながら、宿命の大転換を祈り、尽くしてくださる。これが、御本仏の限りない大慈大悲であられます。
 このお心のままに、まさに奇跡ともいうべき人間共和を築き上げてきたのが、我ら創価の世界であります。国も民族も世代も超えた、これほど麗しい世界市民の絆は、他にはどこにもないし、もう二度とつくれないでありましょう。
 この地球民族の連帯の大船を、私たちは断固と守り抜き、「歴史を創るは この船たしか」と、さらに多くの地涌の友を招き寄せたいと思うけれども、みんな、どうだろうか!(大拍手)

友情の金波

 一、学会の歴史は新しい法城の誕生とともに、常に前進の勢いを増し、新しい人材と友情の金波銀波を起こし広げてきました。
 40年前、落成したばかりの神奈川文化会館から船出した反転攻勢の旅路は、時代を変え、誰も想像し得なかった世界宗教の凱歌を轟かせています。
 そして今この時、待望の世界聖教会館が堂々とそびえ立ったのであります。
 奇しくも世界聖教会館は、東京五輪パラリンピックのメイン会場である新・国立競技場の近くに、時を同じくして完成いたします。今日は、オリンピック発祥の地ギリシャからも代表の友が出席してくれております。本当にありがとう!(大拍手)
 人類の平和の祭典の「聖火」は、明年の3月、ギリシャを出発し、復興の意義を込めて我らの東北に到着する予定です。東北の天地から聖火リレーが始まり、日本全国を回って、創価学会総本部の地元にやってくるのです(大拍手)。
 「御義口伝」には「今、日蓮と門下が南無妙法蓮華経と唱え奉る時、生死の闇を照らし晴らして、涅槃(=悟り・幸福)の智慧の火が明るく輝くのである」(御書710ページ、通解)と説かれております。
 我らは、幸福勝利への智慧の「聖火」であり、人間革命の「羅針盤」である聖教新聞とともに、一人一人の友の心に勇気と希望を贈りながら、人類を結び高めゆく「正義」そして「共戦」の大航海へ、今日ここから新たな船出をしようではありませんか!
 このことを、愛する日本、そして世界の青年リーダーと共に誓い合って、私のメッセージといたします。どうか、みんな、健康第一の前進であれ!(大拍手)